【SC経営のヒント237】:『ムーミン列車で地域再生』

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☆今週のコンテンツ☆
『ムーミン列車で地域再生』
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皆様こんにちは。
船井総合研究所の丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回ご紹介する「いすみ鉄道の鳥塚社長」とは10年来のお付き合
いになります。
鉄道事業を通じて、地域を元気にしていく鳥塚社長の挑戦にぜひ
ご注目ください。
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆ 
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『ムーミン列車で地域再生』
第3セクター「いすみ鉄道」(大多喜町)の取り組みが注目を集めて
いる。いすみ鉄道は房総半島の山間部のいすみ市から大多喜町
にかけて走る全長 26.8kmの小さな鉄道。毎年1億円近くの赤字を
周辺4市町村が補助金で負担。2年の検証期間経て本年6月に
存続か再生かの判断を迫られている路線である。
いすみ鉄道株式会社 http://www.isumirail.co.jp/
このいすみ鉄道の再生に向けた取り組みを主導しているのが2代目
の民間公募で社長に就任した鳥塚亮(とりづかあきら)社長だ。
鳥塚社長は昨年6月に就任してから、日本で初めてムーミンをキャラ
クターにした列車を走らせ話題を呼んでいる。
東京から日帰り圏内にありながら、沿線には今でも里山や渓谷など
が点在し、懐かしい日本のふるさとの風景の中を走る列車を見て、
ムーミンをキャラクターにした観光路線化を思いついたという。
ムーミンは、30代~40代の世代に根強い人気があり、調和・争わな
いというキャラクターコンセプトがこの地域の特性にあっていた。
実際にこのムーミン列車を走らせてから、運行収入は確実にアップ
している。
しかし、いすみ鉄道は車両を6両しか保有しておらず運賃収入アップ
には自ずと限界がある。そのため、次なる取り組みとして「物販事業」
を推し進め、手始めに、無人駅であった国吉駅に「ムーミンショップ」
を開設。観光客へのお土産需要に応えている。
実は、鳥塚社長は鉄道前面展望ビデオを販売するパシナ倶楽部の
社長でもあり物販事業は鳥塚社長の得意とするところだった。
この物販事業は沿線での売店、催事出店、ウェブショッピングで今
期6千万円の売上を目標としている。
そして、最近注目を集めているのが「自社養成列車乗務員訓練士
募集」だ。
小さい頃の夢を叶えてみませんか?と訴えたこの募集は、訓練費
用700万円を自己負担するにもかかわらず、全国から問い合わせ
が殺到。2回実施した有料説明会に各 30名の申込みがあった。
鳥塚社長は言う。このような事業は自分1人だけでできるものでは
ない。沿線住民の理解と応援があってはじめて成り立つものだ。
その意味では、沿線の商店街メンバーが中心となったいすみ鉄道
応援団の協力は大きな支えになっている。
ムーミン谷の古里として、沿線をブランド化し、地域再生にまでつな
げる「いすみ鉄道」の今後に注目したい。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:丹羽英之(にわひでゆき)
編集担当:菊池正寛(きくちまさひろ)
発行所:株式会社船井総合研究所 第4経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
E-MAIL :info-sc@funaisoken.co.jp
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【SC経営のヒント214】:一緒に成長したお客様

