リアル店舗の強みを活かす!体験型ワークショップ

前回は、テナント専門店による自力集客の大切さ、
それをワークショップで実現することが重要だと伝えました。

なぜ、それが重要なのか、より具体的にすすめていくにはどうしたら良いかを
今回はお伝えします。

小売・サービス業は最も人手不足が深刻な業界です。
そのために、セルフレジや配膳ロボットほか各種デジタルツールを使って
省人化がすすめられています。

とは言え、リアル店舗の最大の強みは現物確認(体験)であり、
リアルな接客にあるのも事実です。

省人化で本来なすべきことは、顧客接点を最大化するために
顧客接点のない業務を最小化することになります。

スタッフの人数以上に接客はできないわけですから
どの商品においても、セルフで買える状態をつくっておくことは必須です。

その上で、下記のようなアプローチができれば
より良いお客様に、より多くの接客時間を生み出すことが可能になります。

①セルフ商品と接客商品を分ける
②セルフ売場と接客売場を分ける
③セルフで売る日と接客で売る日を分ける
④セルフで売る方法と接客で売る方法を分ける

わかりやすく商品を軸に見てしょう。
縦軸に商品単価、横軸に粗利額、粗利率を一定とした場合
図で書くと、下記のイメージになります。

A)左下に単価が低く、粗利額も低い商品
→Aの商品は集客商品と位置づけ、店頭に配置し、常にセルフで売ること
B)中央に単価が真ん中で、粗利額を真ん中の商品
→Bの商品は定番商品と位置づけ、店中央で、週末でも接客をして売ること
C)右上に単価が高く、粗利額も高い商品
→Cの商品は収益商品と位置づけ、店奥で、平日にワークショップで売ること

ここでのポイントはCの商品の販売方法、つまりワークショップになります。

というのも、Cの商品はお店、お客様の双方にとっても価値ある商品となりますが
ABの商品に比べて、手が届きづらい購買経験値の低い商品だからです。

また、Cのワークショップはお客様とスタッフが複数対1になります。
その意味でも、ワークショップは参加されるお客様の心理的なハードルが低く、
商品理解を深めやすい環境になります。

そもそも、平日のワークショップに参加できる方は時間的にも、
金銭的にも余裕がある方で、客層も良いですし、お店にとっても
平日のスタッフ数が少ない中でファンづくりができる非常に優れたイベントなのです。

あくまでも、ABのお客様をCに引き上げることが目的ですので
無料でなく有料で実施することが重要です。
キャンセルが減りますし、冷やかしがなくなります。

具体的には下記のような展開になります。

①お花屋さんのフラワーアレンジメント
②カメラ屋さんの写真の撮り方教室
③コーヒー屋さんの美味しいコーヒーの淹れ方教室
④レストランの試食会
⑤お酒屋さんのワイン、日本酒の試飲会
⑥アパレル屋さんの受注会
⑦足の健康相談会

ぜひ、自店のC商品・サービスを軸にした体験型ワークショップをスケジュール化し
AB客に対して、事前告知(予約)をすすめていきましょう。

その際、ペア、カップル、グループ特典を用意して、お友達の参加も呼び掛けてみてはいかがでしょうか。