SCにおける”ポップアップ店舗”の有効活用

小売事業は、商圏の変化に合わせて、新しい事業形態が常に変化してきました。
地域密着の小商圏に対しての商店街型店舗から、商圏を少し広げる形でロードサイド型店舗に変化、そしてより広い商圏の人を集めるためのSCへと発展を遂げてきました。

大型商業施設であるSCに様々な人が集まり、

そんなSCもWithコロナによって、「簡単にお客さんを集めることができる」時代は終わったともいえます。店舗がお客さんを集めるために、品揃えを変化させ充実させるのと同じように、SCも「店揃え」を変化させ、SCの中身を充実させていくことが求められています。
そこで有効活用できるSCの新たな店舗のあり方が「ポップアップ店舗」です。
ここでのポップアップ店舗とは、SCの中のベストポジションで実施する店舗です。従来の空き区画の催事出店とは異なります。ベストポジションに場所を固定し、計画的に期間限定で出店してもらう形の店舗形態のことを意味します。新しい都心の駅ビルや百貨店が取り入れている傾向にあります。

では、このポップアップ店舗のメリットとは何なのか?
SC側・出店者側・お客様側に分けて見ていきます。
SC側のメリット
①店揃えを充実させることができる
→期間限定で様々な店舗が出店することで、お客さんを飽きさせない施設づくりを可能にする。
②様々な客層のお客さんをキャッチすることができる
→出店店舗の種類が増えることで、お客さんの様々なニーズに答えることができる。
③出店する店舗のトライアルができる
→出店前にポップアップ店舗を活用することで、お客さんからのニーズを確認できる。

出店者側のメリット
①SCへの出店のトライアルができる
→SCへ本出店する前に客層の違いや商品のニーズなどを確認することができる
②SCへの出店コストを削減できる
→本出店よりも低いコストでの出店が可能
③新規顧客にリーチをかけられる可能性がある
→SCに来客したお客さんで新たに自店(ブランド)を知ってもらうチャンスになる

お客様側のメリット
①旬や流行の店舗に触れることができる
→短期間出店なので、行くたびに違った様々な店舗を目にすることができる
②店舗の商品を直で体感することができる
→なかなか近くに店舗がないというような商品についても、オンラインだけでなくSCのポップアップ店舗にて生で見ることができる

このようなポップアップ店舗を活用することで、SC・出店者・お客様の三方良しのSC作りが可能になります。「お客さんを集め続けることができるSC作り」を実現して頂ければと思います。
次回の記事にて、ポップアップ店舗を活用した新たなSCの取り組みについてご紹介したいと思います。

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