少額投資で可能!?簡単にデータドリブン経営を実践する方法とは

いつもコラムを読んでいただき、ありがとうございます。

12月にも半ばになり、世間は師走の雰囲気が色濃くなってきました。皆様は、クリスマス・正月商戦の真っただ中で、忙しくされておられると事と思います。

そんな時期ではありますが、今回は新年に向けて改めて意識していただきたいことをお伝えしたいと思います。

「計画的に作り、計画的に仕入れて、計画的に売りきるために、やり切れるようにPDCAサイクルを回しましょう。」ということです。

 

これまで多くの小売店舗を見てきた身としましては、従来の多くの店舗は計画的な売りではなく、“たまたま”売れていたと感じています。

この“たまたま”というのは、経験の長い店長や本部による培われた勘ともいえるわけですが、

実際の成績好調な店舗が“安定的に”それを実現し続けることができているのは、在庫起点のデータドリブンができているからだと感じています。

 

具体的には、まずはピーク週に売上を最大化するために、過去のデータから立ち上がりと最多投入日、最終投入日、そして終売日を知ることが大事です。そして、それに合わせて来年の売上・在庫の計画を立てていくことが重要といえます。

たとえば、アパレル業は年に8回ピーク週がありますが、それ以外の業種は年間10回のピークを目安に考えていく必要があります。既存店は、過去にこのピーク週で「何がいくつ売れているか」を確認し、翌年の計画をその時点で立てていくのです。

 

これまで、計画に対して実際の売れ方をタイムリーに状況を把握しつつ次の手が打つ、というのは机上の空論のようなものでした。

しかし、昨今急速にクラウドデジタルツールが広まり、それが簡易・安価に実現できる時代になっています。

システムは大型投資が必要なのでは…?とイメージする方も少ないでしょうが、実は基幹システムにタッチすることなく、BIツールを活用することでデータドリブン経営は実践可能です。

少ない投資で、「リアル店舗とECサイトでのデータ連携」や「SNS履歴と会員データの連携による顧客ニーズ特定」などの“業績アップのためのデータドリブンポイント”を簡単に実現している店舗は多く存在しています。

 

デジタルツールを活用し、ウィークリーにPDCAを回すことによって、大きく粗利を落とすことなく消化率を上げ、チャンスロスを抑えることができますし、同時に売れている商品の売れている理由を可視化でき、再現性高く次の商品開発に生かすことも可能になります。

例えば、顧客・会員情報と履歴、SNS連携などが可視化できることによって、「この商品が残っているけれど、これが好きなのは〇〇さん人では?」などと顧客の傾向からダイレクトにアプローチができるようなイメージです。“データ”や“システム化“と聞くとなんだか無味乾燥に思ってしまいがちですが、実は反対で、よりお客様のパーソナルに合った繊細な関わり方をすることができる、ということなのです。

 

今回お伝えした、在庫起点の店舗経営に関して、12月に「”在庫”起点データドリブン経営で、高収益化!手法公開セミナー」開催します。

 

講師には、ネットショップと実店舗を融合させたビジネスモデル(オムニチャネル・O2O)のコンサルティングを手掛ける船井総研 大山 広倫 と、

入社以来ショッピングセンターの集客プロモーションから開発・リニューアルのコンサルティングを行っている私、丹羽 英之が登壇いたします。

 

☑取扱い品目が多すぎて在庫の管理がしきれず、売上ロスが発生している/管理コストが高くなってしまっている

☑発注業務を勘と経験に頼ってしまっており、ベテランでないと出来ない業務になってしまっている

☑BIツールの導入・運用に投資したが、投資対効果が十分出ていないと感じている

☑データドリブン経営(勘に頼らない根拠に基づく経営)を実現したい

☑OMO(ネットと店舗を融合させたマーケテイング)で業績アップを実現したい

 

詳細は以下のリンクからご覧いただけます。

このようなお悩みをお持ちの方はぜひ、ご参加くださいませ。

 

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/093368?_gl=1*rt9blo*_ga*NzM1MzAxNzczLjE2NTY2NDIzMzI.*_ga_D8HCS71KCM*MTY2ODA0MjIxNy4xOS4wLjE2NjgwNDIyMTcuMC4wLjA.#_ga=2.231247067.576247147.1668042218-735301773.1656642332

【セミナー予告】 高収益な店舗は“在庫”起点のDX化に成功している!?

