【SC経営のヒント263】:『比較販売 その1』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.263 ━ 2010.11.11
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:比較販売 その1』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『比較販売 その1』
ナショナルブランド商品はTVで宣伝され知名度も高いので愛用者も
多く、そういう商品がセールの目玉にもなりやすいため、スーパー
やホームセンターのチラシ目玉アイテムになることが多いです。
とはいえ、どこの店も同じような商材を目玉にすえるために粗利率は
低下し、売上はたつものの儲からない商品になることが多いです。
最近提案している取り組みの一つに「比較販売」というものがあり
ます。これは、知名度の高い商品と比較して、特定の用途に優れた
商材を選定して、売場で同一場所で提案しながら展開するというも
のです。
もちろん、選定される商品は知名度の高い商品と比べて高単価・
高粗利なものとします。また、特定の用途に優れていることが顧客が
使用して実感できるだけの性能差があることも大事です。
たとえば洗剤ですが、これも住居用の洗剤でカビとり性能に優れた
ものや洗濯用に柔軟材を必要とせずとも柔らかく仕上がる商品があ
ります。
メーカーの宣伝力にも限界があるため、そのような性能差はエンド
ユーザーにはなかなか伝わっていないのですが、一方で
「年末の大掃除にカビを落としたいが、なかなかうまく落ちない」
「敏感肌なのでなるべく柔らかく仕上がる洗剤がほしい」
といったニーズがあるわけです。
そういった「比較」をきちんと来店客にお伝えして、価値を納得して
いただけるように提案してゆくというのが、この比較販売の考え方の
骨子です。
「価値訴求」という言葉がよく使われますが、単品の価値を単独で訴
求しても分かりにくいものもあり、有名な商品、一般的な商品と比較
して提案すると分かりやすくなります。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本 匡(やまもと ただし)
編集担当:山本 匡(やまもと ただし)
発行所:株式会社船井総合研究所 第4経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
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【SC経営のヒント262】:『チームワークで買い回り店数をアップしよう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.262 ━ 2010.11.04
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:チームワークで買い回り店数をアップしよう』
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『チームワークで買い回り店数をアップしよう』
今、業績の良いSCはテナント間の買い回り店数の多いSCです。
どんなにテナント数が多いSCでも、買い回り店数が少なくては売
上が大きく伸びません。一方、テナント数が少なくても買い回り店
数が多ければ業績が良いのです。
これは、入店しているテナントも同様で、1人のお客様の買上点数
を上げているお店の業績が良いのです。
また、繁盛しているSCのポイントカード分析をすると、そこで働く
従業員、パート、アルバイトの利用率が高く、年間買上金額が高い
ことがわかります。一方、繁盛していないSCはその逆で、カード
そのものを持たず、利用もしていないことがわかります。
つまり、業績の良いSCは従業員の自店利用率が高く、お客様の
買い回り店数が多いSCということです。
これらの業績の良いSCでは、店長会やフロア会議がデベロッパ
ーからの情報伝達だけで終わらないのが特徴です。
例えば、テナント主導でお互いの理解を深めるグループワークを
し、その中で四半期毎の販促計画を発表し、一緒にできるイベント
を模索したりしています。また、お互いの商品や販売スタッフの
理解を深める(強みを共有)するための1分間アピールタイムをしたり、
スタッフ向けの新聞を発行したりしています。
話は変わりますが、ワールドカップで日本がベスト16までいけた
のは、チームワーク(組織力)であると多くのメディアが伝えていま
した。
当然のことながら、個々の身体能力や技術が高い選手を集める
だけでは試合には勝てません。そこに集まった選手同士がお互い
の強み・弱みを知り、チーム(組織)として目標を達成させるために
ベストな動きを個々人ができるかが重要です。
SCも同様で、ナショナルチェーンの一番店を集めれば業績が上がる
時代は終わりました。いかに館として、フロアとして、そこに集まった
ショップ、テナントのパフォーマンスを最大化できるかが今後のSC
