【SC経営のヒント560】『アフターデジタルの時代に、SC販促はリニューアル対応できていますか?』

SCが集客力アップを目的に5年前後で繰り返しリニューアルをする一方、
販促プロモーションが開業以来リニューアルされていないSCが大半です。

従来の販促プロモーションは、
不特定多数を対象にしたマスプロモーションを基本にしており、
アナログで販促費の費用対効果が見えづらいのも課題です。
今後の販促プロモーションは、顧客を起点にしたものであり、
デジタルで販促費の費用対効果が数字で見える化でき、
且つ再現性の高いものに切替が必要です。

顧客は来店前に事前情報を得ることが普通になっており、
適切な情報提供のための導線確保が必須となっています。

例えば、「エリア×商品(業種)」といった検索では、
業種カテゴリーのポータルサイト(食べログ、キレイエ、ホットペッパービューティetc)に
優位性があります。
つまり、SCのポータルより前に、これらに記載されたブランド・店舗の
商品ページからSCポータルを見ることになります。

まずは、SCポータル内の各店(各企業)のHPは、
これらの業種カテゴリーサイトとリンクされているかの確認が必須です。
業種・カテゴリー毎に売れる時期や訴求ポイントも違うことから、
これらのポータルと上手に連携していくことが求められます。

また、エリア集客を最大化するには、
エリア内の施設(観光、商業、サービス)との連携が求められます。
特に、単独施設では販促プロモーションの費用対効果があいづらい
ハロウィン、インバウンドには効果的で、施設側の情報発信より以上に、
UGC(顧客起点の情報コンテンツ)がポイントになります。

インスタ経済圏といわれるように、
SNSは消費行動に大きく影響を与えはじめています。
しかし、SCでは公式アカウントを持っているものの、
アカウント数、エンゲージメント率が伸び悩んでいるのが実際です。

SCのインスタ公式では、アカウント数10,000人、エンゲージメント率5%、
SCのテナント公式では、アカウント数3,000人、エンゲージメント率10%が
必要です。
伸び悩んでいる要因の多くは、公式アカウントの利用者が、
目標としているターゲットユーザー特性とあっていない、
効果的なUGCとなっていないことが大半ですので、
現状分析からあるべき姿に近づけていくことが重要です。

11月26日のSCオフ会では、
アフターデジタルで変わるSCのビジネスモデルでも、
モデル事例を交えながら、具体的な販促プロモーションのリニューアル手法に
ついてお伝えもさせて頂きますので、ぜひ、ご参加いただければと思います。

▼SCオフ会の詳細はこちら
https://techplay.jp/event/756449

【SC経営のヒント559】『〔再掲〕ダウンサイジングリニューアルに期待』

SC経営のヒント(2019.9.17) 第559号

第559
週刊 ショッピングセンター経営のヒント
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行

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今週のコンテンツ
【1】メルマガ
  『ダウンサイジングリニューアルに期待』

【2】セミナーのご案内
   詳しくはこちらから
  https://techplay.jp/event/747966

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『ダウンサイジングリニューアルに期待』

船井総研の佐伯です。
過去に配信したメルマガで、皆さんに再度お伝えしたい内容を
お送りいたします。

「圧縮・付加法」 を活用するドン・キホーテのエッセンスを
ファミマに取り入れた店舗は大盛況。

一方で、かつては「圧縮・付加法」を活用して大活躍していた
ヴィレッジヴァンガードが在庫数を大幅に小さくして
かつての元気をなくしつつあります。

改めて「圧縮・付加法」は業績を上げる方法として
非常に効果的だと感じます。
何事も基本に忠実に!ですね。

以下、過去メルマガ内容です。

↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓

テナント専門店の即時業績アップ手法に「圧縮・付加法」という手法が
があります。特にセールや端境期などの商品在庫が薄くなった時期に
効果的な手法です。やり方は簡単で店頭商品を主通路沿いに圧縮
するだけです。在庫量は減らさないので、見た目の坪当り在庫が増え
売面が減っても売上は下がらないのです。
そして、空いたスペースに新規商品を投入(付加法)すれば、その分
の売上がアップするのです。

今回のダウンサイジングリニューアルは、SCにこの圧縮・付加法を
取り入れた手法で、基本的な考え方は同じです。

これまでの商業施設のリニューアルは増床が基本でした。
デベロッパーはこの増床により、賃貸床を広げて家賃収入をアップする。
この増床が新規テナントで埋まる場合は、新規客も増えてリニューアル
の成功確立が高まります。

