【SC経営のヒント316】:『売上予測ロジックと着眼点』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.316 ━ 2012.05.24
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:売上予測ロジックと着眼点』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『売上予測ロジックと着眼点』
これまで、様々な店舗ビジネスの出店に関与してまいり、
その中で売上予測についてもいろいろと考えを述べてきました。
最近あらためて感じていることですが、売上予測を考える上で、
何を頼りにするかという「指標」を定めることが重要だと思います。
考えうる指標は以下の通りです
 商圏人口(広域人口、足元人口、昼間夜間など)
 周辺小売業販売額
 周辺競合数(同一館内、近隣エリア)
 店頭通行客数
 店舗間口幅
 入居する館の売上高(集客力)
 入居する館の特定部門の売上高
 接客スタッフ数
 売場面積 など
他にもありますが、おおよそこのようなパラメーターが考えられます。
これら全てが微妙に影響しているということは経験上あまりなく、
2~3の項目が大きく影響していることがほとんどです。
回帰分析等の統計的手法で複雑な計算式を作成することも可能です
が、むしろ重要度の高いパラメーターに絞り込んで簡単なロジック
をたてたほうが実務的に「使える」売上予測ロジックが可能になり
ます。
こういった分析は、経験上20店舗程度既存店がある場合に
組み立て易くなってきます。
数店舗ではロジックをつくるにはやや不足ですが、10店舗程度
既存店があれば、おおよその勘所はつかめるようになってきます。
ここ数年、10店舗~数十店舗程度のチェーン店で、新規出店に
役立てるために、このようなマーケティングロジックを組み立て
てほしいという依頼が増えてきました。
該当する企業様では一度社内でロジックが作れるかどうか
検討されてみてはいかがでしょうか。
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ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本 匡(やまもとただし)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
発行所:株式会社船井総合研究所 第2経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント315】:『ダントツ一番の時代』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.314 ━ 2012.05.17
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:ダントツ一番の時代』
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『ダントツ一番の時代』
お付き合い先のSCのGWは一昨年対比が139%と過去最高の売上を記録
しました。
昨年の震災で被災し、去年の7月にようやく再オープンできたので、
一昨年対比の数字です。
復興需要、賠償金などの追い風はあるものの、一番に選ばれるお店
(SC)だからこその結果でしょう。
このSCのGWは誕生祭にあたり、今回だけ特別予算を計上したわけで
はありません。
今回の成功は、地域性、コミュニティ性(参加型)を重視した変化
への対応にあるようです。
例えば、キャラクターショーやライブパフォーマンスを、プロから
地元のアマチュア(ご当地キャラクターetc)に変えるなど、1回
あたりのコストを抑えて数を増やし、昨年の期間イベント10本
(1日1本)に対して、今年は40本(1日4本)と4倍にできたことが
良かったようです。
また、このSCでは開業以来継続しているお子様向けのサンデーイベ
ント(参加型)が定着していて、その中の人気イベント(うまい棒
選手権、なわとび大会etc)をこのような大型催事でも実施するなど
参加型のイベント数を増やしたことも大きかったようです。
販促で集客できても売上につながらないテナントが多くある中で、
このSCはテナントへの波及効果が高く、売上につながっています。
多くの商業施設でナショナルチェーンが主体になり、テナントの顔
ブレが変わらない中、同じ商品を扱っていて、差別化しづらく全体
販促(集客)に頼るテナントが多いのが実際です。
本来、販促は商品と売場とサービスの準備ができたことを告知する
ためのもので各テナントの準備ができているからこそ、売上がとれ
ているのです。
しかし、このSCのテナントは、日本一、東北一の商品、サービスを
持つテナントが多く、QSCで日本一、ポロシャツで日本一、デニ
ッシュバーで日本一、表札で日本一など、個々のテナントが自店で