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.214 ━ 2009.10.29
 船井総研 野田 陽一郎 発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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【MAIN CONTENTS】
「一緒に成長したお客様」 
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こんにちは。
船井総研、野田 陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■第7回「SC経営のヒント」のオフ会 開催■
11月18日18時30分より開催決定!!
ご好評に付き、執筆者、山本・丹羽が話すオフ会を開催します。
今回も以下のような疑問にお答えするような内容となっております。
・最近伸びているSC、停滞しているSC、そのパターン
・SCのプロパティマネジメント これからのあり方
・テナント構成 今後の変化の予測 ほか
講師からの話の後は、質疑応答、情報交換を兼ねた懇親会の時間も設けており
ます。
▼オフ会の詳細はこちら▼
http://www.funaisoken.co.jp/site/seminar/semina_1253239390_1.html
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■一緒に成長したお客様
行政人口10万人の、ある地方のふとん店さんの事例です。
創業30年以上の老舗ふとん店さんですが、創業来、商圏はずっと変わらず
その10万人都市でご商売をされています。
布団は購買頻度が高くなく、一生でそんなにたくさん買う商品ではありません。
しかし、様々な手法でリピートを獲得しています。ここでは主に以下2つです。
1つは、新商品を提案し続けることによって追加で買っていただくリピート。
もう1つはそのお客様を通して、家族や親戚の注文をいただくリピート。
このふとん店成功の理由は、しっかりと儲けを残すポイントを抑えています。
1つは直売製造(メーカー化)。
自社オリジナル商品の開発をおこなって、それを一番商品としています。
当然、製造機能を持っていますので、オリジナルやカスタマイズといった
お客様の要望にも応えます。
もう1つはライフタイムバリューの向上。
ここでは「生涯お客様から支持をいただいた(数字)評価」と言っておきますが
要は、そのお客様が生涯に渡り、自店からいくら分商品を買っていただいたか
という数字の向上に取り組んでいる点。
当然、上得意客になっていただいたほうが、高額商品をお買上いただく
可能性も高まりますし、お買上いただくまでのコストもかからないということに
なりますので、メリットが多くなります。
今回特にポイントとしたいのが、家族や親戚の注文までいただくリピート客の
お客様。このお客様はいきなり紹介をしてくれるわけではありません。
数十年前に初めて毛布といった入口商品からお付き合いが始まり、敷き布団、
羽毛布団、コタツ布団と長きに渡り価値を感じていただいたからこそ、
娘さんが上京される際の寝具として一式注文をいただく、といった息の長い
紹介なのです。
そしてその娘さんがご結婚されて、新居に行かれる際には、家族分を購入する
といった流れができあがります。
今度はその娘さんが定年を迎えた母へあったかいブランケットや
ひざかけをプレゼントする、といったように世代を超えて
リピートされていくのです。
これこそ継続は力なりだと思います。
しっかりした布団一式は数十万円する大きな買い物になります。
なかなか初めてのお店で出せる金額ではありません。
長年お付き合いがあり、サービスを理解していただいたからこその購入決断です。
自店と一緒に成長してきたお客様だからこそです。
店をやっていると今月の数字、来月の数字と目先の数字に追われがちですが、
長く長くお客様と一緒に成長していくことができている店、企業は
近年の状況でも、安定した売上をつくっていくことができ、将来の安定した
売上地盤をつくることができているように見受けられます。
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頂戴しましたので、 この度、新たに「店舗開発読本 3」を作成いたしました。
※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を頂いております。
もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、ショッ
ピングセンター支援チームリーダー山本 匡 執筆です。
■お申込み方法■
info-sc@funaisoken.co.jpまで直接メールをご送信下さい。
件名に「店舗開発読本3プレゼント」と明記し、
(1)お名前、(2)会社名、(3)部署名、(4)送付先、(5)電話番号
を記入のうえ、ご送信下さい。
送信頂く際にご相談などがありましたらお聞かせ頂ければと思います。
またアンケートを同封いたしますのでFAXにてご返信いただけましたら幸いです。
ご協力お願いいたします。
※申し訳ありませんが今回は申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。

【SC経営のヒント212】:話題の店と、その後を見る

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.212 ━ 2009.10.15
 船井総研 山本 匡 発行
 秘策伝授!!
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【MAIN CONTENTS】
「話題の店と、その後を見る」 
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■話題の店と、その後を見る
話題の専門店や話題のSCというのを見る機会は多かろうと思われますが、
話題になったその後どうなったか?をご覧になられているでしょうか。
話題になった店やSCも、最初はよかったが、
少し長いスパンで見るとうまくいっていない・・・
というパターンが意外と多いように思われます。
特に多いのが、外資系企業の日本進出、話題の新業態開発などのパターンです。
この20年で進出しては消えたり、
あるいは消えないまでも不振に陥っている外資系企業が増えてきています。
話題のSCも同様で、観光型と都市型をミックスさせて話題になったSCが、
テナントがどんどん抜けて、地元密着型店舗を入れたら比較的うまくいった・・・
など、見た目や話題性に惑わされない、
確たるマーケティングの軸を持つためにも、
開業後、特に絶頂期のその後を見ておくことは重要だと感じられます。
観光地などにおいても同様で、
たとえば、湯布院はすばらしい温泉地ではありますが、
観光地化が進んで土産物店が増えた結果、
温泉地らしさを失いつつあるように見えます。
旭山動物園は現在すこし入場客数が減っていますが、
ここまで集客数が多くなって現在の付帯施設で対応できるのか?など、
現場を見て感じることが多々あります。
多くの場合、
客層拡大と動機拡大が不十分なために頭打ちするパターンが多いように思われます。
中年女性観光客の集客に特化して伸長するが、
それがファミリーにまでつながらない、
あるいはレジャー目的の人を増やすことをできても、
アクティビティ一辺倒で雰囲気を楽しむ人の拡大につながらない、などなどです。
多くの施設の頭打ちするパターンを数多く見ておけば、
自分たちに当てはめるとどうなるか?の読みが可能になります。
話題になった施設を、
話題が去った後に見に行くと様々な学びが得られると思います。
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SC経営のヒント179:米国での成長業種

