地域のいいものを探すのではなく作る取り組み

にっぽん宝物グランプリという地域創生の活動があります。
0)地域コラボレーションのワークショップ
1)各地域で良い商品を発表会(予選会)
2)審査
3)審査を通ったものが全国大会
4)審査
5)受賞商品は専門チャネルで販売
という流れで運営されています。

この取り組みで特筆すべきは
0)で記載したワークショップです。

ネットの発達もあり、地域で少量しか生産されていなかった銘品や
地域だけで認知されているけど全国での認知はなかった銘品も
スポットライトを浴びやすくなっています。

例えば楽天のショップオブザイヤーや
ふるさと名品オブ・ザ・イヤーという取り組みが
これまでにない注目を作るきっかけになっています。

ただにっぽん宝物グランプリは他のグランプリがすでに
出来上がった商品や販売実績をもとに評価しているのに対して
これからの商品を作り、新しく出来上がった商品を評価しています。

新しい商品を作るきっかけが
0)のワークショップにあたります。

地域の中小企業が集まり、それぞれの持っている商品や技術を組合わせて
コラボレーションして商品を作るのです。

もちろん主催にはワークショップの準備など
負荷がかかるのですが
これまでに世の中にない
商品を扱うことができます。

そのため百貨店のバイヤーなどが
積極的にサポートをする活動になっているのです。

情報は流通しやすくなっているからこそ
新しいものを作る仕組みの価値が高まっていることもあり
非常に価値のある活動、それもよい地方創生につながっているのです。

全国にSAやPAで魅力的な開発が多くなっていますが
地域の力を活かすという意味で
こうした活動とコラボレーションを行い
商品の開発と
SAやPAでの販売だけでなく
全国のWEBチャネルまで広げた展開など
既存の施設に商品開発という要素を加えるだけで
地域色を出しやすくなるのではないでしょうか?

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これからの商業開発

コロナで一部のセクターを除いて厳しい状況がつづく流通業界ですが、
この先の商業開発の可能性・方向性にはどういうものがあるか考えてみました。

今後有望と思えるものは
1.産直(野菜、果物、花卉、鮮魚、ほか)
2.製造直売(伝統食品、ビール・ワイン、ほか)
3.単品食品店(スイーツ、ベーカリー、ほか)
4.リサイクル(本CD、家電、家具、子供用品、衣料品、スポーツなど)
5.新サービス(生活サービス、医療介護など)

あたりではないかと思います。

1.産直に関しては、SC内に展開する企業の店が増えています。
一方で、道の駅やJA運営の産直もここにきて調子のいいものも多く、
ひところの産直ブームを終えた後の第二エンジンの時代が来ていると思われます。
世の中の産直は年商2~3億円程度の売店が大多数ですが、
20億円オーバーの新規施設も開発されて、伸びる余地がまだありますね。

2.製造直売については、弊社でも多数お手伝いしていますが、
伝統産業(味噌、醤油、漬物、日本酒など)におけるイノベーションが面白い分野となっています。
旧態依然とした業界ほどイノベーションによる振れ幅が大きく、
DX導入や高付加価値化の成果が出やすい分野になります。

3.単品食品店はすでに街中に多数増えており、SCインテナントも増えてきました。
この先、食品のプロモーションも中途半端な品揃えではなく
単品スター化をはかる店のほうがうまくいくように思えます。
これは店づくりだけではなくプロモーションとの連動が必要で、
インスタや動画メディアを上手に活用した店がうまくいきそうですね。

4.リサイクルに関しては、大手のブックオフ、
ハードオフやセカンドストリートなどのチェーン店や、趣味系の大型店が目立ちますが、
地元系の専門店は一度淘汰されてしまった感があります。
今後成長するだろうと思えるのはライフスタイル型のリサイクルストアで、
海外ではすでにそのようなものもありますが、日本ではまだまだこれからの分野といえますね。

5.新サービスはいろいろと新しいものが出ては消えていますので、
どれがいいかどうかはまだよくわからないですが、塾学校系はSC出店が増えてきましたし、
医療介護系なども今後もっと増えると思われます。

SCにとっては賃料負担力という意味ではあまり期待ができないですが、
一方で空室率は減らしていかないといけません。
SCのあり方も変化してゆくと思います。

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withコロナ時代、SCテナントは本気でOMOに挑戦しよう! 続編