お客様を集める力があるのも大きいです。
お客様に選ばれるお店になるには、やはり小さな一番づくりが大切
ですし、それをダントツ一番にしていくことが重要です。
ぜひ、1年を通じて、全商品で一番でなくても、期間限定、商品限
定からでも良いので、小さい一番づくりに挑戦して頂きたいもの
です。
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【SC経営のヒント314】:『導入商品の開発』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.314 ━ 2012.04.05
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:導入商品の開発』
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『導入商品の開発』
業界内で大成功と言われるようなSCに行くと、
土日の爆発的集客力もさることながら、平日の集客力にも驚かされます。
やはり安定した平日の集客あってこその圧倒的売上高であると感じます。
これはSC全体の話に限らず専門店にも同様のことが言えます。
どんなに高い単価の商売をしていても、やはり日々のコミュニケーション
(接触頻度)が安定した売上を支えています。
SCに出店している専門店で、客数が来なくてもいいという専門店は
ないと思います。
そのための手段の1つとして、頻度品・多頻度のサービスの充実が
やはり重要です。
観光立地であれば、買い上げ率を上げるための店頭でのセール品や
土産物になるような商品であったり、街中のSCにおいても、自店の
強い単品につながるようなきっかけとなる低単価商品、導入商品の
品揃えが絶対的に必要です。
そこからお客様に育っていただく、自店を知っていただくきっかけづくり
をしていくことが顧客づくりの第一歩で、後々の自店の安定売上づくりの
第一歩だと思います。
単価でいったら最下限かもしれませんが、その導入商品を自信を持って
お薦めできるように、絶対に手を抜いてはいけません。
繁盛企業はこの導入商品、(もしかすると)最下限であるこの商品にこそ
こだわっているといっても過言ではありません。
自店の安定した売上づくりのために、自店を知っていただく最適な
買いやすい商品・サービスづくりを再度徹底してみてください。
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【SC経営のヒント313】:『中国・上海の商業施設』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.313 ━ 2012.03.15
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:中国・上海の商業施設』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『中国・上海の商業施設』
昨年、本年と中国・上海に参りました。
弊社の現地法人も立ち上がり、日本企業の中国進出、および中国企
業へのコンサルティングニーズに、これまで以上に積極的に対応し
てゆける体制を構築しつつあります。
また、中国のSC企画会社、リーシング会社からも相談を頂戴するよ
うになり、今後中国での案件も増加するだろうと思われます。
上海市内の商業施設は何箇所も拝見していますが、かなり巨大な
モールが中心街の駅前に出来上がっており、一方で南京西路や准海
路といった中心街でも巨大な開発が進んでおり、まだまだ新しい商
業ビルが出きるパワーにあふれています。郊外の住宅地開発も進ん
でおり、自動車の保有規制があるため、駅前中心に商業施設の開発
がどんどん進んでいます。
既存の商業ビルも、日本と異なり契約期間満了でテナント入れ替え
が容易なため、どんどん人気店舗に入れ替えては内容が良くなって
来ています。日本のナショナルチェーンも多数進出していますし、
グローバルSPA企業は日本並みに店舗展開が進んでいます。
正直、7年ほど前に見た際は、ソフトもハードもノウハウがないと
感じていましたが、見よう見まねで開発した商業施設も、一度失敗
したら次は学んで良いものをつくる、というキャッチアップのス
ピードが非常に早いです。上海などは、もう数年もしたら東京もNY
も越える世界一の都市になるのではないかという勢いを感じます。
そういった状況を見て感じるのは、デベロップメント、MDについて
はだんだん学習されてきたものの、運営についてはまだまだと感じ
られます。日本のPM会社に協力してほしいという話もいろいろ聞い
ています。
商業施設は生き物ですから、いまが良くてもこの先はどうなるかは、
館の管理者のリーダーシップによるところが大きいです。日本国内
でも再生しているSCを何件か拝見して、あらためて運営の大切さを
感じるところです。
今後、中国での商業施設運営についての相談が多数寄せられること
