【SC経営のヒント309】:『2極化するテナントに対応』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.309 ━ 2012.02.02
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:2極化するテナントに対応』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『2極化するテナントに対応』
商業施設テナントの業績が2極化しています。特に、新規施設や業
績が比較的好調な駅ビルでその傾向が顕著になっています。
商業施設テナントは、施設数の増加と共に店舗数を増やした新興企
業と、老舗、名門企業の2タイプが存在します。新興企業の多くは
急速な店舗展開に人材が追いつかず、店長の力量不足で業績不振に
なるケースが多く、中でも、食料品、飲食を取り扱う店舗では、人
材不足に加えて本部からの商品供給が安定せず、客離れをおこして
います。
一方、老舗、名門企業ではベテラン店長はいるのですが、体質的に
時流適応できずに新規顧客を取り込めず、苦戦していることが多い
ようです。
本来、商業施設の中でも駅乗降客が多く、最も新規客が獲得しやす
い駅ビルで、この傾向が強く出ています。
新興企業の中でも、人材教育に力を入れ、老舗企業であっても、時
流適応して業績を上げている企業はあります。つまり、新興、老舗
で業績が左右されるわけではなく、原理・原則、時流適応できるか
がポイントなのです。
郊外SCテナントは、駅ビルほど集客が多くないので、「いかに入店
率、買上率をあげるか」、また、「買上点数をあげるか」、そのた
めには、「主力商品は欠品させない」、つまり、「主力商品は売り
残す、品揃え商品は売り切る」という原理・原則が徹底しています。
また、ベースとなる客数が少ないので、リピートに対する意識が高
く、カード会員の獲得にも前向きですし、稼動率にもこだわってい
ます。そういった意味では、郊外SCテナントと駅ビルテナントで
は、お客様のCS(顧客満足)への認識に大きな開きがあると言え
ます。
最近、SCマネージャーから、苦戦しているこれらテナントに対して、
本部(本社)にどのように改善提案したらよいかという質問をいた
だきます。これら苦戦している企業の多くは、自分達の「できる、
できない」を判断基準にしていることが多く、お客様視点に欠けて
いるのが共通点です。
ですから、これらの企業に改善要求を出すためには、SCマネー
ジャーからの提案では弱く、お客様の声として伝えていく必要があ
ります。今こそ、カード会員の中で自店の利用頻度の高いお客様を
集め、座談会形式でお客様の声を本部(本社)に伝えていくように
してみしょう。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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発行人:丹羽 英之(にわひでゆき)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
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