先回、テナント専門店がOMOに本気で取り組む際に、
顧客属性毎のシナリオが大切であると書きました。
この顧客属性毎のシナリオは、業種・業態、扱い商品の違いはありますが
性別や年齢、住んでいる地域や所得、職業、
家族構成といった人口統計(デモクラフィック)的なプローチだけではなく、
感性・マインドといった属性に分けられるのがベストです。
実際の年齢ではく、マインド年齢が何歳で、カジュアル志向で赤が好きといった感じです。

インスタ、ツイッターといったSNSにアップされた情報から
自分たちに合ったクラスターを発見することができすし、
消費者のインサイトを知ることができる時代です。

それにより、感性・マインドといった属性分けが可能ですし、
そのクラスター毎のライフスタイル、ライフシーンを浮き彫りにすることができるので、
その後のシナリオ設計に有益となります。
ですから、ソーシャルプロファイリング調査からスタートすることをおすすめしています。

また、OMOにおける店舗の役割は、
現物確認、接客、アプリ登録、NPSの実施となっていくと書きましたが、
OMOへの取り組の有無に関わらず、
リアル店舗で重要なのは、コンバージョン(入店率、買上率)になります。

コロナ化においてのミステリーショーパーで浮き彫りになったのは、
お客様へのアプローチに対して、非常にナーバスになっている点でした。
お客様からの第一印象評価が下がるため、結果として入店率、買上率が下がってしまうという傾向です。

店頭スタッフの人数以上に接客はできませんし、
短時間で決定率をあげていくためにも、これまで以上に「セルフ対応」の売場にしていくことが求められます。

従来のPOPから、デジタルサイネージの活用、
QRを活用した商品説明動画、チャットボットを使ったチャット接客など様々は方法があります。

キャッシュレス、事前決済、取り置きも当たり前の時代になってきます。
ぜひ、今のお客様の購買心理に寄り添ったオペレーションに挑戦していきたいものです。

【前回のコラム】withコロナ時代、SCテナントは本気でOMOに挑戦しよう!

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ここ最近の開発動向

コロナの影響もありますが、都市部での開発が飽和に近づいてきてブレーキがかかっている反面、
山の中や地方都市などでの開発計画が各地で進んでいます。
大企業や地方有力企業の動きとして、最近感じているのは以下になります。

1.大型の道の駅が増加しています
日本に道の駅は1000件以上ありますが、大半は売上2~3億円と小さな規模のものが多いです。
ただ、最近では年商10億円を超える道の駅が各地で開発されつつあります。
交通量が多い場所や、人口密度の高いエリアでは道の駅としては大規模なものが可能になり、
新築や再開発が進んでいます。
産直売店では20億円を超える店も増えてきました。
また、道の駅としては10億円を超えれば業界では有名なものになるでしょう。
こういった大型産直・道の駅の新設・リニューアルのお手伝いを差し上げておりますと、
とりわけここ数年は運営参画に関心を持たれる企業様が増加する傾向にあります。

2.グランピング参入が急増しています
弊社でもグランピング参入セミナーを実施していますが、
様々な業種業態の方が関心を持たれています。
単にグランピングをするというだけでなく、
山の上や海沿いといったエリアを複合的に開発することに関心があります。
このテナントミックスの考えた方というのは、SCにおけるテナントミックス同様、
いかに商売として集客し儲けるようにするかという観点が必須なのですが、
なんとなくよその事例がこんな感じなので・・・という流れで、
「自分たちの施設開発はどうあるべきか」がまとまりきっていない中で手さぐり的に取り組まれている例も多いです。

3.第三者評価の相談が増えています
特に大手企業では企画スタッフが充実しているので、
企画立案と推進は自分たちの手でやりたい。
実務計画も運営パートナーを見出せば進められる。
しかし、はじめて手掛ける分野では事業計画に不安が残り、
マクロな視点から集客・収益面の妥当性を検証しながら計画を進めたい・・・ということから、
計画が7割がた整理出来たところで私共のような第三者の専門家に
検証および改善計画についての提案を依頼されることが増加しています。
セカンドオピニオンを依頼されるというのは以前からありますが、
とくにここ最近は慎重にことを進めたいという傾向にあります。

コロナで先行き不透明な中でも、仕事はどんどん前に進めていかねばならない、
でも新規分野には不安も残るという状況ではないかと思います。
リモート活用でこのような事案にも対応しやすいので、ぜひお気軽に私共にご相談くださればと思います。

withコロナ時代、SCテナントは本気でOMOに挑戦しよう!

