━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.247 ━ 2010.07.15
船井総研 コンサルタント 山本匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『企画と運営』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『企画と運営』
SCを企画する立場と、SCを運営する立場。これは似て非なるものです。
私自身は企画する立場ではありますが、SCとはつくってオシマイではな
く、長期にわたって運営できてこそ意味のあることと考えて仕事をして
います。企画したものが話題を呼んだところで、すぐにダメになってし
まうようでは何にもなりません。ですので、ある程度の新規性や話題性
も欲しいのですが、それ以上に「この商圏、この物件で成立するかどう
か」ということを最重視して企画を考えることが大切だと常々感じてい
ます。少なくとも当初のコンセプトで10年は持たないと、追加投資がか
かってしまい事業性は悪化してしまいます。
ただ、ここ数年、開業あるいはリニュアルして話題になった施設を見て
いますと、どうしてこんないい立地に、こんな凝り過ぎて売れない店を?
と疑問に思う案件も少なくありません。もっと商圏に合ったベタな店舗
を誘致したほうが人気が出ると思うのに・・・と不思議に思います。
いっときの流行にのって、同じナショナルチェーンを異なる商圏でも
セット入店させて、気がつくと半分以上が脱落・・・などというケース
もあります。
小商圏型のSCなのに背伸びしたグレードの店を誘致したり、その商圏・
客層には不相応なファッショナブルな店を誘致したりしている例もあり
ます。
当初は「おお、よくこんな立地にこの店を入れたものだ」と、大企業
(とばかりは限りませんが)のリーシングパワーに驚きつつも、結局は
半年や1年でだめになったり、数年続いてはいるものの賃料も安くお荷
物になっている例も。これではテナントも大家さんも両方気の毒です。
当事者の周辺にお話をお伺いすると、「あたりまえな店を誘致する企画
では、新規性話題性に乏しく、何も考えて無いと社内で低い評価を受け
てしまう」場合もあるようです。
話題性新規性、あったほうがよいでしょうが、しかし、本質的にそれが
重要な軸なのでしょうか?
観光型などの施設であれば当然必要でしょう。
しかし生活密着のSCにまで、表面的な話題性や新規性が必要とは思えま
せん。
商業施設はその商圏の消費者に好かれ支持されることが最重要なことで
す。
作り手側の自己満足に走りすぎないよう、地域に適合したグレード、
ファッション性に合わせるということが大事なことといえるのではない
でしょうか。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:山本匡(やまもとただし)
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