━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.491━ 2017.4.18
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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【1】メルマガ 『パワーゲームから適正規模の時代に』
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【3】10月21日新刊発売!『多店舗展開の基本実務』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『パワーゲームから適正規模の時代に』
これまで商業施設は、どこも立地と売場面積の大きさだけで競ってきました。しかし、その規模競争も完全に飽和しており、一部の地域では巨大なモールが出来すぎて、すべてが共倒れになるような状況になっています。
今後、全国で何箇所かこのような状況になる場所が見込まれます。新規のモール型SCもテナント集めに苦労しており、建設コストも以前より高騰しており、投資環境としては最悪といえる状況なのですが、10年以上かけて準備してきた案件を中断ないし中止することも出来ずにそのまま見切り発車してしまっている案件も多いようです。
これからの複合商業施設開発は、そういった規模の追求から脱却し、小規模で安さを追求したものと質を追求したものが主流になるといえます。いっときNSC(ネバフッドSC)の時代が来るといわれましたが、これは商圏が小さいだけで質的には従来の商業施設と何ら変わらないものなので、騒がれた割にはそのようになりませんでした。
地方都市では、現在新規出店しているのはディスカウントストアばかりです。一方で都市郊外ではTSUTAYAさんのT-SITEのような感度の高い商業施設が徐々に増えています。ポイントはどちらも規模を追っていないことです。適正規模で、適正投資で、無理のない集客売上収益を期待した事業構造になっているということです。
これから先、「競合対策のためには拡大増床だ」という時代ではなくなります。成熟(衰退)経済下では、回収できない投資は避けなければなりません。規模は抑え目ながら、いかに質的に魅力の高いものにするか、それが商業施設開発の基軸になります。
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経営情報誌『船井アパレルジャーナル(無料)』
流通業界に明るい未来を!伸びている話題の企業インタビューを掲載
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10月21日新刊発売!
『多店舗展開の基本実務』
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加速する人口減少、超高齢化、オムニチャネル化……。
小売市場を取り巻く環境が激変する今とこれからを生き抜く術を、船井総研トップコンサル集団がズバリ指南。新しい小売の教科書の第一弾です。
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投稿者: sc
【SC経営のヒント490】『失敗しない多店舗展開 必要な条件とは?』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.490━ 2017.4.11
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『失敗しない多店舗展開 必要な条件とは?』
多店舗展開における失敗とは何か?成功とは何か?これを定義していない企業は以外に多いのが実情ではないでしょうか?
多店舗チェーンではトップラインをあげること以上に、平準化して大きく負けない仕組み(プラットフォーム)を持つことが重要になります。つまり、「失敗とは、計画通りの業績が上げられないこと」「成功とは計画通りの業績を上げられること」と定義することができます。
そもそも、なぜ失敗してしまうのか?それには大きく3点の理由があるようです。
(1)出店のミスリード
(2)優秀な店長の不足
(3)SV体制の崩壊
多店舗を展開する企業の多くは、出店が企業業績に直結するため、出店を優先する傾向があります。この店舗の出店スピードに店長の登用が追い付かず、十分なキャリアを持たないまま店長になるケースが少なくありません。結果として、SV、エリアマネージャーが本来の役割ではなく、現場フォローにまわるといった状態が続くためです。
出店(戦略)のミスは、現場(戦闘)ではカバーするのが難しいもので、この出店のミスをなくすためにも、既存店舗を出店タイプ別に整理し、平均的な基準(指数)を設定するが重要です。
その際、商業施設に出店している場合は、施設の業種平均(月坪売上)と、自店の月坪の乖離がないかをチェックする必要があります。この月坪の乖離が少ない店舗を自社モデルとしていくためです。
