【SC経営のヒント290】:『SCリニューアルにあたってのポイント』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.290 ━ 2011.07.28
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SCリニューアルにあたってのポイント』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『SCリニューアルにあたってのポイント』
最近リニューアルに関する相談を頂戴することが増えています。
SCのライフサイクル的に見て、
5~7年でリニューアルすることが理想的ではありますが、
現実には10年に1度のリニューアルという事例も多いようです。
10年以上なにもしないと、あきらかに陳腐化してしまいますので、
最低でも10年に一度はリニューアルというのが
常識的なサイクルといえるでしょう。
これまでリニューアルをお手伝いした経験から申し上げますと、
まずは販促のリニューアル、それからハードのリニューアル
という順番で実施したものが、最も効果的だったといえます。
ひとつには、閉店セールと開店セールという
大チャンスを確実にモノにしてゆくということと、
もうひとつは、既存店をどのように伸ばすかという視点が
必要になります。
単純に新しく入れた店だけが成功して、
既存店が伸びないリニューアルをやっても意味がありません。
単純にハードへの投資とテナントの入れ替えだけで
全体に改善はするものの、
既存店をどのようにプッシュアップして行くかという意味では、
既存店がリニューアルに向けて
チャレンジをしてゆこうという気持ちが盛り上がらないと、
「全体はリニューアルするけど、
自分の店は区画が動かないので、最低限の投資に抑えよう」
という消極的な気持ちになってしまって、
結果として全体がリニューアルしたのに
その店の売上はむしろ下がってしまう・・・
などということが現実に起こります。
周囲が新しくなったことからも、
相対的に見劣りするようになってしまいます。
こうならないようにするために、
まずは全体のテナント勉強会を実施して、
リニューアル前にまず現在の状態で販促と売場づくりで
売上を増加基調に持ち込みます。
これが重要で、ここで勢いが出て気持ちが前向きにならないと、
いくら数年に一度のリニューアルとはいっても
何もしない消極的な店が増加してしまうのです。
大手チェーン店は一定の投資サイクルがありますが、
地元店やリージョナルチェーンは
ケースバイケースで判断することもあるためです。
そうして全館を盛り上げ、
閉店販促で過去最高売上・集客を実現しようというのが
閉店までの目標になります。
私どもがお手伝いした中では、
現実に過去最大売上を記録したケースは多数あります。
リニューアル後の業績目標も二桁アップです。
そうしないとリニューアル投資も回収に至らなくなります。
数値目標も見据え、ソフト面できちんと対策を実施し、
そのうえでハードに相応の投資を実施する、
これがSCリニューアルの王道といえます。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
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【SC経営のヒント288】:『販促も大リニューアル』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.288 ━ 2011.07.14
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:販促も大リニューアル』
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『販促も大リニューアル』
商業施設のリニューアルは、ハード、ソフト共に
定期的に実施するのが通例ですが、
なぜか販促だけはリニューアルされていないのが実際です。
調子の良いSCでは、1年で1割のテナントを入れ替える
ソフトリニューアルに挑戦していますし、5~7年を目安に
ハードを含めた改装(部分)リニューアルをしています。
ここ10年で、ソフト、ハードを含めて
1回もリニューアルができていない商業施設の現状は
かなり厳しいと言わざるを得ません。
テナント専門店の業績が商品の品揃えで決まるように、
