【SC経営のヒント268】:『個人的な記念日に注目!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.268 ━ 2010.12.23
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:個人的な記念日に注目!』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆ 
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『個人的な記念日に注目』
売上アップするには、「原理・原則に従うか」、「時流に従うか」のどちらか
が必要です。
売上アップの「原理・原則」では、売上構成比の高い商品や売上伸び率
の高い商品に注力する。
あるいは、MS(一人当たり年間消費支出金額)の大きい商品を強化する
ことです。
具体的には、これらの商品を店頭近くの主通路沿いに配置、フェイスを
1.3~1.5倍にし、在庫を2倍持つというやり方です。
また、限られた人、モノ、金でより費用対効果の高い販促をしていくことが
大切です。
そのためには、月別(週別)の売上構成比の高い月(週)に、より多くの
販促経費をかけていくのです。
当然、12月は売上構成比の高い月ですので、売上構成比の低い2月と
同様の販促経費にはせず、この12月にどれだけ多くの予算をかけるか
がポイントになります。
上記は原理・原則に基づいた売上アップ手法ですが、実は日本のような
成熟したマーケットでは、今のお客様の買い方にあわせた「時流」を優先
させてほうがより成果が出やすくなっています。
例えば、宝飾、貴金属は12月の売上構成比が特に高い業界ですが、
上記のような原理・原則に従えばどの店舗もこの月に積極的に販促を
仕掛けることになります。
実際、お客様はこの時期に積極的な勧誘(DM、TEL)を受けるわけですが、
これではお客様の取り合いになってしまいます。
そして、結果として商品力、人間力に優れた一番店に集中することになって
しまいます。
今のお客様はどういう時に、宝石・貴金属が欲しいかというアンケート
データがあります。それには「クリスマス」よりも、お誕生日や結婚記念日
といった「個人的な記念日」に欲しいという人のほうが多いのです。
つまり、この「個人的な記念日」を特定でき、適切なアプローチができれば、
競合の多い12月にあえて販促を仕掛けるよりも、費用対効果が高くて
成約率の高いアプローチが可能となるのです。
ギフトも誰かに贈るだけでなく、自分へのご褒美として贈る時代になって
います。業種・業態を問わず、パーソナルな情報を店頭で収集して、
「個人的な記念日」に欲しいものをダイレクトに提案したいものです。
圧倒的な支持を受けている地域一番店(ショップ・テナント)とは、実は
「個人的な記念日」といったパーソナルな需要に応えているのです。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
編集担当:丹羽 英之(にわ ひでゆき)
発行所:株式会社船井総合研究所 第四経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント267】:『店のトリガーを探そう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.267 ━ 2010.12.16
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:店のトリガーを探そう』
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『店のトリガーを探そう』
営業を継続していくと、突然売れ始めるきっかけがあります。
それは販促が当たった場合や人気商品が入荷した場合など様々ですが、
根本的に、自店の強みがお客様のニーズに合った瞬間に、
数字が上がり始めます。
自店の強みがお客様のニーズに合うとは、
扱い商品やサービスがお客様の意識するキーワードに合うかどうか、
またそれがしっかりとお客様が意識するポイントや悩み、
欲求に刺さるように訴求できているかどうか、ということです。
例えば、自店が健康に関する商材・サービスを扱っているときに
自店の強みがその健康キーワードの中でも”どのような”健康なのか。
「長寿」なのか「健康維持」なのか、「健康促進」なのか、
健康になりたい欲求の原因は「冷え性」「睡眠不足」「腰痛」なのか
と、切り口やテーマを変えると様々に出てきます。
その中から、自店の扱い商品の強みと合致する部分を抽出して
訴求することになります。
成長期には、○○という商品やカテゴリーの扱いだけで伸びることが
できましたが、成熟期に入り、○○という商品の中で○○に合う商品で
○○が強い、というところまでいかないとモノが売れなくなってきています。
逆にそこをしっかりと掴めた店舗は、急激な右肩上がりで売上を
作り出すことができています。
この背景にある流れとして、お客様が自分の望む商品が明確になってきたこと
余計なものを買わなくなってきたこと、お客様が勉強していることがあります。
もはや中途半端な情報提供と中途半端な売り方では、売れない時代です。
いかに店全体の売上を上げるトリガーを見つけるかが鍵です。
ではそのトリガーをどのように見つけるのか?