になろうかと思います。
ご興味のあるオペレーター、PM会社の方は、お気軽にご相談いただ
ければと思います。
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【SC経営のヒント312】:『商業施設のバリューアップポイント』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.312 ━ 2012.03.08
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:商業施設のバリューアップポイント』
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『商業施設のバリューアップポイント』
商業施設のバリューアップのポイントは、全館客数アップに尽きます。
この全館客数アップのためには、大きく2つの手法があります。
1つは集客力のあるテナント誘致で、2つ目は集客力のある経常販促です。
テナントが新しくて話題性のある商品を投入することで集客力が上がる
ように、施設としても定期的に新しく、話題性のあるテナント誘致が
欠かせません。
これには、施設として1年で全テナントの1割のテナントを入れ替えると
いった誘致目標が必要ですし、テナント契約もそれに見合った契約が
必要になります。
実際には、既存施設でも空床が1割近くを占めていることが多く、空床
対策が結果として施設のバリューアップに直結します。
ハードを含めたリニューアルには時間と費用がかかりますし、まずは
空床を埋めるテナント誘致を進めつつ、集客力のある経常販促(ソフト
リニューアル)に力点を置くのが良いでしょう。
いま、商業施設は勝ち組と負け組に大きく分かれています。
勝ち組は昨年以上の販促を仕掛けて集客力を増し、負け組みは売上の
下げと比例して販促費を削ってしまい、ますます売上が下がっています。
勝ち組も、負け組も回数(頻度)にこだわり、絶対に昨年以上の回数
(頻度)を実施することが重要です。限られた販促予算の中でこの回数
(頻度)を多くできるように、販促内容のリニューアルが求められます。
限られた販促予算で、回数(頻度)を多くするには、ターゲットの
絞り込みとテナントの協力が欠かせません。例えば、ターゲットをキッズ
ファミリーに特化し、イベントを参加型にします。そうすることで、
週末には、商圏内の幼稚園、保育園、各種教室とタイアップしたキッズ
向けの発表会ができ、三世代の集客が可能となります。
また、平日にはショップ、テナントのこだわりの逸品(収益商品)を
体験、体感できる教室イベントを仕掛けます。
このように、全館客数アップを図りながら、結果としてテナントの収益に
結びつく経常販促への流れを作ることが大切です。
新しいテナント誘致だけではなく、経常販促のリニューアルで商業施設の
バリューアップに挑戦していただきたいものです。
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【SC経営のヒント311】:『地域に根ざした商品づくり、店舗づくり』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.311 ━ 2012.02.18
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:地域に根ざした商品づくり、店舗づくり』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『地域に根ざした商品づくり、店舗づくり』
全国均一で同じ商品供給がなされることは安心感がある反面、
個性という点では、なかなか差別化しにくくなっています。
その中で、食品をはじめとした地産地消はここ数年、求められていますが
この流れはますます加速していきそうです。
特に食品は、地域によって利用素材や調理方法が異なるものが数多く
あるのはもちろんのこと、地元の食材を使用することで、地域で取れたものを
地域で消費することは積極的に進められていますし、逆に今それが
特色にもなってきています。
地域発の商品を同じチェーン店でも催事的に他のエリアで販売してみたり、
多いところでは、店舗売上の3分の1がオリジナル商品というチェーンも
あります。
本来特に専門店は、どこでも買えるもの以上にそこでしか買えないもの、
そこで買いたいものやサービスが多いはずです。
インターネットやSNSをはじめとして、小資本で告知をすることができる
機会も増えてきています。
そしてお客様の購買動向としても地元のものであったり、その店だから
買いたいという志向は高まってきています。
提供する側のやる気とちょっとした工夫によって、売りやすい環境が
整っていますし、それを後押ししてくれる状況になってきています。
店舗はまず足元のお客様(地域のお客様)に来ていただくことが重要ですので
本当に求めているものは何かを地域の中から見つけてみませんか?
