皆さん、こんにちは。
いつもプロ店長シリーズをお読みいただきありがとうございます。
これまで本コラムでは、自店の売上構成比や相乗積が高いものを伸ばしていく店舗分析を行っていこうと申し上げてまいりました。
今回はそれに加えて、施設の客層を分析しよう、とお伝えしたいとおもいます。
施設や立地によって客層が決まり、客層によって単価が決まります。
おなじ商品展開やブランディングをしているチェーンなのに店舗数値のバラつきがある、というのは店舗立地によって客層と客単価が異なるからといえます。
売上全体のうち、8割はチェーンとして平均的に売れるものだとしても、残りの2割は館の客層に合ったものによって変化させ、店独自の強化カテゴリがプラスされることが重要です。
つまり、自店の数字を商品別・顧客別に把握して、展開しなければいけないといえます。
あるブランドが都市部郊外にある有名商業施設のポップアップ出店を断った事例をご紹介します。
若者の知名度の高い有名な施設なのになぜ…というと、事前に共有されていたポイントカードデータによると、年齢別の顧客構成比の40~50代層が高かったからです。
その施設は地域に根差した駅チカビルを、有名商業施設の屋号に変えただけだったため、客層が高かったのです。しかし、そのブランドは20~30台に人気だったため、その施設は向かなかった、そのため出店を取りやめた、ということになります。
ここで重要なのは、客層に商品展開しやすい館を選ぶこと、そのためには館が発行するポイントカードデータ(アプリデータ)を共有してもらおう、ということです。
自店のポイントカードのデータももちろん重要ですが、それでは自店の客のことしかわかりません。そもそも母数である館の来館客の傾向が重要なのです。
現在の商品ラインナップは館とマッチしていなくて、実はもっと伸びしろがあるかもしれない。これは自店の分析だけではわからないことですよね。
自店の顧客を年齢などの属性別にセグメントして、館に合った客層に売れている商品を伸ばしていくこと。そのために、いままでは自店数字だけで売上構成比や相乗積が高いものを伸ばしていく方針だったものを、館のデータを共有してもらうことによって、更に一歩踏み込んだ店舗戦略を展開することを、プロ店長にはお願いしたいと思います。
船井総研では、そういった現場の店長が一番把握しているであろう現場感を、その人々への「適切なアプローチ」の落とし込みをするためのプロ店長実践研修を行っています。
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