【SC経営のヒント294】:『ターゲットと販促媒体のミスマッチ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.294 ━ 2011.09.15
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:ターゲットと販促媒体のミスマッチ』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『ターゲットと販促媒体のミスマッチ』
販促が当たらなくなったと言われて久しいですが、
その理由はターゲットと販促媒体のミスマッチにあります。
それ以前に、商品、店舗がこれまでリニューアルされてきているのに、
販促がリニューアルされてきていないので、
商品特性に合った販促媒体(ツール)を利用できていないことも
大きな理由です。
例えば、商品はますますパーソナルユース化し、
店頭での商品回転率が上がっているのにそれに適した
販促媒体(ツール)を選べていないのが実際です。
商業施設では、92年をピークに売上が下降線をたどっている施設が
ほとんどです。92年までの販促は在庫量・アイテム数・価格幅が
ポイントで、販促の主流は多アイテムチラシでした。
ここで掲載される商品はホームユース商品(家族のため、
生活のため必要な商品)でした。
今でも、食品がチラシで集客できるのは
食品がホームユース商品だからです。
92年以降は商品を全面に出すのでなく、
人を全面に出すメッセージチラシの時代があり、
現在はモノからコト(思い出)の時代で、
イベント・催事が主流になっています。
ただ、お客様は商品を買いにきますので、
本来は商品を全面に出した販促がしたいということで、
従来の販促をしては当たらないを繰り返しています。
特にファッションなど、パーソナル化が進んだショップ、
テナントはそもそも紙媒体が向いていないと言えます。
理由は単純で、そもそも新聞をとっていない世代が多く、
チラシそのものを見ていない。
また、よく駅ビルであるようなカタログ(パンフ)も微妙です。
なぜなら、カタログ(パンフ)はシーズン毎に出すことが
多いのですが、92年頃までのファッションの商品回転率は
4~6回転でしたので、これに合っていたのです。
現在は6~12回するショップ、テナントも多く、
カタログが出来上がった頃には商品が店頭にない、
また、カタログが出るまでクレームが出ないように
商品を残しておくといった本末転倒のことが現場でおこっています。
それでは、これからどうしたら良いのでしょうか?
商業施設の魅力は一箇所で全てのものが揃うことですが、
販促は必ずしも全店が参加する必要がありません。
全店参加が前提となると、ターゲットや商品にあった
販促媒体(ツール)がミスマッチをおこしてしまうので、
ゾーン(業種)毎の販促に切り替えていくのがベストでしょう。
例えば、食品ゾーンは足元商圏を対象に頻度よく、チラシを折り込み、
ファッション、雑貨ゾーンではバーゲン告知以外は
インプロのみで対応する。
例えば、このインプロにはデジタルサイネージ(電子看板)を
利用するのが良いでしょう。
電子看板は差し替えが用意で、
飲食店などのメニューボードにも向いています。
また、動画POPとして、接客でききれないお客様に対して
商品価値を伝えることができて非常に効果的だからです。
また、サービス関連のショップはフリーペーパーを
共同利用するのが良いでしょう。
館全体で行う販促は客層を広くとる子供向け催事に特化し、
とにかく館の入館客数アップに特化するといったやり方です。
商品のパーソナルユース化が進み、ターゲットと販促の
ミスマッチがおこっている現状では、共同店舗であっても、
全店参加にこだわることなく、
これから販促のリニューアルに挑戦していただきたいものです。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
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