━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.283 ━ 2011.06.09
船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:店舗にもデータの積極的活用を(1)』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『店舗にもデータの積極的活用を(1)』
インターネット店舗の売上データの管理・活用は非常に数が多く大変なものですが
その分、店舗にフィードバックできるデータが多いのも事実です。
例えばWEB店舗の集客には、インターネット上の広告を利用することが多いのですが、
かけた広告に対して、何名の方が来店し、そこから何名の方に買い上げいただいた
かがわかります。
指標は来店にCPA(Cost Per Action)、買上げにCPO(Cost Per Order)を用います。
それぞれ、そのCPAやCPOの値が自店の数字(採算)に合うかどうかがポイントです。
業種により異なりますが、1人あたりコスト3,000円かけて集客するのであれば、
最低客単価10,000円以上が理想ですし、逆にリピート率が半分あるのであれば、
客単価7,000円程度でも回収できる可能性が高くなります。
ショッピングセンターの店舗では、自店の入り口にカウンターを設置している店舗
は稀ですので、まず来店客数が取れない。そして、チラシで集客した場合、どの方が
チラシを見ていただいた方か把握できない。なので、チラシに切り取りチケットを
つけて、カウントする努力をしたりしているのが現状です。
では、ネットだけ数字データを取れて、店舗は取れていないかというとそうでは
ありません。最低限、レジ分類別のデータを取得できているはずですし、単品別の
売れ筋を把握できているはずです。
ダイレクトに数字が反映されるWEBに比べ、実店舗では接客であったり売場づくりで
売上を取りやすいため(データ活用の)数字に対する意識が比較的薄いようです。
店長の感覚ではなく、売れ筋商品・サービスを正確に把握して、それを売場に反映
させる。それを意識して、かつ検証し、スタッフ感で共有していくことで、確実に
売り方、売れ方が変わってくるはずです。
店舗の売場、接客でも数字データを活用できるところはまだまだあります。
せっかく積み上げてきた、数字データという資産を積極的に活用していただきたい
と思います。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
編集担当:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
発行所:株式会社船井総合研究所 第4経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
E-MAIL :info-sc@funaisoken.co.jp
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投稿者: sc
【SC経営のヒント282】:『共有(シェア)の時代に、新しいコミュニティをつくろう!』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.282 ━ 2011.05.27
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:共有(シェア)の時代に、新しいコミュニティをつくろう!』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『共有(シェア)の時代に、新しいコミュニティをつくろう!』
震災後、消費者の購買心理は大きく変化したと言えます。
それは大きく、エコノミーからエコロジーへ、安全・安心の訴求、
より実用性、機能性へのシフト、省エネ意識の高まりなどです。
より機能性、実用性へのシフトや省エネ対応で、
ホームセンターなどに特需が生まれています。
このような意識はこれまでもあったわけですが、
この震災を契機に一気に加速したといえます。
このような購買心理に対して、先行してきたのが、
通販生活を出す「カタログハウス」です。
通販生活の扱い商品のコンプセプトは大きく3つあり、
(1)モデルチェンジしない商品、
(2)リサイクル可能な商品、
(3)保証期間が長い商品
です。
このコンセプトに共感した顧客は有料のカタログを購入し、
会員になって商品を購入するのです。
消費の担い手となるショップ、テナントは、
このような変化に対応するためにも、
まずは、先行するカタログハウスを
参考にしていただきたいものです。
また、所有(私用)から、共有(シェア)への
価値転換が加速しそうです。
1つの商品を皆で共有するシェアの時代には、
その商品を所有する人々とシェアするため、
実質価格が高くても、個々人で見れば割安ということになります。