みなさまいつもメルマガを読んでいただきありがとうございます。

今回、多くの店舗が抱える在庫問題とデータドリブン経営をテーマに、在庫DXを起点にした店舗経営についてのセミナーを開催させて頂きます。

 

ぜひご参加いただきたいのが、このようなお悩みをお持ちのみなさまです!

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本勉強会にご参加いただければ、店舗とECサイトを劇的に変化させる手法が必ずやお分かりいただけるかと思います。

 

 

《当日学べるコンテンツ》

第1部:今が分かれ目! 在庫起点の“データドリブン経営”こそが「勝てる戦略」な理由【講師】船井総合研究所  大山 広倫

 

▶成功のためには「手順」が極めて重要

▶提言:在庫からはじめるデジタル時代の成長戦略

▶売上分析と在庫管理の融合モデルが船井流

▶在庫管理を起点にしたDX推進が、「一番成功確率を高める」という事実

▶マクロな視点(DX)で、ミクロ(在庫)で動く

▶即効性が出せる指標の在庫からアプローチ

▶在庫改善⇒EX高まる⇒CXへ⇒(結果)DXへ

▶在庫管理がDXの扉を開く

 

第2部:在庫データを生かせば、こんなに利益が生み出せる! 実践事例・大公開(店舗とECサイトが、半年で劇的変化した訳とは?)

【講師】船井総合研究所  丹羽 英之

 

▶DX時代の在庫管理は、ここまでできるようになった!

▶知っている会社は実践している「超ローコスト&高精度」な在庫管理方法

▶「最新管理手法×船井流マーケティング手法」の掛け算だから、成果が上がる

▶「店舗」と「ECサイト」を、半年で劇的変化させた、具体的手法をご紹介

▶船井流Point①:売れるモノを売れるタイミングで用意するための、シンプルな方法

▶船井流Point②:利益アップのためには在庫日数を起点に戦略を立てよう…etc

▶在庫管理オートメーションをいち早く実現しよう!

 

 

第3部:データドリブン経営・更なる高みに到達せよ! 在庫データ×顧客データの融合が生み出す「高収益化インパクト」とは?

【講師】船井総合研究所  大山 広倫

 

▶「データドリブン経営」を更なる高みにもっていくPointが「顧客分析」の付加

▶商品・顧客・販売チャネルからの購買ルート分析で顧客の行動とLTVが見える化される

▶在庫データと顧客データが連動したときに、大きな高収益インパクトが生み出される

▶脱「経験と勘」!データドリブン経営の実践効果とは?

 

 

第3部:データドリブン経営を導入するための“最短ストーリー”

【講師】船井総合研究所  吉田 創

 

▶「ただBIツールを導入するだけ」では、成果は生まれない…

▶「EC」×「BIツール」×「店舗運営」の3要素を融合させよ!

▶データドリブン経営・導入に向けた設計図をご紹介

▶「成果に繋げるデータドリブン経営」実践のための必要組織とは?

▶「すぐに成果を出したい企業」に向けて

▶本日のまとめ

 

 

《今回の勉強会にご参加いただくと…コレがわかる!》

・なぜ在庫問題の解決がデータドリブン経営の最短経路なのか?

・データドリブン経営はいまが差がつく分岐点!

・船井流の在庫管理はここが違う!在庫管理DXのポイント

・在庫管理から一歩進めたデータドリブン経営

・まずはここから!在庫DXは2年分の在庫分析から始める

・船井総研のコンサルタントに今後の事業展開について、無料特典で相談ができる!

