【SC経営のヒント562】『道の駅の再生』

人口の少ない街での道の駅の再生話を詳しくお伺いする機会に恵まれました。
私共も高速道路のサービスエリアや観光ドライブインのお手伝いをさせていただいたことが多々ございますが、この事例はナルホドそういう手もあるのか・・・と感心するものでした。

売店の売上アップに関しては商品の仕入れと価格設定を見直して十分な粗利率を確保できるようにする、売場については主力商品を定め価値ポイントを明確にして派手にプレゼンテーションや試食を行う、など、ベーシックかつ効果的な打ち手でした。これは私共も普通に提案していることです。

飲食は、観光客が来る場所と来ない場所でやり方が異なります。また、マーケットポテンシャルも大きく変化してくるため、適切な規模設定が重要になってきます。多くの事例では、成立限界を超えた大きさの店をつくってしまって苦労したり、あるいは規模が過少すぎて開業後に十分な売り上げが取れないという場合もあります。
この事例の場合には、直営化せず外部とのコラボレーションをうまく実現していました。

工夫があったのが「ふるさと納税」を活用した販売でした。
地元産品の販売を外部に委託するのではなく、自分たちで実施すること。それも一般的な通販と異なりふるさと納税というプラットフォームを活用して、というところにこの道の駅の工夫を感じました。

過疎化する街では店売りを頑張ったところで、得られる売上の上限は見えてきます。
通販などほかのルートでもってお客さんに商品を届けることを、地域事業者が主体となって取り組むという仕組み、これはとても可能性を感じました。

これは店を見ただけでは分からないことかもしれません。
弊社でも通販に強いメンバーが多数います。来年にかけて、このような支援メニューも充実させていただきたいと思います。