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.179━2009.01.22
 船井総研 山本匡発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【MAIN CONTENTS】
「米国での成長業種」 
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
この場をお借りして、特別無料経営相談の告知をさせていただ
きます。
■特別無料経営相談の日実施■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
皆様からのご要望にお応えして、月に一日、東京本社(丸の内)にて無料相談
の日を設けることといたしました。
株式会社 船井総合研究所の山本 匡、丹羽英之が担当させていただきます。
ご相談内容としては、SCオーナー・デベロッパー様向けに商業施設の開発、
販促活性化、リニューアル、組織再構築、契約更新等のご相談、SCや商業施設
に出店をご検討中の専門店様のご相談、SCを対象にイベントやシステムの導入
提案をなさっている方、流通企業やSCに投融資されていらっしゃる金融機関の
方々、などなど、幅広い相談内容に対応可能です。
特に最近、SCのプロパティマネジメントの見直しについての相談を数多く頂戴
いたします。ぜひお気軽にご相談下されればと思います。
原則として毎月第二月曜日に実施いたします。
2009年上半期の予定は、
2月16日 3月16日 4月20日  5月18日  6月15日となります。
時間はお一組様1時間~1時間半を予定しています。
■お申し込み方法■
件名に「経営相談希望」と明記し下記必要事項を記入のうえ、開催4日前まで
にメールをご送信下さい。
2営業日以内にお時間を調整し、弊社より連絡を致します。
 