つまり、リニューアルの成否はどこにあるかというと、店数が増える
ことにあると言えます。

店数が増えない既存テナントの増床は、坪当り在庫を落とすだけで逆に
お客様にとって魅力のない売場をつくることになってしまうからです。

というのも、既存テナントの売場面積が2倍になっても、店頭在庫は2倍
になることはなく、結果売上は1.5倍というケースがほとんどだからです。

これからのリニューアルは、必ずしも増床ではなく、既存テナントを
圧縮し、空いたスペースに新規テナントを誘致するのが得策でしょう。

ハードに投資できる体力のあるデベロッパーは多くはないですし、
増床できるスペースが残っている商業施設も多くないからです。

また、デベロッパーは集客力のある大型店の誘致を優先させますが、
集客効果が長く続かず、ここにきて大型店の抜けが目立ち始めています。

実は多くの大型店が出店のスピードに店長の力量が不足気味で、店舗
としても固定客化が弱く、競合に対して影響を受けやすのです。

また、こうした大型店の坪効率は低く、家賃負担も高くないのが実際です。
こうした大型店の空き床を大型店で埋めようとして、また賃料が下がる
といったデフレスパイラルのような状態が続いています。

では、今後はどうしたら良いのでしょうか?
既存テナントの圧縮を基本に、新規テナントを付加したダウンサイジング
リニューアルが必要でしょう。
つまり、飲食店でいう屋台村のような業態が物販・サービスで求められて
いるのです。楽天モール、エステモールなど、お客様をシェアできる小型
店の集合体が今後期待されます。

ダウンサイジングリニューアルで、商業施設内のバラエティー(店揃え)が
増え、新規客が増える。デベロッパーも実は賃料効率が上がるのです。

そして、商業施設が本当の意味で地域に根ざしたSCになるには、次世代
の経営の担い手を応援することが必要な時代です。
地元の若者を応援するダウンサイジングリニューアルに期待したいものです。

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セミナーのご案内

働き方改革へのムードが高い今だからこそ 実施できた企業は勝ち組になれる!
流通業の専門家である船井総研 × AI企業がタッグを組んで
【労働時間を減らしても売上とファンを増やす方法】をお伝えする
無料セミナーを開催します。

これまでの常識ではなく、令和時代の新たな常識を
たった3時間でインプットできる貴重な機会となりますので、
ぜひご参加いただければ幸いです。

オムニチャネル時代!SNSスカウト×AIチャットコンシェルジュで
  リアル店舗の売上とファンを増やす方法とは?
 ■開催日:2019年9月24日(火) 15:30~18:30 ※受付15:00~
 ■参加費:無料
 ■会場:LIFORK Lab
 〒100-0004 東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスB2F
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≪プログラム≫
Session1 働き方改革時代に求められる小売業の方向性
株式会社船井総合研究所
働き方改革チーム チームリーダー
長島 淳治

Session2 SNSスカウト×AIによる企業と個人の新しい繋がり方
AIQ株式会社 副社長 COO
渡辺 求 氏

Session3 AIチャットで事前接客!売上とファンを同時に作る方法
株式会社空色 代表取締役
中嶋 洋巳 氏

Session4 お店も変わる!オムニ対応の新たな店舗モデルとは?
株式会社船井総合研究所
新規事業開発チーム チームリーダー
丹羽 英之
—————————————————————————-
※詳細・お申し込みはこちら ⇒https://techplay.jp/event/747966
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本件につきまて、何かご不明な点がございましたら、
下記までお気軽にお問い合わせください。
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 株式会社空色 セミナー担当:森田(もりた)
 TEL: 03-6431-8735 (代表)
 メールアドレス:info@solairo.co.jp
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皆様のご参加、心よりお待ちしております。

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【SC経営のヒント558】『店舗の多機能化』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.558 ━ 2019.7.30
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『店舗の多機能化』

従来の店舗では、在庫を陳列販売するというのが主たる目的であることが多かったです。

以前に関わった商業施設では、小規模のPCショップがたくさん出店しており、
店主にお話をお伺いしてみると
「商売の大半は外商であるが、店がないと信用されないので出店している」という
回答をいただき驚いたことがあります。

また他の例では、ショッピングセンターの一等地に小規模の宝石店をかまえて、
目的としては婚礼予定者の名簿獲得のために店をかまえて、
アタックリストには本店から営業をかけるというビジネスモデルの店舗もありました。
高額品の場合は、このような「外商の入り口」となる店を設ける場合が
多く見受けられます。

