【SC経営のヒント517】M&Aと信頼関係

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『M&Aと信頼関係』
M&Aにおける売り手と買い手の関係は、お互いにとって商取引を生涯で1回しかしない相手になることが多いです。継続的な商取引を前提とした関係では、お互いの信頼関係を築くことが大切になりますが、それが一回こっきりとなると、約束を守るとは限らない場合もありうるというのが実態と言えます。
実際に発生している例としては・・・
・買収前に口頭で合意していたことを、直前で反故にされた
・基本合意書に調印したのち、業績が不自然に悪化した
・買収価格で合意したにも関わらず、後出しで不利な条件が次々と出てくる
こういった売り手の対応に対しては、買収実行前であれば手続きをストップすることは可能ですし、そうならないように段階的売却や特約などの契約上の対抗手段は十分に吟味してのぞむことが一般的です。また、必ずしも不誠実な対応というばかりではなく、悪気なく理解していなかったという場合もあります。
現実に小規模案件の場合、買い手にとってはそういう想定外損失も含めて、最終的に買うか買わないか、という判断になります。それで破談になる場合もありますし、それでも買いたいから実質的な上乗せを飲もう、という場合もあります。
一方で小規模のM&Aにおいては、一度売ろうとして結果破談に至った案件は、その後再度売ろうとしても苦労することが多い・・・と感じています。過去取引は第三者は知りえないのですが、それでも「再売出し」案件ほど成約に至りにくいという傾向があります。
察するに、最初の買い手ほど魅力的な条件が提示されないという傾向が強いのではないでしょうか。(※統計を取ったわけではないですから断言はできませんが)
小さな案件ほど「商品力は低い」ものです。なので売ることを決心し、ファーストチャンスの提示条件が納得出来たら、そこで売り切らないと、あとあと困ることになりかねません。
ファーストチャンスの提示条件に納得いかないのであれば、そこで売却をストップしたほうがよいといえます。納得がいかないままに話だけすすめて、最後の最後に、やっぱり嫌ですやめます、となってしまいますと、これはとても具合が悪いです。
売手側のアドバイザリーはもう二度と引き受けたくはないでしょう。
こういう場合は売りに出すのをストップして、一定期間手を入れて企業価値を高め、再度チャンスをうかがうほうがよいでしょう。
買い手も、誠実な売り手でなければ、あとあとどんな問題が噴出するか分からないため、不誠実だと感じた時点で買収行為をストップします。ちょっとズルして高値づかみさせよう、などという浅はかな考えは、結果破談に至ります。
売り手にとって一番よくないのは、ゴネ得をしようとして、結果ゴネ損をしてしまうことといえます。嘘をつかないで誠実に取引したほうが良い結果になる、などという格言めいた話ではなく、「ズルしようとして売りそこなったら、二度と売れないかもしれませんよ」ということといえます。
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【SC経営のヒント516】業績アップの鍵はセンターピン

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.516━ 2018.1.16
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『業績アップの鍵はセンターピン』
業績アップの原理・原則は長所伸展になります。
これは自社・自店において強みに特化することになります。
数字はお客様の支持率ですので、支持率の高い部門・商品を強化することになるのですが、この強みに集中することができずに苦戦する企業・店舗が多いのが実際です。
特に、業績の厳しい企業・店舗ほど、この強みに集中することを怖がります。この強みに集中する、言葉を変えると絞り込むことで、他の商品が売れなくなると捉えるからです。
自社・自店で最も支持されている部門・商品が売れなければ、それより売上構成比の低い部門・商品は売れるはずもないのですが、なかなか理解を得られません。
その際に、よくボーリングのセンターピンのお話しをさせて頂きます。このセンターピンを自社・自店の支持率の高い部門・商品に見立てると、センターピンに集中することが、結果として他商品の売上につながることがわかります。
商品・人・金という経営資源は限られていますから、ぜひ、センターピンに集中することで、業績アップのきっかけをつくっていただきたいものです。
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【SC経営のヒント515】世界都市・上海

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.515━ 2017.12.26