 ・希望日
 ・会社名
 ・申込者役職
 ・申込者部署名
 ・申込者氏名 
 ・ご参加人数
 ・ご連絡先(電話番号、メールアドレス)
資料等必要なものがありましたら当日お持ち頂けると幸いです
。(秘密厳守)
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■米国での成長業種
米国では日本以上に景況感は悪く、2008年11/5~12/25のクリスマスセールは惨敗
に終わりました。
特にwomen’s apparel、electronics、luxuryの3分野では昨年比20%以上ダウンして
おり、online shoppingが昨年比2%ダウンということで、他の分野はすべて10%以上
の落ち込みとなっています。デパートはのきなみ悲惨な状況です。
ただ、そういう状況の中で、業績を伸ばしているアパレルチェーンがいくつかあり
ます。
Aeropostale、Hot topic、Buckleの3社は昨年比で10%以上伸長しているとのこと
です。
Business week誌等からの情報によりますと、米国で伸びている分野の特徴は次の
ようになっているそうです。
 1.18~25才をターゲットとするカジュアル衣料
    この世代は過去にリセッションを体験したことがなく、いわゆる不況「感」
が少ない人たち
    それでいて、「他人とは違う服を着たい」人たち(GAP既存店14%ダウン)
    手に届く価格(Abercrombie & Fitchも既存店24%ダウン)
 2.~35才の自宅から職場に通っているパラサイト・シングル対象
    家賃負担がなく、可処分所得が高い層になります
 3.金融商品に「投資しなかった」シニア層
やや乱暴ですが、新聞を読まずTVのニュース番組を見ない人は不況感も少ないとい
えます。
不況の影響の直撃を受けている層はその逆で、不況感があり、家賃やローンを支払
い可処分所得が少ない層で、なおかつ金融商品への投資で失敗した人たちというこ
とになります。
日本において上記の条件で考えて見ますと、1.や2.は現在の駅ビルのMDとかな
り整合しているように思います。故に駅ビルはまだ好調です。
また、これまで郊外で好調だったベーシックカジュアルは、今後成熟化するにつれ
て「他人とは違う服」を志向する客層が離れる可能性があり、
安価なカジュアルのヴァリエーションが期待されることになります。
一方で、ファミリーやミセス層はいっそう財布の紐が固くなると想定されます。
買上点数、客数はさほど落ちなくても、客単価は確実に下がると想定されます。
米国で高級志向の店は全般的に調子が悪く、ディスカウント型の店が調子がいいと
いうのも、これからの日本の進む道を示しているようです。
私が感じますのは、多くのSCでアパレル関係とフードコートやレストランの単価が
この数年間上昇傾向にありますが、なかには中身を伴わないままに値段だけ高くし
た店も増えてきており、これらは今後業績が下がると想定されます。
これからのテナントスイッチにおいては、物販飲食ともに低単価でヴァリューの高
い店を増やす必要があると思えます。
今後しばらくは不況期においても相対的に消費意欲の衰えていない客層を狙ってゆ
くことがポイントとなるといえます。
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   ~ 好評につき追加増刷分無料プレゼント ~
☆「店舗開発読本2」を無料プレゼント☆
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大反響だった小冊子「店舗開発読本」「店舗開発読本2」の続編希望のお声を
頂戴しましたので、 この度、新たに「店舗開発読本 3」を作成いたしました。
現在、大きく外部環境が変わる中で、店舗開発を取巻く状況も日々刻々と変化
をしています。
「店舗開発読本3」により、更なる知識を深めて頂き、皆様の店舗開発のお役
に立てれば幸いです。
※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を頂いております。
もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、ショッ
ピングセンター支援チームリーダー山本 匡が直接監修です。
【目次】
1.チェーン店舗の出店と売上予測
  ~売上予測の「実践的」な手法~
2.事例編
3.さいごに
■お申込み方法■
info-sc@funaisoken.co.jpまで直接メールをご送信下さい。
件名に「店舗開発読本3プレゼント」と明記し、
(1)お名前、(2)会社名、(3)部署名、(4)送付先、
(5)電話番号
を記入のうえ、ご送信下さい。
送信頂く際にご相談などがありましたらお聞かせ頂ければと思います。
なお、「店舗開発読本1」もほんのわずかながら残りがありますので、ご希望
の方はお申し出下さい。
またアンケートを同封いたしますのでFAXにてご返信いただけましたら幸い
です。ご協力お願いいたします。
※申し訳ありませんが今回は申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。
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* 経営コンサルタント 山本 匡
* 発行人:株式会社船井総合研究所 ショッピングセンター
支援チーム一同
* ホームページ:https://sc.funaisoken.co.jp/
* E-MAIL:

SC経営のヒント143 :「永続する力を持つ経営」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.143━2008.3.27━
 船井総研コンサルタント 池田 有志 発行
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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┃【main contents】「永続する力を持つ経営」
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こんにちは。
船井総研、池田有志でございます。
今回、はじめて掲載させていただきます。
少しでも参考になりましたら幸いです。
今回は、永続する力を持つ経営と
いうことについて書かせていただきます。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
池田 有志
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■永続する力を持つ経営
現在、組織をまとめ、経営を続けるために欠かせないものとして
「先代の考えを引継ぎ・磨くこと」が必要だと感じています。
事実、経営を永続させるためには「創業時の考え方」は必要不可欠なものです。
では、一体どのように受け継いでいけば良いのか?
そのことについて最近の私の感じたことをふまえながら
お話させていただきたいと思います。
みなさんは調布にある「い志井」というもつ焼き屋をご存知でしょうか?
「い志井」の歴史は1950年にさかのぼります。
東京の中野で4席の立ち飲みやからスタートした「い志井」は、
今や全国に68店舗(直営:9店舗/のれん分け、FC、準FC:59店舗)を
持つ大きなグループ企業です。
つまり、「い志井」58年の歴史を持ち、なおも成長を続ける企業なのです。
では、なぜ「い志井」は変化の激しい外食産業の中でいまだに成長を続ける
ことが出来ているのでしょうか?
それには3つのポイントがあります。
一つ目は、変化を恐れていないこと。
変化を恐れないということは絶えず時流を見極め、時流に乗るということです。
移り変わりの激しい外食産業の中で変化を恐れないことはとても必要なことです。
「い志井」は女性をターゲットにしたショットバーから、焼き鳥や、
はたまたハヤシライス専門店までも展開しています。
つまり、時流によってターゲットを変え、売り方を変えているのです。
二つ目に、大事なものを変化させないこと。
一つ目のポイントにも書きましたが、変化を恐れないことはとても重要なことです。
しかし、継続する企業には「変えてはいけないもの」が存在するのです。
それは、何よりお客様のことを考える姿勢です。
どんな形態のお店にしようと、どんなメニューにしようと
「お客様を来店時よりも笑顔にして帰す。」
それが創業以来「い志井」が守り続けている姿勢です。
そして最後に三つ目、創業者の想いを受け継いでいること。
創業者の想いを受け継ぐこと。それがまさに「創業時の考え方」を
忘れずに、受け継ぎ、継承することです。
「い志井」はのれん分けという仕組みを取っています。
のれん分けとは「師匠が弟子に同じ屋号のお店を出すことを許可する」
昔から職人などの間で行われるしきたりのことを言います。
つまり、努力をして、創業者自らの想い(考え方)に共感した者に
のみ新しいお店を与えていくのです。
そのことにより、「い志井」は業態は違っても、創業者の想い(考え方)を
受け継いだ店舗のみを増やしていくことを可能としているのです。
現在はまさに、フランチャイズではなく、のれんチャイズなのではないかと感じます。
ただ店舗を増やし、小手先のノウハウを伝えるのではなく、
のれんを分ける意識を持ち、創業者の考え方を受け継ぎ、継承していく。
この考え方こそがこれからの店舗開発には必要なのではないかと感じます。
「フランチャイズから、のれんチャイズへ」
この意識を持ち続け、受け継いでいくことが出来れば、
きっと永続する企業になれるのだと感じます。
少しでも参考になりましたら幸いです。