昨今では、店自体がショールームで、そこを起点として
「住宅工事」「造園工事」「内装工事」などを受注するための
ショールーム型店舗が増えています。
素敵な店舗空間を見せることで、おしゃれな自宅や庭を
イメージしてもらうために店があります。

また、最終的に高額品の販売につなげるために、安価な商品で
入り口を低くしておいて店に入りやすく、間口を広くしておくというのは
どの商売にも見られることです。

オーダー家具やリフォーム工事受託のためのショールーム店舗も
かなり増えてきていると思います。

商業施設の強みは集客力であり、今後はこのようなショールーム型店舗の
誘致を強化してゆくことになると思います。
と同時に、店舗自体が通販拠点となるものや、店舗による人材採用窓口づくり、
店舗によるR&Dとテストマーケティングなど、店舗という装置を多種多様に
活用しようという試みが増えるものと思われます。
実際、メーカーがブランディングのために店舗を活用している事例も増えてきました。

まだ空想の域を超えないものも含めて、「店舗の目的・使いかた」といったものを
今一度イメージをふくらませて、お客様が店に来た時がスタートである場合、
ゴールである場合など、様々な可能性について検討する時期に来たのでは
ないでしょうか。

ネットの世界ではCV(コンバージョン)という概念がありますが、店舗におけるCVも
必ずしも店頭在庫の販売だけではない、という観点から、自社業態の進化を
考えていただければと思います。

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『働き方改革をチャンスに変える!働き方改革時代の経営モデルとは?』

既存施設、既存店舗は商圏を軸に出店、MDを検討してきました。
自社ブランドの必要商圏人口を基準に開発・出店してきたと言えます。

このモデルでは、既存施設・店舗の業績アップは商圏内シェアをあげることですので人口が減れば客数が下がり、競合が出れば業績が下がります。日本の人口は減り続けるので、既存のビジネスモデルでは厳しいことは明白です。

また、これまでは商圏内シェアをアップするために、定休日の返上、営業時間の拡大をしてきましたが、これも働き方改革の影響で難しくなっています。

それでも、固定化した本部経費を賄うには、既存店舗の業績を下げるわけにはいきません。
新規採用も難しい中、根本的に既存のビジネスモデルを見直す必要性があります。
有店舗の業績が厳しいなか、EC化率は伸び続け、オムニチャネル化は避けては通れません。

しかし、本気で取り組み、成果をあげている施設、店舗が多くないのではないでしょうか?

お客様は、その時の気分やスケジュールによってネットと店舗を使い分け
もっと言えば、使い分けている感覚すらないのが実際です。

お客様がどこでも接客が受けられ、どこでも商品を試せて、どこでも買えて、どこでも受け取れる、これが求められているのです。
とはいえ、現実の展開では、商業施設の各店のネットでの売上計上はどうするのか
チェーン内でも、ネット部署と店舗部署の売上の取り合いになっていのが実際です。
当然、施設・店舗においては、商品連携、顧客連携ができていてこのシームレスな購買行動についていかなければなりません。

また、商圏人口をベースにした金太郎あめの出店から、顧客目線で最適なオムニチャネル施策 への切替が必要となります。

例えば、有店舗の人の採用は商圏(立地)が左右します。
地方に行けば行くほど人の採用が難しくなります。
かといって、地方の店舗は人が少なくていいわけではありません。
有店舗のモデルではどうしても、必要人員が決まってしまうのです。
とはいえ、数だけそろえればよいものでもありません。

既存モデルが接客を基本としている以上、接客力がなければ売れないのです。
人がとれない、接客力を鍛えるのが難しいのであれば、人がいなくてもよい、接客しなくても良い店舗モデルに切り替えていくべきです。

例えば、web接客を基本としたチャットセンターがあれば遠隔でも商品接客のプロが回答し、それをAIの回答に変えていくことができる時代になっています。
AIによるweb接客は、24時間、年中無休、商圏関係なく対応が可能なのです。
また、多言語化も対応でき、日本における唯一の伸びしろであるインバウンド対応にも適しています。
このweb接客を前提にすれば、あらたな店舗の役割が見えてくるのではないでしょうか?

食品・飲食の業界が、セントラルキッチンで商品を各店に配送するように
チャットセンターが店舗にお客様を送客することができる時代です。
有店舗の体験、試着、現物確認のニーズは絶対になくなりません。

体験を軸に店舗を組み立てた場合、店頭では体験のサポートをすればよいので、これまでのような接客のできる優秀な店員が必要ではないのです。
これまでの店員は接客もでき、陳列もでき、数字も求められていませしたが、お客様とコミュニケーションさえとれれば問題はありません。

働き方改革の時代をチャンスととらえ、顧客目線の最適なオムニチャネル施策に挑戦してみてはいかがでしょうか?