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『世界都市・上海』
半年ぶりに上海を訪問しました。南京西路にスターバックスのフラッグシップ店である「ロースタリー」が開業していました。
店舗面積は800坪以上あり、客単価は121元(=2,100円程度)となります。そういう店が、土日は1時間半待ちの大行列です。平日の朝食にパンと珈琲を注文しましたが100元でした。
また、郊外の新しいモールをいくつか見ましたが、なかでも七宝のVANKE MALLの食品売り場の出来はとてもよかったです。中国のモールはどこもアパレルと外食は充実していますが、食物販が弱いと感じるSCが多かったのですが、ここは食物販に力を入れていて、フードコートも日本にない(できない)演出がなされており、とても素晴らしいものでした。
街中いたるところでスマホ決済になっており、屋台で現金を出すと、おつりが面倒だと嫌がられます。スマホ決済はアリペイとWeChatPayが2強ですが、WeChatのテンセントは創業2000年で、まだ17年の社歴しかないのに世界の時価総額ランキングで5位になっています。社員の平均年齢は30歳を切っており、すさまじいスピード感です。
シェア自転車は大手2社以外は見かけなくなりました(3位以下は撤退したそうです)。とりわけこの1年での変化はすさまじく、10年前くらいに上海を見た時とは、もはや天地の差ぐらいの開きがあるといえます。すでに東京を上回る世界都市になり、アジアの中心になりつつあるといえます。
と同時に、中国の経済成長も2桁ではなく1桁になり、チェーン店の収益性にも陰りが出始めています。(とはいっても専門店の投資回収は「何年」ではなく「何か月」ですが)日本から進出した企業も定着したところと撤退したところにわかれます。撤退がとても難儀なので、それをお助けするというビジネスに特化している会計事務所もあるくらいです。
シャッター通り商店街はまだ見かけませんが、お客が入ってなくてガラガラのモールは増えてきました。成長一本から成熟に向かっているところだと感じられます。ただ中国は広く、地方都市圏の成熟はもうすこし先になるでしょう。上海だけでもこれですから、今後北京、天津、武漢、重慶、深セン、広州、ほか大都市がどんどん発展すると、中国大陸に東京レベルの世界都市がいくつも出来てゆくことになります。
日本ではなかなか面白いものが見つからない時代になりましたが、中国に出かけると新しいもの、面白いものや成長しているものをいろいろ見て刺激をうけることができますので、定期的に訪問したほうがよいと思います。
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SC経営のヒント514苦戦しているチェーン店に共通した2つの苦戦する理由とは

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.514━ 2017.12.12
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『苦戦しているチェーン店に共通した2つの苦戦する理由とは』
苦戦しているチェーン店に共通した2つの苦戦する理由があります。
1つ目は、客数減に対して集客商品を付加するケース
2つ目は、競合対策に対して差別化商品を付加するケース

いずれも、新しい商品で客数、売上を確保したいという思惑なのですが、実際には、数字がとれていません。
本来、業績アップの基本原則は、既存商品において売上構成比が高い商品を伸ばすことです。この売上構成比の高い商品(主力商品)が集客商品となり、競合との差別化商品とならなければなりません。
商品付加の基本は、主力のアイテム分割で、主力商品の機能を有した値頃な集客商品、主力商品の機能を向上させた差別化商品といったように、主力商品をベースに考える必要があります。
ですから、よく見かける「靴屋さんがバックを付加する」「洋服屋さんが雑貨をはじめる」といった商品関連での付加は必ずしも上手くいきません。なぜなら、主力商品が支持されていないのに、付加商品が支持されることはなく、付加商品は、主力商品の延長線上にあるから支持をされるのが当然だからです。
それでも、付加された商品と主力商品の価格差が1/10の範囲であれば、全く購買につながらないということはないのですが、この価格差が10倍以上ある場合は、その付加商品を導入することによって売上が大きく下がるケースが散見されます。
売場のスタッフの数は限らていますので、集客商品として付加された商品に、レジ対応を含め接客の手間がとられてしまうと本来の主力商品の接客対応ができなくなるからです。
このようなお店は、客数は伸びていますが、客単価を大きく落としてしまい、結果として売上を落とすことになります。企業が新商品開発、ライフスタイル提案、新業態にチャレンジすることは良いことですが、商品MDの基本(変えてはいけない原理・原則)を守りつつ、進化をしていきたいものです。
