━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.149 ━2008.5.22
船井総研コンサルタント 山本 匡発行
秘策伝授!!
★ショッピングセンター経営のヒント★
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【main contents】「新しい出店チャネルへのチャレンジ」
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■新しい出店チャネルへのチャレンジ
業態として確立された分野(すなわち、成熟産業)では、商圏人口×シェア、通行客数×購入率、などと
いった、確率論的なマーケティング手法にて売上予測をおこなうことが可能です。
たとえばスーパーマーケットやファーストフード店など、このような手法でもって新規出店の予測値を
たてることができます。
一方で、世の中にはこういうマーケティング手法ではうまく説明のつかない店というのが多数存在します。
物販は比較的ルール化しやすいのですが、飲食レジャーとなると立地論も大切ながらも、
どんな商品や環境を商品化するのかということのほうが重要になります。
海沿いの立地や山中への出店というのは物販では非常に不利になることがほとんどです。
しかし飲食店ではこのような立地で成功をおさめているものも多数あります。
むしろ、都会の店より繁盛しているものも多数あります。
物販でも、アウトレットモールなどはこれまでの立地論とは異なった出店戦略になっています。
観光型のSCというものもあります。
こういった「新しい立地の開拓」は、事例がない限り、コンサルタントとしてはお勧めしにくいものです。
かつて東京ディズニーランドができたころ、そのころ国内未上陸の外資系ホテルが、
ある外資系コンサルティング会社にホテル事業の成立可否調査を依頼したところ、
「進出はやめたほうがよい」との結果を出したそうです。
その結果をうけ、そのホテルは進出しなかったわけです。
当時は国内の名だたる有力ホテルも皆「あんな場所でホテルが成立するわけがない」
「弊社の格が落ちてしまう」と進出を断ったそうです。
しかし、この判断が結果としてはどうなったか。
いまや日本有数の高単価高稼働エリアとなっているわけです。大成功したわけなのですが、
多くの「識者」が、そんなものはうまくいくわけがない、という意見でした。
マーケティングルールが確立したところは、誰もが同じような方法論で攻めてきますから、
あっという間に飽和してしまいます。先にいい場所を押さえたもの勝ちです。
だから、事例がない、チャレンジのみの世界に攻め込まざるをえなくなってきます。
理屈は通用せず、直感で判断するしかないともいえます。
我々の仕事も、直感を調査と理論と類似事例でもって裏付けることだと感じています。
かつて商店街から飛び出して、ロードサイド店舗を開発した人たちも、当時は同じような心境だったのではないでしょうか。
物販の業界でも、ロードサイドも飽和、大型SCも飽和、都心は場所がない、駅ビルには出店したくても出来ない、海外はうまくいかない、ネバフッドSCではダメ・・・と、手詰まりになっている企業も多いと想定されます。
業態、企業の特徴を理解の上で、従来の発想にはない出店チャネルを開拓すること・・・・私どもの当面の仕事はそういうことになりそうです。
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