 

《開催概要》

本勉強会は「Web開催」となりますので、事務所・ご自宅等お好きな場所よりご参加いただけます。

12月22日(木)10:00~12:00@WEB開催(開場9:30~)

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/093368?_gl=1*rt9blo*_ga*NzM1MzAxNzczLjE2NTY2NDIzMzI.*_ga_D8HCS71KCM*MTY2ODA0MjIxNy4xOS4wLjE2NjgwNDIyMTcuMC4wLjA.#_ga=2.231247067.576247147.1668042218-735301773.1656642332

チェーン本部はどうやってPDCAを回している?

皆さん、こんにちは。

いつもプロ店長シリーズをお読みいただきありがとうございます。

 

前回は、店舗でのイベント企画ではCから始まるPDCAで計画することが重要だというお話をさせていただきました。

今回のメルマガではその続編として、本部向けの高速PDCAは在庫起点のデータドリブンが肝である、というテーマついてお話したいと思います。

 

みなさまは店舗データの集計・計画書はどの程度の頻度で行っていますでしょうか?本部でのPDCAは月次で行っているところも多いのではないでしょうか。

 

結論から言うと、週次でのPDCAを回してほしいのです。

例えば、月曜日に事業部長やブロック長が店舗別・商品別の数値を確認します。昨年対比の確認と、計画対比での達成・未達成などを商品ごとに確認します。

そうしましたら、火曜には計画達成にむけた今週の展開指示書を作成します。その展開指示書に売り場の基本レイアウト、売り場画像、商品紹介、売り上げ目標などまとめて、各店の売り場に展開していきます。

各店では水・木曜日にその指示書を売り場に反映させ、金~日曜日に実際の繁忙日がきます。さらにその結果を月曜日に分析して~というように、週次の高速PDCAサイクルを回してください。

 

この際、前回のCから始まるPDCA同様に、C(チェック)が重要な起点です。

今回の売上の実績と成長率を見て、売上の伸びている店舗・伸びていない店舗の共通点を振り返ると、例えば駅ビル店舗は調子がいいけど、路面店舗は調子が悪いということが分かったり、さらに商品ごとの売上や達成率、消化率などもみていきます。

これらを踏まえて、売り場で展開する商品、売り場レイアウト、どんなPOPをつけるか、陳列モデル画像、売上目標、商品説明などの展開指示書を作成し、店舗に展開させてください。

さらに、その展開指示書をもとに実施した金~日曜日の内容が、週明けにデータと画像で報告させることが重要です。展開指示書作成の前に、そのGOOD・BAD事例も全店に水平展開してください。

 

 

しかしながら、これらは本部主導の、全店舗で平均的に売れたものを分析して平均的に売っていくという施策です。前回お伝えしたように、各店が自店でもPDCAを回して、環境によって異常値が出る店舗はそれを活かして独自のスタイルも確立していく。

そしてそれも本部が吸い上げて、個別施策でフォローしていくことがさらに重要といえます。

 

こういった店舗と本部のPDCAが適切に回っていると、全体で売れ残っていても、特定の店舗で特に売れている商品はその店舗に分配していくといったような、全体としても個別としてもベストの展開していくことが可能となります。

 

以前は、データ集計や吸い上げに工数やコストがかなりかかっていました。しかし今の時代はほぼリアルタイム・ローコストで可能なインフラが整備されています。その分フィードバックもしやすく、これを活かさない手はありません。

 

 

今回のお伝えしたかった大きなポイントは、本部・店舗がデータ連携・分析し、計画的に商品を仕入れもしくは製造し、計画的に売っていくことが重要ということです。

 

なぜかPDCAが回らない店舗は、実態に計画が伴っていません。前年の実績を基に、いつどれだけいつ売れて、いつ欠品して、1日何個売っていて、その時にどんなイベントがあったのか、それらをもとに計画を行いましょう。

起点は在庫管理であり、その環境や仕組みをつくるためにはC(チェック)と店舗本部連携が重要といえます。

 

 

今回お伝えした、在庫起点の店舗経営に関して、12月に「”在庫”起点データドリブン経営で、高収益化!手法公開セミナー」開催します。

 

講師には、ネットショップと実店舗を融合させたビジネスモデル(オムニチャネル・O2O)のコンサルティングを手掛ける船井総研 大山 広倫 と、

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☑取扱い品目が多すぎて在庫の管理がしきれず、売上ロスが発生している/管理コストが高くなってしまっている