そうすれば必然的に地域の行事やイベントもチェックするはずですし、
そいうったものに合わせた商品・サービス提案もできるはずです。
看板で地域に愛される店と掲げる店舗は多いのですが、本当の意味で地域に
密着してくために、もっともっと地域を深堀りすることで必然的に
地域一番店の体制づくりができていくのではないでしょうか。
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【SC経営のヒント310】:『仮説をたてつづける』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.310 ━ 2012.02.09
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:仮説をたてつづける』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『仮説をたてつづける』
商業施設を視察して最初にすることは何かといいますと、
「売上を予測する」ことです。
あくまで外から見て予測するだけですので、必ずしもぴったり当る
とは限りませんが、この「売上を予測する」という習慣を身につけ
ておくことは、私どもの業務においては基本であり入口になります。
売上を予測すると、いろんなことが分かります。まずその施設が事
業として成立しているのかしていないのかという、最も基本的なと
ころが判断がつきます。
そして、売上が上がっているか、下がっているかについても想像で
きます。
そうすると、「なぜそうなっているのか」について考えが及びます。
競合店が強いのか、それとも適正規模を超えているのか、それとも
品揃えや営業方針に問題がないか・・・・それをどうすれば解消し
て適正な状態に戻すことが出きるのか。
このように次々と連鎖して物事を考え、解決策を考えるというト
レーニングを、それこそ20年以上毎回毎回やっていますと、いろん
な事案で「これはなんでこういうことになったのか」という仮説が、
すぐに浮かぶようになってきます。
ときおり「仮説はどうやってたてたらいいか」「解決の糸口はどこ
から探ればよいのか」という質問をいただくのですが、これもまた
トレーニングです。すぐに出きるようになるほど簡単ではないで
しょうし、ある程度できるようになっても、サボっていたらなまっ
てきます。まるで楽器の練習のようなものです。
最近ですと、駅前に新しく出来た商業施設に飲食店を誘致したもの
の、あまりうまくいっていないという例を見かけます。そうすると、
建物は立派なのですが、周辺の昼間人口があまりいない・・・昼食、
夕食を近所の住人対象なのか、それともオフィスワーカーを対象に
しているのか、ということから、そこで商売が成り立つかどうか考
える必要があります。都市部の商業においては、夜間人口を対象と
しているのか、昼間人口を対象としているのか。昼間人口もビジネ
スワーカーなのか観光客なのか買い物客なのか。
そのように、観察と仮説構築と事例検証の繰り返しを続けていくこ
とが大切だと思います。
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【SC経営のヒント309】:『2極化するテナントに対応』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.309 ━ 2012.02.02
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:2極化するテナントに対応』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『2極化するテナントに対応』
商業施設テナントの業績が2極化しています。特に、新規施設や業
績が比較的好調な駅ビルでその傾向が顕著になっています。
商業施設テナントは、施設数の増加と共に店舗数を増やした新興企
業と、老舗、名門企業の2タイプが存在します。新興企業の多くは
急速な店舗展開に人材が追いつかず、店長の力量不足で業績不振に
なるケースが多く、中でも、食料品、飲食を取り扱う店舗では、人
材不足に加えて本部からの商品供給が安定せず、客離れをおこして
います。
一方、老舗、名門企業ではベテラン店長はいるのですが、体質的に
時流適応できずに新規顧客を取り込めず、苦戦していることが多い
ようです。
本来、商業施設の中でも駅乗降客が多く、最も新規客が獲得しやす
い駅ビルで、この傾向が強く出ています。
新興企業の中でも、人材教育に力を入れ、老舗企業であっても、時
流適応して業績を上げている企業はあります。つまり、新興、老舗
で業績が左右されるわけではなく、原理・原則、時流適応できるか
がポイントなのです。
郊外SCテナントは、駅ビルほど集客が多くないので、「いかに入店
率、買上率をあげるか」、また、「買上点数をあげるか」、そのた
めには、「主力商品は欠品させない」、つまり、「主力商品は売り
残す、品揃え商品は売り切る」という原理・原則が徹底しています。
また、ベースとなる客数が少ないので、リピートに対する意識が高
く、カード会員の獲得にも前向きですし、稼動率にもこだわってい
ます。そういった意味では、郊外SCテナントと駅ビルテナントで
は、お客様のCS(顧客満足)への認識に大きな開きがあると言え
ます。
最近、SCマネージャーから、苦戦しているこれらテナントに対して、
本部(本社)にどのように改善提案したらよいかという質問をいた
だきます。これら苦戦している企業の多くは、自分達の「できる、
できない」を判断基準にしていることが多く、お客様視点に欠けて
いるのが共通点です。
ですから、これらの企業に改善要求を出すためには、SCマネー