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【SC経営のヒント513】地方都市から新成長企業が誕生する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.513━ 2017.12.6
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『地方都市から新成長企業が誕生する』
ここ数年、東京や京都以外の地方都市でもインバウンド景気に沸き立っている街はいくつかあり、金沢、博多、札幌などは特にその影響が大きいように感じられます。全国の各都市を見て、インバウンド景気の有無で異なる都市間格差を感じざるを得ません。
博多は明太子で有名な料亭「稚加榮」、もつ鍋の大型店「やま中」、水炊きの老舗「長野」など昔から著名な店が多いですが、どれも国内客+インバウンドで盛況の様子です。
大濠公園の周囲も桜のシーズンなどはインバウンドのバスがぐるっと一周すべて埋め尽くしていたりします。ホテルものきなみ稼働がよいようで、まさに沸き立っている感じが強いです。
金沢もホテルの稼働がよく、主だった観光地にも外国人多数。札幌でも百貨店の懸垂幕が全部中国語だったり、降ってわいた好景気に乗っている感がまだ持続している感があります。
インバウンド景気はいつまで続くのか?ということを時々尋ねられますが、戦争でもならない限りすぐになくなることはないでしょう、とお答えしています。もちろん、そうはいってもこのイケイケ感がいつまでも続くわけではないですので、好調時期に資金をためて次なる戦略を打つ準備は必要ですが。
とはいうものの、目先の上げ潮ムードはまだ強いです。好調のSCから新たなチェーン店が生まれてくるように、好景気の街からも、たとえば博多発・札幌発・金沢発のような新しいチェーン店が出てきます。
今回見た中では、「VITO」というジェラート店が短期間に店舗数を増やしていて、とても魅力的な店に感じられました。すでに全国や海外にも展開し、急速に店舗数が増えていますね。
SCのテナント発掘も、こういった景況のよい大都市の新しい勢力をチェックしてゆくことが大事と、あらためて感じました。
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【SC経営のヒント512】研修を成果という実績に変えるアワード方式とは?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.512━ 2017.11.28
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『研修を成果という実績に変えるアワード方式とは?』
本年度から商業施設のテナント向け研修のいくつかを「研修を成果という実績に変える」をテーマにアワード方式で実施してきました。昨日は、その中の一つの商業施設の表彰式でしたが、研修とコンテストをセットにしたこのアワード方式はテナントの参加率や満足度も高く、今後のテナント向け研修の大きな成果になっていくと感じています。
テナント向け研修の依頼は以前からも多いのですが、やはり課題はテナントの参加率や満足度が上がらないといった声がきかれます。これは研修することが目的となってしまうためで、本来の研修の目的はやはり成果をあげていくことだと思います。
では、これまでの研修は「なぜ、成果があがりづらいのか」、それは、従来の研修では、一部のモチベーションの高いテナントしか、研修での学びを実行していないからではないでしょうか?ですから、研修での学びを実行する機会が必要で、この機会は施設売上が高い10週/52週に設定することがポイントになります。
実際のアワードでの研修は、テナントの業績アップに必要な「商品、売場、接客」について事例中心に伝え、その内容を踏まえて、研修時間内に「行動計画書」を作成してもらいます。また、同一カテゴリーの参加者と内容のシェア、ブラッシュアップの時間をとっています。
研修終了後に、自身が立てた行動計画書を、店舗スタッフはもちろんのこと、施設の営業フロアスタッフ、テナント本部とも共有することで、コンテストに向けた商品、売場、販促応援の協力を得やすい環境をつくってもらいます。
コンテストは、昨年対比、目標対比といった定量部分だけでなく、行動計画書の実行度や施設への協力度など定性部分も評価することで、テナントの参加率を高めていきます。
このようなコンテストは、接客・ロールプレイングコンテストや売上コンクールなど、各施設で様々なものが実施されていますが、売上に直結するという点で接客コンクールとは違い、研修とセットで自店計画書の実行度に重きを置いている点で、売上コンクールとも違う新たな方式とも言えるのではないでしょうか?