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SC経営のヒント138:時代を掴むヒント2

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.138━2008.2.16━
 船井総研コンサルタント丹羽英之発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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┃【main contents】「時代を掴むヒント2」
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
——————————————————-
こんにちは。
船井総研、丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、前回に続き時代を掴むヒントの
第2弾をお伝えします。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■時流を掴むヒント2「原点回帰」
先日スーパーサンヨネ豊川店に行ってきました。
船井総研が数十年前に出版していた日本の繁盛店100選にも
掲載されていた伝説のスーパーです。
6日(水)の14時にお伺いしたのですが、200台の駐車場はほぼ満車状態で、
店内も活気に溢れていました。
ただ、看板、外装に手をつけていないので、
初めて訪れる人はスーパーが閉店していると勘違いされるかもしれません。(笑)
サンヨネは、創業以来、一度もチラシをうったことがない、
結果的にEDLP(エブリデーロープライス)のスーパーです。
特に生鮮3品が圧倒的に強く、元々、乾物屋なので、
削り節、のり、昆布、出汁煮干などにも特徴があります。
売場面積は400坪で売上高は数十億円(平均的な食品スーパーの数倍の売上です)。
これをレジ11台で対応しているのには驚きました。
(一般的にレジ1台では2億円が平均です。)
対面販売が基本でスタッフが通常のスーパーの2倍近くいるのではと感じられました。
社長様にお話をお伺いしたところ、「商売の原点は良いものを安く」
「そして商品で差別化すること」を大切にしていました。
そのために、「正社員比率を高めている」とのことでした。
レジスタッフも全員が正社員だからこそ、クレームもなく、
通常の2倍のスピードでレジ処理ができます。
また、サンヨネでは独自開発のこだわりPB商品を積極的に展開していますが、
これも正社員が対面販売することで、
お客様に本当に納得して買っていただいているとのことです。
その後、昨年末にオープンしたSCに訪問しました。
SC内の400坪のスーパーコーナーに売場スタッフの姿はなく、
商品案内は全てがPOP対応されていました。
通常レジが20台ほどあり、空いているにも関わらず、
セルフレジにお客様が2人だけです。この2台のセルフレジにはスタッフが1人つき、
お客様に利用の仕方を説明していました。
一見効率的に見えることが実は非常に非効率であることは往々にしてあります。
商売の原点は「本当にお客様にとって何が必要か」というお客様視点であり、
オペレーションサイドにはないと改めて感じた1日でした。
複雑化した今の時代にあって「良いものを安く・美味しく」というシンプルさが
新業態のヒントになるのではないでしょうか?
※こんなお店が流行りそう!
ご参考までに↓↓
~たまごかけご飯のお店~「但熊」
http://www5.nkansai.ne.jp/shop/kura/
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* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 丹羽 英之
* ホームページ:http://funai-sc.com/
* E-MAIL:< info-sc@funaisoken.co.jp >

