【SC経営のヒント296】:『成功する出店』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.296 ━ 2011.09.29
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:成功する出店』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『成功する出店』
本来でしたら集合論的マーケティングアプローチについて書く予定
でしたが、次回大阪オフ会のテーマが出店についてですので、
それについて今回先に論じます。
出店とは小売業経営において、最大最重要の意思決定であることは
言うまでもないことです。
そして、SCをクリエイトする側はテナントを埋めるために
出店を促しますが、それが果たしてwin-winになるものかどうか
ということをよくよく考えた上での誘致を行わねばならないと
常々感じています。
まず、大切なことは出店企業にとってその出店が「力相応」のもの
であるのかどうか、ということが大事です。
出店しようという企業はオーナーも社員も意欲にみなぎっていて、
自分たちなら成功できるという自信もあり、新しいチャレンジを
したいという冒険心に満ちていることがほとんどです。
なので、いきおい実力以上の規模や賃貸条件、
あるいは少々悪い立地でも成功できる、という過信に
陥りやすいのです。
出店こそは「力相応」、これが黄金率で、それを遵守している
チェーンは多店舗化しても経営が崩れないですが、
力相応でない出店をしますと、
店舗数が増えるにつれて赤字店舗が増えてきます。
過去に見てきた事例では、1店舗経営のお店の2号店・3号店と、
20店舗を越える店舗数を展開している会社の30店舗前後の
出店というのが要注意です。
2号店まではできるが3号店ができない・・・
という「3店舗の壁」と、
チェーン化の前に必ずやってくる「30店舗の壁」です。
3店舗の壁とは、オーナーが自分の右腕左腕を育成できるかどうか、
という壁であり、30店舗の壁とは企業を組織化できるかどうかの
壁です。
出店に意欲のある会社はビジネスモデルが時流に乗っていることが
ほとんどで、それゆえに新しいことにチャレンジしたがります。
一方でSCデベロッパー側も、テナントに新業態チャレンジを
させたがる傾向にあります。
一等立地であればそれも面白いのですが、確実にテナント企業を
成功させるには無理をさせず手堅くやれる業態でもって出店して
いただくという選択をしたほうがよいと感じる事案のほうが
多いのが現実です。
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発行人:山本 匡(やまもとただし)
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