SCの業績はテナントの店揃えで決まります。
時代に合った商品・サービスを準備し、
それを効果的に告知することが販促だとしたら、
テナントの入れ替えによって販促もリニューアルするのが
当然と言えます。
特に、リニューアルを機に大きくテナントを入れ替えたSCでは
顧客層が変わることがあります。
そこでは、中心となる顧客層に合わせた
ツール・媒体選びが重要です。
例えば、食品SMの売上構成が高いNSCでは
中心となる顧客層が年配の主婦なので
チラシ、ポイントカードが有用ですが、
駅ビル、ファッションビルであれば、
若年層が中心顧客なので、
タッチポイント式のケータイメール販促のほうが効果的です。
また、レジャー、サービス系のテナントが多い場合は、
露出期間の長いフリーペーパーのレスが高いですし、
ファミリーが多い場合は、無料で子供を遊ばせられる
イベント催事が効果的です。
最近は、ネットがTVの視聴時間を越えてきていますし、
今後はスマートフォンが主流になるでしょう。
このように、お客様が利用するツールが常に変化をしている中で、
従来通りのチラシ、DM、ポイントカード、TVが主流の販促が
当らないのは当然です。
実は、こうした新しいツール・媒体へのリニューアルには
大きく2のメリットがあります。
1つ目は販促コストが安くなり、
同じ予算内で頻度よくお客様にアプローチできる点。
2つ目はデータがとりやすく、このデータを活用することで、
館内シェア(買いまわり店数)アップに貢献できる点です。
この店あまりの時代に、
リニューアルするテナント専門店の後方支援を
デベロッパーがどう応援できるかが問われはじめています。
販促を大リニューアルすることで、
真の地域一番店を目指してもらいたいものです。
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【SC経営のヒント287】:『最新リニューアル成功事例』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.287 ━ 2011.07.07
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:最新リニューアル成功事例』
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『最新リニューアル成功事例』
昨年からお手伝いをはじめ、震災直後にリニューアルしたお店が、
その後絶好調です。
たまたまリニューアルを計画していたときに時期が重なり、
タイミングがよかったというのもありますが、
リニューアル前に勉強会を何度も開催し、
レイアウトも手がけさせていただいて、
基本に忠実な店づくりへと変更したことが効果的だったと思います。
ここで重視した、リニューアルに際しての基本とは
以下のようなことです。
・坪当たりの在庫量・商品アイテム数を増やす・・・売場面積を
可能な限り増やし、坪当たりアイテム数を増やしました。
棚と棚の間の通路をぎりぎり狭くして1本余分に差し込むなど、
坪当たり商品密度を上げて坪在庫も増やしました。
・分かりやすいレイアウトに変更・・・ある程度大きさのある
店でしたので、何がどこにあるか分かりづらく、
お客様から問い合わせが多く、店員さんの手をとられていました。
なので、常識的に分かりやすい流れになるように配列を変更し、
何がどこにありそうなのか直感的に分かりやすい並べ方にしたところ、
それまでひっきりなしに問い合わせのあった商品の問い合わせが
ぱったりとなくなった(もちろん売上UP)とのことです。
・パーソナルユースを前に、ホームユース、業務ユースを後ろに
メイン通路のエンドにもってくる商品はパーソナルユース関連にし、
業務で使うようなものは売場の奥に配置換えしました。
もっとも、十分ではないため、リニューアル後も
棚換えをやっています。
もちろん、ほかにもいろいろあります。
こうやって文字にすると当たり前のようなことばかりですが、
実際には現場ではなかなかこうなっていないものです。
特に、リニューアルで陳列棚を低くして坪当たりアイテム数や
在庫高を減らした結果、売上まで落としているスーパーストアが
ときどきあります。
そのような失敗を冒さないためにも、
基本を知る必要がありあます。
坪売上=坪あたり在庫高×回転率 ですので、
もしも在庫高を半分にしてしまったら、
回転率ははたして倍以上になりますか?
アイテム数を減らして回転率が上がりますか?