SC経営のヒント122:SCのカラーを出す

ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
近頃、地元の名産品を全国に伝えていくことと地産地消という、一見正反対の
動きですが、双方の重要性を感じています。フードマイレージなどの運動も
広がり、提供者側は商品だけでなくその背景にある想いもうまく提供していか
なくてはなりませんね。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■SCのカラーを出す
秋季になり、新規オープンするSCも増えてきましたが、どの施設も見ていて、
設備やテナントに一定の安心感があります。良い意味で、SC開発も安定してきた
ということかもしれません。
中国ではまだまだSCの数も多くなく、百貨店が街の中心地にあるというのが
一定のパターンですが、近年SCも増えてきました。
上海を例に挙げると、伊勢丹や第一百貨、新世界などの百貨店のほかに、
上海アウトレットや恒隆広場 Plaza66、Bund18、来福士広場などの特徴ある
SCも出てきました。
つくりでは日本に比べると異なる部分もあるのですが、そこで感じるのは、
非常に個性を持った館のカラーがあるということです。
恒隆広場 Plaza66は、66階と44階のオフィス棟を持つ商業施設ですが、
いつ訪れても客数が多いとは言えません。香港の置地廣場などを越える
高単価のスーパーブランドや高感度のセレクトショップ、専門店ばかりが
入っているため仕方がないのですが、そもそもそれらのスーパーブランドは
小売のために施設に入店しているというよりも、デベロッパーサイドとしては
オフィスの付加価値を上げるために入店させているといえます。
結果として上海の中では飛びぬけて高いオフィス家賃が取れているそうです。
一方、来福士広場や伊勢丹には大食代という大型のフードコートが入っています。
買い回りで来たお客様が気軽に立ち寄れるということで、恐ろしい集客力を誇って
います。クーポン制になっているため、支払いを一括で行うことができ、
ファミリーにも対応しています。テイクアウト専用の店もあれば、
イートインタイプの店、鉄板焼きなどで目の前で調理してくれる店など実に多彩
です。
それらの施設に共通するのが、館のカラーが一目でわかるということです。
日本ではコンセプトだけつくって、なかなか現場に浸透しない現状があります。
現場レベルでは、コンセプトをそもそも知らない、知っていても実現できない
など理由は様々ですが、今一度、館のカラーは何なのか、しっかり打ち出されて
いるかをデベ側、テナント側双方から再確認してみることも必要かもしれません。

SC経営のヒント110:~商品ではなく、思いを売る~ KAPITALって知ってますか?

ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、人気上昇中のジーンズショップ、KAPITAL(キャピタル)さんの
お話をしたいと思います。
私が今までに行ったお店の中でも、特に思いがスタッフさんの接客と
店づくりに反映をしており、大変印象的でした。
皆様も是非参考にしてみてください。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■~商品ではなく、思いを売る~ KAPITALって知ってますか?
先日ある友人の紹介で、東京・恵比寿にある「KAPITAL」という
ジーンズショップに行きました。キャピタルは岡山に本社のある
ジーンズメーカーで、素材・製法にこだわる本格ジーンズを提供する会社です。
http://www.nextone.jp/no050331/sr/sr01.html
このメーカーが、卸・OEMから最終消費者に向けて直接販売をスタートさせ、
現在は岡山、兵庫、京都、愛知、東京、福岡と全国11店舗を展開しています。
http://www.kapital.jp/shop/index.html
このキャピタルジーンズのファンは熱狂的で、例えば山口からわざわざ
岡山まで足を運ぶそうです。私が行った恵比寿にはDuffle with KAPITAL店、
LEGS店、KAPITAL店と半径300m圏内に3店舗があります。私が何より驚き、
共感したのは、その商品とスタッフのレベルの高さです。
まさに、ジーンズにかける熱い思いを凝縮した商品とスタッフだったのです。
だから、それを提供する店づくりも非常に特徴的です。特に、
私が実際にジーンズを買ったDuffle with KAPITAL店は、なんと1Fで
靴を脱いでお店に入るスタイル。商品の展示の仕方もカジュアルショップと
いうよりは呉服屋さんといった感じで、お客様もスタッフから座って接客を
受けるのです。なぜ、靴を脱ぐかという質問に対して、そのほうがお客様と
ゆっくりお話ができるからだという答えが返ってきました。本当に
自信のある良いモノを徹底的に納得してもらうという姿勢を感じました。
また、私が行った日は偶然にも会員さん向けのシークレット企画の日でした。
送られたDMに添付されたキャピタルのキャラクター塗り絵を持ってこられた
お客様に特典があるという日だったのです。なぜ、ジーンズショップで
塗り絵といった疑問はありますが、こういった遊び心を忘れないという
姿勢も大切です。
モノ余りの時代に最も大切なのは、そのお店に本当に良いものをお客様に
伝えたいというメッセージがあるかどうかです。共感・共鳴の時代に
「KAPITAL」のようなメッセージショップが増えることを期待したいですね。