売上=客数(店前通行客数×入店率×買上率)×客単価(一品単価×買上点数)ですが客単価の内訳はPOSのデータでひろうことができます。しかし、客数の内訳はなかなか把握できなかったのですが、リアルタイムで本部、SV、店長が確認できる時代になってきています。
SV、エリアマネージャーは属人的なアドバイスでなく、自社モデルの基準(指数)をものさしに、修正アドバイスをしていくことができるのです。
つまり、多店舗展開で失敗しないために、下記3点がポイントになるのです。
(1)標準的な実績を生み出すモデル店舗が持つ条件を知ること
(2)立地タイプ別、売り場面積別の条件を知ること
(3)その条件が勘や経験ではなく、横展開できる定量的な指標になっていること
ぜひ、平準化して大きく負けない仕組み(プラットフォーム)づくりを急ぎたいものす。
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【SC経営のヒント489】『成熟時代でも打ち手はある』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.489━ 2017.3.28
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『成熟時代でも打ち手はある』
お付き合いのあるドライブイン施設が、昨年一昨年とレストラン・フードコートをリニューアルし、いずれも売上が倍近い伸びとなっていますという連絡をいただきました。
立地のポテンシャルが良かろうとと悪かろうと、そのポテンシャルを生かしきれていないというのが多くの商業施設の実情といえます。この施設の場合は、レストランの用途を拡大して、ファミリー客だけでなく団体客にも対応できる場所とメニューを用意し、法事や慶事などの需要を獲得できるようにしました。
フードコートのリニューアルでも、流行のローストビーフを打ち出したメニューが大ヒットです。全国的に消費は厳しい状況で、一方で大型商業施設が乱立し、大手資本が共倒れになりそうなSCがあちこちで計画されています。
そういう戦略的に大きな動きに対しては、店舗を移転するなり業種変更するなりといった戦略的な対応が必要にならざるをえません。しかし、「今出来ること」を最大にするということは、割といつでもすぐに出来ることが多いです。
いまの時代にあった商品になっているか?価格政策は適切か?分量は適切か?販売手法はこれでいいのだろうか?こまごまと見ていきますと、あらゆるお店で改善すべきことというのは見つかるものです。
成熟時代には成熟時代の打ち手を考えてゆく、これが大切だと思います。
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【SC経営のヒント488】『人里はなれた立地の開発』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.488━ 2017.3.14
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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『人里はなれた立地の開発』
専門店業界にとっては、従来型の商業施設内立地がのきなみ調子が悪くなる現在、新しい立地を開拓しなければという気持ちが強いです。大都市の百貨店や駅ビルは、売れるが家賃が高すぎる。地方百貨店や郊外モールは集客力が低下している。
そういう環境下で、都市部から1時間圏程度のルーラル立地の小規模集積開発に注目が集まっています。アクアイグニス、モクモク手作りファーム、カーブドッチなどの事例をご存知の方もいらっしゃるでしょう。
山口の山賊、うかい鳥山、ほかにもこのような里からすこしはなれた立地で成功している事例はいろいろあります。もちろん、こういったことは簡単に出来ることではないですが、成功したらユニークでオリジナリティの高い事業にもなります。
筆者のところにも、都市部から離れた場所でコンセプチュアルな集積をつくって集客したいという構想をご相談くださる事例が増えてきました。こういう開発の場合、注意すべきことは「理念」だけでは集客売上は満たされないということです。
ブランディングシンボルとしての店舗と通販やサテライト店舗というビジネスミックス、あるいは複合する業態の選択(物販飲食+宿泊温浴)ミックスの考え方が必要になります。施設全体のテーマ性やキラー単品づくり、ローコストで運営する知恵も必要になります。
客層ターゲット等、まだまだ手探りでトライしているかたがたが多い状況です。一部の成功事例ばかり華々しく見えますが、その影には失敗事例もたくさんあります。成功している施設に共通しているのは、商売の組み立てを原理原則どおりにおこなったものです。
ルーラル立地に、わざわざお客様に来ていただけるようにするにはどうするか?何で集客し何で儲けるのか?これらがが大事です。