つまり、価格が高くても、より価値のある製品・サービスが
求められる傾向になります。
また、大量に消費しないで、長く使えることが前提であれば、
1年(1回)当たりの獲得コストが下がります。
良いものを皆で長く使う時代が、もうそこまで来ています。
そして、この共有(シェア)をきっかけに
新しいコミュニティに参加し、
新たなコミュニケーションが生まれることがポイントです。
ショップ、テナントはモノ、空間、時間を共有するサークル、
会員制度をつくり、そこで時代に対応した商品・サービスを
提供する仕組みをつくりたいものです。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
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【SC経営のヒント281】:『SCオペレーターのパワーアップ』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.281 ━ 2011.05.20
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SCオペレーターのパワーアップ』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『SCオペレーターのパワーアップ』
昔は、SCというのは開業の時に成功する形
(物理的な形と、ビジネスモデルの双方)をつくりあげれば、
その後は誰が運営してもそれなりにやってゆけると
考えられていました。
SC開発ノウハウを持つ会社が圧倒的に有利だったといえます。
私が20代後半の頃にはじめて総合プロデュースを手がけさせて
いただいた物件は、開業以来5年間、まったく販促活動をやって
こなかったSCでした。
ビルオーナーから依頼されて現場を見ましたら、
入居率は3割程度でゴーストタウンのようでした。
いろいろお伺いしますと、開業のときは話題になり、
多数の集客があったのですが、その後まともな運営がなされずに、
みるみる衰退していったとのことです。
そういうビルでも、大リニュアルを実施し、
館のコンセプトをがらりと変化させたら復活して、
それなりにやれるようになったものです。
これは極端な例かもしれませんが、
とにかくデビューが勝負になっていました。
しかし現代の商業施設は、開業時のプランニングよりも、
そのあとの通年の販促やテナント入れ替え、何年に一度かの
リニューアルのほうが重要になってきていると感じます。
SCも毎年一定割合でのテナント入れ替えを目標として掲げる
時代になってきています。
各専門店にとっても、MDを年々意識的に革新してゆかないと、
あっというまに「時代遅れの店」として
周囲に取り残されてゆくことになります。
近年開業した、成功している駅ビルやファッションビル、
モールを見ると、「新しいSCには今人気のある店が入居している」
というシンプルな事実に気付かれると思います。
新しい魅力ある都市型専門店はほとんどがライフスタイル品揃えで、
婦人紳士子供雑貨アクセサリーが編集され提案されています。
このような人気店を、いち早く導入してゆくことがSCを
フレッシュに保つ基本ですが、それは日々の運営サイドの
たゆまぬ努力によってなされるものになってきます。
誰がどう作ったかが大事なのではなく、
それを日々どのように運営していったか、のほうが大事になります。
プロがつくって素人が運営する、
ではこれからやってゆけなくなると思います。
プロがつくって(たとえ素人がつくっても)、
プロが運営する時代になります。
SCオペレーターの教育・トレーニングとパワーアップ、
特にテナント店長とより突っ込んだ具体的な対策を
協議できるマネジャー育成が大切になります。
優れたMGの育成、これが向こう10年のデベロッパー、
PM企業の優劣を決する要因になってゆくと思われます。
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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【SC経営のヒント280】:『原点を振り返り強みを伸ばす』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.280 ━ 2011.05.12
船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:原点を振り返り強みを伸ばす』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『原点を振り返り強みを伸ばす』
震災から2月が立ち、首都圏をはじめとした
一部では、売上が戻りつつあります。
特に週末は、昨対で100%を上回る店舗も増えています。
アパレルが戻ってきたこと、食品の底固さなどが要因です。
飲食は宴会需要などを取り込むことができなかったため、
