ショッピングセンター経営のヒント71:
『売れるタイムサービスはつかみで決まる』
●上得意客ほどお店を知らない
オープンして2年以上経過したショッピングセンターでは、お客様の通る通路(客動線)がほぼ固定されてしまっています。例えば、お客様はこの入口の前に車を止めて、ここの通路を通って、あそこのお店で買い、できたらレジはあの人のところに並ぼうとなんとなく決めているのです。
だから、そのショッピングセンターをよく利用している上得意客でさえ、どこにどんなお店があるのかを正確にいえません。実際に10年以上お店をやっているのに全く存在を認知されていないテナント専門店が数多くあるのが実際です。
つまり、ショッピングセンターに高い家賃を払って入っているけど、お客様が自店の存在を知らない、あるいは自店を積極的に利用していない、なんてことが往々にしてあるのです。
通常、ショッピングセンターでは核店舗の食品スーパーが最も多くの客数を集めます。その数は店舗規模や商品力にもよりますが、少なくとも2,000人〜3,000人の客数が来ることは間違いありません。それなのにテナント専門店は、この内の数%のお客様しかつかまえきれていないのです。もったいない話です。
まずは、目の前を歩いているお客様を自店のお客様とすることが集客の第一歩です。最も費用対効果の高い販促は、単純ですが店頭での声がけであり、これをやり続けているお店の業績は変わらず良いのです。
●「タイムサービス」は死なない
食品スーパーや食品専門店でよくある「タイムサービス」もやり方次第で、実は物販店でも使えますし、SC全体の販促イベントとしても効果的です。
そんなこんなで、ご支援先の大阪にあるスーパーマーケットでは公設市場時代に絶大な支持を受けていた「タイムサービス」を復活させることになりました。それは、サッカーの応援ソングにあわせて下記のような口上でスタートします。
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チャ・チャ・チャチャチャ・チャチャチャチャ・オレ!
チャ・チャ・チャチャチャ・チャチャチャチャ・オレ!
お客様には日頃のご愛顧に感謝しましての‘激安タイムサービス
オーレーオレ・オレ・オレー、We the champ、We the champion
海山千里もなんのその、お客様には利益を度外視致しましての
‘激安タイムサービス’のお時間が参りました。
オーレーオレ・オレ・オレー、We the champ、We the champion
本日のバカ安商品は●●●です!! さあ〜はりきってまいりましょうー!!!
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どうですか。こんなタイムサービスだったら思わず買わずにはいられなくなりませんか?
●「売れるタイムサービス」2時間で84万売上アップ
また、先日10月8日(土)に、ご支援先の靴屋さんがゲリラでおこなった全品20%引きのタイムサービスも痛快です。9月は靴屋さんも洋服屋さんも天候に恵まれず、苦戦したところが多かったのですが、このままでは10月もまずいと直感したオーナーの鶴の一声でこの「売れるタイムサービス」が企画されました。
このタイムサービスは、ショッピングセンターで最も客数の多い曜日の最も客数の多い時間(15:00〜17:00)に狙いを定め、2時間でなんと84万円もの売上をつくったのです。
やり方はざっとこんな感じです。
店頭でハッピを着た店長が片手にプラカードをもってメガフォンで叫ぶ。その横でも店員がメガフォンで叫びながら、鈴を振ってお客様の足を止めさす。どうですか。ウチのお店でもできそうではないですか?
実際に2時間で84万円も売上をつくろうとすると、他にも色々準備しなければならないのです。しかし、それはご支援先のことですので、残念ですがここではお伝えすることができませんが、私自身がお手伝いすることは出来ます。
大切なことは、皆さんが売上をつくるという意思をもつことです。待っているだけでは売上はつくれません。目の前のお客様を自店のお客様にする。そんな店頭企画を皆さんのお店でもやってみては如何でしょうか?
こんな店頭企画どうですか?といった質問があれば気軽にメールをくださいね。
また、こんな店頭企画をやってみました。といった報告をもらえたら嬉しいです。
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船井総合研究所 第六経営支援部
丹羽英之
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