【SC経営のヒント392】:『ホテル・旅館のブランド戦略』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.392 ━ 2014.10.02
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:ホテル・旅館のブランド戦略』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『ホテル・旅館のブランド戦略』
ひとくちに“宿泊施設”のブランディングといっても、実はホテル
と旅館ではブランディングにより期待できる効果に違いがあります。
期待できる効果が異なるため、その施設形態(ホテルなのか旅館な
のか)によってブランディングも変える必要があります。
ではホテルと旅館では、そのブランディングによる効果にどのよう
な違いがあるのでしょうか?
ここで2つのケースを想像してみてください。
ケース1.九州のローカルチェーンホテルが東京に進出する。
そのときの九州にある既存ホテルへの影響は?
ケース2.別府の旅館が、箱根に進出する。そのときの別府にある
旅館への影響は?
携わった事例でも同傾向ですが、一般的に答えは以下のとおりにな
ります。
ケース1の場合は、九州にある既存ホテルも稼働率が上がります。
東京に進出する=東京圏在住の人がそのブランドを認知することで、
東京圏在住の人が九州へ出張する際に、知っているブランド=何と
なく安心・安全なブランドということで、予約を受けやすくなり、
結果として稼働率が上がる傾向にあります。
ケース2の場合は、別府にある旅館は、ほとんど影響はありません。
箱根に進出する際の広告宣伝分くらいは集客にプラスの影響をもた
らしますが、あくまで一過性のものに過ぎません。
以前に、台湾に進出した加賀屋(「プロが選ぶ日本のホテル・旅館
100選」にて34年連続日本一の名旅館)の役員の方とお話しする機
会がありましたが、日本の加賀屋と、台湾の加賀屋では顧客の共有
は少ないとのことでした。
台湾進出時はテレビの経済番組でも取り上げられ、台湾人を日本の
加賀屋に呼び込むためのステップとして戦略が伝えられていました
が、実態は異なるようです。
では、ホテルと旅館ではなぜこのような違いが出るのでしょうか?
これは「旅」(=宿泊を伴う外出)におけるホテルと旅館の役割の
違いが影響しています。
まず旅におけるホテルの役割ですが、ホテルを利用するような
「旅」の場合、ホテルは、あくまで旅の目的ではなく、何か他の目
的があって、ホテルは宿泊の手段に過ぎないことが多いです。
どこかに泊まらなければいけない状況下で限られた選択肢から、
そのホテルを選んでいるだけです。
このような消極的な需要の場合、ホテルへの期待は「安全」
「安心」「清潔」など、宿泊における必須要件の安定提供が、より
重要となります。
ブランディングの際も、上記の要素に焦点を当てた打ち出しが効果
的です。
一方、旅館は、その旅において旅館の利用すること、それによって
得られる体験が目的になっていることが多く、わざわざ泊りたい旅
館を探して、その旅館を楽しみに旅行に出かけることが一般的です。
もちろん予算などはありますが、地域が制限されることはなく、
あくまで好きな場所を探すのです。
このような積極的な需要の場合、旅館への期待はズバリ「宿泊する
魅力」です。
チェックインからチェックアウトまでの時間における体験の感動の
最高値がいかに高いかが、より重要となります。
ブランディングの際も、その感動のピークに焦点を当てたストー
リーづくりが効果的です。
皆様の施設が打ち出しているメッセージは、その施設に適しているか?
是非、今一度確認してみてください。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本 真輝(やまもと まさき)
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発行所:株式会社船井総合研究所 経営戦略事業部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント391】:『商品の先にあるハッピーを伝えていますか?』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.391 ━ 2014.09.18
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:商品の先にあるハッピーを伝えていますか?』
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『商品の先にあるハッピーを伝えていますか?』
売れる販売員と売れない販売の違いは何か?