戻りは少ないのが現状です。
一方、WEBを中心とした通信販売は、好調です。
過去最高日販を売上げる店舗も出てきました。
物流が回復したこと、外出を控える方が多かったことも要因です。
そのような状況の中、これからはショッピングセンターとして再度、
店舗に足を運んでいただき、ショッピングそのものの楽しさ、
半日を過ごす楽しさを再認識していただくことが最も貢献できるところです。
売上が引っ張られなくても集客はどんどん戻っています。
そのような状況の今が、これからが、仕掛け時です。
オープンまでの数年間、オープンしてからの期間、
それぞれのSCで期間は異なりますが、原点を振り返って
再度自館の強み、お客様に貢献できるポイントを伸ばしていくことで
売上を作ることが今必要であると感じています。
個店に関しても同様に暖簾を継続して、売上を作り続け利益を確保する。
それにつきます。最も売上構成の高い部門、売上点数の多い商品・サービスの
更なる強化が結果的に、結果的に強みを発揮することになります。
強化部門の時流としての売り方については次回ご紹介しますが、
お客様をお迎えし、強みを提供する(売上を作る)ことが最も
店舗や館を元気づけると、再開店できた店舗に立会わせて頂き、感じました。
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【SC経営のヒント279】:『企業は人なり』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.279 ━ 2011.04.22
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:企業は人なり』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『企業は人なり』
4年9ヶ月、船井総研にいたOB(後輩)が
今日の朝礼で話をしてくれました。
彼は、震災で被害の大きかった岩手県大槌町の実家に戻って
中古車屋さんを継いでいます。
この震災で2店舗が津波に流され、1店舗も全壊だそうです。
祖父も亡くなり、社員も1名亡くなり、
生まれ育った実家も全壊したそうです。
この震災で全てを失い、まさにゼロからのスタートのようですが、
彼はプラスのスタートだという話をしてくれました。
経営はまさに「人、モノ、金」で決まります。
今回の震災で店が流され、商品(金)も流されましたが、
自分には誇りにしたい社員(人)が残っている。
彼らは、震災の翌日全壊はしているが唯一残った店舗に出社し、
瓦礫を片付け、親族が行方不明になっているにも関らず、
お客様の家をまわり、安否確認していた。みんな震災で車が流され、
乗り合いで出社してくる。そんな社員たちに囲まれ、
あらためて人の大切さを実感しているそうです。
大槌町は震災の被害がとくに甚大で、あまりの被害の大きさに
復興への一歩が踏み出せない企業が多いそうです。
そんな中、彼は最大の経営資源である「人」が残ったのは
大変な財産であり、まさにプラスのスタートだと
考えているとのことでした。
彼は不謹慎かもしれないけど、
生きていることがラッキーだと思っている。
自分を含め、生かされたものが復興に向けて
できることをやるだけだ。と話ました。
震災後、1ヶ月が経過し、まだまだ復興への第一歩を踏めない企業も
多いと思いますが、明日に向けて確実に第一歩を踏み出している
人たちを励みに、共に前に進んでいければと思っています。
幸いにも、今回の震災で大きな被害がない店舗においても、
この震災の影響はまだまだ続くと思われます。
この震災をきっかけとして
お客様の大きな価値転換がおこりそうです。
当面の消費動向は、安全・安心、実用性、機能性が先行しています
ので、まずはこれに商品、売場、接客を対応させていきましょう。
そして、このGWは安、近、短となりそうですので、
子供を無料で遊ばせられる商業施設にこれまで以上に
多くのお客様が集まります。子供たちは日本の未来です。
その子供たちに元気を与えることで、
復興への支援をしていきたいものです。
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【SC経営のヒント278】:『SCメルマガ再開します』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.278 ━ 2011.04.14
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SCメルマガ再開します』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『SCメルマガ再開します』
このたびは震災をはじめとする災害で多大なる被害を被られた方々に
心よりお見舞い申し上げます。
また、直接間接に様々な経済的・精神的被害が広がっています。
私どもといたしましては、このような事態に対して、