王道としては、最も売上・利益貢献している(=支持率のある)商品を
軸に、関連商品を含めて、自店の強みを抽出することです。
成功している店舗の一例を上げます。
あるケーキショップでの利益貢献度の高い商品は誕生日ケーキでした。
固定客もついています。そこで、近隣固定のお客様には「持っていきますよ」
というサービスをしていました。それが意外に喜ばれるサービスでしたが
今までは、顧客の要望ありきで小さく展開していました。
しかし、それが支持されているならと「誕生日ケーキ」「宅配」をトリガーに
近隣の方に支持される店舗らしく、市内にチラシ配布をして訴求しました。
今、宅配をするケーキ店はまだ少なく、誕生日というハレの日商品なので、
宅配は非常に喜ばれています。
もちろん誕生日ケーキ以外にも同梱可能なものは全て一緒に届けますので
客単価向上にも貢献します。生産計画が立て易いのも魅力です。
あとは宅配の人的コスト(外注の場合には配送費)が合うかどうかです。
売上を伸ばすキーワードは近いところに潜んでいます。
店舗でお客様によく言われること、実は昔からやっているサービス、
最近売れ出した商品、世の中的に流行っているカテゴリで自店扱い商品、
そのようなところを見直してみるとすぐに見つかるかもしれません。
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【SC経営のヒント266】:『比較販売 その2』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.266 ━ 2010.12.09
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:比較販売 その2』
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『比較販売 その2』
スーパーや店頭でよく売れる製品は、やはりナショナルブランドが
強いです。
そのことはどこの店でも業態でも同じことであり、宣伝にかける費
用が桁違いであるが故に当然のことといえます。
しかし、小売店にとって「数が売れる」商品であり、集客には寄与
しますが、「低粗利」であり、収益には寄与しづらい商品が多いの
です。
あるチェーン店でカテゴリを絞って、NBのダントツNO.1商品と、
やや高単価で粗利のとれる2番手商品の一定期間の実績を比較して
いただいたら、売上数量ともにNO.1商品が圧倒しているのですが、
非常に低粗利であったため「粗利高」は二番手商品のほうが稼いで
いたという結果が出ました。
こういうことはよくあることですが、このように低粗利で数が出て
いる商品が多ければ多いほど「売れている」と安心しがちですが、
結局は品出しに人手をとられ現場は疲弊し、売上ほどに利益が上が
らず儲からない店になりがちです。この店では、NO.1商品と二番手
以下の商品を比較して、「新たなスター商品をつくろう」という取
り組みを始めました。
比較販売の要点としては、ただ並べるだけではなく、お客様が一目
で「2つの製品の質の違い」を理解していただけることが重要です。
たとえば実演すれば売れるという洗剤がある場合、そのプロモー
ションビデオを売場で流すなどもよいです。POPの寸法も大きめにし
て「分かりやすい価値」を訴求します。
あまり長々と説明口調なものでは読んでいただけず、
「ヌルヌルになりません!」
「ホイル焼きのときに魚や野菜がこびりつかないクッキングホイルです」
など、ぱっと理解できるものであることが重要です。
すでにこのような取り組みを先行して実施した中堅チェーン企業では、
年間粗利率が5ポイント以上改善しました。
売上は下がったものの、粗利高が伸び、過去最高の経常利益と
なりました。
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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【SC経営のヒント265】:『お1人様女子の時代』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.265 ━ 2010.12.02
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:お1人様女子の時代』
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『お一人様女子の時代』
新規顧客の開拓にグルーポン、ポンパレなどの共同購入の販促が
飲食店でも話題ですが、リピートしてもらうには、そこでの商品・
サービスが来店いただいた顧客のニーズに十分に応えられたかが
大切です。
では、今の顧客のニーズや飲食トレンドはどういうものなのでしょうか。
以前ご紹介したように、食品では自分へのご褒美に対応したパーソナル
ギフト商品が伸びていました。そして、飲食ではお一人様女子が
普段使いできる飲食店が伸びています。
つまり、飲食も食品同様に、お一人様女子がトレンドキーワードと
言えそうです。
SC内の飲食店は、ファミリー対応の店舗が多く、こうしたお一人様
女子に対応したメニューと空間づくりが特に求められています。
また、これからの飲食店は、ターゲットに合ったメニューだけでなく、
その利用シーンにあった適切な情報提供が必要です。
例えば、ランチ1つとっても「ランチ予約」「レイトランチ」「テイクアウト」が
できるかどうかなどで売上に大きな差が出ています。
また、「喫煙可」や「ケータイが通じる」などの情報も実は店選びに直結
しています。
夜がメインの居酒屋でも「子供向けのバイキングメニュー」を提供し、