執筆者 高収益化支援部 丹羽英之

【SC経営のヒント557】『集客媒体との戦い』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.557 ━ 2019.7.3
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 『集客媒体との戦い』

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『集客媒体との戦い』

商業施設(館)とは、集客の装置です。
テナント店舗にとっては、集客を実現してくれるからこそ、他の路面物件ではなく、わざわざ家賃の割高な館に入居する意味があります。
ですので、その館が開業時はもちろん、通年で集客してくれるからこそ、入居する意味というものが出来てきます。テナントから見た場合、集客のために賃料を払うという考えになります。
ですので、他により効果的な集客媒体がある場合には、家賃ではなくそちらにお金を払ったほうがお得という判断になります。

これまではテレビや雑誌・交通広告、DM、新聞広告、チラシが主たる媒体でしたが、テレビや雑誌は費用がそれなりにかかりますし、DMも大量に送るとそれなりの費用になります。
チラシは以前ほど効果が出なくなったといわれています。(いまでもやり方次第とは思いますが)
そしていまではフリーペーパー、ネット媒体(タベログなど)ほか、集客媒体が増えています。

テナントオーナーから見れば、それら集客媒体にかける費用と、家賃として館に支払う費用のどちらが費用対効果が高いのか、という判断になります。現在では、単独店でホットペッパーやタベログを活用するほうが、商業施設に入って高い家賃を支払うより効果的と判断する店も増えています。

商業施設と一口にいっても、開業後に全体販促を実施しない館も数多くあります。販促費をテナントから別途徴収していない館も多数あります。しかし、全体販促としてやれることはいくらでもあります。

いまいちど商業施設として「継続的な集客」のための取り組みを実施することが、これら集客媒体を上回る魅力のある館になることが大事です。そうでなければ媒体にかける費用を増やしたほうが効果が上がるということになります。
個別店舗の販促活動より、館で全体販促を仕掛けるほうがはるかに効率的です。
全体販促に積極的に取り組み、ぜひ商業施設としての付加価値を上げていただければと思います。

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【SC経営のヒント556】『 物流費アップで変わる実店舗の価値と売上アップ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.556 ━ 2019.6.4
 船井総研 コンサルタント  山本 匡 発行
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【1】メルマガ

 『物流費アップで変わる実店舗の価値と売上アップ』

【2】セミナーのご案内
 『~6月6日(木)開催迫る!~『船井総研』×『空色』無料セミナー』

 https://mag.ok-sky.jp/seminar/seminar0606/ 

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『物流費アップで変わる実店舗の価値と売上アップ』

ネット通販が世に登場した頃、自分としてはこのように考えていました。
「一か所に商品を集め、それを消費者に取りに来ていただくという実店舗の総物流コストは、配送センターに商品を集約してから戸別配送する通販よりも低いはず。割高な不動産費や内装などの投資費用を含めても、売上さえ上がれば実店舗のほうが効率的なはず。なので安売り&送料無料のネット通販は長期継続は困難で一定以上の規模になれないのではないか?」

その後、ネット通販は当初予想を超えてどんどん巨大化していきました。
また、大手通販会社の配送センターを拝見させていただいて「小さなSCほどの規模なのに、この大きさで年商100億円なら、ショッピングセンター作るより儲かるかもしれない」とも感じていました。

しかし、ここにきて物流費の値上げが影響してきました。
これまでは通販事業者は宅配業者に無理をしてもらって利益を上げていたのが、配達員の調達が困難になり募集人件費を上げざるを得なくなって、ネット通販大手も送料無料が維持できない状況になってきました。
十分な利幅を確保しているメーカー直売ならともかくも、仕入れて売って薄い利幅では物流費が増大すると利益など生まれてこないということになります。

しかし、店頭販売が伸びているかというとそうではありません。ここ数年全国を見ている中で、インバウンド流入のない街で小売店頭販売が伸びている事例はほとんどなく、一部の熱心な取り組みを見せている企業を除いては、全体としては落ちているという認識が正確だと思います。

全部売上が落ちているのかというと、もちろんそんなことはありません。
売上アップのためにプロモーションをかけている店、商品を見直している店、改装して再チャレンジしている店、売上を上げている店はちゃんとあります。しかしそういう店のほうが少数派になっています。

