【SC経営のヒント291】:『変えてはいけないリニューアル』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.291 ━ 2011.08.04
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:変えてはいけないリニューアル』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『変えてはいけないリニューアル』
最近、リニューアルをして売上を落とす施設をよく見かけます。
それは、リニューアルをきっかけに、変えてはいけないところまで
変えてしまっているからのようです。
商売は常に、原理・原則に従いつつ、時流適応しなければなりません。
原理原則とは変えてはいけないことであり、時流適応とは
変えなければいけないことです。
とかくリニューアルでは変えることを優先しますが、リニューアル
であっても変えてはいけない原理・原則は守らなければなりません。
例えば、商品では坪在庫を落とさないことが絶対の原理・原則です。
また、リニューアル前に、お客様の声を聞くことは大切ですが、
このお客様の声を聞くにも自店の利用頻度の高いお客様の声を聞く
という原則があります。自店をよく利用するお客様は自店に対して
前向きな改善提案を持っていることが多いからです。
一方、自店をあまり利用しないお客様は、他店との比較の中でかなり
勝手な意見を述べますし、それを実現したからといって、自店を利用
してくれる保証はありません。
よくある失敗例が、お客様の声を鵜呑みにして、カートを通しやすく
するために通路幅を広げ、つきだしをやめる。また、見通しをよく
するために棚を低くするなどです。これらは結果として、店頭の商品
在庫が減って売上が下がってしまうのです。
前回メルマガにもあったように、売上=在庫×回転率です。在庫が
落ちれば当然に売上が下がります。また、リニューアルを機に商品を
大きく入れ替える店舗も売上を落とします。
それは、これまでのお客様を無視することになるからです。
館全体がターゲットを変えてリニューアルするのであれば、それも
ありなのですが、そうではない場合は新商品(メーカー、デザイン)
の投入は全体の2割までで抑えるのが原則です。その際、既存商品
(在庫)の売場をそのまま圧縮し、空いたスペースに新規商品(在庫)
を投入するのがベストです。
とかく、リニューアルというとハードのデザイン性や目新しさに目が
行きがちですが、変えてはいけない原則を守りつつ、時流適応して
いかなければ業績アップにつながりません。
次回は、販促における変えてはいけない原理・原則についてお伝え
させて頂きます。
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発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
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