【SC経営のヒント302】:『専門店は集客モデルの自社開発が鍵』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.302 ━ 2011.11.24
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:専門店は集客モデルの自社開発が鍵』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『専門店は集客モデルの自社開発が鍵』
都心立地を中心にかなり細かい分類の専門店が増えてきています。
もともと大商圏でも成り立ちそうになかったそれらの店舗が成功している
1つの要因が、集客モデルを持っていることにあります。
以前は、開店と同時にチラシを蒔いて、地域誌に広告を打って・・・
と展開していたものが今、圧倒的に多いのがWEB活用です。
1つはWEBでの告知。
ホームページを持っていない企業はほとんどいなくなりましたが、
それを積極的に活用し、店舗へ誘客できているところは多くありません。
新展開、新商品の告知をしっかりして、それを伝える方法を持っている
店舗は、開店から集客することができています。
雑貨・サービス系に多い方法です。
もう1つはWEBでの販売。
これは、一見すると相反するようですが、ECサイトを構築し、
WEB販売を実施している店舗では、何かの折りにWEBのお客様が店舗へ
来店するという行動が見られます。通販企業が実店舗を出す
事例も増えてきています。
アパレル・雑貨に多い方法です。
WEBと一言で言っても、WEBサイトやFacebookなどさまざまで、
飲食店は、Facebookのチェックインクーポンを利用する例も増えています。
食品・飲食に多い方法です。
また、イベントや催事などに出展し、そこでカタログやパンフレットを
配布して店舗を認知してもらい、集客するパターンもあれば、
メディア先行で雑誌等に頻度良く掲載され、見込み客ができてから出店
している例も増えてきました。
どの方法にせよ、開店する店は、開店と同時に見込み客がいたり、
見込み客にアプローチする方法を持っている店舗が強く、
開店している店は、エリアや館だけに頼らない集客ツールを自店で
持っている店舗が専門店で成功している1つのパターンといえそうです。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
発行所:株式会社船井総合研究所 第2経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント299】:『集合論的マーケティングアプローチ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.299 ━ 2011.10.20
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:集合論的マーケティングアプローチ』
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『集合論的マーケティングアプローチ』
オフ会でお話している通り、SC、大型店百貨店の時流としては、
1992年ごろをピークとして、以降売上・坪効率は低下する一方と
なっています。
また、ここ10年程度は、巨大なショッピングセンターが数多く
開発される一方で、「大規模化」というのが物販店の主要トレンド
だったように思います。
しかしながら、購買経験が進むにつれて、ヘビーユーザー化の
流れが進んでいます。
一例として、宝石業界ではブライダル専門店の出店が加速して
います。
総合的品揃えは必要なく、ブライダルリングのみを販売し、
ブライダル客のみをターゲットにした業態ですが、そのような
ニーズの顧客にとってはベストの選択肢を提案できるという
コンセプトの店づくりです。
現在、高収益であることもあり、店舗数が増えています。
自動車整備工具の専門店や建材の専門店というのも増加中です。
あまり目立たない業態ですが、業務ユーザーやマニアユーザーを
ターゲットにした専門店業態で、店舗面積はそんなに大きくは
ないですが、ホームセンターとは異なり明確にマニアユーザーや
プロユーザーにターゲットを絞った展開をしています。
これまでGMSやホームセンターなどの大型店で取り扱っていた
部門を切り抜いて、絞られたターゲットや絞られたユースに
特化した専門店が今後ますます増えてくると思われます。
切り口は、より小属性にスポットをあてて、
より専門的な対応ができる業態です。
言い換えますと、現在の専門店は次の世代に向けた
小属性専門店を開発してゆかねばならないといえます。
