自分たちは何者なのか

ある程度の歴史を重ねてきたSCにとっては、

「自分たちはどういうSCであり、今後さらにどうあるべきなのか」

というテーマはとても気になるテーマになってきています。
SCに限らず、こういう問いかけというのはあらゆる業界・あらゆる企業内で声が上がってくることです。

船井総研にも「船井流」という考え方があり、新しく入社する社員には経営に対する基本的な考え方が説かれています。

同じようにSCにおいても「自分たちは(他とは異なり)こういう経営・運営をしてきたSCで、これからもその伝統を守って地域に愛され入居者とともに発展していきたい」という考えを整理したいという声をいただくようになってきました。

私共は多数の独立系SCとお付き合いしてまいりましたが、地域地域で長く繁栄しているSCには、何かしらの信念というものがしっかりとあります。

それは対お客様であったり、対地域であったりと様々ですが、長期にわたる信頼関係を構築するために地道な努力を重ねている館というのは多いです。
外部の我々が知って驚くようなことも多いです。
その一方で、ある程度の年月とともに内部スタッフも入れ替わり、そういった歴史伝統が伝承されずに薄れていくことを危惧される声もあります。

いままで、多くのSCが競争激化とともに変容してきました。
しかし、これから先は競合があまり出店できなくなり、市場もあまり伸びない中での「安定」が訪れます。
これをじり貧と称することもできるでしょう。
いずれにしても大きな手は打ちにくいが、それは自分もライバルも同じこと。
大きな投資をおさえて、地道に改善を積み重ねてじわじわと経営改善する時期であるというのが、いまのSCに求められていることといえます。

みなさまのSC内部でも、ぜひ「自分たちの強みは、大切にしたいことは何なのか?」についてワークショップを開催してみることをお勧めいたします。