特にこの数年見かけているのは、間違った改装をやって売上を落としている店です。
量販店系に多い失敗は、改装後に什器の高さを低くしすぎて、在庫を大幅に減らしてしまった店です。
ほかには、売るものを明確にしないまま作ってしまった店も失敗しているものがあります。

小売業を取り巻く環境はネット、IT化、無人化、キャッシュレスなど、新技術を導入して新しい店をつくろうという取り組みが多々聞こえてきますが、店頭販売においては売上を上げるには来店者数を増やし、買い上げ率を増やし、買い上げ点数を増やすという基本を徹底することに変わりがないのです。

無人店舗をつくっても接客する人が減る分売り上げは下がります。
キャッシュレスにしても売上が上がるわけではありません。
IT導入で効率化しても、経費は下がっても売上増要因はほとんどありません。

いま小売業が必要としているのは、経費削減の知恵ではありません。
経費削減をするにも投資が必要となり、その投資を回収できないレベルでは経費削減として成功したとはいえません。

売上アップの取り組みは、改装を伴わなくても出来ることが多々あります。
いまいちど「売上アップに取り組むこと」これが一番大事なことではないでしょうか。

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セミナーのご案内
『~6月6日(木)開催迫る!~『船井総研』×『空色』無料セミナー』

▼オムニチャネルや働き方改革に取り組まれる企業様必見!!
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■タイトル:『【LTV向上】成功事例から学ぶ、働き方改革×業績UP!
         顧客目線で最適なオムニチャネル施策とは』

■開催日:2019年6月6日(木)17:00~18:30 (※受付16:30~)
■会 場:伊藤忠商事
■参加費:無料
※詳細・お申し込みはこちら
https://mag.ok-sky.jp/seminar/seminar0606/

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■セミナーの詳細
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2019年4月より施行された「働き方改革法案」の一方で、
 企業は相応の対策が必要とされています。

“デジタル”と”リアル”を融合させ顧客体験価値を上げ
業績を上げる方法を実際の成功事例を交えてご紹介します。
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≪プログラム≫
●Session1 |17:00~17:30
 働き方改革法案施行間近!遵法化のもとで業績アップする方法大公開
 株式会社船井総合研究所 高収益化支援部 チームリーダー 
 長島 淳治

●Session2 |17:30~18:00
 業務効率だけではなく業績アップも叶える!WEB接客「OK SKY」とは
 株式会社空色 代表取締役  
 中嶋 洋巳

●Session3 |18:00~18:30
 省人化&業績アップできる店作りノウハウは小売の原理原則から!
 既存店業績向上法大公開
 
 株式会社船井総合研究所
 経営改革事業本部?
 ITソリューション事業推進室 シニアアソシエイト
 丹羽 英之

●18:30~19:00
 アンケート回答・質疑応答
※同業他社のお申込みはお断りする場合があります。予めご了承くださいませ。

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※詳細・お申し込みはこちら
https://mag.ok-sky.jp/seminar/seminar0606/
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本件につきまて、何かご不明な点がございましたら、
下記までお気軽にお問い合わせください。
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株式会社空色 セミナー担当:森田(もりた)
TEL: 03-6431-8735 (代表)
メールアドレス:info@solairo.co.jp
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発行人:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
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【SC経営のヒント555】『顧客目線で最適なオムニチャネル施策とは?』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.555 ━ 2019.5.22
 船井総研 コンサルタント  丹羽 英之 発行
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 『顧客目線で最適なオムニチャネル施策とは?

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 http://www.subarusya.jp/book/b244590.html

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『顧客目線で最適なオムニチャネル施策とは?』

既存施設、既存店舗は商圏を軸に出店、MDを検討してきました。
自社ブランドの必要商圏人口を基準に開発・出店してきたと言えます。

このモデルでは、既存施設・店舗の業績アップは商圏内シェアをあげる
ことですので人口が減れば客数が下がり、競合が出れば業績が下がります。

日本の人口は減り続けるので、既存のビジネスモデルでは厳しいことは明白です。

また、これまでは商圏内シェアをアップするために、定休日の返上、営業時間の拡大をしてきましたが、これも働き方改革の影響で難しくなっています。

それでも、固定化した本部経費を賄うには、既存店舗の業績を下げるわけにはいきません。
新規採用も難しい中、根本的に既存のビジネスモデルを見直す必要性があります。

有店舗の業績が厳しいなか、EC化率は伸び続け、オムニチャネル化は避けては通れません。
しかし、本気で取り組み、成果をあげている施設、店舗が多くないのではないでしょうか?