できるかぎりのお手伝いをさせていただきたいと思います。
現在、関西と関東では、相当感覚が違います。
関東以北では震災週は前年比20%、翌週50%という売上になり、
また業種によってはいまだ回復していないところもあると
お伺いしております。
一方では時間とともに復興は進み、徐々にたてなおってきています。
ご支援先のなかには、震災直後の休業期間中にリニューアルを実施し、
復旧後好調に推移しているお店もあります。
震災で重大な被害を被ったSCにも訪問してまいりました。
被害としては天井の崩落、ガラスサッシュが割れた、
天井に吊るしていた照明器具の安定器が落ちてきた、
内装壁が一部崩落した、などです。
震災直後は真っ暗になってしまった売場に瓦礫のように散乱した
商品の中をSCスタッフがけが人がいないか出向いたわけですが、
照明器具のない中での作業は困難を極めたとのことです。
幸いけが人はほとんどなく大事には至らなかったのですが、
懐中電灯程度では心もとなく、非常用の照明器具を常備して
おかないと、このような事態に対処するのは困難と知った次第です。
もちろん非常灯もあるのですが、
なぜか作動しなかったものもあったようです。
ガラスやプラスターボード、ジプトンの調達も、震災直後にいち早く
発注したところしか確保できていません。
ただ、1ヶ月を経過しだいぶ回復はしてまいりました。
なかでも復旧にかける時間と費用がかかるのは天井の崩落です。
これはなんとしても防がなければなりません。
原因の一つには、テナントC工事において、施工ルールに違反して、
吊りものをアンカーボルトからとらずに天井にネジもみしていた
場所が崩落したなど、ルール違反があらわになってしまったといえます。
こういうことが今後起こらないよう施工管理の大切さも感じます。
全国のSCにおいて、今回被災していないエリアにおいても、
耐震補強などは早急に実施する必要があると感じました。
躯体だけでなく内装の建て付けにおいても、
きちんとルールを守るようチェックしておく必要があります。
今回、個人的には一つの時代が明確に移り変わったように感じています。
日本という国の人間性レベルの高いところと低いところを
一度に見たような気がします。
消費産業は消費者とともにあります。
デベロッパーにとって顧客はテナントですが、
テナントにとっての顧客は消費者。消費者の支持が得られないこと
にはデベロッパーも困ります。
消費者の志向性は大きく変化し、
SCや専門店もそれに対応しなくてはなりません。
都市部においては外国人がいなくなったといってもいい状況で、
少なからず消費を支えていた客層がごっそりいなくなりました。
回復にはしばらく時間を要するでしょう。
SCのMDもこれを機会として見直してゆかねばならないでしょう。
具体的には、より食品を強化し日常性を高めなければならないと
感じています。
ところで、震災影響で1回中止した無料勉強会ですが、
本年から東京+大阪の2拠点で開催することを決定いたしました。
大阪は6/21、8/23、10/25の開催になります。
関西方面の方々はぜひ大阪オフ会においでいただけましたらと思います。
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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【SC経営のヒント277】:『好調な駅ビル、苦戦する駅隣接の商業施設』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.277 ━ 2011.03.03
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:好調な駅ビル、苦戦する駅隣接の商業施設』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『好調な駅ビル、苦戦する駅隣接の商業施設』
まちづくり3法の改正以来、郊外に大型商業施設(1万平米以上)が開
発できづらくなり、大手デベロッパーは中国か日本の都市部(商圏
130万人)での開発・リニューアルに注目しています。都市部に強い
パルコの株式取得もここに攻勢をかけたいデベロッパーの意向の表
れのようです。
今のところ、都市部での勝ち組は、駅ナカ、駅ビルといえそうです。
一般的に、商業施設の売上は核店舗の集客で決まります。だいたい、
核店舗の売上高×2倍が商業施設全体の売上高であることが多く、
これは核店舗の集客(売上)で支えられるテナント数に限界があ
ることを意味します。ここで言う核店舗とは、自力集客(自力販
促)ができ、館全体の集客に貢献する(大型)店舗を指します。
ですから、(郊外型)SCでは、GMSと大型専門店が核店舗と言えま
す。この核としてのGMSは、機能として衣料・食品・住関連が必要
ということで、食品SMと衣料・住関連の(大型)専門店という構