☑発注業務を勘と経験に頼ってしまっており、ベテランでないと出来ない業務になってしまっている

☑BIツールの導入・運用に投資したが、投資対効果が十分出ていないと感じている

☑データドリブン経営(勘に頼らない根拠に基づく経営)を実現したい

☑OMO(ネットと店舗を融合させたマーケテイング)で業績アップを実現したい

 

詳細は以下のリンクからご覧いただけます。

このようなお悩みをお持ちの方はぜひ、ご参加くださいませ。

 

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今の時代、PDCA はCから始まる!? 売上盤石な店舗がやっている売り場づくりとは

皆さん、こんにちは。

いつもプロ店長シリーズをお読みいただきありがとうございます。

 

みなさんはイベントや季節ごとの売り場づくりはどのように行っていますか?

おそらく、数カ月前から計画発注をして準備していく方が多いと思いますが、今回はその準備サイクルをもっと早めていこう、というお話をできればと思います。

 

最初にお伝えしたいのは、「来年の計画は、今年のイベントが終わったその瞬間から始まっている」ということです。

つまりイベントが終わったそのタイミングで、すぐに振り返り、チェックをして来年度の計画を立て始めていただきたいのです。

 

以前から本メルマガお伝えしているように、施設や立地の客層によって、(チェーン全体で平均的に人気な商品以外に)その店舗だけで売上が良い商品があり、その独自のベストセラー商品をべストポジションで売っていく基本ルールは変わりません。

それに対して、計画を立てて実行し振り返る仕組みを作っていくことが重要なのです。

今回はこれを、「Cから始まるPDCA」と仮に呼びたいと思います。

 

例えば今の季節で言うと、10月末にハロウィンが終わったすぐあと11月頭には、来年のハロウィンの計画を立てる。12月25日クリスマスが終わったらすぐいい点悪い点を振り返って来年クリスマスの計画をたてる。

というように、今年やったことの振り返りチェックをして、そのC(チェック)から始まるPDCAを回してください。

 

どうしてこのテーマを伝えしているかというと、チェーン店の店長は早くて1年~長くて3年程で変わってしまいます。そのため、店長のマンパワーだけでなく、残る現場のスタッフだけで商品選定や売り場づくりができる状態にしておかないと、店長の交代で店の数値が大きく変動してしまうことがあるからなのです。そのためには実施したことを振り返って、しっかりした計画書を作る必要があります。そういったCから始まるPDCAを店の文化・ルーティンとして定着させられたお店は大きな強みとなります。

 

まとめると、自店独自の立地客層やベストセラー商品に合った売り場づくりをしていくためには、チェーンで平均的に売れる商品展開とベーシックな売り場展開をベースにしながらも、今年の売り場写真や販促方法、それによる売上数字を残しておくことで、より具体的にブラッシュアップさせた来年の商品売り場売上計画をおこなえる、ということになります。

 

次回では続編として、本部向けの高速PDCAは在庫起点のデータドリブンが肝であるというテーマついてお話したいと思います。

 

 

自店舗分析だけでは足りない!?更に店舗売上をアップする方法とは?

皆さん、こんにちは。
いつもプロ店長シリーズをお読みいただきありがとうございます。

これまで本コラムでは、自店の売上構成比や相乗積が高いものを伸ばしていく店舗分析を行っていこうと申し上げてまいりました。
今回はそれに加えて、施設の客層を分析しよう、とお伝えしたいとおもいます。

施設や立地によって客層が決まり、客層によって単価が決まります。
おなじ商品展開やブランディングをしているチェーンなのに店舗数値のバラつきがある、というのは店舗立地によって客層と客単価が異なるからといえます。
売上全体のうち、8割はチェーンとして平均的に売れるものだとしても、残りの2割は館の客層に合ったものによって変化させ、店独自の強化カテゴリがプラスされることが重要です。
つまり、自店の数字を商品別・顧客別に把握して、展開しなければいけないといえます。