SC経営のヒント107:北の屋台から学ぶ その2

ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、前回に続く私が驚いた集客・管理の仕組みを作り出した
ディベロッパーさんのお話をします。
お話を伺った際の感動をより皆様にお伝えしたく、今回も対談形式に
させていただきました。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■運営のポイントはどこですか?
店主のマンネリをいかに打破するか?お客様に飽きられないようにするか?
この2つが重要だと考えています。この2つを打破するために、3年毎の
店舗入れ替えをすると共に、客席部分の使用をあえて屋台にすることで、
営業が終了したら全て片付ける。という一見非効率な仕組みにしています。
ここで店主同士の助け合いや会話が生まれることを期待して、あえて
この仕組みを貫いています。(北の屋台では不便さが生み出す
コミュニケーションと呼んでいる)
そこそこに繁盛してくると、挨拶ができなくなったり、クリンリネスが
おざなりになり、目に見えて売上が落ち込みます。このような状況が
出始める前に、全店主を集めて、臨機応変に話し合いの機会をつくるように
しています。
■類似施設については上手くいってますか?
『北の屋台村』をモデルとして、全国に屋台村が20数箇所できているが、
そのうち成功しているのは八戸屋台村「みろく横丁」、青森屋台村
「さんふり横丁」など数箇所です。これまでの経験上、屋台村の成功には
いくつかのルールがあり、上手にいくかどうかはそのルールに添っているかで
決まるように思います。そのルールとは以下のようになります。
1、適正な規模と件数:以前は屋台村は1万人に1軒、10万商圏であれば
  10軒が目安。最近では八戸屋台村「みろく横丁」の事例のように
  7,000人~8,000人に一軒でも成立が可能
2、基本コンセプトの徹底:コミュニケーションの重要性を認識し、
  それを仕組み化
3、地域振興:周辺施設との連携や地産地消を実現する仕入体制
4、オーナー意識の高揚:モチベーションの維持と適切なアドバイス
 (こんな例がある。味が良くてもコミュニケーションに難があり、売上の
  伸び悩む店主に対して、当初コンセプトをよく理解し、運営にも
  協力的な店主に対して、2区画での営業を後押しする。というのも、
  2区画にして団体客に対応できるようにすれば、他店舗との差別化が
  できる一方でコミュニケーションに主眼を置かない形態となるからだ)
5、店舗力より運営力:運営デベロッパーが上記の成功ポイントを
  現場レベルで徹底できるかが最大ポイント
集客、マネジメントの観点で皆様も是非参考にしてみてください。