面白い専門店があるから、自分の店に取り込めばいい・・・
というのも一つのアプローチですが、モール型のSCが大規模化して
GMSの平場がどんどん縮小化するように、今後小属性専門店の
集合体というものがSCの中に形成されてゆくことになるといえます。
一方で既存店売上アップは客層拡大ユース拡大、
しかしながら一方では小属性に絞り込んだ専門店展開。
これからしばらくは、この方法論が模索されることに
なると思います。
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【SC経営のヒント298】:『新規客とリピート客』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.298 ━ 2011.10.13
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:新規客とリピート客』
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『新規客とリピート客』
企業や店舗によって、新規客へ目がいく店舗と、
固定客へ目がいく店舗に分かれます。
業種業態にもよりますが、一般的に客数の多い店舗ほど新規に、
目的来店の高い店舗ほどリピートに注力し、
店舗の場合は新規に、無店舗の場合はリピートに目が向きます。
経費面から考えると、圧倒的にリピートのお客様へ注力したほうが
利益率が改善しますが、そこまで手がまわっていないというのが
大半の店舗のようです。
FSPやポイントカードの仕組みで、システム的にリピート対策をしている
店舗やベテランの販売員の経験によって結果的にリピート対策になっている
店舗はありますが、手がまわらないところは、1年に数回は最低限、
対策をしていく必要があります。
お客様も新店やたくさんの店を比較して購買決定をしていることが多いので、
近くに競合店が出店した場合、消費者の心理として一度はその新店に行くことも
あると思います。
しかし、戻ってきていただくことが重要です。
そういった場合も、日々のリピート対策、固定客へ向けた施策を定期的に
しっかりやっているかが戻ってきていただけるかのポイントです。。
もともと、新規の場合は客単価が低いので、接客する時間も短くなりますし、
一番商品をお薦めすること等によって、固定客化への道筋をつけているはずですが、
販売者側が全員でその道筋を共有していないと、費用対効果が低くなりがちです。
固定客化ができていないのに、新規のお客様が来ない、チラシが当たらないと
言っていないでしょうか?店の客数はお客様の支持率であり、継続率も支持率です。
支持していただいているお客様から自店の良さを再認識させていただき、
新規へのアプローチに使うほうが効果的です。
その順番が異なると、必死に考えた新規集客施策も時間と
コストの無駄になりかねません。いつも支持をしていただいているお客様から
商品サービスの対価として適正な利益と強みを都度いただくことです。
リピートのお客様への施策を今一度見直して不十分ではないか、費用対効果が
適正であるかを考えてみてはいかがでしょうか。
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【SC経営のヒント297】:『専門店は個人的記念日でファンをつくろう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.297 ━ 2011.10.06
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:専門店は個人的記念日でファンをつくろう』
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『専門店は個人的な記念日でファンをつくろう』
業績アップの原則は、売上構成比の高い月、週、日に販促を
仕掛けることです。
しかし、この原則に従うと、同一業種であれば同じときに販促を
することになり、販促合戦になってしまうとのが実際です。
また、チェーン店であれば同一商圏のお客様の取り合いになって
しまいます。
これまでの販促の原則は、不特定多数のお客様に対しての販促が
基本でした。ですから、売上構成比が高いことが最も効率がよく、
費用対効果が高かったのです。
そして、不特定多数を対象とした販促は価格訴求でないと集客
できず、結果として割引合戦になってしまいました。
これからの販促は、特定多数のお客様にアプローチしていかなけ
ればなりません。リーマンショック、東北大震災など、お客様の
消費マインドが冷えると、都心、ターミナル、百貨店、駅ビルと
