SC経営のヒント140:『基本サービスの再確認』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.140━2008.2.28━
 船井総研コンサルタント 野田陽一郎発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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┃【main contents】『基本サービスの再確認』
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ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
3月からは新年度を控え人口移動が増える時期です。
新規客の取り込みとともに、ファーストインプレッションを悪くしない
サービスの充実も見直してみたいものです。
株式会社船井総合研究所
野田 陽一郎
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『基本サービスの再確認』
ショッピングセンターの機能にインフォメーションというものがあります。
通常、店のメイン入口周辺やモールの主通路沿いに設置されています。
このインフォメーション機能は、果たして充分に使われているでしょうか?
そしてお客様視点になっているでしょうか?
以前、様々なショッピングセンターのインフォメーションで、最も多い質問
「お店の位置」を聞いたことがあります。
結果は、お店の位置の案内ひとつとっても全く異なるものでした。
フロアマップを使用する場合が主ですが、そのフロアマップをお客様のために
提示してご案内する場合もあれば、インフォメーションする側の人が
うろ覚えのため、確認しながらご案内する場合もあるようです。
説明に入る前に、現在の位置を確認してからご案内する場合もあれば、
フロアマップでの案内の後に、実際に風景を指して、
最も近い行きかた(エスカレーターやエレベーター)を教えてくれたSCも
ありました。
化粧室の案内にしても、子連れのお客様であればインフォメーションから最も
近い化粧室をご案内するだけでなく、授乳室の近い化粧室の案内も付け加える
ことができるかどうかもポイントですね。
さて、インフォメーションに限らず迷子や落し物に関しては館の対応として
どうなっているでしょうか?
ある百貨店では、全てのお呼び出し、迷子に対して「お近くの販売員にお声
かけください」としています。一方で、近くのテナントのオーナー、販売員に
声をかけても、「わからない」といった対応をされるSCも少なくないのが
現状です。
迷子にしても、財布にしても、探している側は必死です。しかし、探す側が
必死ということもあり、館や店の対応には「なおざり」にされた感じを受ける
ことが多いのです。
今一度、館として最低限の案内ができる対応、情報の集約方法など
再確認してみてはいかがでしょうか。
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 * 経営コンサルタント
 * 発行人:株式会社船井総合研究所 野田 陽一郎
 * ホームページ:http://funai-sc.com/
 * E-MAIL:< info-sc@funaisoken.co.jp >
 
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SC経営のヒント139:売上を予測する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.139━2008.2.21
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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【main contents】「売上を予測する」            
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回はコンサルタントに求められる「売上を予測する」能力
について話したいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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■売上を予測する
「店を見て売上を予測しなさい」「見て売上を分かろうとしたら分かるようになる。
分かろうとしない人は一生わからない」
SCのコンサルタントとして駆け出しだった頃、上司に教えられたことです。
以来、店を見に行くときには、その店の売上を概算でも分かるようにしようと
努力をすることになりました。売上の公表されているSCを事前に調べ、現場を見ます。
「これが年商100億円のSCか」何度も何度も、感覚がつかめるようになるまで、
いろんなSCを見に行きます。
そのうち、だんだんと感覚的に分かるようになってきます。
このトレーニングは、SCを見るうえで非常に重要です。
「売場面積を目で見てだいたい把握する」「年商を目で見てだいたい予測する」
この2つが感覚として身につくと、見たSCが成功しているのかどうかが分かります。
もちろん、見に行く曜日や時間帯によって客数、客層は変動します。
天井の高さが変わるだけで面積感覚は変化します。
こういうことをケーススタディを積んで、いろんなケースで対応できるようにするのです。
入門手法としては、SCのキーテナントがGMSの場合、
食品のレジの台数をまずは1台2億円とみて、セルフでどの程度の売上になるか予測します。
そして専門店や対面の品揃えをみて売上を乗せ、
さらに食品の売上構成比が何割くらいになりそうか、
を予測して核店舗の売上を予測してみます。
そして、専門店街の面積と繁盛度合いを見ながら、
専門店街でどのくらい売上げていそうか予測します。最後に足し上げて全館予測します。
このほか、売場面積を調べておけば、
これに想定される月坪効率をかけてみるのもいい一つの方法です。
この程度の繁盛度合いだったら、月坪16万円くらいか・・・
あるいはあのSCと同程度なので14万くらいか・・・とシミュレーションを重ねてみます。
専門店の売上予測も、同様のトレーニングで可能になります。
同じ業種の同じような大きさの店で、
売上が分かりえている店を一日で見れるだけいっぺんに見ますと、
店頭を見ただけで、在庫量やスタッフ数などから、だいたい予測できるようになります。
「見て判断する」
我々の業界はそんなに細かい数値はディスクローズされていないものも多いです。
お、これは面白い、というものも、見て探し当てるしかないです。
結局のところいいのか、だめなのか、
それは見て判断する感覚を磨くしかないというところから、
このトレーニングはぜひチャレンジされることをお勧めいたします。