テナント企業は、OMOに挑戦する際は、
従来の「店舗数×売上」という発想でなく、
「顧客属性毎のLTV(ライフタイムバリュー)×シェア」としていきましょう。

顧客属性毎のライフタイムバリューをアップするには
初回購入から10日目以内に2回目商品を購買してもらう必要があります。

つまり、顧客属性毎に、初回購入商品と2回目購入商品を決定し
生活スタイルの違いにあわせて、
MA(マーケティングオートメーション)をかけていくことなります。

ですから、顧客属性毎のライフスタイルの違いを理解し、
ジャーニマップを作成することがスタートになります。

例えば、家具の顧客属性は、
シングル、ディンクス、ファミリーといったセグメントとなり、
提案する商品、アプローチ、頻度を決定していくことになります。

この顧客属性は、理想は3~5、多くても10個までとすることが、
その後のPDCAを回していくのに適しています。

従来は、店舗のお客様をECへ誘導していましたが、
新規客をECで獲得し、店舗に誘導(EC完結もありますが)となります。

つまり、新規客獲得のためのセッション数が最も重要なKPIとなります。
セッション数は、SEO×(アフェリエイト+SNS)で決まりますので
商品(指名ワード)×人(第三者評価)がポイントになります。

そして、店舗の役割は、
現物確認、接客、アプリ登録(名簿取得、顧客属性)、NPSの実施となります。

これからの接客は(エンゲジメント)が重要で、
顧客属性毎に接客シナリオを変えていく必要があります。

また、顧客接点を最大化できるように、
個々の店頭スタッフが得意な顧客属性や商品カテゴリーで、
キュレーターとなって商品を紹介できるよう情報発信が求められます。

いずれにしても、
SCデベロッパーもOMOを可能とするサポート体制が急務なのではないでしょうか。

変化対応業

世間ではニューノーマル時代の到来、コロナ禍で〇〇は変わる!という話が数多いです。

しかし、コロナという大きなきっかけがあっただけで、
何の業界でもこれまでも時間をかけて変化し続けてきました。
商売とは変化対応業であり、時代の流れに取り残されないように
アンテナを張り続けることが大事なのは、コロナに関係なく昔から同じことです。

SCの役割、商業施設の役割というのも、おのずと変化せざるを得ません。

床を商業テナントに貸して儲けるというビジネス自体に大きな変化はなくとも、
その中身は見直さざるを得なくなっています。

たとえば、都市部では居酒屋等を複数導入した「飲食ビル」というのが多数ありますが、
コロナ影響で総合大型飲食店(もはや大型ではないとはいえ)は打撃をうけて苦戦しています。
一方で大衆居酒屋や横丁のような業態、個人でしっかりした料理を提供する店は堅調だったりします。
グループ対応から一人客~数名客主体に需要が変化しているということです。
とはいえ、固定客をしっかりつかんでいる店はさほど悪影響はなかったりします。

サービス業は新手のものがどんどん登場しています。
大都市部では矯正歯科や美容クリニックが増えています。

都市部ではスポーツクラブ人気でどんどん増えています。

地域によっては、すでに大学生アルバイトが余りだしています。
万年人手不足だった物販店にアルバイトが集まるようになっています。
外食中心に都市部のアルバイト雇用が減少しているからと思われます。

大都市の商業ビルでも秋以降空室率が増えてきました。
インバウンド減少、オフィス出社減少、都会へのお買い物減少の影響が
目に見える形で出てくるのは、むしろこれからです。

こういった時代の変化に対するキャッチアップは常に欠かせないものです。
変化する需要にどう対応するか、という視点はこれまでと変わりません。

何が変化したのか、それに対してどうするのか。このスタディは今後も継続的に続きます。

いまこそ、「いままでこうやってきたから」ということにとらわれず、
「変化への対応」を中心にすえた意思決定をおすすめしたいと思います。

文房具カフェ

「文房具カフェ」

 表参道に変わったカフェ?である文房具カフェがあります。
ここは店内が文房具、それも高級なものから色々と揃えられており
少し高いドリンク代金を支払うことで、文房具をいくら使ってもいいという
コンセプトで運営をしています。