売れる販売員は商品の先にあるハッピーを提案し、売れない販売員
は商品そのものを売ろうとします。
お客様がその商品を買うことでどうなりたいかをわかっているのが、
売れる販売員なのです。
つまり、売れない販売員はお客様の健在化した欲求(ウォンツ)に
応えようとし、売れる販売員は潜在化した欲求(ニーズ=シーズ)
に応えようとするのです。
売れない販売員は商品で勝負するので、同じ商品なら価格がやすい
店に逃げられ、商品在庫がなかったら、せっかく接客したのに売る
ものがなくて販売機会を失います。
売れる販売員は、お客様の潜在ニーズにこたえようとするので、代
替商品を提案できますし、買い上げ点数のアップも可能です。
とかく、現場は予算に縛られ、商品だけを売り込む傾向にあります
が、商品を売り込もうとすればするほど、売れないのが現実です。
ジャパネットタカタの高田社長は、ラジオ通販から今の事業をス
タートされたため、商品そのもので勝負するのではなく、お客様に
商品の先にあるハッピーを届けることができたのでしょう。
商品の先にあるお客様の笑顔が思い浮かべられますか?
どこまで、商品でなくお客様に関心を持っていますか?
そして、お客様を観察していますか?
ぜひ、商品の先にあるお客様の笑顔のために、シーズに適した提案
をしていただきたいものです。
船井総研では、売れる販売員になるための診断チェックを用意して
おります。
興味のある方はお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
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【SC経営のヒント390】:『GREE「ラブホ予約アプリ」の爆速終了を考察する』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.390 ━ 2014.09.11
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:GREE「ラブホ予約アプリ」の爆速終了を考察する』
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『GREE「ラブホ予約アプリ」の爆速終了を考察する』
GREEがラブホテルの予約ができるアプリ「Tonight for Two」の
サービスを9月3日をもって終了したことを発表しました。
当アプリはサービス開始の8月11日から1ヶ月足らずでのサービス終
了ということになり、その終了までの期間の短さより驚きを以って
ニュースとして伝えられたようです。
またサービス終了の経緯についてGREE広報が「社内外から色々なご
意見があり、それらの議論を踏まえて総合的に判断した」と説明し
たことから色々なニュース記事やブログにて終了理由の憶測が広
まっています。
■どんなアプリだったのか?
リリース当時の発表記事を紐解くと、本アプリについて下記のよう
に説明されています。
今夜のラブホテルが10秒で予約できます、をコピーとし、ラブホテ
ルの当日予約に特化させたもので、6月11日にGREEがサービスイン
した高級ホテルの当日予約アプリ「Tonight」のラブホテル版であり
せっかくホテルに行ったのに満室で入れなかったというニーズに
対応できる、としています。
アプリを立ち上げると、GPS機能により現在地より一番近いラブホ
テルが順に表示され、各ホテルの外観や部屋の内装、ロビー、アメ
ニティなどが確認でき、気に入ったホテルがあれば、予め登録した
クレジットカード情報をもとに、そのまま決済し、最短10秒で予約
が完了する仕組みです。
加盟ホテル側としては同サービスを利用することで、周辺ホテルの
情報をリアルタイムに見比べながら、当日の空室を自由に価格設定
して販売でき、売上および稼働率の向上とともに、当日予約だから
こそできる割安価格を利用者に提案することで、新たな顧客開拓、
集客が見込める、というものでした。
コストとしても初期手続料3万円以外は、予約成立時の手数料のみと
リスクを抑えた契約条件だったようです。
GREEとしては、突発的に発生する(=前以って予定が決まらない)
傾向が強いラブホテル需要に対し、ユーザーに最も身近なデバイス
であるスマホを活用したアプローチによって、マッチングを図ると
いう狙いだったと考えられます。
当時の発表にもありますが、従来よりGREEが培ってきたスマホのノ
ウハウを活用できる事業、とアナウンスしています。
■なぜ終了したのか?