お客様を特定できない施設ほど業績が厳しくなります。
それは、高額品を扱っているというよりも、お客様を特定できず、
直接的なアプローチをする術をもたないからです。
(ポイントカードはあるのですが・・・)
ですから、これからはショップ、テナントが、いかに特定多数の
お客様に近づき、彼らにファンになってもらい、生涯顧客に
なってもらえるようなストーリーを描くことが重要です。
そのために一番大切なことは、特定多数のお客様の個人的な
記念日を知ることです。そして、この個人的な記念日に合わせた、
体験、モニター、スクール、提案企画を打ち出すことです。
例えば、お菓子屋さんのお誕生日ケーキ、ウェディングケーキを
自分でつくる教室。パン屋さん主催で母の日、父の日にあわせた
子供向けの手作りパン教室。花屋さん主催で手作りブーケ教室。
レストラン主催の社会人1年生のためのテーブルマナー教室。
ファッション、美容のテナントが集まって、お母さん、お父さん
の変身企画などです。
大切なことは、商品(割引)を全面に出す販促ではなく、人
(お客様)をステージに上げることです。そして、このステージ
に上がる人が多ければ、そこでコミュニティーが生まれ、ファン
(サポーター)になる可能性が増えます。
なぜなら、このショップ、テナントを介して生まれたコミュニ
ティーの場を失うことをリピーターが恐れるからです。
例えば、酒屋さん主催の日本酒試飲会メンバーが産地見学会をし、
その後の頒布会でも買ってくれるといった流れをつくれれば
ベストでしょう。
これらの体験風景を写真に撮って参加者にプレゼントし、許可を
とってホームページに掲載すればホームページのアクセスは
アップします。
ケータイ、ブログ、デジタルサイネージはあくまでもツールです。
大切なのは、コンテンツであり、そのコンテンツに入店している
ショップ、テナントが個人的記念日に実施する教室が活きる時代
になってきました。皆様の新たな挑戦を期待しています。
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【SC経営のヒント294】:『ターゲットと販促媒体のミスマッチ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.294 ━ 2011.09.15
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:ターゲットと販促媒体のミスマッチ』
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『ターゲットと販促媒体のミスマッチ』
販促が当たらなくなったと言われて久しいですが、
その理由はターゲットと販促媒体のミスマッチにあります。
それ以前に、商品、店舗がこれまでリニューアルされてきているのに、
販促がリニューアルされてきていないので、
商品特性に合った販促媒体(ツール)を利用できていないことも
大きな理由です。
例えば、商品はますますパーソナルユース化し、
店頭での商品回転率が上がっているのにそれに適した
販促媒体(ツール)を選べていないのが実際です。
商業施設では、92年をピークに売上が下降線をたどっている施設が
ほとんどです。92年までの販促は在庫量・アイテム数・価格幅が
ポイントで、販促の主流は多アイテムチラシでした。
ここで掲載される商品はホームユース商品(家族のため、
生活のため必要な商品)でした。
今でも、食品がチラシで集客できるのは
食品がホームユース商品だからです。
92年以降は商品を全面に出すのでなく、
人を全面に出すメッセージチラシの時代があり、
現在はモノからコト(思い出)の時代で、
イベント・催事が主流になっています。
ただ、お客様は商品を買いにきますので、
本来は商品を全面に出した販促がしたいということで、
従来の販促をしては当たらないを繰り返しています。
特にファッションなど、パーソナル化が進んだショップ、
テナントはそもそも紙媒体が向いていないと言えます。
理由は単純で、そもそも新聞をとっていない世代が多く、
チラシそのものを見ていない。
また、よく駅ビルであるようなカタログ(パンフ)も微妙です。
なぜなら、カタログ(パンフ)はシーズン毎に出すことが
多いのですが、92年頃までのファッションの商品回転率は
4~6回転でしたので、これに合っていたのです。
現在は6~12回するショップ、テナントも多く、
カタログが出来上がった頃には商品が店頭にない、
また、カタログが出るまでクレームが出ないように
商品を残しておくといった本末転倒のことが現場でおこっています。
それでは、これからどうしたら良いのでしょうか?