ジャーからの提案では弱く、お客様の声として伝えていく必要があ
ります。今こそ、カード会員の中で自店の利用頻度の高いお客様を
集め、座談会形式でお客様の声を本部(本社)に伝えていくように
してみしょう。
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【SC経営のヒント308】:『SNS利用も結果にこだわろう』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.308 ━ 2012.01.26
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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『Main Contents:SNS利用も結果にこだわろう』
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『SNS利用も結果にこだわろう』
近頃、SNS(Social Networking Service)についてお客様から
お問い合わせをいただくことが多くなりました。
これだけ世間を賑わせていれば、当然のことと思います。
しかし、そのご相談を含め、最も利用する側に必要であると感じるのは、
Facebookを使うべきか、twitterを使うべきかといったツール的なものではなく
こんなおもしろ企画を実施してはどうかというだけでもなく、SNSを使った場合、
どのターゲットにどんなサービスを提供して、結果何をしたいか
というところにあると思います。
表面的な情報に流され、その部分が大きく欠落して議論が先行しています。
飲食などの専門店でアイドルタイムに女性グループを呼び自社の強みの
スイーツと紅茶を提供した場合、リピートももらえそうという想定
があり、それに対してSNSの利用がターゲットを集客する手段として
適していると判断した場合、利用の方法論を考えていくほうが現実的です。
しかし、世の中に溢れる事例が先行で、うちでもSNSをやれば人が来る!と
勘違いしてしまうと、余計な労力をかけることになります。
開始後の運用のほうがさらに労力がかかるのも忘れてはいけません。
確かに、参考にする口コミは匿名ユーザーからSNS上の友人になり、
購入商品は店舗のおすすめから友人のいいね!に切り替わりつつある
事例は出てきています。
ですので、事例研究や自身が参加することは積極的にやりつつも、
実施する側として、最も費用効果が高いかどうか、その目的は何か
望む結果は何かを常に考えていただければSNS利用の本質が見えてくるのでは
ないでしょうか。
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【SC経営のヒント307】:『ターゲット』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.307 ━ 2012.01.23
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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『Main Contents:ターゲット』
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『ターゲット』
よく、「ターゲットを設定する」と語られますが、SCなどの大型商
業施設はあまり狭いターゲティングはできず、ある程度幅広いかた
まりをターゲットとして狙ってゆくことになります。
郊外型SCではキッズファミリー、駅ビルではヤングキャリア+観光
客、デパートではキャリア、ミセス、シルバーといったところが、
通常のターゲット顧客になる場合が多く、それらは立地特性と競合
環境によって決定付けられます。ですので、百貨店が多いエリアで
すとファミリー集客を強化した百貨店もあれば、ミセス中心になっ
ている駅ビルもあります。
このターゲットも、年齢だけでなく、ライフステージという見方を
することができます。
たとえばロフトなどの雑貨店や多くのセレクトショップのメイン
ターゲットは、ヤングキャリアというより「独身」ではないかなと
感じられます。絶対数は多くなくても可処分所得は余裕があります。
一方、おなじ雑貨でもホームセンター雑貨になると「年配主婦」が
中心になっています。数は多く需要額も上がりますが、可処分所得
という意味では余裕が乏しく、付加価値の高いものは売れにくくな
ります。
商業施設の方向性を考える場合、「労せずして得られる客層」と
「積極的に増やしたい客層」に分かれます。ターゲティングとは、
より積極的に増やしたい客層に向かって、MDと販促の両面から仕掛
けてゆくために設定することが大切です。
郊外型SCだと比較的幅広い層が来店しますが、たとえばキッズを軸
に三世代集客をすると組単価が上がることになるため、販促の費用
効果は大きいとなります。そうするとMDでも映画館やゲームセン
ター・子供の遊び場、子供向け雑貨店、三世代の需要に対応できる
レストランがあったほうがよいということになります。
「ターゲットを設定する」といいますが、黙っていてはあまり集ま
らない層を積極的に取ってゆくため、また積極的に他のSCより狙っ
たほうが収益性が上がる層を中心に狙うということがターゲティン
グの意味であり、自社にとってのターゲットは何か、ということを
考えるのは、改装時はもちろん、通常の運営の中でも「最も費用効
果が高く自店の強みを発揮できる」ターゲットに対して、集中的に
訴求することが大切といえます。
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