━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.284 ━ 2011.06.16
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:商業ビルが大切にしないといけないグランドフロア』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『商業ビルが大切にしないといけないグランドフロア』
最近新しく開業する施設を拝見していて思うことは、
商業ビルにとってのグランドフロアの役割の大切さについてです。
一般的には1階がグランドフロアになる場合が多いと思いますが、
そのグランドフロアこそが最大売上、最大坪効率、最大収益を
生む場になりますから、グランドフロアをいかに大きく効率的に
つくるかが収益面では重要になります。
しかし、2つの理由でそうなっていない事例を見るにつけ、
考えさせられるものがあります。
一つは、物理的にグランドフロアが小さい場合です。
駅ビルやファッションビルで見受けられるケースですが、
駅施設の場所確保のために商業床が狭くなっている場合や、
オープンスペースを設けた結果店舗が縮小されているような
場合です。
複合施設の場合には商業店舗だけが機能ではないですから
妥協せざるをえない面もあるとはいえ、
グランドフロアを小さくしたら、
その分ビル全体の収益性が悪化するということが、
計画全体のなかであまり意識されていないように思われます。
もう一つはコンセプト、こだわり、他との差別化のために、
わざわざコダワリ系の商品を配置して
個性を演出しようというものです。
一般的には百貨店のグランドフロアにおける
化粧品・服飾雑貨・宝石アクセサリーや、
都市型家電店のグランドフロアにおけるデジカメ・携帯電話など、
「小さくて高単価」「坪当たり在庫の大きいもの」
それでいて「市場規模の大きなもの」が
坪効率を上げるための中核になりやすいです。
そうではない商品を中核に編集するような場合、
見た目は良くても坪効率の上がらない売場になりやすいといえます。
自分たちの個性を追求しよう、
他所とは違う施設にしようとするあまり、
どんどんお客さんから離れて効率を低下させている・・・
ということになっていないかどうか、
常に客観的に判断せねばならないといえます。
開業時は個性特徴を出せたと思っても、
結局あとでリニューアルせねばならない、
ということになりかねません。
何事も原理原則、基本に忠実にコマを進めるべきというのが
私どもの考え方です。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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タグ: ヒント
【SC経営のヒント267】:『店のトリガーを探そう』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.267 ━ 2010.12.16
船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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『Main Contents:店のトリガーを探そう』
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『店のトリガーを探そう』
営業を継続していくと、突然売れ始めるきっかけがあります。
それは販促が当たった場合や人気商品が入荷した場合など様々ですが、
根本的に、自店の強みがお客様のニーズに合った瞬間に、
数字が上がり始めます。
自店の強みがお客様のニーズに合うとは、
扱い商品やサービスがお客様の意識するキーワードに合うかどうか、
またそれがしっかりとお客様が意識するポイントや悩み、
欲求に刺さるように訴求できているかどうか、ということです。
例えば、自店が健康に関する商材・サービスを扱っているときに
自店の強みがその健康キーワードの中でも”どのような”健康なのか。
「長寿」なのか「健康維持」なのか、「健康促進」なのか、
健康になりたい欲求の原因は「冷え性」「睡眠不足」「腰痛」なのか
と、切り口やテーマを変えると様々に出てきます。
その中から、自店の扱い商品の強みと合致する部分を抽出して
訴求することになります。
成長期には、○○という商品やカテゴリーの扱いだけで伸びることが
できましたが、成熟期に入り、○○という商品の中で○○に合う商品で
○○が強い、というところまでいかないとモノが売れなくなってきています。
逆にそこをしっかりと掴めた店舗は、急激な右肩上がりで売上を
作り出すことができています。
この背景にある流れとして、お客様が自分の望む商品が明確になってきたこと
余計なものを買わなくなってきたこと、お客様が勉強していることがあります。
もはや中途半端な情報提供と中途半端な売り方では、売れない時代です。
いかに店全体の売上を上げるトリガーを見つけるかが鍵です。
ではそのトリガーをどのように見つけるのか?
王道としては、最も売上・利益貢献している(=支持率のある)商品を
軸に、関連商品を含めて、自店の強みを抽出することです。
成功している店舗の一例を上げます。
あるケーキショップでの利益貢献度の高い商品は誕生日ケーキでした。
固定客もついています。そこで、近隣固定のお客様には「持っていきますよ」
というサービスをしていました。それが意外に喜ばれるサービスでしたが
今までは、顧客の要望ありきで小さく展開していました。
しかし、それが支持されているならと「誕生日ケーキ」「宅配」をトリガーに
近隣の方に支持される店舗らしく、市内にチラシ配布をして訴求しました。
今、宅配をするケーキ店はまだ少なく、誕生日というハレの日商品なので、
宅配は非常に喜ばれています。
もちろん誕生日ケーキ以外にも同梱可能なものは全て一緒に届けますので
客単価向上にも貢献します。生産計画が立て易いのも魅力です。
あとは宅配の人的コスト(外注の場合には配送費)が合うかどうかです。
売上を伸ばすキーワードは近いところに潜んでいます。
店舗でお客様によく言われること、実は昔からやっているサービス、
最近売れ出した商品、世の中的に流行っているカテゴリで自店扱い商品、
そのようなところを見直してみるとすぐに見つかるかもしれません。
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発行人:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
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