商業施設の魅力は一箇所で全てのものが揃うことですが、
販促は必ずしも全店が参加する必要がありません。
全店参加が前提となると、ターゲットや商品にあった
販促媒体(ツール)がミスマッチをおこしてしまうので、
ゾーン(業種)毎の販促に切り替えていくのがベストでしょう。
例えば、食品ゾーンは足元商圏を対象に頻度よく、チラシを折り込み、
ファッション、雑貨ゾーンではバーゲン告知以外は
インプロのみで対応する。
例えば、このインプロにはデジタルサイネージ(電子看板)を
利用するのが良いでしょう。
電子看板は差し替えが用意で、
飲食店などのメニューボードにも向いています。
また、動画POPとして、接客でききれないお客様に対して
商品価値を伝えることができて非常に効果的だからです。
また、サービス関連のショップはフリーペーパーを
共同利用するのが良いでしょう。
館全体で行う販促は客層を広くとる子供向け催事に特化し、
とにかく館の入館客数アップに特化するといったやり方です。
商品のパーソナルユース化が進み、ターゲットと販促の
ミスマッチがおこっている現状では、共同店舗であっても、
全店参加にこだわることなく、
これから販促のリニューアルに挑戦していただきたいものです。
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【SC経営のヒント291】:『変えてはいけないリニューアル』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.291 ━ 2011.08.04
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:変えてはいけないリニューアル』
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『変えてはいけないリニューアル』
最近、リニューアルをして売上を落とす施設をよく見かけます。
それは、リニューアルをきっかけに、変えてはいけないところまで
変えてしまっているからのようです。
商売は常に、原理・原則に従いつつ、時流適応しなければなりません。
原理原則とは変えてはいけないことであり、時流適応とは
変えなければいけないことです。
とかくリニューアルでは変えることを優先しますが、リニューアル
であっても変えてはいけない原理・原則は守らなければなりません。
例えば、商品では坪在庫を落とさないことが絶対の原理・原則です。
また、リニューアル前に、お客様の声を聞くことは大切ですが、
このお客様の声を聞くにも自店の利用頻度の高いお客様の声を聞く
という原則があります。自店をよく利用するお客様は自店に対して
前向きな改善提案を持っていることが多いからです。
一方、自店をあまり利用しないお客様は、他店との比較の中でかなり
勝手な意見を述べますし、それを実現したからといって、自店を利用
してくれる保証はありません。
よくある失敗例が、お客様の声を鵜呑みにして、カートを通しやすく
するために通路幅を広げ、つきだしをやめる。また、見通しをよく
するために棚を低くするなどです。これらは結果として、店頭の商品
在庫が減って売上が下がってしまうのです。
前回メルマガにもあったように、売上=在庫×回転率です。在庫が
落ちれば当然に売上が下がります。また、リニューアルを機に商品を
大きく入れ替える店舗も売上を落とします。
それは、これまでのお客様を無視することになるからです。
館全体がターゲットを変えてリニューアルするのであれば、それも
ありなのですが、そうではない場合は新商品(メーカー、デザイン)
の投入は全体の2割までで抑えるのが原則です。その際、既存商品
(在庫)の売場をそのまま圧縮し、空いたスペースに新規商品(在庫)
を投入するのがベストです。
とかく、リニューアルというとハードのデザイン性や目新しさに目が
行きがちですが、変えてはいけない原則を守りつつ、時流適応して
いかなければ業績アップにつながりません。
次回は、販促における変えてはいけない原理・原則についてお伝え
させて頂きます。
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【SC経営のヒント290】:『SCリニューアルにあたってのポイント』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.290 ━ 2011.07.28
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SCリニューアルにあたってのポイント』
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『SCリニューアルにあたってのポイント』
最近リニューアルに関する相談を頂戴することが増えています。
SCのライフサイクル的に見て、
5~7年でリニューアルすることが理想的ではありますが、
現実には10年に1度のリニューアルという事例も多いようです。
10年以上なにもしないと、あきらかに陳腐化してしまいますので、
最低でも10年に一度はリニューアルというのが
常識的なサイクルといえるでしょう。
これまでリニューアルをお手伝いした経験から申し上げますと、
まずは販促のリニューアル、それからハードのリニューアル