お客様は、その時の気分やスケジュールによってネットと店舗を使い分け
もっと言えば、使い分けている感覚すらないのが実際です。

お客様がどこでも接客が受けられ、どこでも商品を試せて、どこでも買えて、どこでも受け取れる、これが求められているのです。

とはいえ、現実の展開では、商業施設の各店のネットでの売上計上はどうするのか
チェーン内でも、ネット部署と店舗部署の売上の取り合いになっていのが実際です。

当然、施設・店舗においては、商品連携、顧客連携ができていて
このシームレスな購買行動についていかなければなりません。

また、商圏人口をベースにした金太郎あめの出店から、
顧客目線で最適なオムニチャネル施策 への切替が必要となります。

例えば、有店舗の人の採用は商圏(立地)が左右します。
地方に行けば行くほど人の採用が難しくなります。
かといって、地方の店舗は人が少なくていいわけではありません。

有店舗のモデルではどうしても、必要人員が決まってしまうのです。
とはいえ、数だけそろえればよいものでもありません。

既存モデルが接客を基本としている以上、接客力がなければ売れないのです。

人がとれない、接客力を鍛えるのが難しいのであれば、
人がいなくてもよい、接客しなくても良い店舗モデルに切り替えていくべきです。

前回、空色様のweb接客を紹介しましたが、チャットセンターを軸に商品接客のプロが回答し、それをAIの回答に変えていくことができる時代になっています。

web接客は、24時間、年中無休、商圏関係なく対応が可能なのです。
また、多言語化も対応でき、日本における唯一の伸びしろであるインバウンド対応にも適しています。

このweb接客を前提にすれば、あらたな店舗の役割が見えてくるのではないでしょうか?

食品・飲食の業界が、セントラルキッチンで商品を各店に配送するように
チャットセンターが店舗にお客様を送客することができる時代です。

有店舗の体験、試着、現物確認のニーズは絶対になくなりません。
体験を軸に店舗を組み立てた場合、店頭では体験のサポートをすればよいのでこれまでのような接客のできる優秀な店員が必要ではないのです。

これまでの店員は接客もでき、陳列もでき、数字も求められていませしたがお客様とコミュニケーションさえとれれば問題はありません。

働き方改革の時代をチャンスととらえ、顧客目線の最適なオムニチャネル施策に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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セミナーのご案内

▼オムニチャネルや働き方改革に取り組まれる企業様必見!!
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■タイトル:『【LTV向上】成功事例から学ぶ、働き方改革×業績UP!
         顧客目線で最適なオムニチャネル施策とは』

■開催日:2019年6月6日(木)17:00~18:30 (※受付16:30~)
■会 場:伊藤忠商事
■参加費:無料
※詳細・お申し込みはこちら
https://mag.ok-sky.jp/seminar/seminar0606/

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■セミナーの詳細
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2019年4月より施行された「働き方改革法案」の一方で、
 企業は相応の対策が必要とされています。

“デジタル”と”リアル”を融合させ顧客体験価値を上げ
業績を上げる方法を実際の成功事例を交えてご紹介します。
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≪プログラム≫
●Session1 |17:00~17:30
 働き方改革法案施行間近!遵法化のもとで業績アップする方法大公開
 株式会社船井総合研究所 高収益化支援部 チームリーダー 
 長島 淳治

●Session2 |17:30~18:00
 業務効率だけではなく業績アップも叶える!WEB接客「OK SKY」とは
 株式会社空色 代表取締役  
 中嶋 洋巳

●Session3 |18:00~18:30
 省人化&業績アップできる店作りノウハウは小売の原理原則から!
 既存店業績向上法大公開
 
 株式会社船井総合研究所
 経営改革事業本部?
 ITソリューション事業推進室 シニアアソシエイト
 丹羽 英之

●18:30~19:00
 アンケート回答・質疑応答
※同業他社のお申込みはお断りする場合があります。予めご了承くださいませ。

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※詳細・お申し込みはこちら
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本件につきまて、何かご不明な点がございましたら、
下記までお気軽にお問い合わせください。
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株式会社空色 セミナー担当:森田(もりた)
TEL: 03-6431-8735 (代表)
メールアドレス:info@solairo.co.jp
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【SC経営のヒント554】 『波に乗ること』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.554 ━ 2019.5.8
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【1】メルマガ