各所の記事等では、サービス終了の理由として
1)ラブホテルは突発的な需要特性のため予約という概念に馴染ま
  ない
2)先行サービス(ハッピーホテルなど)がすでにある
3)上場企業としての適性の問題
などが挙げられています。
東証一部上場企業であるGREEがアダルト要素を含むラブホテル事業
に関わるという問題は、火を見るより明らかですが、さすがに事前
検討していないとは考えにくいので、あくまで事業性が不足してい
たという前提で、その要因を考えたいと思います。
■本アプリを取り巻く環境
ラブホテルに限らず、ホテルや旅館では間際のダンピング販売とい
うモチベーションが存在します。
ホテル・旅館の空室(=在庫)は、通常の流通業と異なり、明日に
持ち越せるわけではないので、稼働率の最大化を目指すにあたって
は、基本的には毎日の在庫を売り切る必要があります。
ちょうど食品SMの惣菜コーナーのおつとめ品と同じです。
(ここではホテル・旅館のブランドイメージや、CRM観点からの
ダンピング販売自体の適否については考慮外とします。)
このモチベーション自体は、スマホの普及などに関係なく、従来よ
り存在しており、大手宿泊予約サイトでの「当日販売」設定や、
クーコム株式会社によるホテル・旅館予約サイト「トクー」
(http://www.tocoo.jp/)のように間際在庫の安値販売サイトとし
ての特性を強く打ち出したサイトが、その受け皿となっています。
但し割安ではあるものの、あくまで売れ残りであり、当然、当日空
室がたくさんある施設=人気がない施設であることが多く、ユー
ザーが本当に利用したい施設が割安で販売されていることは少ない
のが実態です。
これはラブホテルにも言えることで、やはり当日ダンピングしても
販売したい施設と、知名度の低いアプリをダウンロードしてまで、
わざわざユーザーが予約したい施設はミスマッチがあったことは容
易に考えられそうです。
■サービス終了の要因
本サービスはマッチングのため、需要側(ユーザー)と供給側
(ラブホテル)の両方を囲い込めて初めて成立します。
一般的に事業のスタートアップ時には、需要側のボリュームもしく
は供給側の目玉が必要とされますが、現行のスマホアプリ市場にお
いてプラットフォームはgoogle play、App storeが掌握しており、
需要の囲い込みが困難だった可能性があります。
本アプリに限らず、ネット業界では広告宣伝費を抑えてテストマー
ケティング的に展開しつつ、順次広告宣伝費を投下していくため、
ある程度想定済みだったはずです。
となると、供給側の目玉が必要になるのですが、「スピーディーに
少人数で事業を立ち上げた結果」(サービスイン時のコメント)と
して、リリース時点では関東1都6県のホテル情報約30件の掲載に留
まり、たとえば港区で1件、渋谷区では0件という状態だったを踏ま
えると果たしてユーザーが欲しいホテルがあったかは非常に疑問で
す。(約1ヶ月後の終了時点では約40件)
終了の要因については諸説があるようですが、
当該業界を攻略していくために、ユーザーが欲している「押さえド
コロ」を把握していなかった(もしくは説得できなかった)ことも
終了の要因の1つと言えそうです。
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【SC経営のヒント389】:『客数と客層』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.389 ━ 2014.09.04
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:客数と客層』
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『客数と客層』
SCオフ会でたびたびお伝えしていることではありますが、店舗の客
数増とは、すなわち客層の増加になります。たとえばミセス中心
だった店にファミリー客層が来店するようになった、あるいは近隣
客層中心だった店に、少し遠くからも目的来店客が増えた、一人客
が多かった店にカップルやグループ客が増えるようになった、とい
うことになります。
基本的な原理原則を整理しておきますと
・一人客よりグループ客が増えたほうが「組単価・組客数」が増え
るため、客数増売上増につながりやすくなります。大型商業施設に
とってもっとも増やしたい客層は「三世代ファミリー集客」となり
ます。
・遠方来店客が増加したほうが、高単価品の販売が伸びる。これ
は、わざわざ買いに来たから、という気持ちが働くからでしょう。
商圏は時間とともに縮小する傾向になりやすいため、商圏を拡大さ
