【SC経営のヒント188】:短期間集中視察

■短期間集中視察
私どものチームでは、様々な事案の調査を行いますが、その際に過密な
スケジュールを組むことが多々あります。
たとえば、ビジネスホテルの調査を実施するときは、若手社員が一日でその
地域のホテルに5泊します。
1人で5箇所にチェックインし、すべてのホテルを調査した後に、どこかの
ホテルで寝て、早朝起きて5箇所のホテルの朝食をすべて食べ調査します。
もちろん朝食だけで5食も食べたらそのあとどうなるかは想像されるとおりです。
最近のビジネスホテルはバイキング形式が多く、少しづつ料理をとってきても
全部取ると一定の量になってしまいますし、取ってきたものを残せないためです。
そういうことを何度もやっていますと、短期間に細部まで詳しくものが見える
ようになってきます。
SCなどの店舗の視察調査も同様で、1万坪クラスの大型SCを一日で7~8ヶ所くま
なく見るというのは日常的なことですし、専門店チェーンの調査では一日で
数百キロ移動しながら自店・競合あわせて50店舗以上見るということもよく
あります。ウォーキングをされていらっしゃる方々より歩いている距離はある
と思います。ひたすら量をこなすことで、未知の分野においてもキーファクター
に近づくスピードが速まってくるのです。実際には、限られた時間で密度の濃い
調査をしなければ間に合わないということの一方で、このような無茶を強いる
ことが結果として自身とメンバーの能力向上につながります。
短時間に過密な量を体験する、理屈ではなく体で体験する、これを日常的に
やっていますと、短期間にある程度ものの分かるスタッフを育成することが
可能になります。
これからSCのマネージャーをするというのであれば、最低でも100施設を短期間
に見て、SCとは何かを体で知ることが大事です。
ぜひこのような「過密スケジュールでの視察」を実践されてみてはいかがかと
思います。
(このようなことを書くと、
マネージャー諸兄になんと言われるかわかりませんが・・・)