SC経営のヒント130:店舗の方向性を創造する

ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
12月は小売業にとって季節指数が高い月ですので、
チャンスロスを極力失くすよう、チェックをかかさずにしたいものですね。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
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■店舗の方向性を創造する
年末商戦月に突入し、てんやわんやの店舗さんも多いと思いますが、
今回は店の新しい方向性を自ら作り出され拡販しているお客様の
お話をさせていただきます。
この方はもともと茨城県土浦市で飲食店(とんかつ・うどん)を
経営されている方なのですが、この冬にある商品を開発されました。
その商品とは『れんこんドレッシング』です。
http://renkon-an.ocnk.net/
今まではとんかつ屋としてとんかつを提供しているお店でしたが、経営者が
とんかつと一緒に食べるキャベツが通常のソースやドレッシングよりも
おいしく食べれるために開発しました。
地元土浦市は、れんこんの生産量が日本一でもあるので、その地元産品の
れんこんを使用して開発したものです。自らの手で創造することも地元産品を
きちんと使用されているのも素晴らしいと思います。
最も合うドレッシングを探すのではなく、自ら創造する。
それを店舗だけでなく、全国の方に食べていただきたい思いで拡販する。

まだまだ取り組みの始まりではありますが、新しい潮流をこのとんかつ屋さん
なりに創り出しました。
今までメーカーの直売進出、小売店出店という流れはありましたが、
逆の流れは多くありませんでした。
私のお手伝いしている、海外の低コスト商品の仕入れ支援のお客様にも
多いですが、最近ではインターネットショップで仕入れ品を販売されていた方が
オリジナル商品(OEM、完全オリジナル)の開発に着手する例も
増えてきています。
この店舗では、メーカー化への新しい方向へ舵を取りました。
顔が見えるお客様のニーズを反映させたオリジナル商品の開発や直売によって
粗利の確保を行っていく企業努力が求められています。
メーカーの直売進出、小売のメーカー化、どちらも決して簡単ではありませんが、
2008年以降も確実に増えてくる流れだと思います。