せるための大型催事が年に何回か必要になります。
・若い客層が増えたほうが店の雰囲気が明るくなり、上品な客層が
増えたほうが店のグレード感が上がります。
お客様が感じる「お店の雰囲気」というのは、店づくりや商品やス
タッフの質ももちろん影響しますが、最終的には「自分以外の他の
客層」が決めることになります。
まずは、お店側が、いまよりもっと「こんなお客さんに利用してほ
しい」というお客様のイメージをはっきりと持つところからスター
トです。そのうえで、そういったお客様にご来店いただくきっかけ
づくりとしての販促企画を考え、さらに来店されたお客様に楽しん
でご利用いただける商品やメニューを用意して、狙った客層の増加
をはかるという取り組みが可能です。
多くの現場では 売上アップ=客数アップ なわけですが、それは同
時に =客層拡大 となることであり、さらには狙った客層を狙って
増やしてゆこう、という取り組みになります。
どういう客層を増やしたらよいか、については、平日土日の時間帯
別に館内の客層をくまなくチェックしてみることが大事です。
ある都市部の商業施設では、平日の午前・昼・午後・夕方・夜と休
日では、まったく異なった客層が来店していました。それぞれの客
層の関連性はまったくといっていいほどなく、近隣オフィスワー
カー、子連れファミリー、移動途中のビジネスマン、館内の娯楽施
設に来館した人、リタイアメント層、観光客、インバウンド、など
など、多種多様なお客様が時間帯ごとに入れ替わっています。
普段の販促企画を考えること、リニューアルに際して店舗構成を考
えること、そういったことのベースは「それは誰のために?」で
す。それがしっかり見えているかどうかで成果は異なってきます。
自店の客層はどうなっているのか、それはどう変化しているのか、
定点観測で見てみることをぜひおすすめいたします。
また、客層という言葉の意味するものも、多種多様になりますの
で、自店ならではの「客層の定義」も、館ごとに必要となります。
自店にとって適した「客層の分類・定義」をぜひ考えてみていただ
けましたらと思います。
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【SC経営のヒント388】:『インバウンド対応、できませんか?』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.388 ━ 2014.08.28
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:インバウンド対応、できませんか?』
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『インバウンド対応、できませんか?』
2013年に訪日外国人旅行者1,000万人を越えましたが、2014年も訪日旅行者数は
好調に推移しています。
次のKPIは2020年2,000万人、2030年3,000万人と拡大に向けて、ビザ発給要件の
緩和や羽田国際線発着枠の拡大など、さまざまな政策の後押しがあります。
訪日外国人の日本国内での旅行消費額が2010年に1.3兆円のものを2030年4.7兆円
という目標もあります。
もちろん数字もその影響が出ており、財務省データでは2014年4月に大阪万博時
以来旅行収支(インバウンドが国内で使う金額から、日本人が海外で支払う金
額を差し引いたもの)が単月黒字化しました。
そして物販にも影響のある免税対象品目が10月1日より外国人旅行者向け消費税
免税制度が変更になり、全商品が免税対象となります。
船井総研ではよく、時流適応のお話をさせていただきますが、インバウンド向け
の施策はまさに時流適応です。
「その恩恵を受けるのは都心の百貨店だけでしょ」「ここには観光客が来ない」
という声も聞こえてきますが、本当にそうでしょうか?
中国からの訪日要件が緩和され、個人旅行者が増えて、今までのツアールートとは
異なるルートが増えてきました。
沖縄のダイビングショップでも外国人旅行者が増えていますし、今まで国内旅行者
が減っていた伝統工芸品店にも予想外の来店が増えています。
ドラッグストアでも、お土産消費をとれているのは、店頭前を歩く外国人への
店頭大量陳列と外国語POP訴求ができている店です。
地方でもWEBサイトで観光客向け訴求をしている個店がでてきています。
図らずもSNSでおもしろい商品が拡散され、youtubeにアップされ、海外の方が見て
来店されるといった以前にはなかった動きもでてきています。
インバウンド対応は諦めるのではなく、時流に対応するには自店では
どうしたらよいかを考えてみてはいかがでしょうか?