運営に求められているのです。
まずは、チームワークで買い回り店数をアップすることを目標に、
テナント間のコミュニーケーションを円滑にさせる仕組み、仕掛け
を持ち、フロア販促でそれを応援していきたいものです。
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【SC経営のヒント260】:『SC中期計画の重要性』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.260 ━ 2010.10.14
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SC中期計画の重要性』
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『SC中期計画の重要性』
昨年はインフルエンザの影響があったため悪すぎた、という背景はあります
が、現場ではそろそろ底打ち感がでてきて、前向きに明るくなってきたのはと
ても嬉しいです。
さて、ときおり郊外型のSCの企画やリニューアルをお手伝いしているときに、
気になることがあります。
それは、核店舗と専門店の面積・店数のバランスです。
不動産ビジネスであるSCから、なるべく単位面積あたりの収益性を上げようと
する場合、小さな店を数多く入れたほうが坪賃料を上げやすいという傾向があ
ります。なぜならば、大型店はおおむね坪効率が低く坪当たりの賃料負担能力
が下がり、小型の専門店は坪効率が上がりやすいためです。
駅ビルなど、もともと流動客が多く集客力のある立地では、専門店だけをあつ
めて商業施設を構成することが可能ですが、郊外で集客してSCを成立させるた
めには、集客力のある大型店を最低1つから複数導入する必要があります。大
型店が集客し、専門店がその集客に乗っかって売上を上げるというイメージで
す。
永らく百貨店やGMSなどの大型店がその核店舗としての機能を果たしてきまし
たが、昨今ではSCそのものの大型化や、GMSの不調も伴って、食品スーパー、
家電大型店、スポーツ大型店、実用衣料大型店といった専門大型店が総合量販
店の代替として導入されるケースが増えてきました。
一般的な郊外型SCにおいては、このような核店舗の面積が全体の半分程度は必
要になる場合が多いです。それだけ賃料水準は低くとも集客力がある店舗を導
入することで全体の集客を維持し、残りの専門店からやや高めの賃料を頂戴す
ることで全体の収益バランスを確保するというのが郊外型SCのビジネスモデル
といえます。
ですので、核店舗の比率が高すぎる場合は収益を得る床が不足するということ
になりますし、専門店ばかりであれば全体に客数が稼げず、似たような専門店
ばかりが同じお客様を奪い合うという現象になりがちです。
もとより、SC全体のバランスというのは、物理的にも、契約などの縛りもあり、
そう容易に変更できるものではありません。ですので、SC全体のバランスが適
切かどうかということを判断したうえで、それを時流に応じて数年越しで変化
させてゆくという中期の計画性が必要になります。
いろんなSCで中期計画づくりが語られますが、大切なのは定性的なことに加え
て、このようなマーケティング・プランにのっとった中期計画づくりであると
いえます。そこに必要なのは経験に基づいた専門的見識であり、また同時に、
一瞥すればたいていのことは即座に判断可能なことでもあります。
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【SC経営のヒント259】:『比較提案をしよう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.259 ━ 2010.10.07
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:比較提案をしよう』
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『比較提案をしよう』
お客様の買い方が、かなりストイックになってきました。
まだ暑い、立ち上がりで買うのではなく、本当に寒くなってから買う、
一品サービスよりも、値引きのキャンペーンに集まる。
必要になる直前まで買わない、無駄な機能やサービスはいらない、
といったことが様々業態で見られるようになりました。
まさに実需期にしかモノ・サービスが売れない状態です。
前回、当コラムの253号で「期限をつける」をいうお話をさせていただきました。
それも「実需期にしかモノ・サービスが売れない状態」を越えるための
方法の1つでしたが、別のアプローチ方法として注目されているのが
「比較軸をつくる」ということです。
インターネットが発達して、モノ・サービスを買う前にお客様は
様々な情報を検索・閲覧してきます。
販売員よりも多くの情報を持っていることも少なくありません。
そのような中で、こちらから提案していく方法の1つとして、
その商品を比較してあげる方法があります。