という簡単な想像をしてみてください。
なんとなく、業界で流行だから、あの会社もやっているから・・・・
そのような「流された」リニューアルをしないためにも、
基本を正しく理解することが大事と思います。
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【SC経営のヒント285】:『SCの基礎集客力を上げよう!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.285 ━ 2011.06.23
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『Main Contents:SCの基礎集客力を上げよう!』
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『SCの基礎集客力を上げよう!』
SCの基礎集客は核店舗で決まります。
ここで言う核店舗とは、館集客に頼ることなく、
自らが販促をして集客できる店舗を指します。
例えば、GMS、SM、HC、大型専門店などとなりますが、
この核店舗の基礎集客が高ければ
支えられるテナントの客数が読みやすいのが実際です。
ですから、フロア集客を上げるためにも、
核店舗が各フロアにあるのが理想です。
これらの核店舗で最も基礎集客力が高いのがSMです。
それは、SMが最も購買頻度が高く、
マーケットが大きい食品を扱っているからです。
購買頻度の低い衣料、住関連を扱う大型専門店に比べて、
販促することで1日単位で基礎集客を上げることができるのが
SMの最大の魅力です。
例えば、平日の火曜市や100均一、
週末の朝市やポイントデーなどでです。
最近はSM+大型専門店(衣料・住関連)で
GMS機能を持たせたSCが増えていますが、
やはり、基礎集客力はGMSのほうが高いといえます。
衣料、住関連は食品ほど、購買頻度が高くないので、
どうしても販促の頻度が減ります。
GMSの場合は、同グループなので、
食品、衣料、住関連が同一日に販促することができ、
月単位で紋日をつくりやすい点がポイントです。
つまり、GMSのほうが特定曜日にお客様を集客する名物催事を
つくりやすいのです。
例えば、1,2,3の市、20日、30日の感謝デーなどです。
多くのSCで売上が下げトレンドにあり、
販促費も同様に下がっている中で、基礎集客を上げるには
従来の販促内容を見直さなければなりません。
その際に、重要なのは回数(頻度)です。
減った販促費の中で回数だけは昨年並みを維持する。
または、それ以上の回数をするには、
最も基礎集客力のあるSMを全体販促の柱にすることが必要です。
全店参加型の販促は、広域商圏となるため販促費用が嵩みます。
一方、SMは足元商圏なので、商圏(枚数)を絞り、
回数を多くできるメリットがあります。
下げトレンドにあるSCは、まずはSMを柱に圧倒的に集客できる
名物催事づくりに取り組みましょう。
全店参加型の販促から、基礎集客の高いSMに販促費を
投入することで、結果的に全店の客数アップに
寄与する販促施策への切り替えが求められています。
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【SC経営のヒント284】:『商業ビルが大切にしないといけないグランドフロア』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.284 ━ 2011.06.16
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:商業ビルが大切にしないといけないグランドフロア』
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『商業ビルが大切にしないといけないグランドフロア』
最近新しく開業する施設を拝見していて思うことは、
商業ビルにとってのグランドフロアの役割の大切さについてです。
一般的には1階がグランドフロアになる場合が多いと思いますが、
そのグランドフロアこそが最大売上、最大坪効率、最大収益を
生む場になりますから、グランドフロアをいかに大きく効率的に
つくるかが収益面では重要になります。
しかし、2つの理由でそうなっていない事例を見るにつけ、
考えさせられるものがあります。
一つは、物理的にグランドフロアが小さい場合です。
駅ビルやファッションビルで見受けられるケースですが、
駅施設の場所確保のために商業床が狭くなっている場合や、
オープンスペースを設けた結果店舗が縮小されているような
場合です。
複合施設の場合には商業店舗だけが機能ではないですから
妥協せざるをえない面もあるとはいえ、
グランドフロアを小さくしたら、
その分ビル全体の収益性が悪化するということが、
計画全体のなかであまり意識されていないように思われます。
もう一つはコンセプト、こだわり、他との差別化のために、
わざわざコダワリ系の商品を配置して
個性を演出しようというものです。
一般的には百貨店のグランドフロアにおける
化粧品・服飾雑貨・宝石アクセサリーや、
都市型家電店のグランドフロアにおけるデジカメ・携帯電話など、
「小さくて高単価」「坪当たり在庫の大きいもの」
それでいて「市場規模の大きなもの」が
坪効率を上げるための中核になりやすいです。
そうではない商品を中核に編集するような場合、
見た目は良くても坪効率の上がらない売場になりやすいといえます。
