【SC経営のヒント266】:『比較販売 その2』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.266 ━ 2010.12.09
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:比較販売 その2』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『比較販売 その2』
スーパーや店頭でよく売れる製品は、やはりナショナルブランドが
強いです。
そのことはどこの店でも業態でも同じことであり、宣伝にかける費
用が桁違いであるが故に当然のことといえます。
しかし、小売店にとって「数が売れる」商品であり、集客には寄与
しますが、「低粗利」であり、収益には寄与しづらい商品が多いの
です。
あるチェーン店でカテゴリを絞って、NBのダントツNO.1商品と、
やや高単価で粗利のとれる2番手商品の一定期間の実績を比較して
いただいたら、売上数量ともにNO.1商品が圧倒しているのですが、
非常に低粗利であったため「粗利高」は二番手商品のほうが稼いで
いたという結果が出ました。
こういうことはよくあることですが、このように低粗利で数が出て
いる商品が多ければ多いほど「売れている」と安心しがちですが、
結局は品出しに人手をとられ現場は疲弊し、売上ほどに利益が上が
らず儲からない店になりがちです。この店では、NO.1商品と二番手
以下の商品を比較して、「新たなスター商品をつくろう」という取
り組みを始めました。
比較販売の要点としては、ただ並べるだけではなく、お客様が一目
で「2つの製品の質の違い」を理解していただけることが重要です。
たとえば実演すれば売れるという洗剤がある場合、そのプロモー
ションビデオを売場で流すなどもよいです。POPの寸法も大きめにし
て「分かりやすい価値」を訴求します。
あまり長々と説明口調なものでは読んでいただけず、
「ヌルヌルになりません!」
「ホイル焼きのときに魚や野菜がこびりつかないクッキングホイルです」
など、ぱっと理解できるものであることが重要です。
すでにこのような取り組みを先行して実施した中堅チェーン企業では、
年間粗利率が5ポイント以上改善しました。
売上は下がったものの、粗利高が伸び、過去最高の経常利益と
なりました。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
編集担当:山本 匡(やまもと ただし)
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