SCオフ会がなくなったので皆様とお気軽に会う場は減りましたが、ご相談のある方はお気軽にご連絡いただけましたらと思います。
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【SC経営のヒント487】『なぜ、あの施設のリニューアルが上手くいかなかったのか』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.487━ 2017.3.7
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『なぜ、あの施設のリニューアルが上手くいかなかったのか』
業績の良い施設は原理・原則に従いつつ、時流に適応しているものです。この原理・原則とは「変えてはいけないこと」、時流とは「変えなければいけないこと」です。
リニューアルをして苦戦する施設の多くは、「変えてはいけない原理・原則」を変えてしまうケースです。リニューアルで大切なポイントは、「変えなければいけないこと」だけを変えることなのです。
では、変えてしまって失敗する「変えてはいけない原理・原則」とは何なのか?最近、訪問した施設では大きく2つのポイントがありました。
1つは、「駐車場を変えてしまったこと」
もう1つは、「販促を変えてしまったこと」です。
いずれも、リニューアルで最も注目されるテナントリーシング(店揃え)とは関係ないようですが、入店するテナント(SC)の業績に直結する非常に重要なポイントです。
既存施設の多くは、ピーク時に比べて売上が下がり、駐車場の有効率が低くなっています。そのため、リニューアルをきっかけに、従業員駐車場や月極め駐車場として貸し出したり、お客様からの駐車場収益を見込んでゲートを設置してしまうことがあります。
しかし、月決め駐車場にすることで、駐車場の絶対数が減りますし、ゲートを設置することでイン、アウトに時間がかかり駐車場の稼働率が下がります。
リニューアルは、奪われた商圏を取戻し、商圏を拡大できる唯一のチャンスですので、リニューアルした施設・店舗のボトルネックとならないように駐車場は変えてはいけないのです。
とはいえ、収益性の改善は必要なので、リニューアル後に実施することが基本になります。同様に、販促は認知するまでに時間を要するため、できるだけ変えてはいけないのです。
仮に、新たな販促を実施する場合は、既存販促に付加しながら中身を精査し、入れ替えていくことが基本になります。
リニューアルを迎える施設・テナントの多くは、せっかくの機会ということで、なるべく変えようとしますが、あらためて変えてはいけない原理・原則を抑えてただきたいものです。
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【SC経営のヒント486】『SCとテナント企業の人材確保』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.486━ 2017.2.28
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『SCとテナント企業の人材確保』
事業拡大したい会社が直面する一番大きな課題が「人材確保」といえます。ご承知のように、現在は全国的に人材採用が困難になっており、「人の確保」に苦労されている会社が多数あります。
既存の媒体会社経由で採用広告を打つものの、思うような反響が得られないというケースも増えており、採用の費用効果も悪化してきています。弊社においては、業種・業界別にこの採用コンサルティングに取り組んで成果を上げております。
また、弊社は現在indeed社の仕組みを活用して人材採用コンサルティングを積極的に推進しております。すでに弊社の会員企業様も多数登録されています。
この仕組みが従来と違うのは、ダイレクトリクルーティングであるということです。いうならばグーグル検索のような要領で、目的とする会社を募集者が直接検索できる仕組みです。
リクルートさんのような媒体会社にとっては競合相手になるチャネルなのですが、先見の明のあるリクルートさんが自ら出資されて日本のindeedを運営されていらっしゃいます。様々な業界で成果が出ており、参加される企業様も増加中です。
ポイントとしては、効果的に人の採用が可能となる「採用サイト」を構築することです。その部分を船井総研の業種別専門家がお手伝いさせていただきます。
人の問題に苦慮されていらっしゃるSC、テナント企業様、ぜひご検討ください。
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【SC経営のヒント485】『既存事業を脅かす分野にこそ積極参入すべし』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.485━ 2017.2.14
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『既存事業を脅かす分野にこそ積極参入すべし』