あるブランドが都市部郊外にある有名商業施設のポップアップ出店を断った事例をご紹介します。
若者の知名度の高い有名な施設なのになぜ…というと、事前に共有されていたポイントカードデータによると、年齢別の顧客構成比の40~50代層が高かったからです。
その施設は地域に根差した駅チカビルを、有名商業施設の屋号に変えただけだったため、客層が高かったのです。しかし、そのブランドは20~30台に人気だったため、その施設は向かなかった、そのため出店を取りやめた、ということになります。

ここで重要なのは、客層に商品展開しやすい館を選ぶこと、そのためには館が発行するポイントカードデータ(アプリデータ)を共有してもらおう、ということです。
自店のポイントカードのデータももちろん重要ですが、それでは自店の客のことしかわかりません。そもそも母数である館の来館客の傾向が重要なのです。
現在の商品ラインナップは館とマッチしていなくて、実はもっと伸びしろがあるかもしれない。これは自店の分析だけではわからないことですよね。
自店の顧客を年齢などの属性別にセグメントして、館に合った客層に売れている商品を伸ばしていくこと。そのために、いままでは自店数字だけで売上構成比や相乗積が高いものを伸ばしていく方針だったものを、館のデータを共有してもらうことによって、更に一歩踏み込んだ店舗戦略を展開することを、プロ店長にはお願いしたいと思います。

船井総研では、そういった現場の店長が一番把握しているであろう現場感を、その人々への「適切なアプローチ」の落とし込みをするためのプロ店長実践研修を行っています。
実践研修のコンテンツ詳細が気になる方はぜひお問合せください。

 

ポップアップシリーズ【後編】同一エリア内にポップアップ出店するメリットとは?

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皆さん、こんにちは。

いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

 

新しい顧客体験の創造をテーマに、マーケティング、マネジメントの両面から期待される成果を出し続けるプロ店長メルマガシリーズ。

前回・前々回とポップアップ出店に関してお伝えしましたが、今回はその第3回目で最終回となります。

 

まずはこれまでの内容を振り返りたいと思います。

「館のベストシーズン」に「館のベストポジション」であえてポップアップ企画をする。

さらに、その成功「モデルケース」を作ることが重要。ということをお伝えしてきました。

 

従来のポップアップは、テナントの空いた区画にポップアップを出していた、そういった区画はお客が少なく家賃も低い可能性が高い区画であるため、館としても店側としてもうま味が少ない。あえて館の「ベストポジション」でポップアップを行うことで、店側も新規出店やテナント移動にポジティブなイメージを持ちやすいし、デベロッパー側も売上イメージを立てやすいし、何よりテナントの宣伝になる。

 

また、そのベストポジションのポップアップを、館の夏キャンペーン等の「ベストシーズン」に行うことで、館のメルマガやラインから送客もしやすく、売上の最大化につながる。

そういったベストポジション&ベストシーズンのポップアップの「モデルケース」を確立させることで、実力・実績のある優秀な店と接点ができる。

こういった内容を前回まででお伝えしました。

 

今回お伝えしたい、もうひとつおすすめのポップアップ出店があります。

それは、「同一エリア内のポップアップ出店」です。

 

前回もお話ししましたが、一般的に定期借家契約満了後のパターンとしては、①退店、②施設内で移動、③同一エリア内の出店が考えられます。

最も人的問題や退店コスト、減損処理など最もデメリットが大きくなる①退店は避けたく、②の施設内移動は前回お伝えしました。

実はおすすめなのが③同一エリア内出店で、顧客リストを持ったままで、賃料の安い同一エリア内の商業施設へ移動するということです。

 

とはいっても、なんの見込みもないままゼロから出店というのはリスクも不安も大きいため、契約満了後のことを見越しての予備出店として、同一エリア内の商業施設にポップアップ出店をしてほしいのです。

 

基本的な理屈は前回・前々回でお伝えした通りですがそれに加えて、

同じ商圏内でも、少し立地が違うだけでガラッと環境が変わるため、より自店に合った環境を選択してほしいということなのです。

施設が違えば、客層や売れ筋商品、ピークタイム・曜日が異なることは当たり前です。今の施設より自店に合った施設・立地が見つかるかもしれませんし、商圏内の新規顧客の発掘や顧客ニーズの発見にもつながります。

