大型店の物件リニューアル好事例

大型店の撤退したビルを再活用するという試みでは、全国に多数の事例があります。
以前は物販でコンセプトを変更してリニューアルするケースが多かったですが、今はサービス業やエンタメ業、営業所やオフィス、公共施設としての活用が増えてきています。
商業ビルとしてのリニューアル、というより、用途変更が主になってきているかもしれません。
最近見た中で印象的だった事例をご紹介します。

■久喜 クッキープラザ https://www.cookieplaza.com/
ダイエー久喜店跡のビル活用で、下層階は商業施設ですが、上層階はフィットネスやオフィスが主体になっています。桧家住宅さんがオーナーです。
過去には紆余曲折あったようですが、現在はテナント状況が安定しているとのことです。

■前橋 アクエル https://aqeru.jp/
旧イトーヨーカドー前橋店のビルで、カラオケ「まねきねこ」のコシダカHDさんが運営なされています。
下層階にはカラオケ、TSUTAYA BOOKSTORE、各種ショールームなどがあります。
上層階はオフィスになっています。

■厚木 アミュー https://www.amyu-atsugi.jp/
旧厚木パルコのビルですが、東急不動産SCマネジメントさんが管理なされています。
ここは来店型オフィスが多いです。リフォーム、住宅、外壁塗装などユニークな店舗が多いです。
ボルダリングジムも面白いです。公共施設も入居しています。

■松本 コングロM https://link-matsumoto.jp/member/large-store/mkk
松本の井上百貨店別館を再活用した商業ビルで、書籍の丸善、駿河屋、カフェ、学習塾、ホテルなどが入居しています。とても賑わっています。
オーナーは弊社OBで、とても幅広く事業展開なされています。

いずれの施設も創意工夫されていて、とても参考になります。
大型店物件再生の好事例としてご紹介しました。

【最新戦略】熱烈ファンが集う!地域密着型商業施設の”ファンづくり”3つの秘訣

近年、ECの台頭や郊外型大型店の競争激化により、ショッピングセンター(以下、SC)を取り巻く環境は厳しさを増しています。このような状況下で、SCが生き残り、成長を続けるためには、従来の集客施策に加えて、熱烈なファンづくり(=生涯顧客化)が必要不可欠です。

ファンとは、単に商品を購入する顧客ではなく、SCの理念や提供する価値に共感し、積極的にSCを応援してくれる存在です。ファンは、口コミによる新規顧客の獲得や、リピート率・顧客単価の向上に大きく貢献し、SCの安定的な収益基盤を築きます。

本日は、地域密着型SCにおいて、ファンを効果的に生み出すための3つの秘訣を最新戦略と共にご紹介いたします。

秘訣1:地域コミュニティとの共創

ファンづくりの第一歩は、SCが地域コミュニティの一員として深く根ざすことです。地域住民のニーズを的確に捉え、SCが単なる商業施設ではなく、地域交流の拠点となることを目指します。

具体的な施策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 地域イベントの積極開催:地元のお祭り、文化祭、スポーツイベントなどをSCで開催、または協賛することで、地域住民との接点を増やし、親近感を醸成します。
  • 地元の団体との連携: 町内会、PTA、NPO法人など、地域の団体と協力し、清掃活動、防災訓練、子育て支援プログラムなどを共同で実施することで、地域貢献への姿勢を示し、信頼関係を構築します。
  • 地域産品の販売:SC内で地元の農産物や特産品を積極的に販売することで、地元の魅力を発信し、地域経済の活性化に貢献します。

秘訣2:顧客体験価値の最大化

ファンは、SCでの買い物体験を通じて、感動や喜び、特別な思い出を求めています。単に商品を提供するだけでなく、五感に訴えかける魅力的な空間づくりや、記憶に残るイベント企画、パーソナルな顧客対応を通じて、顧客体験価値を最大化しましょう。

具体的な施策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • テーマ性のある空間演出:季節ごとの装飾や、地域文化を反映した内装など、SC全体にテーマ性を持たせることで、訪れるたびに新しい発見がある、ワクワクする空間を創出します。
  • 体験型イベントの企画:料理教室、ワークショップ、音楽ライブ、映画上映会など、参加型のイベントを定期的に開催することで、顧客同士の交流を促進し、SCへの愛着を深めます。
  • パーソナルな顧客対応:顧客一人ひとりのニーズを把握し、きめ細やかな接客や、パーソナライズされた情報提供を行うことで、顧客満足度を高め、特別な存在感を演出します。

秘訣3:デジタルツールとデータ活用

現代において、デジタルツールはファンづくりに不可欠な要素です。SNS、アプリ、メールマガジンなどを活用し、顧客との継続的なコミュニケーションを図り、エンゲージメントを高めましょう。ポイントカードやハウスカードの高い施設、店舗ほど、ファンが多く、売上の安定性が高いのが特徴です。

具体的な施策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • SNSでの情報発信と交流:SCの公式アカウントを開設し、イベント情報、店舗情報、地域情報などを発信。フォロワーとのコメント欄での交流や、SNSキャンペーンなどを実施することで、コミュニティ感を醸成します。
  • アプリやポイントシステムの導入:SC専用アプリを開発し、クーポン配信、ポイント付与、イベント予約機能などを搭載。顧客の利便性を高めると共に、データ収集基盤を構築します。
  • メールマガジンでの情報提供:顧客属性に合わせたセグメント配信を行い、イベント告知、セール情報、お役立ち情報などを提供。開封率やクリック率を分析し、効果的なコンテンツ制作に繋げます。

まとめ

地域密着型SCにおけるファンづくりは、地域コミュニティとの共創顧客体験価値の最大化デジタルツールとデータ活用の3つの秘訣を実践することで、実現可能です。

熱烈なファンは、SCの持続的な成長を支える強力なエンジンとなります。本日ご紹介した戦略を参考に、貴SCならではのファンづくりにぜひ挑戦してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。