という順番で実施したものが、最も効果的だったといえます。
ひとつには、閉店セールと開店セールという
大チャンスを確実にモノにしてゆくということと、
もうひとつは、既存店をどのように伸ばすかという視点が
必要になります。
単純に新しく入れた店だけが成功して、
既存店が伸びないリニューアルをやっても意味がありません。
単純にハードへの投資とテナントの入れ替えだけで
全体に改善はするものの、
既存店をどのようにプッシュアップして行くかという意味では、
既存店がリニューアルに向けて
チャレンジをしてゆこうという気持ちが盛り上がらないと、
「全体はリニューアルするけど、
自分の店は区画が動かないので、最低限の投資に抑えよう」
という消極的な気持ちになってしまって、
結果として全体がリニューアルしたのに
その店の売上はむしろ下がってしまう・・・
などということが現実に起こります。
周囲が新しくなったことからも、
相対的に見劣りするようになってしまいます。
こうならないようにするために、
まずは全体のテナント勉強会を実施して、
リニューアル前にまず現在の状態で販促と売場づくりで
売上を増加基調に持ち込みます。
これが重要で、ここで勢いが出て気持ちが前向きにならないと、
いくら数年に一度のリニューアルとはいっても
何もしない消極的な店が増加してしまうのです。
大手チェーン店は一定の投資サイクルがありますが、
地元店やリージョナルチェーンは
ケースバイケースで判断することもあるためです。
そうして全館を盛り上げ、
閉店販促で過去最高売上・集客を実現しようというのが
閉店までの目標になります。
私どもがお手伝いした中では、
現実に過去最大売上を記録したケースは多数あります。
リニューアル後の業績目標も二桁アップです。
そうしないとリニューアル投資も回収に至らなくなります。
数値目標も見据え、ソフト面できちんと対策を実施し、
そのうえでハードに相応の投資を実施する、
これがSCリニューアルの王道といえます。
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【SC経営のヒント288】:『販促も大リニューアル』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.288 ━ 2011.07.14
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:販促も大リニューアル』
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『販促も大リニューアル』
商業施設のリニューアルは、ハード、ソフト共に
定期的に実施するのが通例ですが、
なぜか販促だけはリニューアルされていないのが実際です。
調子の良いSCでは、1年で1割のテナントを入れ替える
ソフトリニューアルに挑戦していますし、5~7年を目安に
ハードを含めた改装(部分)リニューアルをしています。
ここ10年で、ソフト、ハードを含めて
1回もリニューアルができていない商業施設の現状は
かなり厳しいと言わざるを得ません。
テナント専門店の業績が商品の品揃えで決まるように、
SCの業績はテナントの店揃えで決まります。
時代に合った商品・サービスを準備し、
それを効果的に告知することが販促だとしたら、
テナントの入れ替えによって販促もリニューアルするのが
当然と言えます。
特に、リニューアルを機に大きくテナントを入れ替えたSCでは
顧客層が変わることがあります。
そこでは、中心となる顧客層に合わせた
ツール・媒体選びが重要です。
例えば、食品SMの売上構成が高いNSCでは
中心となる顧客層が年配の主婦なので
チラシ、ポイントカードが有用ですが、
駅ビル、ファッションビルであれば、
若年層が中心顧客なので、
タッチポイント式のケータイメール販促のほうが効果的です。
また、レジャー、サービス系のテナントが多い場合は、
露出期間の長いフリーペーパーのレスが高いですし、
ファミリーが多い場合は、無料で子供を遊ばせられる
イベント催事が効果的です。
最近は、ネットがTVの視聴時間を越えてきていますし、
今後はスマートフォンが主流になるでしょう。
このように、お客様が利用するツールが常に変化をしている中で、
従来通りのチラシ、DM、ポイントカード、TVが主流の販促が
当らないのは当然です。
実は、こうした新しいツール・媒体へのリニューアルには
大きく2のメリットがあります。
1つ目は販促コストが安くなり、
同じ予算内で頻度よくお客様にアプローチできる点。
2つ目はデータがとりやすく、このデータを活用することで、
館内シェア(買いまわり店数)アップに貢献できる点です。
この店あまりの時代に、
リニューアルするテナント専門店の後方支援を
デベロッパーがどう応援できるかが問われはじめています。
販促を大リニューアルすることで、
真の地域一番店を目指してもらいたいものです。
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【SC経営のヒント287】:『最新リニューアル成功事例』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.287 ━ 2011.07.07
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『最新リニューアル成功事例』