運営しているのは東光ブロズという小規模の文具卸店で、
卸店だからこそ安く文具を仕入れることができるため
こうしたコンセプトのカフェを低コストで運営できています。

この文房具カフェは最近業績を伸ばしているのですが
その起点となっているのが「アニメなどの既存コンテンツとのコラボ」です。

最近もヒーローアカデミアや文豪ストレイドッグスなどのアニメ作品との
コラボを展開して、話題になりました。

コラボを成り立たせている重要なポイントとして
社内デザイナーの存在があります。

社内デザイナーがいるからこそ、
こんなコースターを作ってみてはどうか?
こうしたキャラクターカップを作ってみてはどうか?
と自分たちでコラボの際に提案を可能にしています。

こうして実現した商品は
店頭で販売をするだけでなく
ネットショップでもオリジナルグッズとして販売をして
売上に貢献をしています。

卸は業界として
特に中小規模の企業が厳しくなっています。

こうしたときにメーカーへいくか?
小売にいくか?という選択肢がありますが
東光ブロズは文房具カフェというある意味小売りに近い機能をまず持つことで、
コラボレーションを実現し、
コラボレーションの中でデザインを駆使してメーカー的な立ち位置に
立つことができました。

デザインは1つ差別化の要素になりますが
それだけを活用するのではなく、
アニメのような既存コンテンツにデザインを加えることで
より簡単に差別化を実現できます。

百均で鬼滅の刃の炭治郎柄のコースターなども売っていましたが
鬼滅の刃に関しては、どの企業も”無理やり?”コラボに躍起になっていますね。

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【コロナ化における覆面調査でわかったこと、その対応策とは?】

今年は、コロナによって覆面調査をとりやめる施設、チェーンも多かったのではないでしょうか?

一方、withコロナへの適切な対応をしていくために、
覆面調査を実施した施設、チェーンがありますが、これまでとは結果が大きく違っていたようです。

特に、第一印象評価の入店前、入店時、みだしなみと
接客スキル評価のファーストアプローチの点数が低くでる傾向にありました。

理由は大きく下記の2点になります。

①withコロナで店頭人員を削減している店舗が多い
(店内作業を優先し、店頭まで気が配れない)
②withコロナでお客様へのアプローチを遠慮している店舗が多い

施設インテナントは、コロナ関係なく、
インストアシェア(自店入店/施設客数)を上げていかなければ売上をつくっていくことができません。

特に、コロナによって施設客数が下がっている場合は、
これまで以上に入店率をあげていく必要があります。

店頭人員を削減している場合の対応策としては、下記の2点があります。

①店頭演出でカバーする(セルフで入店を促す)
②ピーク時のみ店頭での声掛けを徹底する

上記を実現するためにも、改めて自店の数字を確認していくことが重要です。
チェーン店であっても、立地によって客層が変わり、売れ方に違いがあるからです。
売れている曜日、時間、商品・サービスを確認し、店頭演出、スタッフ配置を変えていくことがポイントになります。

次に、お客様へのアプローチへの対応ですが、
本当にナーバスな方はそもそも来店していないと考え
従来通りの接客フローにそってアプローチをすることが重要です。

普段の接客においても、
ファーストアプローチの反応によってお客様対応を変えているように、
仮にナーバスなお客様が来店された際も、
ファーストアプローチの反応によって対応を変えるようにしていきましょう。

また、身だしなみでは、マスクをしているので顔の表情がわかりづらい、
また、私服で名札のない店舗などは、スタッフとお客様の区別がつかないなどのため
第一印象評価が下がる傾向にありました。

第一印象評価が下がると、
その後の接客スキルが高くないと買いにつなげづらくなりますので注意が必要です。

対策としては、笑顔の写真つきの名札をつける、
少なくともお店スタッフだとわかるものを身につけるようにしたいものです。

第一印象評価のアップで
withコロナにおける売上アップのきっかけを掴んでいただきたいものです。

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【SC経営のヒント591】近隣商圏の強化

商業施設にとって、コロナで大きく変化することになったことは「商圏の縮小」です。
大都市は観光客や通勤客・買い物客などの流入人口が減少しました。
郊外では大都市への流出が減少した分、
近隣の商業施設や通販に需要が流れることになりました。

