━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.303 ━ 2011.12.8
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:駅を基点とした商業施設の強みと弱み』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『駅を基点とした商業施設の強みと弱み』
駅を基点とした商業施設には、駅ビル、ファッションビル、百貨店
などがありますが、それらの施設の強みは、駅乗降客をベースとした
基礎集客力です。
この強みは非常に安定した集客を約束しますが、施設として外部要因
の影響を受けやすいという弱みにもつながります。
例えば、リーマンショック以降の消費マインドの減退、震災の影響
による外出の自粛、競合の出店など外部要因で施設全体の客数が
減った際に、大きく売上を落としてしまいます。
そして、郊外型SCに比べて回復が遅れるのが実際です。
それは、郊外型SCに比べて、駅を基点とした施設では、
① 食品を柱に集客を戻すという考えが薄いこと
② 施設全体も各テナントも自力販促で集客する術を持たないこと
③ リピートへの仕掛けが弱いこと が原因です。
特に、苦戦している施設は、食品の客数、売上ダウンが目立ちします。
例えば、かつて一世を風靡した生鮮カテゴリーキラーの凋落が目立ちます。
また、食品SMも苦戦しており、それらの売上ダウンの要因は大きく
2つあるようです。
1つはこれまで駅乗降客の集客を基本にしていたので、自店販促(チラシ)
が弱いこと。2つ目は商品が時流に合っていないことです。
駅を基点とした施設は足元商圏のお客様と通勤、通学帰りのお客様の
2タイプが存在します。
足元商圏のお客様は高齢化し、通勤、通学のお客様は、学生、OL、
有職主婦が大半です。それらのお客様に共通している商品ニーズは
即食、少量、値ごろです。
つまり、従来型の素材を中心に大容量を価格訴求で売る商売では客離れが
激しいのです。従来型の商売は大商圏の一部の店舗でしか成り立たなく
なっているのが実情です。
それでも、全体が苦戦している施設の中でがんばっているテナントが
あります。食品では時流に合った商品展開をしているデリ、銘店、
ファッションでは自力販促を行う大型専門店と顧客情報をしっかりと
管理しているショップ、テナントです。
例えば、ユニクロのように自社でチラシを折り込むテナントは影響が
少ないです。また、セシルマクビーのように、顧客情報をしっかりと
集め、早めの店間移動で商品回転率を上げ、既存顧客の来店促進を
はかっているような店舗も施設全体の落ち込みほど、客数を落として
いません。
つまり、施設全体もそこに入るテナントも、外部要因に左右されない
時流にあった商品展開と自力で集客する術を持つことが必要なのです。
ぜひ、次年度に向けてデベロッパー主導で、そのための仕掛けと
仕組みを持ちたせたいものです。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:丹羽英之(にわひでゆき)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
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