具体例を挙げます。
1つ目は、ランキングによる比較です。
「当店の売上ランキング」は、観光売店などで最も威力を発揮する方法です。
売上ランキングは、厳密には比較ではありませんが、売れている商品の比較
という点では、お客様の買い易さの観点から効果を見込むことができます。
2つ目は、商品レベルでの比較です。
「○○(自社商品)と○○(一般的な同カテゴリ商品)の比較」は、
まさにその商品についてお客様が悩んでいる場合最も威力を発揮します。
これは自社の価値基準によって軸を作ることが可能なため、自社商品に
優位な提案が可能です。自社商品の強みを強調してお伝えすることができます。
これに関しては、しっかりとそのワードに当たっていないと単純に
流行っている同カテゴリ商品と比べても買上率・転換率は上がりませんので
注意が必要です。
3つ目は、使用スタイルとの比較です。
「使用スタイルでの比較」は、多面的に提案したい場合、威力を発揮します。
お客様が使う状態は人それぞれ。こんな場所で、こんな雰囲気で、こんな状態で
といったスタイル別提案を自社の比較軸で比べながら提案してあげることです。
お客様が悩む箇所を明確に捜し当て、その悩みを解決させる提案を
販売側がしていくことが、これからの売上をつくっていきます。
情報があふれている中で、「私にはどうなの?」の提案をしてくれる店舗、
販売員からお客様は買おうと思うのです。
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【SC経営のヒント258】:『凄い店長の親身法とは』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.258 ━ 2010.09.30
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『Main Contents:凄い店長の親身法とは』
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『凄い店長の親身法とは』
先日お伺いしたSCの8月度実績は昨年対比110%と好調でした。
その中で130%と一番伸び率が高かったのがセルフスタンドでした。
夜のSCオ-ナー、店長会でそのセルフスタンドの女性店長さんに
乾杯の挨拶をして頂いたのですが、流石に伸びている店長の凄さ
を2つ感じました。
1つは目は徹底的に客志向である点、2つ目は店長の目標設定
が高い点です。
特に、1つ目の客志向は「女性ならでは」という感じでした。この
スタンドはセルフスタンドなのに、お客様に積極的に声をかけ
窓を拭き、車内のゴミを捨てるなどフルサービスのスタンドと同様
のサービスを心がけているそうです。
当然、セルフスタンドなので人員もフルスタンドに比べて省力化
されているので、常時できるわけではないですが、手が空いてい
る時には極力されるとのことです。
以前、低価格のファミリーレストランとお付き合いした際に、お客
様からのアンケートで最も多かったご意見が、店員が暇そうにし
ているのにお水を運んでこないというものでした。
セルフスタンドもそうですが、価格を安くする代償としてお客様に
従来のサービスを我慢してもらうという業態は、お客様に不満が
募るものです。
お客様も安いので繁忙期(時間帯)は仕方がないと思う一方で、
「暇なら、できるでしょ。」と本音では思っています。
暇だけど、マニュアルではそうなっていないので仕方がない。
これは、まさにチェーン店・マニュアルの弊害といえるでしょう。
チェーン店・マニュアルがあっても、お客様の立場になった際に
ベストな対応ができる柔軟さが現場には大きく求められている
のではないでしょうか。
2つ目の目標設定は、これも伸びる店長に共通している要素なの
ですが、会社から与えられた目標より、店長個人が設定している
目標が高いこということです。
この違いは何かというと、前者はサラリーマン発想であり、後者は
オーナー発想にあると思います。オーナー発想は、受身でなく
積極的なので、マニュアルプラス@の行動がとれるのでしょう。
特に、近隣商業ではチェーン店であっても、昔の八百屋さんや、
魚屋さんのように、お客様に積極的に声をかけて、親身な対応を
するという原点に立ち返る必要があるのではないでしょうか。
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【SC経営のヒント257】:『NSC開発のキーポイント』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.257 ━ 2010.09.23
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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『Main Contents:NSC開発のキーポイント』