コロナで出店計画が立っていない店も多いと思いますが、予備出店としてのポップアップで次の出店の可能性も探っていただきたいと思います。

 

 

全3回でポップアップ企画に関してお伝えしてきました。

デベロッパー側にも店側にもお伝えしたいことは、「ベストシーズン」に「ベストポジション」でポップアップを出すことで売上が最大化するということ。また、優秀な店or自店に合った施設とより多く接点を持って、試行錯誤をしていくこと。そうすることで、施設としてのモデルケースや時点としてのモデルケースが確立していくはずです。

デベロッパーにはぜひこういった企画を立てていただきたいですし、店長側も常にアンテナを立ててポップアップに立候補していただきたいです。

 

船井総研では、こういった「現場の店長の経験や現場感」と「適切な出店計画・適切なアプローチ」へ落とし込みをするためのプロ店長実践研修を行っています。

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ポップアップシリーズ【中編】ベストシーズンにベストポジションで出店するメリットとは?

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皆さん、こんにちは。

いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

プロ店長シリーズとしてお送りしているこのメルマガも今回でなんと10回目になりました。今後もショッピングセンターなどの商業施設やチェーン店の経営に役立つ内容を発信していきたいと思いますので、ご愛読よろしくお願いいたします。

 

今回は前回に引き続き、ポップアップ出店に関するテーマでお話をできればと思います。

 

前回お伝えした内容のおさらいとしては、

テナントの空いた区画=お客が少なく家賃も低い可能性が高い区画、ではなく「あえて館のベストポジション」でポップアップを行うことが重要で、

そうすることで、店側も新規出店やテナント移動にポジティブなイメージを持ちやすいし、ディベロッパー側も売上イメージを立てやすい。何よりテナントの宣伝にもなる、とお伝えしました。

 

施設ごとに売れる場所や内容は異なるわけですが、例えば3階より1階の店舗の方が売れる、ということは多くあると思います。そういったフロアにある店舗が1階の「ベストポジション」にもポップアップに出すことで、3階にその店舗があること自体の認知度が上がります。

 

今回それに加えてお伝えしたいのが、「ベストシーズン」に「ベストポジション」で売るポップアップ出店のモデルケースを作ろう、ということです。

 

一般的に定期借家契約満了後のパターンとしては、①退店、②施設内での移動、③同一エリア内の出店が考えられます。例えば①退店は人的問題や退店コスト、減損処理など最もデメリットが大きくなるためできるだけ避けたい、となります。

そのため、まず目指すべきは②施設内での移動となり、契約更新や施設のリニューアルのタイミング等があればいい立地に移動できればよい流れといえます。

 

その前段階として館内シェアや認知を上げる必要があり、通常のポップアップ出店に加えて、「ベストシーズン」にポップアップ企画を行っていただきたいのです。例えば、施設内のキャンペーン企画時などは出店が望ましいといえます。トップ売上が望める期間に、館内に1か所だけテナントがあるより2か所にあることで売上最大化ができます。

 

 

館目線で言えば、ベストポジション&ベストシーズンのポップアップ行うことで館自体の集客を最大化できますし、売上が最大化すれば歩合も上がります。

施設としてライン会員やメルマガ登録等から送客協力もしやすいはずで、ディベロッパーとして館内催事を検討するべきといえます。

ポップアップのモデルケースとして、何日間の出店がベストなのか?少ないオペレーション・1人でも回せるできる仕組みはできないか?複数店の共同出店・共有レジはできないかなど、様々な要素やパターンが考えられますが、どちらにしても、ベストシーズンにベストポジションで実績を積む店舗のポップアップモデルケースを作ることで、より優秀な店舗が施設に接点を持つきっかけになるはずです。

 

最後に重ねてのお伝えになりますが、ディベロッパー側に意識してもらいたいのは、「施設としてのベストポジション」をあえてポップアップに使うということです。そうすることで、次の実績ある常設テナントを見つけられるだけでなく、出店側もポジティブな出店イメージがつき、更には顧客への事前宣伝にもなります。

 

 

船井総研では、こういった「現場の店長の経験や現場感」と「適切な出店計画・適切なアプローチ」へ落とし込みをするためのプロ店長実践研修を行っています。

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ポップアップは施設のどこで行うのがベスト?メリット最大化の秘訣とは

皆さん、こんにちは。

いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

 

突然ですがみなさんは、ポップアップ出店は行っていますか?