ぜひ、次年度のテナント研修に向けて興味のある方はご連絡いただければと思います。
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【SC経営のヒント511】『自社の強みを生かそう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.511━ 2017.11.24
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『自社の強みを生かそう』
先日来、新しいお客様とお付き合いして、新鮮な発見がいくつもありました。お客様は大型の「産直売店」を経営されていらっしゃる方です。
スーパーマーケットの頭で考えますと、「もやし」「牛乳」「タマゴ」「とうふ」「生めん」などが確率的に売れ個数が多い商品であり、これらを安く販売して集客を高める、というのが定石といえます。ですが、お客様のお店では、現状ではこれらの商品をそんなに販売しているわけではない。
一方で、旬の時期の果物、野菜、生花が圧倒的に売れています。いまですと柿が山のように売れています。また、ゼリーがなぜかよく売れていて大きな売場を形成しています。総年商は普通のスーパーよりずっと売っています。
商圏はかなり広く、こういう店をみて率直に感じたことは、確率論的なマーケティングはたしかに効果的ではあるものの、魅力ある店は魅力ある商品をパワフルに売っている店だなあということです。
どこのスーパーも管理レベルが上がると売れ筋が増えて死に筋が消えるという傾向になり、結果としてどこも同じような店づくりになりがちです。それはそれで努力の結果ではあるのですが、なにか結果はつまらないものになりがちです。
その一方で、「その店ならではの強み」をしっかりと確立し育てている店というのは、魅力的ですし発展性があります。実際、そのお店も長期にわたって繁栄し続けている店なのです。
お店の個性というのは、データ分析レベルが進むほどに薄れていっているような気がしてなりません。同じような店づくりをすればするほど、資本力のある会社に包み込まれて衰退してしまいます。
自店の強み、自分たちのSCの強みはなんなのか?あらためて、そこを基軸に戦略を組み立てることの重要性を強く感じさせられました。
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【SC経営のヒント510】『当たり前のことをやれば売上は上がる』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.510━ 2017.10.31
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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【1】メルマガ 『当たり前のことをやれば売上は上がる』
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『当たり前のことをやれば売上は上がる』
ここ数年お付き合いのあるSCで、春に店長オーナー研修を実施したところ、夏からの売上が天候不順にも関わらず好調になり、テナントオーナーがみな明るくなった・・・とのご報告をいただき、大変うれしく思いました。
研修でお伝えしたことは、とてもベーシックなことばかりです。
売れている商品をもっと売れるようにする
売れている月・週・日・時間にもっと売れるようにする
売れている商品を前に出す
売れている商品をもっと売るためにPOPや陳列を工夫する
売れている商品の在庫を増やす
売れている商品のフェースを大きくとる。

などです。
それだけ聞いたら「そんな当たり前のこと」と思われるかもしれないですが、その「当たり前のこと」ができていないために売上が伸び悩んでいて苦しんでいる店が多数見受けられます。
当たり前のことをやらなくなった結果売上が下がり、当たり前のことをきちんとやると売上が上がる。原理原則はこのとおりです。
業績がいまひとつなところを、なにか妙手を求めようにも答えが出ずに不発に終わってしまうということが多いのではないでしょうか。不振に陥った時こそ原理原則に立ち返る、これを大切にしていただけましたらと思います。
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 10月21日新刊発売!