成でも大丈夫です。また、専門店の規模と銘柄は商圏の大きさに
よって決まります。大商圏(50万人以上)ならロフト、中商圏
なら無印(30万人以上)、小商圏なら100均といった感じです。
一方、都市部で勝ち組の駅ビルは、駅乗降客が核店舗の機能を果た
すことが、(郊外型)SCとの大きな違いといえるでしょう。実際に
乗降客が核となるのは都心部のターミナル駅だけで、それ以外の駅
ビルは後背地にある商圏を取り込むことが必要なのですが、この後
背地にある商圏を取り込むには、マーケットが大きく、来店頻度の
高い食品が鍵となります。
例えば、食品の売上構成比は館全体の20~30%あるのが普通ですから、
核店舗の中でも特に食品がポイントと言えるでしょう。
実際に、駅ビル、(郊外)SCともに、商業施設の規模、新旧に関わ
らず、購買頻度が高く、マーケットの大きい食品を全体販促で強化
していくことが、即時業績アップ策なのです。
一方、一番苦戦しているのが駅隣接の商業施設ではないでしょうか。
駅に隣接する商業施設は、駅ビルや郊外SCとのターゲットの違いを
打ち出せず、雑居ビルの様相を呈していて、集客の核がないのが実
際です。
特に、隣接する駐車場(駐輪場)が少ないことが多く、本来は核と
なる食品で後背地のお客様をとれないのが一番の苦戦の要因でしょ
う。
そんな駅隣接の商業施設でも、ファミリーをターゲットとしている
SCが好調のようです。
また、好調な駅隣接の商業施設には下記のような特徴があります。
・300坪クラスの大箱の専門店を数持っている。
・大箱の専門店が商圏内一番面積店である。
・この大箱の専門店がGMS機能を補完している。
・フルライン、全客対応のテナントが多い。(ターゲット、商品を
絞り込み過ぎない)
・過去一斉を風靡したテナントが生き残っている。
やはり、商売は「どこで、誰に、何を売るかが」基本となります。
ショップ・テナントも自社の立地特性を正確に把握し、ターゲット
を明確にして商売をしていきたいものです。
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発行人:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
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【SC経営のヒント276】:『ライフタイムバリューを高めよう』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.276 ━ 2011.02.24
船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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『Main Contents:ライフタイムバリューを高めよう』
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『ライフタイムバリューを高めよう』
ポイントカードを導入している店舗は大枠把握されていることも
多いと思いますが、年間買上上位のお客様についてどの程度把握されて
いるでしょうか?
呉服、美術、宝石業界のように単店でたくさんお買上いただいている
お客様となると把握しやすいのですが、館や複数の店舗でとなると、
とたんに見えなくなってしまいます。
年間買上上位となると「年間」が区切りとなりますが、
それでは、館がオープンしてからとなるとどうでしょうか?
1人のお客様にリピートしていただくためにかけるコストよりも
新規のお客様に来ていただくためにかかるコストは3~5倍です。
年間買上上位のお客様、オープンしてからずっとお買上いただいているお客様、
そこにもっとフォーカスしていく必要があると思います。
ライフタイムバリューなどとも言いますが、どの程度売上・利益に貢献して
くれているお客様なのか?貢献していただいているお客様はどのような方なのか。
何故ロイヤリティを感じていただいているのか?
自館や自店舗が支持されている要因がそこにも多々あるのではないでしょうか?
新しい奇抜な販促よりも、まずは支持されているところから伸ばす。
支持されているとことは、よりたくさん自館を利用していただいている方に
ヒアリングしたり、意見を聞いたりしていくことです。
方法論は、モニター会や特招会の際など様々あります。
そこからいかに読み取っていくかがポイントです。
生涯価値というポイントから見ていくと見えてくるものがたくさんあると思います。
オープンして15年、20年を迎える館もたくさんあると思います。
初心を思い出し、オープンの時に来ていただいたお客様はどんなお客様で、その後
初めて来ていただいてからずっと自館を利用していただいている方はどのような方か、
どこが気に入ってリピートしていただいているのかを確認し、共通認識として
持っていくことがこれからの時代は必要になるのではないでしょうか?