昨年からお手伝いをはじめ、震災直後にリニューアルしたお店が、
その後絶好調です。
たまたまリニューアルを計画していたときに時期が重なり、
タイミングがよかったというのもありますが、
リニューアル前に勉強会を何度も開催し、
レイアウトも手がけさせていただいて、
基本に忠実な店づくりへと変更したことが効果的だったと思います。
ここで重視した、リニューアルに際しての基本とは
以下のようなことです。
・坪当たりの在庫量・商品アイテム数を増やす・・・売場面積を
可能な限り増やし、坪当たりアイテム数を増やしました。
棚と棚の間の通路をぎりぎり狭くして1本余分に差し込むなど、
坪当たり商品密度を上げて坪在庫も増やしました。
・分かりやすいレイアウトに変更・・・ある程度大きさのある
店でしたので、何がどこにあるか分かりづらく、
お客様から問い合わせが多く、店員さんの手をとられていました。
なので、常識的に分かりやすい流れになるように配列を変更し、
何がどこにありそうなのか直感的に分かりやすい並べ方にしたところ、
それまでひっきりなしに問い合わせのあった商品の問い合わせが
ぱったりとなくなった(もちろん売上UP)とのことです。
・パーソナルユースを前に、ホームユース、業務ユースを後ろに
メイン通路のエンドにもってくる商品はパーソナルユース関連にし、
業務で使うようなものは売場の奥に配置換えしました。
もっとも、十分ではないため、リニューアル後も
棚換えをやっています。
もちろん、ほかにもいろいろあります。
こうやって文字にすると当たり前のようなことばかりですが、
実際には現場ではなかなかこうなっていないものです。
特に、リニューアルで陳列棚を低くして坪当たりアイテム数や
在庫高を減らした結果、売上まで落としているスーパーストアが
ときどきあります。
そのような失敗を冒さないためにも、
基本を知る必要がありあます。
坪売上=坪あたり在庫高×回転率 ですので、
もしも在庫高を半分にしてしまったら、
回転率ははたして倍以上になりますか?
アイテム数を減らして回転率が上がりますか?
という簡単な想像をしてみてください。
なんとなく、業界で流行だから、あの会社もやっているから・・・・
そのような「流された」リニューアルをしないためにも、
基本を正しく理解することが大事と思います。
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【SC経営のヒント285】:『SCの基礎集客力を上げよう!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.285 ━ 2011.06.23
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SCの基礎集客力を上げよう!』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『SCの基礎集客力を上げよう!』
SCの基礎集客は核店舗で決まります。
ここで言う核店舗とは、館集客に頼ることなく、
自らが販促をして集客できる店舗を指します。
例えば、GMS、SM、HC、大型専門店などとなりますが、
この核店舗の基礎集客が高ければ
支えられるテナントの客数が読みやすいのが実際です。
ですから、フロア集客を上げるためにも、
核店舗が各フロアにあるのが理想です。
これらの核店舗で最も基礎集客力が高いのがSMです。
それは、SMが最も購買頻度が高く、
マーケットが大きい食品を扱っているからです。
購買頻度の低い衣料、住関連を扱う大型専門店に比べて、
販促することで1日単位で基礎集客を上げることができるのが
SMの最大の魅力です。
例えば、平日の火曜市や100均一、
週末の朝市やポイントデーなどでです。
最近はSM+大型専門店(衣料・住関連)で
GMS機能を持たせたSCが増えていますが、
やはり、基礎集客力はGMSのほうが高いといえます。
衣料、住関連は食品ほど、購買頻度が高くないので、
どうしても販促の頻度が減ります。
GMSの場合は、同グループなので、
食品、衣料、住関連が同一日に販促することができ、
月単位で紋日をつくりやすい点がポイントです。
つまり、GMSのほうが特定曜日にお客様を集客する名物催事を
つくりやすいのです。
例えば、1,2,3の市、20日、30日の感謝デーなどです。
多くのSCで売上が下げトレンドにあり、
販促費も同様に下がっている中で、基礎集客を上げるには
従来の販促内容を見直さなければなりません。
その際に、重要なのは回数(頻度)です。
減った販促費の中で回数だけは昨年並みを維持する。
または、それ以上の回数をするには、
最も基礎集客力のあるSMを全体販促の柱にすることが必要です。
全店参加型の販促は、広域商圏となるため販促費用が嵩みます。
一方、SMは足元商圏なので、商圏(枚数)を絞り、
回数を多くできるメリットがあります。
下げトレンドにあるSCは、まずはSMを柱に圧倒的に集客できる
名物催事づくりに取り組みましょう。
全店参加型の販促から、基礎集客の高いSMに販促費を
投入することで、結果的に全店の客数アップに
寄与する販促施策への切り替えが求められています。
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