ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
ようやく夏らしくなってまいりましたが、体調を崩されてはいないでしょうか。
今年は例年よりも夏風邪が少しはやっているようですので、皆様もご注意下さい。
いくらウィルスが違うとはいえ、夏風邪予防にもうがいと手洗いは効果が高いそうです。
さて、本日は再生のキーワード、「まちおこし」についてお話ししたいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■まちおこしは食のテーマパークから
最近、ホテルの仕事を通じて観光商業のあり方が見えてきました。
立地がよいことは前提になりますが、ショッピングセンターに核店舗が
必要なように、観光商業にも核店舗がいるのです。
観光商業が成功するポイントは1、首都圏に近いこと2、観光入込み客数が
大きい立地にあることです。首都圏に近いとは東京、大阪、名古屋などの
主要都市から車で2時間(200km)圏内に位置していること。観光入込み客数が
多いというのは観光地としての魅力がまだ残っていると言い換えることができます。
観光施設や観光資源にどんなに魅力があったとしても、やはり商売の基本は
立地にあるといえるのです。
ここで観光地の「まちおこし」について考えてみたいと思います。上記の
成功ポイントの1はクリアしているが2が落ちこんでいる。(熱海など)
1、2ともにクリアしていないところが再生・活性化する可能性があるかと
いう話です。
首都圏に近い、観光入込み客数が多いということは、言い換えれば目の前を
歩くお客様が多いということです。しかし、観光入込み客数が少ない場合は、
お客様を集めることを考えなければなりません。ショッピングセンターの
支援現場でもよくあるのですが、これは各テナント(個店)がそれぞれ
がんばることで実現するものではなく、核店舗が中心になって全体集客を
いかにあげるかがポイントとなるのです。
例えば、まちに1つだけ圧倒的に集客する核店舗が必要なのです。通常の商業が
そうであるように、それは食を基本としたものが理想といえます。
食を基本とするものは、1購買頻度が高くて(来店頻度が高い)2マーケットが
大きいからです。また、食を基本とすれば観光客だけでなく、地元客にも
対応が可能だからです。そして、それらには土地の歴史、文化を踏まえた
「オンリーワン」を提供するというコンセプトが必要です。
千葉県にある「びわの郷」、埼玉県の「サイボクハム」、長野県の
「小布施堂」や全国の道の駅などなどここにしかない。ここでしか買えないを
核とした食のテーマパークが、これからの「まちおこし」のポイントと
いえるでしょう。
月: 2007年7月
【SC経営のヒント117】:オープンモールSC
ご挨拶
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こんにちは。船井総研の山本です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
本日はオープンモールSCについて、自分なりに気づいた点などを
お話ししていきたいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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■オープンモールSC
最近、立て続けにオープンモールSCを視察する機会がありました。
いずれも、規模的にはNSC~CSC程度の規模となり、
小型~中型SCといえる規模のものです。
それぞれ、テナント構成やコンセプトは工夫をこらし、
MD構成としてはよく出来ていると思えるのですが、
いかんせんこのオープンモールという店舗形態がいいのかどうか、
いろいろと疑問が残りました。
オープンモールSCのメリットは、共用通路が屋外となっていることで、
空調費などのランニングコストが下がること、
それがコストダウンにつながるということにあります。
また、運営上は営業時間の対応が容易で、また意匠面でも
ユニークなものがつくりやすく、各専門店の顔作りもしやすい
というメリットもあります。
一方で、デメリットとしては、雨風や気温の高低に左右されやすく、
春秋の天候のいいとき以外は全体回遊性が落ちること、
各店舗それぞれの入り口を持つことで入店率が下がること、
外装のサッシュ面積が多く初期投資増につながること、などがあります。
アメリカの西海岸などでは、気候もよく雨もあまり降らないこともあって
オープンモールSCが多数見受けられます。
ライフスタイルセンターや、ユニバーサルシティウォークなどの個性的な
商業施設も多く、非常に魅力的に見えます。
ただ、四季折々の気候の変化や雨の多い日本の風土においては、
デメリットも大きいといえます。
ロードサイドで普通に営業できている店なら可能でしょうが、
モールのインテナントに慣れている店だと、オープンモールSCに
出店するのはやや無理があります。
多少賃料や経費が高くなっても、クローズドモールのほうが回遊性や
入店率が上がり、売上も上がると考えられます。
もっとも、屋根下に入ってさえいればよいかというと、一概にそうではなく、
魅力の乏しい専門店の集まりでは何にもなりません。
ちゃんとした中身があってこそ、店舗形態の良否が問われるものになるといえますね。