実は最近よくあるのが「売れるためのポップアップ」ではなく、「新しいテナントを探すためのポップアップ」です。

つまり、ショッピングセンター内に空床ができ、そこで新しく入りたいお店はないですか。という募集のポップアップになっている、ということです。

しかし、空床ができる区画=お客が少なく家賃も低い区画、である可能性が高く、そういったポップアップは出る店側も出すテナント側もうま味が少ないことになってしまいがちです。

 

今の多くのショッピングセンターでは定期借家契約がスタンダードで3~5年間のテナント契約となっています。ディベロッパーも店側も契約期間後の次のテナントを探さないといけないわけですがここで活用したいのがポップアップ出店です。

館の「最も売れる場所」でのリーシング広告としてのポップアップ出店を検討してほしいのです。

そういった場所での出店であれば、店側もポジティブな出店イメージが湧きやすいですし、ディベロッパー側としても売上予想がしやすいと思います。

 

中にはそもそもこれを見越して、ポップアップ区画を空けている商業施設もあります。

全体のうち約1割の区画をはじめから空けておいて、そこにマンスリーやシーズンでポップアップ出店してもらい、そこで実績がでた店を常設テナントにすることで、店側もディベロッパー側も双方が嬉しい仕組みとなっているのです。

 

また、もうひとつおすすめなのが、同一エリア内のポップアップ出店です。

定期借家契約満了後のパターンとしては、①退店、②施設内で移動、③同一エリア内の出店が考えられますが、①退店は人的問題や退店コスト、減損処理など最もデメリットが大きくなります。こうなった場合実はおすすめなのが③の同一エリア内出店です。顧客リストを持ったまで、賃料の安い同一エリア内の商業施設へ移動するということです。

そのためには、同一エリア内商業施設に事前にポップアップ出店がオススメです。

ディベロッパー側も店舗側も、利益や出しやすい・店側もトライアルとしてイメージしやすい、win-winな出店になります。

 

ディベロッパー側に意識してもらいたいのは、「施設としてのベストポジション」をあえてポップアップに使うということです。そうすることで、次の実績ある常設テナントを見つけられるだけでなく、出店側もポジティブな出店イメージがつき、更には顧客への事前宣伝にもなります。

 

テナント側も、コロナで出店計画が立っていない店も多いと思いますが、ポップアップで次の出店の可能性を探っていただきたいと思います。

 

船井総研では、こういった「現場の店長の経験や現場感」と「適切な出店計画・適切なアプローチ」へ落とし込みをするためのプロ店長実践研修を行っています。

実践研修のコンテンツ詳細が気になる方はぜひお問合せください。

出店で大切なのは売上志向より〇〇志向?

売上志向から利益志向の出店を

百貨店や駅ビル・モールなどのメジャー商業施設は定期的にリニューアルを実施してリフレッシュすることが一般的です。
その一方で築年数の古いビル(40年以上)への出店に際しては、外壁や出入り口や空調や昇降機などが老朽化しているなかで、建て替えの時期が迫っているものも多いです。賃料水準では新しいビルより有利なことが多いですが、ビル自体の建て替えでいつ営業終了になるかわからないというリスクもあるわけです。

これを専門店側の視点から見てみます。
成功の可能性が未知数の商圏については、まず古いビルに出て十分な売り上げをとれるかどうかを検証して、大丈夫となればそのまま営業継続するケースが多いです。その一方で、同じ地域に新しくできた再開発ビルなどに競合店が出店してくるというパターンが多いです。
立地同等であれば賃料が安いほうがいい、となるのですが、古いビルのほうが早く建物寿命を迎えることになります。
数年間を経て投資回収が終わったら、いち早く新しいビルのほうに移転するという手を打てばよいのですが、現実にはそういう資金があれば新店開発を優先している場合が多いようです。