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★最新動画 「ナショナルチェーンでも差別化できる」
http://www.funaisoken.co.jp/movie/temp/movie_show.html?movieId=83&movieMode=sample
★週刊メルマガ 【ショッピングセンター経営のヒント】
http://www.funaisoken.co.jp/site/column/column_1182169691.html
★ショッピングセンターチームサイト
https://sc.funaisoken.co.jp/
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【SC経営のヒント387】:『生き残りをかけたSCブランディング』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.387 ━ 2014.08.21
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:生き残りをかけたSCブランディング』
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『生き残りをかけたSCブランディング』
SC生き残りのポイントは、施設の集客力アップにあります。
SCの集客力は、戦略的にはリニューアル、戦闘的には経常販促で決
まります。
このリニューアルと経常販促を効果的に推し進めるために、最近SC
ブランディングという話が増えています。
ですからSCにおけるブランディングは既存施設のリニューアルに伴
うケースが多いようです。
一般的に、SCブランディングでは、
(1)複数施設の屋号の統一化、
(2)それによるシステム統一化、
(3)共通販促(主にポイントカード)
の3つの取り組みが多いようです。
特に、複数施設を所有するデベロッパー、あるいは管理するPMに
とっての目先の課題は苦戦施設の集客力アップですので、より上位
施設の屋号(ブランド化)はテナントリーシングのしやすさもあり、
ブランド化の大きな目的となるようです。
直近では、JR東日本の駅ビル会社のアトレ化、東急不動産SCマネジ
メントのキューズモール化などがあげられます。
これらのSCブランディングは、上記にあげたメリットはありますが、
今後の生き残りを考えていく上で、同質化というデメリットも存在
します。
特に、SCブランディングの最大のメリットであるテナントリーシン
グにおいては、この同質化(テナントの同質化)が顕著にあらわれ
ます。
つまり、屋号統一などのブランディングは、企業にとっての全体最
適であり、各施設はその中でどう部分最適をして、差を生み出すか
が問われるのです。
これは既に全国展開しているイオンモールでも商圏相応、力相応に
どう生き残るかを模索しているところです。
このような施設をお手伝いする際に、私自身が注力しているのは、
施設そのものではなく、入居するテナントに差を生み出してもらう
ことです。
ご参考までに、下記動画をご覧いただければと思います。
http://www.funaisoken.co.jp/movie/temp/movie_show.html?movieId=83&movieMode=sample
ナショナルチェーンでも商圏相応、力相応に差別化できる。
これが、SCブランディングによって集客力アップを果たした施設の
次なる取り組みのポイントになります。
ぜひ、ブランディング効果を最大化するためにも、テナントリレー
ションの強化をはかっていただきたいものです。
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【SC経営のヒント386】:『アベノミクスによる規制緩和と、その実態~個人対個人の宿泊仲介ビジネス~』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.386 ━ 2014.08.07
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:アベノミクスによる規制緩和と、その実態
 ~個人対個人の宿泊仲介ビジネス~』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『アベノミクスによる規制緩和と、
 その実態~個人対個人の宿泊仲介ビジネス~』
前回(6/19)の記事で、アベノミクスにおける宿泊業界への規制緩
和について記載しましたが、今回は、その続きとして、実際に始
まっている具体的なビジネスについてご紹介したいと思います。
「Airbnb」(エアビーアンドビー)というサービスをご存知でしょ
うか?