 『多店舗展開の基本実務』
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加速する人口減少、超高齢化、オムニチャネル化……。
小売市場を取り巻く環境が激変する今とこれからを生き抜く術を、船井総研トップコンサル集団がズバリ指南。新しい小売の教科書の第一弾です。
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【SC経営のヒント509】『なぜ、専門店チェーンの出店は苦戦するのか?』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.509━ 2017.10.17
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『なぜ、専門店チェーンの出店は苦戦するのか?』
最近の専門店チェーンの出店を見ていくと、自力集客する業種・モデルでないのに核店舗を意識せずに出店し、苦戦しているチェーンが多くあります。
例えば
・世界観を優先して、核店舗のない路面に出店
・核店舗のない、同業種だけで構成する商業施設に出店
・グレイドを優先して、集客力の落ちている百貨店に出店
核店舗は自力集客でき、且つ他テナントの集客に寄与する店舗で、商業施設においては、施設全体の集客に寄与する百貨店、GMS、DSなどと、フロアの集客に寄与する大型専門店があります。
この核店舗は集客だけでなく、客層に大きく影響するため、核店舗が入れ替わると、テナントの売上が大きく左右されます。
ここでいう客層は一言で言うと、グレイド(単価)を指します。つまり、百貨店とGMSでは百貨店の方が単価の高いテナントが売れ、GMSとDSでは、GMSの方が単価の高いテナントが売れるのです。
当然と言えばそうなのですが、以外と核店舗の集客には期待するものの、核店舗のグレイド(単価)に注意せずに、出店ミスする専門店も少なくありません。
専門店チェーンの出店は、下記手順で確認していくことが必須です。
【1】核店舗の業態(百貨店、GMS、DS)
【2】その業態の中での順位(一番店、二番店、三番店)
【3】その業態の出店場所(右、左/フロア)
2核モールで、一方が百貨店、一方がGMSの場合は、自店の客層に合った核の近くに出店するべきです。出店のミスは、戦術・戦闘でカバーすることが難しいので、基本に忠実に出店をリードしていきたいものです。
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【SC経営のヒント508】『ご当地商品の開発』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.508━ 2017.9.26
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『ご当地商品の開発』
食品、とりわけスイーツの世界で地方都市でプチヒットしているのが、「ご当地商品」です。これは、その土地の素材を生かした商品を開発し、地縁性でもってストーリーをつくり、地元の人だけでなく観光客にも売り込める商材となっています。
商品面では、素材にこだわり、地元の材料を活用するということがポイントとなっています。地元の材料を使わずに「なんちゃってご当地商品」になってしまっているものもありますが、ここはこだわりたいところです。
販売面でのポイントとしては「地方発送」できる商材であることで、賞味期限がある程度とれるものが適しています。ご当地ハンバーガー、ご当地プリン、ご当地アップルパイなど、商材はいろいろありますが、素人でも簡単につくれる商品が取り組みやすいです。
銀座SIXではマーロウのプリンが大人気ですが、これもご当地プリンといえます。百貨店のイベントなどでも、こういったご当地商品はクローズアップされているのですが、地域外の人間が見て、一目でその地域のものと理解できるかどうかということが大切です。
なので凝ったネーミングはわかりづらく、新規に開発するならストレートな名称のほうがよいでしょう。奈良には「大仏プリン」というのがありますが、これなど非常に分かりやすくストレートでよいネーミングだといえますね。
船井総研の食品チームでは、ご当地スイーツの立ち上げ支援も行っています。すでに成功例も多数出ています。ご興味ある方はお気軽にお問い合わせいただけましたらと思います。
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