 『波に乗ること』

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『波に乗ること』

令和改元ムードがプチバブル化していることと、
今年は10連休が巡ってきたことで、
観光型商業施設にとってこのGWは大勝負のチャンスだったといえます。

私どもでお手伝いさせていただいた東名高速のサービスエリアも、
物販売場を4月末にリニューアルオープンして、
この10連休の実績は「昨年比200%」となりました。

観光物販は、通常の物販売場と考え方が異なります。
お客さんの滞留時間が短く、リピーターの数が少なく、来店頻度も低くなるため、
「短時間で分かりやすく買い物ができる」売場にする必要があります。
なので、品揃えの種類を求めるよりも「おすすめ単品」に絞って
販売するほうが効率がいいですし、
売場の中で何がどこにあるか分かりやすくなっていることが大切です。
ディズニーランドの出口売店は、そういう意味ではモデル店舗といえます。

今回の売上アップのポイントとしては、レイアウトの改善が大きかったといえます。
売場の密度や導線は大きく変わらずですが、レジ位置を変更して回遊性を上げました。

こちら側の働き掛けもさることながら、
最も大きな事は「ベストタイミングで改装オープンできたこと」にあるといえます。
波に乗るには、あらかじめいつ頃波が来るかを予想して、
そこに向けて企画をぶつけてゆくことといえます。
波が来てからどうやって乗ろうかと考えても手遅れで、
いつ波が来るか前もって予想することが大事です。

売上アップのためにできる努力は、
商品・売場と「タイミング」を読むこと。
あらためて、波に乗ることの大切さを実感したGWでした。

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【SC経営のヒント553】 『日本で一番鮮魚の売上をあげる道の駅 むなかた のチャンスロスしないオペレーションとは?』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.553 ━ 2019.4.23
 船井総研 コンサルタント 佐伯 恭佑 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆

【1】メルマガ

 『日本で一番鮮魚の売上をあげる道の駅 むなかた のチャンスロスしないオペレーションとは?』

【2】10月21日発売!『多店舗展開の基本実務』

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【3】5月13日(月)東京、5月21日(火)大阪 にて開催! 

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『日本で一番鮮魚の売上をあげる道の駅 むなかた のチャンスロスしないオペレーションとは?』

日本で一番鮮魚の売上をあげると噂される道の駅むなかたへ視察へ行きました。
平成29年のデータでは年間利用者数約168万人、売上は17億円です。
全国で約1500ある道の駅の中で年間売上1億円以上をあげるのが
全体の1%程度とされるデータもありますので、大繁盛店になります。

宗像市自体は人口10万人という小さな市なので、
自動車でおおよそ1時間ほど先の福岡市など周囲からの流入客を相当獲得しています。
実際に私が伺ったときも、福岡方面から最寄りICで降りる車のほとんどが
道の駅むなかたへ向かっていました。

開店時間の20分前には到着しましたが、各入り口にすでに10組ほどの大行列が。
むなかたで集客の目玉は鮮魚です。
開店と同時に鮮魚コーナーに人が殺到し、
鮮魚のバーゲンセールが行われているかのような状態に。
ほとんどの鮮魚が丸の状態で包装され、ずらりと並んでおり、
その周囲へ人が群がっています。

比較的年中通して魚が取れる漁港が近く、
その商品力が高いのは言うまでもないですが、
それを売るためのオペレーション上の小さな仕掛けもむなかたのポイントです。
まず丸の状態のものを、鮮魚コーナーのカウンターへ持っていくと、
100円でおろしてくれます。
番号札を渡され、10分もしないうちに切り身になった魚を受け取ることができます。
魚を捌けない家庭が増えている中で、このサービスがあるとないとでは
買い上げ率にも差が生まれます。

また売れる場所への商品移動を徹底しています。
売り場を見ている担当が、各冷蔵庫の商品の減りを把握しながら
商品の移動や品出し場所を指示します。
私の訪問時にもある冷蔵庫に入っている鱈の減りが悪かったのか、
別の冷蔵庫への移動を指示していました。
移動したらものの10分で、鱈は売り切れに。
またゴンドラへ置いていた鮮魚がなくなったら、
店の奥にある惣菜類のゴンドラを鮮魚コーナーへ移動させていました。
鮮魚コーナーに人が集中しているので、
その周囲の商品の方がもちろん買い上げ率が高くなります。

このようにある時間帯で顧客を集中させると、
賑わいを作れる反面、商品が棚からなくなり、チャンスロスを生みやすいです。
むなかたは生産者と連携をとり、商品を適宜品出しをし、
さらに売り切りたい商品に関しては、移動までさせて徹底的に売っています。

むなかたはじめ、最近の好調店舗を視察させていただくと、
売上づくりの原理原則ではありますが
①ピークのタイミング(曜日や時間)を作ること、
②そのタイミング
でチャンスロスをしないことをやり切っています。
ただ現実的にまだまだ①と②ができていない店舗も多く見受けられます。
改めてピークのタイミングを作れているか?