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『NSC開発のキーポイント』
街づくり三法の改正にともない、NSC開発が注目されています。
NSCでの成功モデルというのは、あまり目立たず、一見すると多くないように
見受けられます。
しかし、ローカルチェーンの多くがNSCで成功をおさめて企業規模を拡大して
きたという事実も一方にあり、巨大なSCと比べて目立たないながら、
うまくつくれば着実に収益を上げることができるものでもあります。
過去に私どもが手がけた案件では、やはりNSCは核店舗として入店するスー
パーマーケットの力にかなりの部分を左右されます。ですから強い店に核店舗
になっていただく、というのが基本になります。
また、活性化においても、やはり核店舗であるスーパーが活性化するように
仕掛けてゆくというのが基本になります。
核が食品だけではやや弱く、できればメディア複合店舗などを第二核として
誘致したほうが理想的といえます。ただし、第二核店舗が夜間営業するような
業態の場合は、大きな館の中に入れてしまうと夜目立たず苦戦するケースも
あるので注意です。
専門店に関しても、生活型の小商圏SCですので、飲食テナントや
ファッション・服飾雑貨の導入を欲張りすぎずに、ベーシックなMDを中心に
組み上げるというのもポイントです。洗練されている店ほど現実には苦戦して
いるものも多く、背伸びしすぎないことがポイントといえます。
特に近のNSCには、業種別配分のバランスが最適化されていないものが多く、
万年不振部門になっている可能性があります。飲食店舗はほとんどSC集客に
依存しますが、大型の回転寿司など一部のタイプはSC集客とは別に独自に成り
立つものもありますので、面積過剰の場合はそのような業態を導入することも
可能です。
このほか、オープンモールのレイアウトのNSCが多いですが、
たしかにランニングコストは下がるものの、回遊性は極端に低下しますので、
店単位での関連購買が下がります。雨の日は客数半分以下になる例も多く、
当初の設計で後々の運命が決まってしまいますので注意が必要です。
売上の予測は事前にたちますので、売場面積を欲張りすぎないことも大事です。
不振とは坪効率が上がらないことですが、
往々にして「店が大きすぎる」という事例に出くわすことが多いです。
このような基本的な要件をきちっと押さえたうえで立地選択を誤らねば、
繁盛するNSCづくりは今後も可能です。
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発行人:山本 匡(やまもと ただし)
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【SC経営のヒント256】:『NSCは地域密着企業とともに』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.256 ━ 2010.09.16
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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『Main Contents:NSCは地域密着企業とともに』
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『NSCは地域密着企業とともに』
地域で3~5店舗程度の店舗展開をしていて好業績の企業が、
地方に行くとたくさんあります。
一般的に、SC業界や商業ニュースなどには載ることは少ない店舗ですが、
非常に完成度も高く、地元に愛され続け歴史のある店舗もたくさんあります。
先日立ち寄った東北地方のベーカリーストアは、郊外型の専門店で、
住宅街の中にありましたが、朝からひっきりなしにお客様が訪れていました。
商品のおいしさはもちろんのこと、こだわり、約束の提示まで
店内でしっかり訴求しています。
敷地内のいたるところに買ったパンを食べていくことができるイスが設置され
緑や水を多様した環境演出も、広い敷地だからこそできること。
郊外型のメリットも充分に活用されていました。
しかし、多くのお客様が通う理由はその演出以外のところにもあります。
イートインコーナーを設置することで昼食時のイートイン利用率は20~30%
程度ありました。もちろん利用者のコーヒーは無料です。
何よりも、地元の方が商品やサービスを買いに頻繁に通っている姿が印象的なのです。
「いつもの食パンをいつもの枚数に切って」
「今日はテラスで食べていこう」
「あ、また新しいの出てるじゃん」
こんな声を至るところで聞くことができます。
自分の目の届く範囲で店舗を出し地元のお客様に喜ばれたい。
そう思うオーナーはたくさんいらっしゃいます。
リージョナルチェーンとまでいかず、1店舗1店舗カスタマイズ。
これからのSCにはこのような店舗が今以上に必要とされる時代になるかもしれません。
特にNSCにはこれらの地域密着型企業や店舗がより必要とされるはずです。
これらの飲食店が、例えば料理教室をやり、