多くのSCではアパレル・外食を中心にテナントの撤退が相次ぎ、
新たな店舗を導入しようにも苦労されている局面かと思います。
こういう環境下で、業績を下支えしているのは「生活型業態」です。
スーパー、ホームセンター、ドラッグストア、実用衣料、家電などは好調店舗が多く、
一方で苦戦しているのは外食と高付加価値系のアパレル・雑貨などとなります。

SCにとっては、この「小商圏化時代」を乗り切るために、
生活型・低単価業態を充実させる必要があります。
具体的には「食品専門店の導入」「SC定番となりつつある低単価スーパーストア導入」
「生活サービス系業態導入」などが必要になってきます。

これまで好景気の間は、より高感度・高付加価値な業態を導入しようという流れでしたが、
今年からその路線は見直さざるを得なくなっています。
賃料水準は下がらざるをえないものの、空き床を減らし集客力を高めることのほうが優先されます。

足元の状況はあと数か月や半年では解消しようがないため、
全体として「小商圏」「生活型」「低単価」の有力店舗を導入することを
急ぐ時期に来ていると思います。
すでに可能なことに取り組んでいるSCは増えてきていますが、
ぐずぐずしているとライバルSCに有力店を奪われる状況になりつつあると考えるほうがよいでしょう。

また、イベント販促も近隣商圏強化を主体として
「低予算」「高頻度」で実施してゆく方向での方針転換が同時に必要となります。

【SC経営のヒント590】高級食パン専門店に見る!MS視点でのチャンスの捉え方!

船井総研の佐伯です。

矢野経済の直近の国内パン市場は1.5兆円で、
100%を超える成長率をここ数年維持をしているようです。
その牽引役となっている一つが、高級食パン市場となります。
その火付け役である乃が美は、コロナの影響もあり好調が続いているのか、
テレビCMも直近では打っています。
店舗数も、気づけば全国に192店舗と急拡大をしています。
この市場は自家需要だけでなく、お土産・ギフト需要も捉えて大きく伸びてきました。
 
ライフサイクル理論で考えると、
今後単品特化型専門店が食パンに限らず増加することが想定されます。
ではどのパンが可能性があるのか。
これはMS(=国民一人当たり消費支出金額)が大きいパンのが市場が大きい分、
可能性が高くなります。

食パンも多くの家庭の朝食で食べられており、
コンビニでも扱っていないところがないので、
非常に市場が大きいと言えます。
ただパンの種類別の市場規模データはざっと検索したところ、
見当たらなかったので、代理指標としてマイナビニュースにあがっていた
「好きなパンランキング」(調査時期:2020年2月21日、調査数:510人)を参考にしてみます。

このランキングによると、好きなパンランキングは以下ですね。
1位「カレーパン」(15.3%)
2位「あんパン」(9.2%)
3位「総菜パン」(9.0%)
4位「クロワッサン」(8.2%)
5位「食パン」(7.1%)
6位「クリームパン」(6.5%)
7位「メロンパン」(5.1%)
8位「チョコパン」(4.5%)
9位「フランスパン」(4.3%)
10位「明太フランスパン」(4.1%)

食パンよりもランキング上位が4つもあります。
一番人気のカレーパンは、実は単品高級専門店が出始めています。
札幌では「カレーパンだ。」というお店が狸小路通りに進出しており、連日大行列です。
東京でも、東京駅に「Zopf カレーパン専門店」が
コロナの影響はありますが、並んでいることもまだまだ多いです。

またあんパン専門店で調べても、多少出てきます。
ざっとの印象ですが、専門店の店舗数は「食パン>>>>>カレーパン>あんパン」ではないでしょうか。
好きなランキングで他の商品を上げている人でも、
食パンは食べるケースが多いと思いますので食パンの方がMSが大きいとは思いますが。
カレーパン、あんパンの専門店はまだまだこれからも立地によっては、いけそうな気がします。

MSという1つの指標・考え方ですがこのようにどんなマーケットが次に可能性がありそうか?
考えるきっかけになります。
各分野で概算でもMSサイズを算出してみると、
新しい発見が常にあり、ぜひ実施していただければと思います。