売上ボリュームを追うならば新店開発優先になりますが、利益優先で考えればどうなるでしょうか。
「新規立地新規出店」よりも「既存立地移転出店」のほうが、出店リスクははるかに低減されます。
もともとのお客様を確保したうえで新規顧客の獲得が可能になるからです。

同じ大型商業施設内部での移転、近隣ビルへの移転というのを嫌がるチェーンさんがありますが、実際には同一商圏で別の場所に移るほうが「有利」になります。

チェーン店は売上の急拡大を志向する会社が多いわけなのですが、現実を見てみますと店が増えて売上は拡大したものの、利益増は伴っていない会社が多いです。
企業拡大を目指す中で、出店というリスクの大きい投資に対しては、より利益志向での着実さを選択するほうが賢明なのではないでしょうか。

高粗利率店舗が実践する売上アップの方程式とは?後編

皆さん、こんにちは。

いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

 

新しい顧客体験の創造をテーマに、マーケティング、マネジメントの両面から期待される成果を出し続けるプロ店長の事例をシリーズでお届けしているこのメルマガですが、

前回は「ベストな商品をベストなポジションで売る」という相乗積の高い商品の見つけ方・売り方についてのについてお伝えしました。

今回はそこから一歩踏み込んだお話をできればと思います。

 

まず平時の販売方法としては、べストポジションで相乗積の高い商品を展開すること。その際にできるかぎりセットコーディネートの提案をすることで、相乗積の高い商品を軸に買上げ点数が上がっていく、という定石があるということは前回お伝えしました。

 

それを踏まえて、さらに商品をより売っていくためには、相乗積の高い商品を軸にした販促企画を、適切な時期に実施することが重要となります。

ショッピングセンターのテナント店舗で一番成果が出やすいのは、「施設の一番売れる時に、相乗積の高い商品を軸にした販促企画を打つ」ということになります。

 

例えば施設のポイントキャンペーン等の時期に合わせて、相乗積の高い商品が入ったギフトセットを売る、というのはドンピシャの施策といえます。

 

つまりまとめると、売れるときに売れる商品を売るという原理原則から考えて、

①まずは相乗積の高い商品を知ろう

②それをべストポジションで売ろう

③できればセット商品を組もう

④そして売れる時を知ろう、という販促計画の流れになります。

 

さらに④は施設ごとに時期や打ち出し方が異なるので、それに合った店舗オリジナル販促企画を打つ必要があることになります。

満遍なく売ることである程度まで売上は伸ばせますが限界があり、店ごとにチェーンの平均とは違う傾向が必ずあるはずです。

 

成績の良いお店は、より売れる商品を、売れる時期に、売れる施策を売っているわけですが、ここで事例を紹介します

 

ある雑貨チェーンでは分析の結果、商品A、商品B、商品C、商品D、商品Eの順に相乗積の高い商品であることが分かっています。

さらに、そのチェーンのどの店舗でも、年間でもっとも当たっている企画が「ギフトセット」であることが分かりました。

そこで、相乗積の高い商品が入った「選べるギフトセット」を、施設のキャンペーンと自社イベントの時期に合わせて年4回企画しています。

具体的には、自社の「決算セール」、施設の夏セールで「夏祭りキャンペーン」、施設の冬セールの「初売り」、そして残り一回は「店舗の周年祭」の年4回です。

 

人気企画と施設のトップ10週を合わせた結果、なんと年間売上の約10%をこのギフトセットキャンペーンが占めています。

 

「売れている商品」を「売れている場所」で、「売れている企画」に作り替えて「売れるシーズン」に売ることが重要であり、

ぜひ今一度、自店の過去の販促企画を振り返って分析していただきたいです。

 

船井総研では、こういった現場の店長が一番把握しているであろう「各店の現場感」を、「適切な商品設計・適切なアプローチ」へ落とし込みをするためのプロ店長実践研修を行っています。

実践研修のコンテンツ詳細が気になる方はぜひお問合せください。