自分たちの個性を追求しよう、
他所とは違う施設にしようとするあまり、
どんどんお客さんから離れて効率を低下させている・・・
ということになっていないかどうか、
常に客観的に判断せねばならないといえます。
開業時は個性特徴を出せたと思っても、
結局あとでリニューアルせねばならない、
ということになりかねません。
何事も原理原則、基本に忠実にコマを進めるべきというのが
私どもの考え方です。
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【SC経営のヒント283】:『店舗にもデータの積極的活用を(1)』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.283 ━ 2011.06.09
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:店舗にもデータの積極的活用を(1)』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『店舗にもデータの積極的活用を(1)』
インターネット店舗の売上データの管理・活用は非常に数が多く大変なものですが
その分、店舗にフィードバックできるデータが多いのも事実です。
例えばWEB店舗の集客には、インターネット上の広告を利用することが多いのですが、
かけた広告に対して、何名の方が来店し、そこから何名の方に買い上げいただいた
かがわかります。
指標は来店にCPA(Cost Per Action)、買上げにCPO(Cost Per Order)を用います。
それぞれ、そのCPAやCPOの値が自店の数字(採算)に合うかどうかがポイントです。
業種により異なりますが、1人あたりコスト3,000円かけて集客するのであれば、
最低客単価10,000円以上が理想ですし、逆にリピート率が半分あるのであれば、
客単価7,000円程度でも回収できる可能性が高くなります。
ショッピングセンターの店舗では、自店の入り口にカウンターを設置している店舗
は稀ですので、まず来店客数が取れない。そして、チラシで集客した場合、どの方が
チラシを見ていただいた方か把握できない。なので、チラシに切り取りチケットを
つけて、カウントする努力をしたりしているのが現状です。
では、ネットだけ数字データを取れて、店舗は取れていないかというとそうでは
ありません。最低限、レジ分類別のデータを取得できているはずですし、単品別の
売れ筋を把握できているはずです。
ダイレクトに数字が反映されるWEBに比べ、実店舗では接客であったり売場づくりで
売上を取りやすいため(データ活用の)数字に対する意識が比較的薄いようです。
店長の感覚ではなく、売れ筋商品・サービスを正確に把握して、それを売場に反映
させる。それを意識して、かつ検証し、スタッフ感で共有していくことで、確実に
売り方、売れ方が変わってくるはずです。
店舗の売場、接客でも数字データを活用できるところはまだまだあります。
せっかく積み上げてきた、数字データという資産を積極的に活用していただきたい
と思います。
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発行人:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
編集担当:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
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【SC経営のヒント282】:『共有(シェア)の時代に、新しいコミュニティをつくろう!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.282 ━ 2011.05.27
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:共有(シェア)の時代に、新しいコミュニティをつくろう!』
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『共有(シェア)の時代に、新しいコミュニティをつくろう!』
震災後、消費者の購買心理は大きく変化したと言えます。
それは大きく、エコノミーからエコロジーへ、安全・安心の訴求、
より実用性、機能性へのシフト、省エネ意識の高まりなどです。
より機能性、実用性へのシフトや省エネ対応で、
ホームセンターなどに特需が生まれています。
このような意識はこれまでもあったわけですが、
この震災を契機に一気に加速したといえます。
このような購買心理に対して、先行してきたのが、
通販生活を出す「カタログハウス」です。
通販生活の扱い商品のコンプセプトは大きく3つあり、
(1)モデルチェンジしない商品、
(2)リサイクル可能な商品、
(3)保証期間が長い商品
です。
このコンセプトに共感した顧客は有料のカタログを購入し、
会員になって商品を購入するのです。
消費の担い手となるショップ、テナントは、
このような変化に対応するためにも、
まずは、先行するカタログハウスを
参考にしていただきたいものです。
また、所有(私用)から、共有(シェア)への
価値転換が加速しそうです。
1つの商品を皆で共有するシェアの時代には、
その商品を所有する人々とシェアするため、
実質価格が高くても、個々人で見れば割安ということになります。
