━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.257 ━ 2010.09.23
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:NSC開発のキーポイント』
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ショッピングセンター経営のヒント☆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『NSC開発のキーポイント』
街づくり三法の改正にともない、NSC開発が注目されています。
NSCでの成功モデルというのは、あまり目立たず、一見すると多くないように
見受けられます。
しかし、ローカルチェーンの多くがNSCで成功をおさめて企業規模を拡大して
きたという事実も一方にあり、巨大なSCと比べて目立たないながら、
うまくつくれば着実に収益を上げることができるものでもあります。
過去に私どもが手がけた案件では、やはりNSCは核店舗として入店するスー
パーマーケットの力にかなりの部分を左右されます。ですから強い店に核店舗
になっていただく、というのが基本になります。
また、活性化においても、やはり核店舗であるスーパーが活性化するように
仕掛けてゆくというのが基本になります。
核が食品だけではやや弱く、できればメディア複合店舗などを第二核として
誘致したほうが理想的といえます。ただし、第二核店舗が夜間営業するような
業態の場合は、大きな館の中に入れてしまうと夜目立たず苦戦するケースも
あるので注意です。
専門店に関しても、生活型の小商圏SCですので、飲食テナントや
ファッション・服飾雑貨の導入を欲張りすぎずに、ベーシックなMDを中心に
組み上げるというのもポイントです。洗練されている店ほど現実には苦戦して
いるものも多く、背伸びしすぎないことがポイントといえます。
特に近のNSCには、業種別配分のバランスが最適化されていないものが多く、
万年不振部門になっている可能性があります。飲食店舗はほとんどSC集客に
依存しますが、大型の回転寿司など一部のタイプはSC集客とは別に独自に成り
立つものもありますので、面積過剰の場合はそのような業態を導入することも
可能です。
このほか、オープンモールのレイアウトのNSCが多いですが、
たしかにランニングコストは下がるものの、回遊性は極端に低下しますので、
店単位での関連購買が下がります。雨の日は客数半分以下になる例も多く、
当初の設計で後々の運命が決まってしまいますので注意が必要です。
売上の予測は事前にたちますので、売場面積を欲張りすぎないことも大事です。
不振とは坪効率が上がらないことですが、
往々にして「店が大きすぎる」という事例に出くわすことが多いです。
このような基本的な要件をきちっと押さえたうえで立地選択を誤らねば、
繁盛するNSCづくりは今後も可能です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本 匡(やまもと ただし)
編集担当:山本 匡(やまもと ただし)
発行所:株式会社船井総合研究所 第4経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
E-MAIL :info-sc@funaisoken.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━