SC経営のヒント105:商品の差別化と粗利率の向上を同時に行う

ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
4月に入り、静岡での30度を越える異常気象が報告されています。
今年は、昨年以上に季節変動に悩まされることになりそうです。
すぐにハンドルをきる体制を整えておきたいものです。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
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■商品の差別化と粗利率の向上を同時に行う
今回も、中国の都市、義烏(イーウー)についてお伝えします。
弊社でお伝えしているこのブログでも、リニューアルに関するハードの
部分や建築の部分以外の、よりソフト、現場の部分のお話になります。
さて、近頃この義烏も日本人バイヤーの方が多く見られるようになり、認知度は
向上しつつあります。概要については以前にも触れましたので、省きます。
このところ、SCのテナント様から商品に関するご相談をいただきますが、
品揃えに関するそのご相談を聞いてみると、新しい商品を入れたいけれど
なかなか見つからない、ギフトショーに行ってみたけれど、思った商品が
なかったというものが多いです。
ご紹介している義烏にも望んでいる商品があるとは限りません。
しかし、靴下などは50%を越える世界生産シェアがありますので、商品によって
日本の数倍から数十倍の品揃えがあります。
やはり、皆様が望んでいる商品は、他店にない商品、粗利率の高い商品です。
中国製品に疑問をいただく方もいらっしゃいますし、現実に日本のレベルに
達しない商品があるのも事実です。
そこはやはり、より高い確率で、「確実な商品」を探していくしかありません。
私どもがご支援する際にも、いくつかの注意点をお知らせしています。
しかし、多少の努力によって、日本では得られない商品を仕入れることが
できます。
他店にない商品は、扱い商品の母数が多い市場から探すほうがより見つかる
可能性は高いですし、高い粗利率も、仕入れ値を下げることによって、高まる
可能性は高いのですから、その市場を使う意味が出てきます。
数十店舗を手がけるチェーン様にスケールメリットが発生するのはもちろん
ですが、地元主導型SCで1店舗を守られているテナント様にもメリットの
ある市場だと感じています。
ここで買付けた商品は、まずはメイン商品ではなく、セール用に、
端境期用の商品に、特売商品に試されることをお薦めします。
それが、疑心暗鬼になっている方に仕入れを決意していただく最も早い方法
です。セールで売れ、お客様に驚かれることによって、義烏市場のメリット
を実感いただけるからです。