『ハードよりソフト』

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                         2004年 2月24日
   
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◆◆◆ショッピングセンター再生のヒント2『ハードよりソフト』◆◆◆

リニューアル効果が長く続かない、リニューアルしたテナント専門店しか
売上が伸びない。昨今の商業環境においては、ハード先行の大型リニュー
アルよりも、ソフトを重視した部分リニューアルを繰り返す方が、お客様
が飽きることなく、結果として客数を増やすことができるようです。
また、大型リニューアルは投資金額が大きいにも関わらず効果が長続きし
ません。一方、必要に応じて行う部分リニューアルはリスクが少なく、繰
り返し効果が期待できるのです。

ここに、『ハードよりソフト』というショッピングンセンター再生の重要
なヒントがあるのです。このソフトリニューアルを現場で落とし込む際に
よくでる質問と、それに対する具体的手法を下記にまとめてみました。

●質問1
ソフトリニューアルで最も効果が期待できるのは、どの部門でしょうか?

●ご提案
再生のヒント1でもお伝えしたように「商圏の大小、店舗の規模を問わず
食料品強化から始めるべきでしょう。今の時流にあった店舗構成と売り方
へ、リニューアルを機に変わることができれば、マーケットが大きく、来
店頻度の高い食料品が最もSC全体への波及効果が期待できるからです。

●質問2
大型の競合SCが出店しますが、ソフトリニューアルで対応できますか?

●ご提案
ソフトリニューアルはSC内ばかりでなく、SC外のほうがお客様は変わ
ったということを認識しやすく、実は効果的なのです。大型の競合出店に
対しては、SC外に店舗をはりつけたり、周辺の大型専門店と協調をはか
って、商業集積で戦うという発想が重要です。
店舗のはりつけは、SC内と業種バッティングせず、相乗効果が期待でき
る、スーパー銭湯やカーディラー、居酒屋、クリニック、サロン、携帯
ショップ、キャッシュディスペンサー、フットサルなどがおすすめです。

●質問3
改装をしないテナント専門店はどうすればよいでしょうか?

●ご提案
ソフトリニューアルで重要なのは、改装しないテナント専門店もお客様に
変わったと感じてもらうことです。このソフトリニューアルに合わせて新
規メーカーの商品を投入する、POPを全部作り変える、レイアウト変更
を行う、照明を全部拭く、など各テナント専門店ができることを一斉に実
施することが、SCを変える大きなきっかけとなるのです。

このようにお金がなくても再生・リニューアルの手法はあるものです。
あきらめずに再生への第一歩を踏み出してみましょう。

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『品揃えより店揃え』

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                         2004年 2月10日
   
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◆◆◆ショッピングセンター再生のヒント1『品揃えより店揃え』◆◆◆

テナントの売上高が品揃えに左右されるように、SC全体の売上高は店揃え
に左右されます。業績不振の多くのSCは、この店揃えが固定されてしまい
お客様に飽きられてしまっているのです。

また、これらのSCはテナントとの契約期間が長く、入居時の保証金の元本
割れをしている場合が多いのです。そのため、デベロッパーも積極的にテナ
ントの入れ替えをしようとしないのが実態です。

ここに、『品揃えより店揃え』というショッピングンセンター再生の重要な
ヒントがあるのです。この店揃えを実際の現場で落とし込む際によくでる質
問と、それに対する具体的手法を下記にまとめてみました。

●質問1
SC全体に魅力が乏しく、入り手がいないのですが?

●ご提案
入り手がいない場合は、既存店舗でやる気のある店舗に、業種・業態を変え
てやってもらうかデベロッパーが直営で行うことをおすすめします。実際に
私のお付き合い先の宝石店のオーナーさんがフランチャイズで「はなまるう
どん」をはじめたり、デベロッパーが「銀だこ」をやっています。

●質問2
リーシングする際の業種・業態の選定で困っています?

●ご提案
商圏の大小、店舗の規模を問わず、食料品とサービスがおすすめです。
特に食料品はマーケットが大きて購買頻度が高く、小商圏で成り立つから
です。また、名物単品を持てば、SCの持つ商圏以上にお客様を集めるこ
とができるからです。ここでの食料品とは生鮮3品プラス惣菜を想定して
います。

●質問3
現状では店舗が埋まっていて、スペースがないのですが?

●ご提案
既存テナントで営業効率の悪い店舗の売場面積を圧縮し、空いたスペースで新規テナントを呼び込むようにしています。この場合、圧縮した既存テナントの多くは、売上が落ちることなく在庫効率がよくなり、SC全体としては、新規テナントの売上高が上乗せされることが多いのです。実際に私のお付き合い先では、空いていた催事スペースをゲームコーナーにしたり、総合衣料品店を圧縮して100円ショップを導入したりしています。

これらはあくまでも一例ですが、商圏相応、力相応のリーシングの可能性は
あるものです。あきらめずに再生への第一歩を踏み出してみましょう。

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