つまり、価格が高くても、より価値のある製品・サービスが
求められる傾向になります。
また、大量に消費しないで、長く使えることが前提であれば、
1年(1回)当たりの獲得コストが下がります。
良いものを皆で長く使う時代が、もうそこまで来ています。
そして、この共有(シェア)をきっかけに
新しいコミュニティに参加し、
新たなコミュニケーションが生まれることがポイントです。
ショップ、テナントはモノ、空間、時間を共有するサークル、
会員制度をつくり、そこで時代に対応した商品・サービスを
提供する仕組みをつくりたいものです。
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【SC経営のヒント281】:『SCオペレーターのパワーアップ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.281 ━ 2011.05.20
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SCオペレーターのパワーアップ』
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『SCオペレーターのパワーアップ』
昔は、SCというのは開業の時に成功する形
(物理的な形と、ビジネスモデルの双方)をつくりあげれば、
その後は誰が運営してもそれなりにやってゆけると
考えられていました。
SC開発ノウハウを持つ会社が圧倒的に有利だったといえます。
私が20代後半の頃にはじめて総合プロデュースを手がけさせて
いただいた物件は、開業以来5年間、まったく販促活動をやって
こなかったSCでした。
ビルオーナーから依頼されて現場を見ましたら、
入居率は3割程度でゴーストタウンのようでした。
いろいろお伺いしますと、開業のときは話題になり、
多数の集客があったのですが、その後まともな運営がなされずに、
みるみる衰退していったとのことです。
そういうビルでも、大リニュアルを実施し、
館のコンセプトをがらりと変化させたら復活して、
それなりにやれるようになったものです。
これは極端な例かもしれませんが、
とにかくデビューが勝負になっていました。
しかし現代の商業施設は、開業時のプランニングよりも、
そのあとの通年の販促やテナント入れ替え、何年に一度かの
リニューアルのほうが重要になってきていると感じます。
SCも毎年一定割合でのテナント入れ替えを目標として掲げる
時代になってきています。
各専門店にとっても、MDを年々意識的に革新してゆかないと、
あっというまに「時代遅れの店」として
周囲に取り残されてゆくことになります。
近年開業した、成功している駅ビルやファッションビル、
モールを見ると、「新しいSCには今人気のある店が入居している」
というシンプルな事実に気付かれると思います。
新しい魅力ある都市型専門店はほとんどがライフスタイル品揃えで、
婦人紳士子供雑貨アクセサリーが編集され提案されています。
このような人気店を、いち早く導入してゆくことがSCを
フレッシュに保つ基本ですが、それは日々の運営サイドの
たゆまぬ努力によってなされるものになってきます。
誰がどう作ったかが大事なのではなく、
それを日々どのように運営していったか、のほうが大事になります。
プロがつくって素人が運営する、
ではこれからやってゆけなくなると思います。
プロがつくって(たとえ素人がつくっても)、
プロが運営する時代になります。
SCオペレーターの教育・トレーニングとパワーアップ、
特にテナント店長とより突っ込んだ具体的な対策を
協議できるマネジャー育成が大切になります。
優れたMGの育成、これが向こう10年のデベロッパー、
PM企業の優劣を決する要因になってゆくと思われます。
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【SC経営のヒント279】:『企業は人なり』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.279 ━ 2011.04.22
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
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『Main Contents:企業は人なり』
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『企業は人なり』
4年9ヶ月、船井総研にいたOB(後輩)が
今日の朝礼で話をしてくれました。
彼は、震災で被害の大きかった岩手県大槌町の実家に戻って
中古車屋さんを継いでいます。
この震災で2店舗が津波に流され、1店舗も全壊だそうです。
祖父も亡くなり、社員も1名亡くなり、
生まれ育った実家も全壊したそうです。
この震災で全てを失い、まさにゼロからのスタートのようですが、
彼はプラスのスタートだという話をしてくれました。
経営はまさに「人、モノ、金」で決まります。
今回の震災で店が流され、商品(金)も流されましたが、
自分には誇りにしたい社員(人)が残っている。
彼らは、震災の翌日全壊はしているが唯一残った店舗に出社し、
瓦礫を片付け、親族が行方不明になっているにも関らず、
お客様の家をまわり、安否確認していた。みんな震災で車が流され、
乗り合いで出社してくる。そんな社員たちに囲まれ、
あらためて人の大切さを実感しているそうです。