この会社は、2008年にカリフォルニアで創業され、旅行者と、その
旅行先に家を持ち居住している人のマッチングサイト、いわゆる
「宿泊仲介サイト」を運営している会社です。
旅行者(ゲスト)は、訪問する都市と、滞在日(チェックイン日と
チェックアウト日)を入力すると、宿泊可能な部屋がリストアップ
されます。部屋は、貸切・個室・シェアルームの3タイプから検索
でき、さらに価格帯にてフィルターをかけることができます。
気に入った部屋へのゲストから予約リクエストが承認されると、登
録した支払情報に基づき、料金が一旦、Airbnbにて引き落とされ、
部屋の提供者(ホスト)にはチェックインの24時間後にAirbnbより
料金が支払われます。
Airbnbはゲストとホストの決済の間に入ることで、ゲストから6~
12%(部屋料金に上乗せ)、ホストから3%(部屋料金から天引き)
の手数料をそれぞれ受け取っています。
ビジネスモデル自体は、従来型のオンライン宿泊予約サイトを殆ど
変わっておらず、革新性は低めですが、部屋の提供者を、事業者
(=ホテル)ではなく、個人としたところに新規性を見出すことが
できます。
今までも個人所有のコンドミニアムを事業者が借り上げ、もしくは
ホテル営業を受託して、その部屋を、事業者が直接、もしくは宿泊
予約サイトなどの販売代理店を通して、旅行者に販売することは一
般的に行われてきましたが、間に事業者が入らないという点が新し
いといえます。
間に事業者が入らないことで、損益分岐が低く、類似した立地の部
屋でもホテルより安価に設定されていることが最大の強みです。
(かつ、そこそこ部屋のセンスが良い。)
すでに190の国、34,000以上の都市にて、宿泊できる部屋が登録さ
れ、1,700万人以上が、ゲストとして当サービスを利用したことが
あるそうです。(公式サイトより)
事業規模では、たとえば宿泊予約サイト大手のじゃらん.net

における2013年7月~2014年6月の12ヶ月間の実績が7,350延泊であ
ることを踏まえると、まだまだこれからという段階と思っていただ
ければと思います。
さてそんなAirbnbですが、日本での展開がどうなっているか、です
が・・・たとえば渋谷区だけで171件の部屋が登録されています。
あくまでホテルの軒数ではなく、部屋数ですので、だいたいビジネ
スホテル1軒分くらいの供給です。
前回の記事でアベノミクスでの規制緩和した「旅館業法」との兼ね
合いでいうと、旅館業法自体は、「宿泊料を受領して、人を宿泊さ
せる営業」をホテル・旅館として定義しているため、Airbnbにて登
録された部屋については、本来はホテル・旅館として規制の対象と
なりますが、今のところ、部屋を提供している個人が、あくまで
「一時的」に貸しているだけであり、「継続的」に貸しているわけ
ではないという見解のもと、「寛大」な対応をしているというのが
実状のようです。
国内では規制緩和の壁がありますが、事業者が提供していたサービ
スのサプライヤーを個人に切り替えることで、圧倒的に価格競争力
を持たせるというのは、面白い試みだと思います。
折りしも7/29に総務省から発表された住宅・土地統計調査結果
(速報)によると、全国の空き家率が13.5%と前回調査時より0.4ポ
イント増加し、過去最高を記録したことが発表されました。
人口の高齢化を踏まえると、今後の空き家率の上昇が確実視される
なか、新たなビジネスの可能性があるかもしれません。
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【SC経営のヒント385】:『ひとつの店』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.385 ━ 2014.07.31
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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『ひとつの店』
SCと百貨店の違いはなんですか?と問われることがあります。
もちろん、さまざまな違いはあるのですが、私はこのように答えて
います。
SCのスタッフに他のテナントのことをたずねても「わかりません」
としか返事が返ってこないが、百貨店のスタッフに他の売り場のこ
とをたずねたら、ちゃんと説明してもらえる。
百貨店では、消化であれテナントであれ、百貨店全体でひとつの店
という意識があり、スタッフにもそのことを伝えて「他の売り場の
ことも知ろう」という意識があります。
ですが、SCではまだまだ、各店が自分の店のことしか知らないのが
現状といえます。
これはたとえば、一社で複合の業態をやっているような場合にも同
様です。
たとえばひとつの店で飲食と物販をやっているような場合です。飲
食は飲食で、物販は物販で一体化することは大切ではあるものの、
他の売り場と対立するようになってしまってはいけません。
俺たちはこんなに大変なのに、あいつらは楽しやがって・・・・こ
ういう、部門間対立を耳にされたことはよくあるでしょう。そんな
「感情的ロス」は、これからの店舗運営にとっては重大な弱点に