SC経営のヒント106:北の屋台から学ぶ

ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、2回にわたって私が驚いた集客・管理の仕組みを作り出した
ディベロッパーさんのお話をしたいと思います。
私が長年のコンサルティングで出会ったディベロッパーさんの中でも、
地域との連携、テナントさんのマネジメント、お客様の集客の仕組み等
様々な面で、参考になる運営をされています。
皆様も是非参考にしてみてください。
お話を伺った際の感動をより皆様にお伝えしたく、今回は対談形式に
させていただきました。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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帯広駅から車で10分、西一条商店街と都商店街の間に『北の屋台村』は
あります。ビルとビルの谷間にある162坪の敷地は、かつては商店街の
中心であった市場でしたが、9年前に火事で消失。うなぎの寝床のような
形状は商業には不向きで、その後は駐車場として利用されていました。
街にかつての賑わいを合言葉に立ち上がった地元メンバーが
『北の屋台村』をオープンさせて6年。162坪の敷地に3.3坪の思い思いの
屋台が17件。今では年間客数174,091人、年間売上高3億4022万円までに
成長し、全国の屋台村構想のモデルとなっています。その発起人であり、
現在もこのプロジェクトを支える中心的人物である久保氏に、屋台村の
成功ポイントについてのお話を伺いました。
■屋台村の発足のきっかけは?
中心市街地に賑わいを取り戻そうと8年前に活動を始めました。当初から
屋台村という構想があったわけではなく、全国の商店街の活性化事例を学び、
そこで商店主同士、商店主とお客様、商店主と仕入れ業者の
コミュニケーションの重要性を痛感いたしました。結果として、商圏相応、
力相応に取り組めそうな屋台村構想へと着地したのです。
■屋台村運営で大切にしていることは?
コミュニケーションを最も大事にしています。いかに仕組みとして
コミュニケーションを密にさせるかを常に意識しています。例えば、
1店舗当たりの面積を3.3坪と小さくしたことも1つです。この3.3坪の
店舗では客席は7~8席しかとることができず、店主とのコミュニケーションや
お客様同士のコミュニケーションが生まれやすいのです。店が狭く、
席数が少ないことで賑わい性が演出しやすい(流行っている感が出しやすい)
という利点があります。
また、それぞれのお店は地産地消を基本としています。帯広は穀物自給率が
約800%の農業、酪農王国であり、それらの産物の大半は東京に出荷して
います。しかし、これらの地元産品には味には問題がないものの、キズものや
半端もの、余剰品などにより出荷できないものも多いのです。これらを
積極的に仕入れる事により、地元産品の応援と普及ができると共に
仕入コストを抑えられ、これらを納品する契約農家とのコミュニケーションが
生まれるのです。これらを納品する契約農家さんは、仕入先であると共に
お客様でもあり、また、新たなお客様を紹介してくれるという様々な利点が
あります。同様に、地元のホテルやタクシー、バス会社との連携により、
中心市街地の賑わい性の核となっています。具体的には、北の屋台村を
利用されたお客様であれば、通常はホテル宿泊者しか利用できない入浴施設を
利用できたり、タクシーの割引特典があったり、バス停の誘致をしたりと
地域の観光施設に対して積極的に参加協力を呼びかけているのです。
これらの活動は地元紙やTVなどのメディアで取り上げられました。
結果として、旅行会社などのエージェントを利用することなく、
パブリシティと口コミだけで、年間利用客174,091人を実現することが
できました。
■参加店舗はどんな方が入っていますか?実際の初期投資や売上はどうですか?
参加店舗は必ずしも飲食経験者ではなく、この『北の屋台村』の理念に共感・
共鳴してくれる方から優先して選んでいます。年齢的にはまちまちですが、
ご夫婦でエントリーされる方が多く、そのほうが上手くいっているようです。
参加店舗からは保証金として、100万円を徴収(後に返還)。個々の店舗は、
店頭・ファサードをいじらなければ厨房への投資のみでそのまま営業が
可能となります。(実際には個々の店舗は店頭・ファサードに100万円から
200万円を投資している)契約は3年間の定期借家契約で、3年後はお客様が
ついていることもあって、周辺の商店街の空き物件への移転を薦めています。
しかし、現実的には屋台村の集客力が高く、再エントリーして残りたいと
いう店舗が大半です。月家賃は固定で8万円、これに共益費2万円が加わります。
(水光熱費は別途)1店舗当たりの平均月売上が140万円で原価率が
30%(42万円)とすると家賃の10万円を引いても、手残りが90万円近くあり、
帯広で夫婦二人で暮らしていくには十分な収入といえます。7~8席を平均で
4回転させないとこの売上は難しく、売上の良い店舗に共通しているのは、
お客様への声掛けや捌き(客あしらい)といったコミュニケーション力が
高い事です。というのも、それぞれのお店の看板メニューは仕組みとして
どの店でも出前が可能なので、商品にお客様がつくことがなく、
お店(店主)にお客様がつくという構図になっているからです。
今回のお話の中でのポイントとしては、以下の通りです。
基本コンセプトの徹底:コミュニケーションの重要性を認識し、それを仕組み化
地域振興:周辺施設との連携や地産地消を実現する仕入体制
次回は、屋台村の運営のポイントとそのまとめまでを、引き続き対談形式にて
お伝えいたします。