SC経営のヒント134:『機動力を高める』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.134━2008.01.17━
 船井総研コンサルタント 野田陽一郎発行
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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☆今週のコンテンツ☆
『機動力を高める』
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
初売りを見ていると、売れるお店、集客に苦戦しているお店の2極化が
進んできたことを実感します。
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆ 
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■機動力を高める
2007年の歳暮商戦は、各百貨店軒並み前年比増を記録しました。
これは店頭販売が前年ほぼ横ばいであったのに対して、インターネットでの
受注増が主な要因です。
主な百貨店でも20%〜30%増と前年比プラスになっています。
売れ筋商品も客単価も変わらない中で、売れる時期は店頭とインターネットで
異なり、インターネットからの受注は後半に偏るといった傾向になっています。
このインターネットで買物をする流れや、購買心理といったものを小売側では
大きく変えることができません。ですから、それを無理に変えようとしたり、
見ないふりをして従来の商売をし続けていては、売上をつくっていくことは
難しいように思います。
それよりも、いかにその流れに対応していくことができるかが今問われます。
インターネット販売からの受注が偏るようであれば、それに対応する人員の
確保が必要ですし、土日に平日の3倍集客があるのであれば、それに対応した
人員の確保、店頭・什器配置を変更するといった売場づくりが必要となります。
ショッピングセンターでテナントさんのお話を聞いていると、「わかっている
けど対応できない・・・」と言う言葉をよく聞きます。
売上は取れる時に取る。これが原則ですが、同じ「10%増」でも母数が100なのか、
1,000なのかによって確保できる売上・利益は大きく異なります。
特に、「予想外」の変化があった時に、すぐに売場・商品の対応ができるかが
結局のところ締めてみたら大きな差になっているのです。販促効果で予想外の
集客があった時に商品補充に対応できるか、急に気温が下がった時に店頭のボディ
を変えることができるかといった細かなことに対しても同様です。
お客様の嗜好がすぐに変わる、平日の夜が売れないといった環境の変化への対応力、
予想外の変化にもすぐに対応できる機動力が今求められており、それは今後
ますます必要となってくる店舗力ですので、店舗の皆さんや店長会での情報共有、
シュミレーション等による訓練をして機動力を高めていただけたらと思います。