大槌町は震災の被害がとくに甚大で、あまりの被害の大きさに
復興への一歩が踏み出せない企業が多いそうです。
そんな中、彼は最大の経営資源である「人」が残ったのは
大変な財産であり、まさにプラスのスタートだと
考えているとのことでした。
彼は不謹慎かもしれないけど、
生きていることがラッキーだと思っている。
自分を含め、生かされたものが復興に向けて
できることをやるだけだ。と話ました。
震災後、1ヶ月が経過し、まだまだ復興への第一歩を踏めない企業も
多いと思いますが、明日に向けて確実に第一歩を踏み出している
人たちを励みに、共に前に進んでいければと思っています。
幸いにも、今回の震災で大きな被害がない店舗においても、
この震災の影響はまだまだ続くと思われます。
この震災をきっかけとして
お客様の大きな価値転換がおこりそうです。
当面の消費動向は、安全・安心、実用性、機能性が先行しています
ので、まずはこれに商品、売場、接客を対応させていきましょう。
そして、このGWは安、近、短となりそうですので、
子供を無料で遊ばせられる商業施設にこれまで以上に
多くのお客様が集まります。子供たちは日本の未来です。
その子供たちに元気を与えることで、
復興への支援をしていきたいものです。
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【SC経営のヒント278】:『SCメルマガ再開します』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.278 ━ 2011.04.14
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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『SCメルマガ再開します』
このたびは震災をはじめとする災害で多大なる被害を被られた方々に
心よりお見舞い申し上げます。
また、直接間接に様々な経済的・精神的被害が広がっています。
私どもといたしましては、このような事態に対して、
できるかぎりのお手伝いをさせていただきたいと思います。
現在、関西と関東では、相当感覚が違います。
関東以北では震災週は前年比20%、翌週50%という売上になり、
また業種によってはいまだ回復していないところもあると
お伺いしております。
一方では時間とともに復興は進み、徐々にたてなおってきています。
ご支援先のなかには、震災直後の休業期間中にリニューアルを実施し、
復旧後好調に推移しているお店もあります。
震災で重大な被害を被ったSCにも訪問してまいりました。
被害としては天井の崩落、ガラスサッシュが割れた、
天井に吊るしていた照明器具の安定器が落ちてきた、
内装壁が一部崩落した、などです。
震災直後は真っ暗になってしまった売場に瓦礫のように散乱した
商品の中をSCスタッフがけが人がいないか出向いたわけですが、
照明器具のない中での作業は困難を極めたとのことです。
幸いけが人はほとんどなく大事には至らなかったのですが、
懐中電灯程度では心もとなく、非常用の照明器具を常備して
おかないと、このような事態に対処するのは困難と知った次第です。
もちろん非常灯もあるのですが、
なぜか作動しなかったものもあったようです。
ガラスやプラスターボード、ジプトンの調達も、震災直後にいち早く
発注したところしか確保できていません。
ただ、1ヶ月を経過しだいぶ回復はしてまいりました。
なかでも復旧にかける時間と費用がかかるのは天井の崩落です。
これはなんとしても防がなければなりません。
原因の一つには、テナントC工事において、施工ルールに違反して、
吊りものをアンカーボルトからとらずに天井にネジもみしていた
場所が崩落したなど、ルール違反があらわになってしまったといえます。
こういうことが今後起こらないよう施工管理の大切さも感じます。
全国のSCにおいて、今回被災していないエリアにおいても、
耐震補強などは早急に実施する必要があると感じました。
躯体だけでなく内装の建て付けにおいても、
きちんとルールを守るようチェックしておく必要があります。
今回、個人的には一つの時代が明確に移り変わったように感じています。
日本という国の人間性レベルの高いところと低いところを
一度に見たような気がします。
消費産業は消費者とともにあります。
デベロッパーにとって顧客はテナントですが、
テナントにとっての顧客は消費者。消費者の支持が得られないこと
にはデベロッパーも困ります。
消費者の志向性は大きく変化し、
SCや専門店もそれに対応しなくてはなりません。
都市部においては外国人がいなくなったといってもいい状況で、
少なからず消費を支えていた客層がごっそりいなくなりました。
回復にはしばらく時間を要するでしょう。
SCのMDもこれを機会として見直してゆかねばならないでしょう。
具体的には、より食品を強化し日常性を高めなければならないと
感じています。
ところで、震災影響で1回中止した無料勉強会ですが、
本年から東京+大阪の2拠点で開催することを決定いたしました。
大阪は6/21、8/23、10/25の開催になります。
関西方面の方々はぜひ大阪オフ会においでいただけましたらと思います。
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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