物販店が趣味に合わせた○○の使い方イベントをやり、
工房を設置して体験教室をやり、地域とのコミュニティを作っていく時代です。
今まで拡大路線であったSC業界も同質化から地域化へ舵を切っているところが
少なくありません。
この流れは今後も続いていきそうですので期待していきたいと思います。
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発行人:野田 陽一郎(のだ よういちろう)
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【SC経営のヒント255】:『NSCの活性化は食品(SM、専門店)で決まる』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.255 ━ 2010.09.09
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:NSCの活性化は食品(SM、専門店)で決まる』
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皆様こんにちは。
船井総合研究所の丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
次回のSCオフ会はNSCの再生、活性化がメインテーマですが
今号は食品(SM・専門店)の重要性についてお伝えします。
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『NSCの活性化は食品(SM、専門店)で決まる』
SCの売上アップは、個々のテナントの活性化では難しく、SC全
館の客数アップを図ることが最も効果的と言えます。
ですから、最も全館客数に貢献している食品SMを強化すること
がポイントとなります。
特に、全館売上に占める食品SMの売上(客数)構成比が高い
NSCではその傾向が顕著と言えます。
また、RSCのような広域商圏を狙った大規模SCでも、食品SM
は足元商圏を固め、基礎集客に貢献しているのが実際です。
つまり、SCの活性化は規模の大小、新旧に関わらず、食品SM
で決まるのです。
実際に現場でSC活性化に入る場合、出店している食品SMの
タイプによって2つのお手伝いに分かれます。
ローカルSMが入っている場合は、商品MDと売場づくりが弱く
競合に負け、客数をとりきれていない場合が多いので、食品
SMそのものの活性化を優先させます。
(専門店の市場ゾーンも同様です。)
一方、ナショナルチェーンSMの場合は、商品MDと売場づくり
は本部の意向が強く、なかなか現場レベルでの変更が効きま
せん。ですから、販促協力のみお願いすることが多いのです。
いずれにしても、食品SMを核にして全館販促を組み立て直し、
基礎集客をアップしていく手法を優先させるのです。
もともと大型催事は全店参加で広域商圏を狙った販促ですが
この大型催事の販促内容を見直し、食品を柱に枚数を絞った
回数優先の販促に切り替えるのです。
つまり、確実に売上(客数)を見込める日を数多くつくることが
ポイントとなります。
例えば、週間では平日の100円均一や曜日市、休日の朝市
月間では1の市や1・2・3の市、20日・30日の感謝デー etc
また、特典、サービス、割引などを全館の販促予算の中から
補填することで競合店との差別化を図るのです。
入店している食品SMの単独販促に頼りすぎず、食品を全館
で応援することで、全館客数をアップさせるのです。
その結果として、個々テナントの売上アップに貢献するといった
流れをつくることが重要です。
ぜひ、NSC活性化のためにも食品(SM、専門店)を応援する
仕組み、仕掛けを持ちたいものです。
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【SC経営のヒント254】:『毎日継続、継続、継続』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.254 ━ 2010.09.02
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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【MAIN CONTENTS】『毎日継続、継続、継続』
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『毎日継続、継続、継続』
先日、横峯吉文さんの講演を拝聴し、大変感銘をうけました。
そこでお聞かせいただいたことですが、「毎日20分の勉強を10年続
けたら誰でも一流になれる」というお話がありました。
勉強や楽器の上達なども同様ですが、ある時期に集中して勉強・練
習することもある一方で、毎日毎日、ずーっと継続するということ
は、なかなかできるようで出来ないことですが、実際にはとても価
値のあることだと思います。