SC経営のヒント138:時代を掴むヒント2

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.138━2008.2.16━
 船井総研コンサルタント丹羽英之発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃【main contents】「時代を掴むヒント2」
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こんにちは。
船井総研、丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、前回に続き時代を掴むヒントの
第2弾をお伝えします。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■時流を掴むヒント2「原点回帰」
先日スーパーサンヨネ豊川店に行ってきました。
船井総研が数十年前に出版していた日本の繁盛店100選にも
掲載されていた伝説のスーパーです。
6日(水)の14時にお伺いしたのですが、200台の駐車場はほぼ満車状態で、
店内も活気に溢れていました。
ただ、看板、外装に手をつけていないので、
初めて訪れる人はスーパーが閉店していると勘違いされるかもしれません。(笑)
サンヨネは、創業以来、一度もチラシをうったことがない、
結果的にEDLP(エブリデーロープライス)のスーパーです。
特に生鮮3品が圧倒的に強く、元々、乾物屋なので、
削り節、のり、昆布、出汁煮干などにも特徴があります。
売場面積は400坪で売上高は数十億円(平均的な食品スーパーの数倍の売上です)。
これをレジ11台で対応しているのには驚きました。
(一般的にレジ1台では2億円が平均です。)
対面販売が基本でスタッフが通常のスーパーの2倍近くいるのではと感じられました。
社長様にお話をお伺いしたところ、「商売の原点は良いものを安く」
「そして商品で差別化すること」を大切にしていました。
そのために、「正社員比率を高めている」とのことでした。
レジスタッフも全員が正社員だからこそ、クレームもなく、
通常の2倍のスピードでレジ処理ができます。
また、サンヨネでは独自開発のこだわりPB商品を積極的に展開していますが、
これも正社員が対面販売することで、
お客様に本当に納得して買っていただいているとのことです。
その後、昨年末にオープンしたSCに訪問しました。
SC内の400坪のスーパーコーナーに売場スタッフの姿はなく、
商品案内は全てがPOP対応されていました。
通常レジが20台ほどあり、空いているにも関わらず、
セルフレジにお客様が2人だけです。この2台のセルフレジにはスタッフが1人つき、
お客様に利用の仕方を説明していました。
一見効率的に見えることが実は非常に非効率であることは往々にしてあります。
商売の原点は「本当にお客様にとって何が必要か」というお客様視点であり、
オペレーションサイドにはないと改めて感じた1日でした。
複雑化した今の時代にあって「良いものを安く・美味しく」というシンプルさが
新業態のヒントになるのではないでしょうか?
※こんなお店が流行りそう!
ご参考までに↓↓
~たまごかけご飯のお店~「但熊」
http://www5.nkansai.ne.jp/shop/kura/
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* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 丹羽 英之
* ホームページ:http://funai-sc.com/
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SC経営のヒント137:『出店~問題すり替えの落とし穴~』

ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
大雪の日に、SCの入口でお客様が自分の濡れた服を拭くためのタオルを
用意しているSCがありました。それも都心にある大型の施設です。
運営面、コスト面での負担が見えるだけに、その心意気に驚きました。
株式会社船井総合研究所
野田 陽一郎
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ショッピングセンター経営のヒント137:
『出店~問題すり替えの落とし穴~』
昨年末から今年にかけて、スーパーを展開されている企業様から、出店に関する
相談を受けています。
他のチェーン同様に、多数の候補物件が持ち込まれるわけですが、持ち込まれた
物件を検討していると、オーナーさんはどれも自店の展開次第でやりようが
あるように見えて、悩まれています。
私どもにそのお話を持ち込まれる際には、出ることを前提に検討されていて、
どの程度の売上が見込めるのかを気にされていました。
しかし、第三者的立場で冷静になって見てみると、物件は商店街のばずれであったり、
かつてスーパーが入店していた居抜き物件で、地下だけれどもエスカレーターが
なく階段だけの店であったり、とそもそもの立地の原理原則論からは大きく
はずれる店舗ばかりなのです。
MDでの工夫の前に、出店後はほとんど変えることのできない「立地」の選定を
もっと冷静に見つめるほうが出店後の負担も少なくてすみます。
やはり「店を出したい」という気持ち(或いは出店ノルマ)が先行し、大きく
当たる店ではないかもしれないが、そこそこやれるだろうといった気持ちで
出店検討の試算をすることもあるように感じます。
逆に、自社の既存店で日販250万が採算分岐だからどうしてもそのラインに
合わせる店舗を作りたいと頑なに基準を作っている場合は、駅前の規模は小さい
けれど、高い坪効率が望める物件への出店を見送ることになってしまうことにも
なりかねません。
新しい物件を検討する際には、自分でも気づかないうちに出店の可否からMDの検討へ
問題をすり替えている場合があるものです。そんな時は一度冷静な目線で元に戻り
物件そのもののマクロな立地は原理原則に沿っているのかを見直していただければ
と思います。