大手各社の動きを見ていて、新技術や時代の流れで新しい分野が立ち上がってきたときにとる戦略は、大きく2つに分かれます。
【1】既存の高収益事業とバッティングするため、そこには参入しない
【2】このままでは既存高収益事業を食いつぶす勢力になるため、むしろ積極的に参入する
たとえばフィルム事業がデジタルカメラに脅かされたフジフィルムは、デジタルカメラにも参入した上に、別分野での収益を伸ばして、フィルム売上が1/10以下になっても高収益企業になりました。
現在はミラーレスデジタルカメラにも参入して、フィルムなきあとのカメラ市場でもシェアを伸ばそうとしています。一方でフィルム事業以外に参入しきれなかったコダックは倒産しました。
人材採用の分野ですと、リクルートという会社は媒体事業を行っていたわけですが、ここにindeedというネットを活用した世界最大の人材採用プラットフォームが登場しました。
リクルート社は、いち早くこの動きに注目し出資して、日本でのindeedはリクルート社が主導しています。上記の【2】の戦略をとったわけですが、このような大胆な戦略が取れる会社のほうが少ないのが実際でしょう。
雑誌社や新聞社が「紙媒体で収益が上がっているからWEBには参入したくない」といった話は以前よく耳にした話です。旅行代理店はWEB宿泊予約という分野を獲得することができず、楽天やじゃらんなどの新興勢力に持っていかれました。
新規参入で大切なことは、自分たちが熟知している市場において行うほうが、より成功確率が高いということです。なんだかよくわからない別市場を開拓するより、よく知っている市場のほうがよくわかるのは当然のこと。
しかしそれが新技術新勢力に脅かされそうになってきたとき、まっさきに行うべきは「自らがその新市場新分野に率先して飛び込む」ことといえます。
いかなる分野でも常に新勢力が出てきますが、それらを「敵」とみなさず、「次の時代はこれだ!」と見抜いて自ら飛び込んでゆくことが大切ではないでしょうか。
SCにおいても、私どもでは長時間営業の時間短縮や休日取得を以前から提案してきましたし、実際にリニューアルと同時に閉店時間を1時間早めましたが、結果は売上が伸びました。
万年労働者不足の現場実態、シフトを減らしたいテナント企業の実態、お客さんの動き、これらを見ていれば、次の時代は長時間労働化ではなく時間短縮・休日増加になると10年以上前から提案してきました。
販促費が乏しくても販促イベントはやれます。ポイントカードの三倍販促しか打ち手がないようでは収益性を削る一方です。そこに抵抗するのが、既存利権を失う「抵抗勢力」といえます。そういった社内の抵抗勢力を吹き飛ばすよう、トップは英断をしなければならないといえます。
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加速する人口減少、超高齢化、オムニチャネル化……。
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【SC経営のヒント484】『都市型駅ビルと地方駅ビルの業績アップ手法の大きな違いとは?』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.484━ 2017.2.8
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『都市型駅ビルと地方駅ビルの業績アップ手法の大きな違いとは?』
これまで好業績を維持してきていた駅ビルですが、業績の明暗が分かれる中で、テナントリレーションの大幅な見直しがはじまっています。
首都圏にある駅ビルでは月例の店長会がなくなり、ミステリショッパーもなくなりそうです。駅乗降客という基礎集客を背景に、売上の1%の販促費を、調査、研修に振り向け、PMとしての差別化を打ち出してきましたが、必ずしも業績連動していないことの結果のようです。
また、好調を続ける関西の駅ビルも地方、郊外店舗の業績が厳しくなり、改めて業績に直結する提案が求められています。都市型駅ビルと地方駅ビルの業績アップ手法では、販促に大きな違いがあります。
基礎集客のある都市型駅ビルは、テンナトの入店率、買上率を上げるインストアプロモーションが大切で、地方駅ビルは施設集客をアップするアウトストアプロモーションがポイントになります。
特に地方駅ビルは施設売上が高くないので、販促費も少なく、いかに、費用対効果の高いアウトストアプロモーションができるかが重要で、ポイントは下記7つになります。
【1】商圏の理解と方向性の共有 (商圏相応、力相応一番)
【2】核店舗の協力とテナント参加率
【3】週、月、年の名物催事化 (10週/52週)
【4】インプロでの事前予約(媒体、告知の見直し)
【5】買い回りの店数、組人数アップの仕掛け
【6】地域連携と参加型イベント(地元代理店の活用)
【7】最大日販への挑戦 (特別ご招待会)
これらをテナントを巻き込みながら、展開、実行できる施設側のフロアスタッフが現場で育っていないのが実際で、テナント向けの調査・教育研修を企画する以上に施設側のフロアスタッフのリレーションスキルが求められているのではないでしょうか。
