チェーン本部はどうやってPDCAを回している?

皆さん、こんにちは。

いつもプロ店長シリーズをお読みいただきありがとうございます。

 

前回は、店舗でのイベント企画ではCから始まるPDCAで計画することが重要だというお話をさせていただきました。

今回のメルマガではその続編として、本部向けの高速PDCAは在庫起点のデータドリブンが肝である、というテーマついてお話したいと思います。

 

みなさまは店舗データの集計・計画書はどの程度の頻度で行っていますでしょうか?本部でのPDCAは月次で行っているところも多いのではないでしょうか。

 

結論から言うと、週次でのPDCAを回してほしいのです。

例えば、月曜日に事業部長やブロック長が店舗別・商品別の数値を確認します。昨年対比の確認と、計画対比での達成・未達成などを商品ごとに確認します。

そうしましたら、火曜には計画達成にむけた今週の展開指示書を作成します。その展開指示書に売り場の基本レイアウト、売り場画像、商品紹介、売り上げ目標などまとめて、各店の売り場に展開していきます。

各店では水・木曜日にその指示書を売り場に反映させ、金~日曜日に実際の繁忙日がきます。さらにその結果を月曜日に分析して~というように、週次の高速PDCAサイクルを回してください。

 

この際、前回のCから始まるPDCA同様に、C(チェック)が重要な起点です。

今回の売上の実績と成長率を見て、売上の伸びている店舗・伸びていない店舗の共通点を振り返ると、例えば駅ビル店舗は調子がいいけど、路面店舗は調子が悪いということが分かったり、さらに商品ごとの売上や達成率、消化率などもみていきます。

これらを踏まえて、売り場で展開する商品、売り場レイアウト、どんなPOPをつけるか、陳列モデル画像、売上目標、商品説明などの展開指示書を作成し、店舗に展開させてください。

さらに、その展開指示書をもとに実施した金~日曜日の内容が、週明けにデータと画像で報告させることが重要です。展開指示書作成の前に、そのGOOD・BAD事例も全店に水平展開してください。

 

 

しかしながら、これらは本部主導の、全店舗で平均的に売れたものを分析して平均的に売っていくという施策です。前回お伝えしたように、各店が自店でもPDCAを回して、環境によって異常値が出る店舗はそれを活かして独自のスタイルも確立していく。

そしてそれも本部が吸い上げて、個別施策でフォローしていくことがさらに重要といえます。

 

こういった店舗と本部のPDCAが適切に回っていると、全体で売れ残っていても、特定の店舗で特に売れている商品はその店舗に分配していくといったような、全体としても個別としてもベストの展開していくことが可能となります。

 

以前は、データ集計や吸い上げに工数やコストがかなりかかっていました。しかし今の時代はほぼリアルタイム・ローコストで可能なインフラが整備されています。その分フィードバックもしやすく、これを活かさない手はありません。

 

 

今回のお伝えしたかった大きなポイントは、本部・店舗がデータ連携・分析し、計画的に商品を仕入れもしくは製造し、計画的に売っていくことが重要ということです。

 

なぜかPDCAが回らない店舗は、実態に計画が伴っていません。前年の実績を基に、いつどれだけいつ売れて、いつ欠品して、1日何個売っていて、その時にどんなイベントがあったのか、それらをもとに計画を行いましょう。

起点は在庫管理であり、その環境や仕組みをつくるためにはC(チェック)と店舗本部連携が重要といえます。

 

 

今回お伝えした、在庫起点の店舗経営に関して、12月に「”在庫”起点データドリブン経営で、高収益化!手法公開セミナー」開催します。

 

講師には、ネットショップと実店舗を融合させたビジネスモデル(オムニチャネル・O2O)のコンサルティングを手掛ける船井総研 大山 広倫 と、

入社以来ショッピングセンターの集客プロモーションから開発・リニューアルのコンサルティングを行っている私、丹羽 英之が登壇いたします。

 

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このようなお悩みをお持ちの方はぜひ、ご参加くださいませ。

 

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今の時代、PDCA はCから始まる!? 売上盤石な店舗がやっている売り場づくりとは

皆さん、こんにちは。

いつもプロ店長シリーズをお読みいただきありがとうございます。

 

みなさんはイベントや季節ごとの売り場づくりはどのように行っていますか?

おそらく、数カ月前から計画発注をして準備していく方が多いと思いますが、今回はその準備サイクルをもっと早めていこう、というお話をできればと思います。

 

最初にお伝えしたいのは、「来年の計画は、今年のイベントが終わったその瞬間から始まっている」ということです。

つまりイベントが終わったそのタイミングで、すぐに振り返り、チェックをして来年度の計画を立て始めていただきたいのです。

 

以前から本メルマガお伝えしているように、施設や立地の客層によって、(チェーン全体で平均的に人気な商品以外に)その店舗だけで売上が良い商品があり、その独自のベストセラー商品をべストポジションで売っていく基本ルールは変わりません。

それに対して、計画を立てて実行し振り返る仕組みを作っていくことが重要なのです。

今回はこれを、「Cから始まるPDCA」と仮に呼びたいと思います。

 

例えば今の季節で言うと、10月末にハロウィンが終わったすぐあと11月頭には、来年のハロウィンの計画を立てる。12月25日クリスマスが終わったらすぐいい点悪い点を振り返って来年クリスマスの計画をたてる。

というように、今年やったことの振り返りチェックをして、そのC(チェック)から始まるPDCAを回してください。

 

どうしてこのテーマを伝えしているかというと、チェーン店の店長は早くて1年~長くて3年程で変わってしまいます。そのため、店長のマンパワーだけでなく、残る現場のスタッフだけで商品選定や売り場づくりができる状態にしておかないと、店長の交代で店の数値が大きく変動してしまうことがあるからなのです。そのためには実施したことを振り返って、しっかりした計画書を作る必要があります。そういったCから始まるPDCAを店の文化・ルーティンとして定着させられたお店は大きな強みとなります。

 

まとめると、自店独自の立地客層やベストセラー商品に合った売り場づくりをしていくためには、チェーンで平均的に売れる商品展開とベーシックな売り場展開をベースにしながらも、今年の売り場写真や販促方法、それによる売上数字を残しておくことで、より具体的にブラッシュアップさせた来年の商品売り場売上計画をおこなえる、ということになります。

 

次回では続編として、本部向けの高速PDCAは在庫起点のデータドリブンが肝であるというテーマついてお話したいと思います。