私自身は、一日の出来事や見た店と感想、会った人と得た情報・学
んだことを日報として記入しています。もうかれこれ15年くらい続
けていますが、1日もさぼらず続けるというのは、慣れるまでは大
変です。このほか、両手振り体操ほか、毎日かならず続けているこ
とがいくつかあります。
先日、ある機会に来訪したSCでは、60店舗ほどのテナント各店の前
に小さなA看板式の黒板が設置してありました。そこにチョークで
何と記入するかは各店のスタッフがお考えになられているのですが、
各店各様でいろいろ見ているとなかなか興味深いです。
「結婚式」「同窓会」といったコンテンツもあれば、自社のおすす
め商品があったり、あるいはご商売とは関係ない私信的なもの、ス
タッフのこだわりなど、いろんなコンテンツがあります。
きっとこれは、各店からのお客様への「メッセージ」なのだろうと
思いました。そして、必ずしも商売に直接的につながらなくとも、
各店のスタッフの個性をお客様にアピールすることが大切であり、
また、スタッフ側も自分たちからメッセージを発信できるというと
ころに意味があると思います。
「自分を表現したい」という欲求は必ずあり、それがいずれかのメ
ディアを通じて実現できることは大切ではないかと思います。店員
さんは誰しもが、自分を表現し、自分を理解してもらって、商売に
つなげることに喜びを感じて販売員という仕事をなされていると思
います。接客しないまでも、自らのメッセージをお客様に伝えられ
るチャンスになります。
ツールはどうあれ、このような店側から積極的にお客様に発信する
という取り組み、ぜひ長期継続ができるよう頑張っていただきたい
な・・・と感じました。
私自身も、ショートメッセージを毎日twitterに書き込むことにし
ましたので、HPトップページか、twitterでフォローいただければ
と思います。(twitter ID: Tad_y)
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【SC経営のヒント253】:『期限をつける』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.253 ━ 2010.08.26
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『期限をつける』
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
株式会社船井総合研究所
野田 陽一郎
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆ 
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『期限をつける』
セールの前倒し、常態化が進んでいます。
不定期のポイント倍づけやセールも頻繁におこなわれています。
そのような販売状況の中で、お客様は買う時期を決められずにいます。
いつ買えばお得なのか、いつ買えば良い時期なのか。
わからないなら、取りあえずやめよう。
もう少し待とう・・・という状況になりはじめています。
そこで今、販売者として、
しっかりと情報を伝えていくことが求められています。
その情報の1つが、「期限」とそれに関連した情報です。
ここで言う期限とは、セール期間○○日までということではありません。
煽るのではなく、提供する情報。
例えば、季節商品の販売には、温度や天気の情報を伝えてあげることです。
・昨年○○地区で真夏日が始まったのは○日。
 この商品で今から猛暑に備えましょう。
・朝晩の冷えは○○日頃から。
 この商品には朝晩の冷え込みに対応できるあったか○○素材を使用し・・。
もちろん、数や価格での提案も可能です。
・今年は原材料の○○が値上がりしております。価格が低い今のうちに・・・
・昨年、販売と同時に○○個が完売した商品です。
 お客様にはご迷惑おかけしました。
 現在今季分の予約受付中です。
 ご予約いただいた方には発売日にお渡しできます!
価格が安いから買ってください、ということではなくて、
あくまでもお客様自ら持っているニーズを掘り起こす提案をしてあげることで、
納得してお買上いただくフィールドを販売側がつくっていくことが重要です。
どんなに値下げをしても、ニーズのないものは売れない。
無理に価格で買っていただいても、満足度は高くない。
ニーズを掘り起こすでもなく価格訴求で買ってもらうほど
悲惨なものはありません。
お互いが不幸です。
販売者としての提案を持って、お客様のニーズを掘り起こしていくための
期限をつけた販売を是非実施してみてください。
全商品を転換していくことは現実的に負荷がかかりますので、
まずはやりやすい部門から実施してみてください。
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発行人:野田陽一郎(のだよういちろう)
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