ヤンママ層に圧倒的に支持されている店舗が多数あります。
このように、既存業種のやり方に固執することなく、顧客の本質的な
ニーズに応える新しい取り組みで、新規顧客の開拓をしていきたい
ものです。
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【SC経営のヒント264】:『季節商材を売る』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.264 ━ 2010.11.25
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:季節商材を売る』
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『季節商材を売る』
ある特定の時期に、1年の中でも大きな売上を取る商品・サービスを
扱う店舗は、その時期に向けて、様々な事前準備をしているわけですが、
比較的効果の高い施策が、事前客の取り込みです。
そのためには1年かけ繁忙期に向けて、
お客様に様々な情報を店側から提供していくことです。
店側にとって季節指数が高いということは、お客様にとっても購買
指数が低いことが多く、購買決定の要因はそんなに数がないことが
多いのです。
そこで、その購買をより決定づけるキーワードに対して、
積極的に情報を提供していきます。
情報提供にとって、効果的なのは、サンプル提供やカタログの提供です。
サンプルやカタログは単純に興味のない方に渡しても意味がありません。
サンプル請求やカタログ請求をお客様自身にしていただいてから、
渡すことによって効果が飛躍的に高まります。
特に自社の商品・サービスに自信があればあるほど、情報提供する
ことによって他社との差別化をはかることができ、お客様にも納得
して買っていただけます。
特に高額品の場合は購買指数も低く、価値/価格を感じられない時
には、リピート・関連購買が望めなくなってしまいますので、この
情報提供はより重要です。
そしていざ買う時期になって、クーポンやサービス価格などが効い
てくるのです。
何も知らない方に単純値引きするほどもったいないことはありません。
その商品を知っていただいていて、購買時期が訪れたときに、
クーポンなどで最後の背中を押してあげるのです。
今期売り逃した場合でも、名簿を獲得しておけば、
来年の売上が名簿数×自社の情報提供者購買率で読み込みがしやす
くなります。
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【SC経営のヒント263】:『比較販売 その1』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.263 ━ 2010.11.11
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:比較販売 その1』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『比較販売 その1』
ナショナルブランド商品はTVで宣伝され知名度も高いので愛用者も
多く、そういう商品がセールの目玉にもなりやすいため、スーパー
やホームセンターのチラシ目玉アイテムになることが多いです。
とはいえ、どこの店も同じような商材を目玉にすえるために粗利率は
低下し、売上はたつものの儲からない商品になることが多いです。
最近提案している取り組みの一つに「比較販売」というものがあり
ます。これは、知名度の高い商品と比較して、特定の用途に優れた
商材を選定して、売場で同一場所で提案しながら展開するというも
のです。
もちろん、選定される商品は知名度の高い商品と比べて高単価・
高粗利なものとします。また、特定の用途に優れていることが顧客が
使用して実感できるだけの性能差があることも大事です。
たとえば洗剤ですが、これも住居用の洗剤でカビとり性能に優れた
ものや洗濯用に柔軟材を必要とせずとも柔らかく仕上がる商品があ
ります。
メーカーの宣伝力にも限界があるため、そのような性能差はエンド
ユーザーにはなかなか伝わっていないのですが、一方で
「年末の大掃除にカビを落としたいが、なかなかうまく落ちない」
「敏感肌なのでなるべく柔らかく仕上がる洗剤がほしい」
といったニーズがあるわけです。
そういった「比較」をきちんと来店客にお伝えして、価値を納得して
いただけるように提案してゆくというのが、この比較販売の考え方の
骨子です。
「価値訴求」という言葉がよく使われますが、単品の価値を単独で訴
求しても分かりにくいものもあり、有名な商品、一般的な商品と比較
して提案すると分かりやすくなります。
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【SC経営のヒント262】:『チームワークで買い回り店数をアップしよう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.262 ━ 2010.11.04
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:チームワークで買い回り店数をアップしよう』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆ 
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『チームワークで買い回り店数をアップしよう』
今、業績の良いSCはテナント間の買い回り店数の多いSCです。