なってゆきます。
仕事は、何をやったところで大変なことに変わりはありません。時
間的精神的肉体的プレッシャーというのは、いかなる業種において
もあるものです。自分の成長のために辛い状況を打破しようと誰も
が前向きに考えるのですが、その一方で「隣の芝生が青く見える」
こともあるわけです。
複合店舗の店長は、たとえ短時間でもローテーションして別の部門
の仕事を手伝わせるべきだと思います。
SCにおいては、業種別会合や懇親会を通じて他のテナントスタッフ
との交流をはかれるようにすべきと思います。
チェーン店が増えて地元店が減った結果、単身赴任でやってくる店
長も多いです。
チェーン内での人的交流も薄ければ、館のなかでの人的交流も薄
い。たまにやってくるマネージャーは好き勝手言って帰っていくだ
け、SCでの会議では伝達事項を聞かされるだけ・・・こんな毎日で
は、寂しくなりやる気が出ません。
人の「やる気」は人間関係からです。人間関係が良好ならやる気は
出ます。
競合他店と商品の差別化も立地の差別化もなくなってきて、店舗ビ
ジネスが取り組まねばならないのは「人材での差別化」です。とく
に外食産業などではこれが決定的な差を生みます。
人のやる気を出すには、交流し一体化すること。
SCの運営管理でも、こういうことを重視してゆく時代になったとい
えます。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本 匡(やまもとただし)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
発行所:株式会社船井総合研究所 第2経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント384】:『中国地方の宿泊施設』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.384 ━ 2014.07.25
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:中国地方の宿泊施設』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『中国地方の宿泊施設』
しばらく業界動向の記事が続きましたので、
久しぶりに全国の面白い取り組みを実施しているホテル紹介の記事
に戻りたいと思います。
大手チェーンや比較的新しい施設を取り上げさせていただきましたが
今回の記事では、とある地方チェーンにスポットを当てて、
紹介します。
・出雲グリーンホテルモーリス
中国地方のチェーンホテル、グリーンホテルモーリスの出雲店です。
チェーンとしては2号店ですが、1号店はすでに建替えていますので、
現存するホテルのなかでは、最古参の建物であり、その後のチェーン
化へのオリジナルホテルともいえます。
(すでに建替済の1号店はS59年開業ですが、出雲店はH13開業、
以降は3~5年の間に1軒開業させています。)
ホテルの概要ですが、2001年開業の宿泊主体ホテルです。
JR山陰本線の発着駅である出雲市駅の駅南側徒歩1分に立地し、
客室数は198室と、一般的な規模の部類です。
出雲というと2013年の伊勢神宮との同時遷宮で観光面が非常に盛り
上がりましたが、周辺には工業団地があり(なんと県内総生産額の
うち、約40%を出雲市が占めています!)、ベースの需要としては、
ビジネス関連の宿泊出張に支えられています。
そのため、大手チェーンもある程度出揃っており、駅周辺には
アルファーワン(1989年)、ツインリーブス(2001年)、スーパー
ホテル(2003年)、東横イン(2005年)が競合しています。
このホテルの特長ですが、かなり抽象的な表現になってしまいますが、
「宿」としての平均点がどこを切り取っても高いことです。
いわゆる「かゆいところに手が届くような」サービスです。
これは、例えば「掲示物」で顕著です。
ホテルの共用部や客室など様々なスペースに掲示されている印刷物
ですが、1つ1つが社内制作されており、かつ見た目・わかりやす
さが洗練されています。そして明らかに制作時期が異なるにも関わ
らず、デザインが統一され、施設として調和がとれているのです。
(だから見やすい、ともいえます。)
通常の営業のなかで、いわゆる「お知らせ」や「キャンペーン情
報」「新サービスの案内」など様々な印刷物(かといって、わざわ
ざ外注するほどでも無いもの)を掲示する場合がありますが、
これを実はしっかり作りこめているホテルとは大手チェーン以外で
は、殆ど無いはずです。
かつ、その大手チェーンの場合は本部制作であり、現場では送付さ
れてきたものを掲示するだけとなっています。
これが現場できるということは、制作業務を教育するだけではなく、
どんな情報をどこに貼ると、よりサービスとして改善するか?より
親切か?を現場で考えることができるということです。
もはや言わずもがなではなりますが、これが出来ると特別な設備が
なくても、確実に良いホテルになりますし、またこの人材の能力に
悩みを抱える総支配人・ホテル経営者は非常に多いのではないで
しょうか?