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発行人:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
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【SC経営のヒント275】:『チェーン店経営の新しい姿』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.275 ━ 2011.02.17
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:チェーン店経営の新しい姿』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『チェーン店経営の新しい姿』
スーパーマーケット業界は、すでに成熟業界となっている業界では
ありますが、そのなかで際立った躍進を続けている企業様があります。
ひとつは、北九州を地盤とするハローディ、もうひとつは、
福山を地盤とするエブリィです。
この2社は、商品政策、価格政策、売場づくりなど、
様々な面で既存のスーパーマーケットとは
異なるアプローチをとっていることがよく話題に上ります。
もちろんそれは両社のユニークネスとして学ぶべきところが多いです。
が、私自身の感想は各種報道のそれとはちょっと異なっています。
どこに着目しているかというと、
「徹底して社員の力を引き出す経営」をしていることが、
躍進のポイントではないかと感じています。
会社は社員とともにあり、社員あっての会社です。
マンパワーを必要とするスーパー業界ではなおさらです。
しかし実態はどうでしょうか。
大手のチェーン店では本部の人間が高圧的に現場にモノを言い、
トップや幹部が店に来たら大名行列になっている・・・
こういう会社は以前より減ったとは思いますが、
いまだに本部と店舗、幹部と従業員という対立構造のなかで
経営を行っている会社が多いように思えてなりません。
もちろん経営ですから、ある程度の厳しさがあるのは当然としても、
心の通わないコミュニケーションに現場が疲弊しているケースが
とても多いように感じられてなりません。
そう考えると、21世紀に躍進している企業はすこし違うと思います。
社員を大事にして、社員の創造性を引き出す工夫があります。
人間性経営を軸として、社会性・教育性・収益性を
バランスよく追求しようとしています。
つまりは、よき「社風」づくりができている会社ほど、
これから躍進のチャンスが待ち受けているのではないかと感じています。
SC自体の経営も、誘致するテナント企業も、
これからの時代を先取りした「社風」づくりに取組むべきだと思います。
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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【SC経営のヒント274】:『平日の販促カレンダーをつくろう』
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:平日の販促カレンダーをつくろう』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『平日の販促カレンダーをつくろう』
業績を伸ばしているショップ・テナントを見ていくと、
休日と平日の商売のやり方が違うようです。
休日は集客商品と定番商品を売り、
平日は収益商品を提案しているお店が強いお店といえそうです。
というのも、休日はどうしても全館集客が多いので、
SCに入店しているショップ・テナントも
お客様を捌くことを優先しがちです。
つまり、売場は価格訴求の集客商品を前面に展開し、
それをセルフで売ることを基本にしています。
しかし、この価格訴求の集客商品は知名度の高い
NB(ナショナルブランド)の商品が多いので、
集客はできるのですが、なかなか利益がでないのが実際です。
従来の販促は、購買頻度が高く、自店での買上点数の多い
主力商品を競合他店と比較して、安くチラシに掲載することが
基本でした。
また、チラシ販促は売上(客数)の最大化が目的ですので、
売上(客数)指数の高い週末(土・日)に折り込まれるのが
普通です。
ただ、この週末のチラシ販促で呼びこんだお客様に、
平日来店いただけるフックを準備しておくことが必要です。
平日は週末に比べて、来館客数が少なく、
接客時間が多くとれるはずです。
ですから、休日のように集客商品をセルフで売るのではなく、
接客で収益商品の価値を伝えることが大切です。
ここで言う収益商品とは、自店の扱い商品の中で価格が高く、
粗利もとれる商品を指します。
できれば自店でしか取り扱っていない、
希少性、限定性、地縁性のある商品が理想です。
よく商店街でやっている逸品運動などは収益商品のモデルと
いえそうです。
この収益商品の価値をお客様に知っていただくために、
各ショップ・テナントが企画する体験、体感、試着、お試し、
教室、セミナーを平日に集めて販促カレンダーにしている
ショッピングセンターが盛り上がっています。
そして、この教室に自店の収益商品だけでなく、
お仲間のショップ・テナントの商品を添えているお店が
圧倒的に支持されています。
例えば、
リカーショップの企画するワインの定期試飲会(頒布会)に、
洋菓子屋さんの高級チョコを添える。などです。
これらの教室販促の良いところは、お客様にとっては無料で学べて、
単独で売り込まれることのない安心感があることです。
一方、ショップ側には、定期的に開催することで
参加したお客様からの紹介(口コミ)が得やすいという
メリットがあります。
ぜひ、SCの買い回り店数アップのためにも、
平日販促を強化していただきたいものです。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
編集担当:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
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