どんなにテナント数が多いSCでも、買い回り店数が少なくては売
上が大きく伸びません。一方、テナント数が少なくても買い回り店
数が多ければ業績が良いのです。
これは、入店しているテナントも同様で、1人のお客様の買上点数
を上げているお店の業績が良いのです。
また、繁盛しているSCのポイントカード分析をすると、そこで働く
従業員、パート、アルバイトの利用率が高く、年間買上金額が高い
ことがわかります。一方、繁盛していないSCはその逆で、カード
そのものを持たず、利用もしていないことがわかります。
つまり、業績の良いSCは従業員の自店利用率が高く、お客様の
買い回り店数が多いSCということです。
これらの業績の良いSCでは、店長会やフロア会議がデベロッパ
ーからの情報伝達だけで終わらないのが特徴です。
例えば、テナント主導でお互いの理解を深めるグループワークを
し、その中で四半期毎の販促計画を発表し、一緒にできるイベント
を模索したりしています。また、お互いの商品や販売スタッフの
理解を深める(強みを共有)するための1分間アピールタイムをしたり、
スタッフ向けの新聞を発行したりしています。
話は変わりますが、ワールドカップで日本がベスト16までいけた
のは、チームワーク(組織力)であると多くのメディアが伝えていま
した。
当然のことながら、個々の身体能力や技術が高い選手を集める
だけでは試合には勝てません。そこに集まった選手同士がお互い
の強み・弱みを知り、チーム(組織)として目標を達成させるために
ベストな動きを個々人ができるかが重要です。
SCも同様で、ナショナルチェーンの一番店を集めれば業績が上がる
時代は終わりました。いかに館として、フロアとして、そこに集まった
ショップ、テナントのパフォーマンスを最大化できるかが今後のSC
運営に求められているのです。
まずは、チームワークで買い回り店数をアップすることを目標に、
テナント間のコミュニーケーションを円滑にさせる仕組み、仕掛け
を持ち、フロア販促でそれを応援していきたいものです。
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【SC経営のヒント260】:『SC中期計画の重要性』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.260 ━ 2010.10.14
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SC中期計画の重要性』
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『SC中期計画の重要性』
昨年はインフルエンザの影響があったため悪すぎた、という背景はあります
が、現場ではそろそろ底打ち感がでてきて、前向きに明るくなってきたのはと
ても嬉しいです。
さて、ときおり郊外型のSCの企画やリニューアルをお手伝いしているときに、
気になることがあります。
それは、核店舗と専門店の面積・店数のバランスです。
不動産ビジネスであるSCから、なるべく単位面積あたりの収益性を上げようと
する場合、小さな店を数多く入れたほうが坪賃料を上げやすいという傾向があ
ります。なぜならば、大型店はおおむね坪効率が低く坪当たりの賃料負担能力
が下がり、小型の専門店は坪効率が上がりやすいためです。
駅ビルなど、もともと流動客が多く集客力のある立地では、専門店だけをあつ
めて商業施設を構成することが可能ですが、郊外で集客してSCを成立させるた
めには、集客力のある大型店を最低1つから複数導入する必要があります。大
型店が集客し、専門店がその集客に乗っかって売上を上げるというイメージで
す。
永らく百貨店やGMSなどの大型店がその核店舗としての機能を果たしてきまし
たが、昨今ではSCそのものの大型化や、GMSの不調も伴って、食品スーパー、
家電大型店、スポーツ大型店、実用衣料大型店といった専門大型店が総合量販
店の代替として導入されるケースが増えてきました。
一般的な郊外型SCにおいては、このような核店舗の面積が全体の半分程度は必
要になる場合が多いです。それだけ賃料水準は低くとも集客力がある店舗を導
入することで全体の集客を維持し、残りの専門店からやや高めの賃料を頂戴す
ることで全体の収益バランスを確保するというのが郊外型SCのビジネスモデル
といえます。
ですので、核店舗の比率が高すぎる場合は収益を得る床が不足するということ
になりますし、専門店ばかりであれば全体に客数が稼げず、似たような専門店
ばかりが同じお客様を奪い合うという現象になりがちです。
もとより、SC全体のバランスというのは、物理的にも、契約などの縛りもあり、
そう容易に変更できるものではありません。ですので、SC全体のバランスが適
切かどうかということを判断したうえで、それを時流に応じて数年越しで変化
させてゆくという中期の計画性が必要になります。
いろんなSCで中期計画づくりが語られますが、大切なのは定性的なことに加え
て、このようなマーケティング・プランにのっとった中期計画づくりであると
いえます。そこに必要なのは経験に基づいた専門的見識であり、また同時に、
一瞥すればたいていのことは即座に判断可能なことでもあります。
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【SC経営のヒント259】:『比較提案をしよう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.259 ━ 2010.10.07