ちなみに3号店以降の出店では、この優れたオペレーション能力を
維持したままハード的なデザインを洗練させていますので、より改
善されています。
機会があれば是非、ご宿泊されて体験しに行ってみてください。
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【SC経営のヒント383】:『店舗視察のポイント』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.383 ━ 2014.07.10
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:店舗視察のポイント』
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『店舗視察のポイント』
最近、お付き合い先の商業施設やSMから店舗視察の仕方を教えて欲
しいというオーダーが増えています。
競合店にしても、モデル店にしても、船井総研のスタッフは何をポ
イントにして、どのように見ているのかを知りたいというのです。
これは、現場経験の少ないスタッフへの教育というよりも、ベテラ
ンスタッフに対しての要望が多いのが実際です。最近の事例を紹介
させて頂きます。
都内で数店舗展開されているSMチェーンの場合
このチェーン店は駅近くに150坪タイプのSMを展開しており、これ
まで非常に高効率な売場展開をされていたチェーン店です。これま
での競合出店は駅から離れた場所に出店する大型店でした。それが、
今回駅コンコース下に同規模のSMが出店して、その対策も兼ねて周
辺の競合店舗の視察をしたいとのことでした。
この時にお伝えした視察ポイントは下記になります。
店舗視察は自店の業績アップをすることが目的で、そのためには自
店の本当の競合とモデル店を知ることが重要です。
つまり、施設の立地、規模、ブランドによって客層が変わることを
認識して、競合となるモデル店を知ることがスタートになります。
今回のケースでは、大きく駅近くの小型店と駅遠くの大型店に分か
れます。
駅近くの小型店は通勤の有職主婦、サラリーンマン、通学の学生が
主な顧客となり、駅遠くの大型店では、近隣ファミリー客が主な顧
客になります。
当然、客層が違えば売れる商品も変わります。
また、同じ駅近くの小型店でもブランドによって、客層が変わります。
例えば、自店のようなリージョナル店舗では年配層が多く、ナショ
ナルチェーンの駅構内店舗では若年層が増えます。
今回のケースで言うと、自店の直接的な競合は駅近くの小型店であ
り、この店舗といかに共存共栄していくかがポイントになります。
そもそも、大型店に流れているお客様は自店を利用されているケー
スが少なく、店舗規模から言ってもモデルにもなりにくいのです。
つまり、駅近くの小型店の商品展開(アイテムの絞込み)、売場展
開(一点突破)を参考にしつつ、客層の違う商品で差別化をはかっ
ていくことになります。
ですから、店舗を視察するときのポイントは自店の各カテゴリーの
中で、買上点数の高い上位3品(年間定番、シーズン商品、自店客層
にあっている商品)がこの競合となるモデル店でどう展開している
のかを視察するのです。
どこの場所に、何フェイスで、いくらで売っているのか?をチェッ
クするのです。
その際に、実際に商品をかってみることが大切です。
そうすることで、商品の売り方の違いから、接客、サービスまで
トータルで商品価値を判断できるからです。
また、このような店舗視察は月(週、日)に1回定点観測で変化を
知ることも必要です。
ぜひ、自店の業績アップのためにも効果的な店舗視察をしていただ
きたいものです。
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