ピークの時にチャンスロスをしないようにオペレーションを組めているか、
見直してみましょう。

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【SC経営のヒント552】マツモトキヨシに見る新しい店舗の在り方

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.552 ━ 2019.4.11
 船井総研 コンサルタント 藤田 彩音 発行
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【1】メルマガ『マツモトキヨシに見る新しい店舗の在り方

【2】10月21日発売!『多店舗展開の基本実務』

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【3】5月13日(月)東京、5月21日(火)大阪 にて開催! 

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マツモトキヨシに見る新しい店舗の在り方

ECの発達に伴い、店舗の役割、店舗の価値が見直される時が来ています。
お客様は何を店舗に求めているのか、今一度考える必要があります。

そんな中で最近見たお店が非常に特徴的でした。
老若男女皆さんがよく行くあのチェーン店、「 マツモトキヨシ 」です。
マツモトキヨシといえば、棚一面に商品が並んでいて、
コテコテのPOPが張り出されており、分かりやすいけれど、
おしゃれではないというイメージがあるかと思います。
安くて割引キャンペーンも多い、主婦の味方という印象ですね。

この間見た松戸店マツモトキヨシは、
新業態の「matsukiyo LAB」でしたがそのイメージを一蹴してくれました。

ドラッグストアの商材の柱ともなっているのは化粧品です。
私は化粧品が趣味でよく買うのですが、
その化粧品を試してからしか買う決断ができないのでよく百貨店で購入します。

ドラッグストアだと化粧品コーナーは、

・化粧品が通りにずらっと並んでいるため、人前では非常に試しにくい雰囲気
・テスターの化粧品に衛生感が無く試しにくい(汚い)
・安いから品質も悪そう

等の理由から買いづらい印象があります。

しかしこちらの「matsukiyo LAB」。
上記不安を一蹴するような化粧品の売り場作りがなされていました。

こちらでは
・化粧品を試す専用の什器がある
・化粧品がひとつひとつガラスの容器に入れられており、高級感がある
・化粧品を試す上で必要なコットン等の備品が設備されている
・清掃されており、清潔感がある
等々、ユーザーの不安を一蹴するかのようなテスターレイアウト。
これならゆっくり、心ゆくまで化粧品を試すことができます。

一つ難点を挙げるとすると、
気に入ってもその商品の在庫が同じ場所(棚)に無いことでしょうか。
探すのが億劫です。
その手間は、購入までの障壁になりそうですね。

化粧品のみを扱うドラッグストアは秋葉原等に
インバウンド向けで既にありますが、
以前見に行ったら商品の羅列でぎゅうぎゅうな店作りでした。
お世辞にもゆっくり選べるとは言えません。

入店から購入までの人数は、
店前通行数×入店率×お試し率×購入率=購入者数
の式で表すことができると思います。
・いかに入店させるか
・いかに試してもらうか
が重要です。

「試してもらう」ことに力を入れだしたマツモトキヨシは、
購入者を伸ばしていきそうですね。

マツモトキヨシのように業態の枠を越えて、
新たな店作りをする店舗が増えています。

ECが発達し、どこでも、なんでも買うことができる時代になっている今、
店舗では「 体験価値の提供 」が必要になります。
ユーザーが何かを買うときに、インターネットで事前に調べて、
購入候補の絞込みを行いますが、最終的には店舗で買う人も少なくないです。
なぜなら冒頭の私のように、実物を見ないと・試さないと
買う決断ができないからです。

なるべく店頭で決断するまでのリードを短くするためには、
事前にお客様の不安を取り除けるだけ取り除けたらいいですね。

店頭では接客で伝え辛い内容や、検索では分からない内容を解消する
「 事前接客 」も今トレンドになっています。
事前接客は、チャットボットを利用し、
顧客とチャットセンターの人間・AIがコンタクトを取り、
顧客の持つ質問に答えていきます。

来店まで極限接客をし終えてしまう、店舗では体験し購入の決断をする場にする
という新しい小売業の在り方がどんどん伸びていくことでしょう。
売り場をただ買い場にするのではなく、マツモトキヨシのような
「 体験価値 」を売る、売り場作りを増やしていく必要がありますね。

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