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【SC経営のヒント483】『売れ筋だけで店をつくらない』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.483━ 2017.1.31
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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『売れ筋だけで店をつくらない』
お店にとってもっとも大事なことは「売れること」ではありません。「集客すること」です。「売れる」というのは集客の結果であり、集客しないことには売上は上がりません。
よく、買上げ率を上げましょうという取り組みがあります。それはもちろん大切なことですし、買上げ率は低いよりは高いほうがよいと思えます。しかし、「集客は落ちたが買上げ率が上がった」というのは正しいでしょうか?ここはとても疑問に思えます。
世の中には買上げ率が異常に高い店というのがありますが、それはなじみ客100%で店主が客の好みを熟知しているような店です。そういう店はそういう店で存在価値があるのですが、店主と客の関係性で成立していますから、一代限りともいえます。
「どうやって集客力を上げるか」というのが、店にとっての永遠の課題です。そういう観点から「品揃え」を見直してみましょう。世の中的には「売れ筋を品揃えしよう」といいますが、さて売れ筋商品は集客力を高めてくれるでしょうか?
売れ筋商品は、どこの店にもあります。ですので需要があるから売れますが、集客力があるわけではないのです。集客した結果売れる商品です。集客する商品とは、「この店にしかない商品」です。それは得てして売れ筋ではない商品です。
売れ筋ではないが、その店のコンセプトを表現する商品といえます。ですので、品揃えする際に「その店らしさ」を表現する商品を十分に揃えているかどうかが大事です。
世の中、効率化効率化とうたわれ、ABC分析と死に筋カットを当然と思っている人が多いようですが、そういう手法が通用するのは立地が良くて集客に困らない場所だけです。ほとんどの小売店はそこまで立地が良くなくて、どうやって集客するかがキーポイントになります。
その品揃えは、集客のためになっているだろうか?あらためて考えていただきたいと思います。
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【SC経営のヒント482】『業績の良い施設と厳しい施設の違いとは?』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.482━ 2017.1.24
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『業績の良い施設と厳しい施設の違いとは?』
年末・年始、次年度の打ち合わせも兼ねて各商業施設を訪問しましたが、業績が厳しい施設も多く、根本原因について意見交換しました。
業績の良い施設は、部分最適でなく全体最適している施設で、一方、業績の厳しい施設は、全体最適でなく部分最適を優先している施設でした。
ここ数年ディベロッパーがSC運営スタッフやテナントを教育、支援することで、業績アップを図ろうという動きが一般化しています。
所有と経営、運営が分離される中、PM専業企業が増えたことが要因で、ミステリショッパーを基本にCSを優先させてきましたが、ここに来て、そのミステリーショッパーをやめる動きが加速しています。
結局のところ、部分最適ではこの環境を乗り越えるのが厳しいという判断なのでしょう。
戦略のミスは戦術・戦闘ではカバーしきれないのが普通で、差別化の項目にあるように、立地、規模、ブランドといった戦略的差別化が重要です。つまり、商圏相応、力相応の施設MDの最適化が鍵となります。
現状施設が厳しい要因は、アパレルの苦戦があげられますが、これは、商業施設におけるアパレル比率が大きいことに主要因があります。アパレルは売上、賃料ともに高く、飲食、食品のような設備負担がなく、また、ノロや火事などの管理面でも心理的負担が少なく、ディベロッパーにとっては管理しやすい業種です。
その意味では、双方の意向にあった展開でしたが、アパレルを優先できる立地は限られ、施設の全体最適において、アパレルの構成比を下げていく、あるいはアパレルの賃料見直しをしていくことが求められます。
チェーン店も売上主義から、利益主義に変わりつつある中で、施設も一緒になってこの厳しい局面を乗り切ることがポイントです。
商業施設、チェーン双方から求められる部分最適な要望に対して、どれだけ、全体最適に対する提案ができるかが鍵となる1年になりそうです。
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