【SC経営のヒント565】集客を安定させる客層別マーケティングとは?

ピークアップ法は、
即時業績アップにおける最も費用対効果が高く、
成果が上げやすい手法で
これにより、テナント店長との関係性が強化が出来た後は、
安定した集客で平準化を目指すことが重要です。

この平準化は、客層(立地)の幅を広げることがポイントで、
この客層に合った商品、価格、販促、接客・サービス、固定客化が
必要となります。

業種・業態ごとに繁盛している施設・店舗は下記のような展開をしています。

駅ビルのアパレルでは、店頭のボディ(ディスプレイ)を
午前は若い主婦、午後は学生、夜はOL向けに変更しています。

劇場シアター、オフィスのある複合施設の飲食テナントでは、
10時~12時は上層階にある劇場の開場前の客
12時~14時は上層階のオフィス客のランチ、
14時~17時はショッピング後のティータイム、
夜は、劇場、オフィス、ショッピングのお客様のディナー、飲み会に対応しています。

この中で、一番のポイントは商業メインの複合施設ではあるものの、
上層階にあるオフィスワーカーを最も重視して、
ワーカー向けのメニュー、特典、サービスを充実している点です。

それは、劇場シアターは演目、ショッピングは天候などの外部要因に
集客が左右されるのに対して
オフィスワーカーは、平日でも確実に施設には来ているし、
特にショッピングで客足の落ちる雨になると、
周辺の施設に行かないので、より集客力があがるという点です。

観光商業施設も安定した集客のためには、客層の幅を広げることが重要です。

基本は足元商圏(地元顧客)を強化することで、
普段は地元顧客、観光シーズンは観光客
また、平日は団体、週末は個人(FIT)で集客を安定させています。

特に、道の駅などの商品展開において重要なのは、
業務用のBtoB向け商品の展開で、
このB向けがあれば、単価もとれ、商圏が広がるからです。

トロ箱、ザルうり、箱うり、などの市場的な売り方は、
産直、お値打ち、賑わい性があって
Cにとっては新鮮で、Bにとっても買いやすいものです。

業種・業態に関わらず、商圏相応・力相応の客層別マーケティングで、
集客の安定をはかっていきたいものです。

【SC経営のヒント564】製造直売店舗の時代

小売業の店頭販売高がなかなか伸びない中で、売場面積は増加する一方です。
売場面積あたりの販売高は全体としては低下の一途であり、
都市部の商業施設では「粗利高の高い業態」が優位となってきました。
アパレルはSPAショップばかりですし、雑貨も無印良品やニトリのような
企画製造販売型が主軸となって久しいです。
大都市では以前からこのようになりましたが、改めてみてみますと、
地方都市においても製造直売で粗利率を上げる取り組みが
効果的なのではないかと思われます。

米国NY郊外にスチュ・レオナードという有名なスーパーがあります。
もう30年ほど前から注目され、日本からも多数視察ツアーが訪れています。
この店は建物の大半が工場となっており、売場は全体の1/3ほどでした。
コーヒー工場、牛乳工場、クロワッサン工場、寿司工場など、
多くの製品を店内製造しては販売するという店でした。
ですので店頭のSKU数はとても少ないながらも、いいものが安いと
大変人気の店でした。
25年前に視察した際、日本でもこのような製造販売のお店がもっと
増えるのではないかと思っていました。
しかしその後、売場を真似た店はありましたが、
これだけ大規模な製造工場を伴った店はまだないといえます。
(ここ数年、スチュレオナードは新規出店を増やしているようです)

総合型店舗で製造直売というレベルではないにせよ、
単品レベルでの製造直売店はすでに事例があります。
最近視察したなかでは、「日本酒」「ワイン」「しいたけ」
「ハム・ソーセージ」「お茶」「生ラーメン」などを自社工場を設けて、
自社製品を直売することで高粗利化しているお店があります。
横浜に新しく開業した「ハンマーヘッド」では、
洋菓子などのファクトリー併設店舗が複数見られます。

いまは単品レベルでの取り組みが多く、
観光立地など成立する立地がまだ限られている状況です。
ですが、今後こういった製造直売型の店舗開発は要注目と感じられました。

船井総研 山本

【SC経営のヒント563】『素人のコンテンツ参加がビジネスを拡大する』

船井総研の佐伯です。

最近、音声ビジネスが盛り上がっています。
Voicyというサービスに著名人が参加し始めたり
Spotifyが音声サービスを始めたり
少し前では
audio bookが盛り上がったりしています。

アメリカでは1000回再生されたら
30ドル~40ドルのお金になるくらい発達しているようです。

動画よりも音声の方が
場所に縛られず聞くことができる環境が多いですよね。
車や歩いている最中でも聞くことができます。

ただまだ広がりきっていない中、どうしたら広がるか?
有識者が話していると
どの人も素人の参加が肝になると言っていました。

素人が参加することで、コンテンツが充実する
コンテンツが充実すると、聞く人も増えるというように
循環していくようです。

Instagramなども
コンテンツを作る人がたくさん参加することで
市場が大きくなりました。

そう考えると素人に力を持たせることができるビジネスが
人気になるし、
素人が力を持ちやすくなる時代になっていると言えます。

商品作りでもお客さんと一緒に作るということを
しているものが流行るという現象がありますが
素人を自分たちのビジネスに参加させることで
よりマーケティングになる時代になっていますね。

素人の人でも
情報発信力を持っている人は各分野にいたりします。

自分たちのビジネスの
超素人を巻き込んでみることで
マーケティングになるかもしれません。

プラットフォーマーになることは大企業に任せて
その中で強くなる超素人と組んでいきましょう。