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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『比較提案をしよう』
お客様の買い方が、かなりストイックになってきました。
まだ暑い、立ち上がりで買うのではなく、本当に寒くなってから買う、
一品サービスよりも、値引きのキャンペーンに集まる。
必要になる直前まで買わない、無駄な機能やサービスはいらない、
といったことが様々業態で見られるようになりました。
まさに実需期にしかモノ・サービスが売れない状態です。
前回、当コラムの253号で「期限をつける」をいうお話をさせていただきました。
それも「実需期にしかモノ・サービスが売れない状態」を越えるための
方法の1つでしたが、別のアプローチ方法として注目されているのが
「比較軸をつくる」ということです。
インターネットが発達して、モノ・サービスを買う前にお客様は
様々な情報を検索・閲覧してきます。
販売員よりも多くの情報を持っていることも少なくありません。
そのような中で、こちらから提案していく方法の1つとして、
その商品を比較してあげる方法があります。
具体例を挙げます。
1つ目は、ランキングによる比較です。
「当店の売上ランキング」は、観光売店などで最も威力を発揮する方法です。
売上ランキングは、厳密には比較ではありませんが、売れている商品の比較
という点では、お客様の買い易さの観点から効果を見込むことができます。
2つ目は、商品レベルでの比較です。
「○○(自社商品)と○○(一般的な同カテゴリ商品)の比較」は、
まさにその商品についてお客様が悩んでいる場合最も威力を発揮します。
これは自社の価値基準によって軸を作ることが可能なため、自社商品に
優位な提案が可能です。自社商品の強みを強調してお伝えすることができます。
これに関しては、しっかりとそのワードに当たっていないと単純に
流行っている同カテゴリ商品と比べても買上率・転換率は上がりませんので
注意が必要です。
3つ目は、使用スタイルとの比較です。
「使用スタイルでの比較」は、多面的に提案したい場合、威力を発揮します。
お客様が使う状態は人それぞれ。こんな場所で、こんな雰囲気で、こんな状態で
といったスタイル別提案を自社の比較軸で比べながら提案してあげることです。
お客様が悩む箇所を明確に捜し当て、その悩みを解決させる提案を
販売側がしていくことが、これからの売上をつくっていきます。
情報があふれている中で、「私にはどうなの?」の提案をしてくれる店舗、
販売員からお客様は買おうと思うのです。
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【SC経営のヒント258】:『凄い店長の親身法とは』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.258 ━ 2010.09.30
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『Main Contents:凄い店長の親身法とは』
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『凄い店長の親身法とは』
先日お伺いしたSCの8月度実績は昨年対比110%と好調でした。
その中で130%と一番伸び率が高かったのがセルフスタンドでした。
夜のSCオ-ナー、店長会でそのセルフスタンドの女性店長さんに
乾杯の挨拶をして頂いたのですが、流石に伸びている店長の凄さ
を2つ感じました。
1つは目は徹底的に客志向である点、2つ目は店長の目標設定
が高い点です。
特に、1つ目の客志向は「女性ならでは」という感じでした。この
スタンドはセルフスタンドなのに、お客様に積極的に声をかけ
窓を拭き、車内のゴミを捨てるなどフルサービスのスタンドと同様
のサービスを心がけているそうです。
当然、セルフスタンドなので人員もフルスタンドに比べて省力化
されているので、常時できるわけではないですが、手が空いてい
る時には極力されるとのことです。
以前、低価格のファミリーレストランとお付き合いした際に、お客
様からのアンケートで最も多かったご意見が、店員が暇そうにし
ているのにお水を運んでこないというものでした。
セルフスタンドもそうですが、価格を安くする代償としてお客様に
従来のサービスを我慢してもらうという業態は、お客様に不満が
募るものです。
お客様も安いので繁忙期(時間帯)は仕方がないと思う一方で、
「暇なら、できるでしょ。」と本音では思っています。
暇だけど、マニュアルではそうなっていないので仕方がない。
これは、まさにチェーン店・マニュアルの弊害といえるでしょう。
チェーン店・マニュアルがあっても、お客様の立場になった際に
ベストな対応ができる柔軟さが現場には大きく求められている
のではないでしょうか。
2つ目の目標設定は、これも伸びる店長に共通している要素なの
ですが、会社から与えられた目標より、店長個人が設定している
目標が高いこということです。
この違いは何かというと、前者はサラリーマン発想であり、後者は
オーナー発想にあると思います。オーナー発想は、受身でなく
積極的なので、マニュアルプラス@の行動がとれるのでしょう。
特に、近隣商業ではチェーン店であっても、昔の八百屋さんや、
魚屋さんのように、お客様に積極的に声をかけて、親身な対応を
するという原点に立ち返る必要があるのではないでしょうか。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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