━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.245 ━ 2010.06.23
船井総研 コンサルタント 山本匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『最近の年齢層別需要動向』
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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■最近の年齢層別需要動向
時流の把握のひとつのなかで、性別年齢層別の動向を見ることは
大きな指標になります。
いま現在、失業率が上昇しているのは、20代男性です。
学校を出ても職場が少なく、アルバイト、パート、準社員、派遣
などの形態で働いている人が増加しています。中高年のリストラば
かり新聞記事になりやすいのですが、実際には採用抑制とともに若
年層が最も仕事がない状況になっています。
このことは、20代男性需要の落ち込みに直結していると思われます。
ゲームセンターの参加率データを拝見すると、この数年間で20代男性
の参加率が25%程度低下しています。もともとそういった年齢層が主
要ターゲットとなる業種業態では、同じような傾向がみとれると思い
ます。たとえばCDレコード販売、カー用品、ファッションなどでは20
代男性の購買力に期待できなくなり、ファミリー対応などに目先を変
化させねばならなくなっています。
一方、30代男性と20代女性は(ゲームセンター調査では)落ち込んで
いません。ですので、この組み合わせで集客する企画で売上を伸ばし
ているゴルフ場もあります。
SCのように幅広い年齢層をターゲットとしている業態の場合、この所
得動向・消費動向の変化に合わせた各店舗の営業、販促の組み立てが
必要になります。
現在の動きとしては、三世代対応と30代男性の夜需要獲得がポイント
ではないでしょうか。
たとえば温浴施設ではファミリーメニュー強化です。子供が食べやす
いメニューを用意し、唐揚などに「やわらかい」「あっさり味」など
と表示している店があります。塗り絵をネットでダウンロードして活
用することもできます。また、30代男性の夜需要にマンガを1万冊そろ
えて成果を上げているところもあります。
これまで多くのSCでファミリー・ヤング客層の拡大が進んできました
が、今後はRSC、CSC、NSCのタイプ別に狙うべき客層イメージを見直し
てゆく必要があるといえます。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本匡(やまもとただし)
編集担当:菊池正寛(きくちまさひろ)
発行所:株式会社船井総合研究所 第4経営支援部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント244】:『提案制度の底力』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.244 ━ 2010.06.18
船井総研 コンサルタント 野田陽一郎 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『提案制度の底力』
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
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『提案制度の底力』
日々進化する企業、店舗を作っていくことは、
日々変わっていく環境に適応するチカラをつけていくことでもあり
ます。
環境に都度適応できて、業績を伸ばしている企業が実施しているこ
とがあります。
その中でも即効力がある現場レベルの実践例として、「提案制度」
があります。
提案制度とは、社員から気づきを提案としてあげていくボトムアッ
プ方式の制度で、会社や店舗にとって必要と思われる改善提案を
日々上げていくことです。
ある通販企業さんは、5名ほどの小さな事務所でそれを実践していま
す。日々気づいた改善ポイントに対して、提案し、具体的解決策と
なって実施されれば100円のおこずかいが出ます。
社員5名に対して、年間で100余りの提案が出ます。
今や通販企業では当たり前になった、コールセンターのスタッフ机に
鏡を置いて笑顔を確認するといったことも小さな提案から生まれてい
ます。その他にもお誕生日の小さなプレゼントも社員からの声で始ま
りました。
社長曰く、最も嬉しかったのは、辞めた社員が1年ぶりに事務所に遊
びに来た際に1年前とは大きく変わった事務所の雰囲気に驚いたこと
だったそうです。やっている当人達は気づかないものの、日々の小さ
な提案による改善で、事務所内にも1年間で大きな良い変化が起きて
いたのでした。
また、別の機械メーカーさんでも、1提案に対して、おこずかいが
出ます。それは必ず出る参加費とのこと。ここでも、全従業員から
1人あたり1年間で15~20の提案が出るそうです。
出てきた提案は、前向きに実施され、工場など職場の中に、○○さん
による改善提案と札が貼られ、見える化されています。
当然、社員としてはモチベーションも上がるし、日々改善を考えるよう
になるということです。
どちらもおこづかいは、おこづかい程度という認識です。社員もお金が
欲しくて提案するというよりも、それが企業や店舗の業績向上に目に見え
て繋がっていくことが嬉しく、かつみんなに認められることがやりがい
となり、いくつもの提案をしています。
戦略の大鉈は社長・オーナーをはじめ、トップマネジメントが振ること
ですが、やはり現場において戦略・戦闘レベルでいろいろなところに気
づくのは、日々現場でお客様の対応をしたり、サービスを提供している
社員の皆様です。
そこを上手に引き出していくのが提案制度です。
変わっていく実感も出るし、即効性のある提案も多くでてくる手法です。
是非試して、継続していってみてください。
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【SC経営のヒント243】:『PDCAサイクルはDoで決まる』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.243 ━ 2010.06.10
船井総研 コンサルタント 丹羽英之 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『PDCAサイクルはDoで決まる』
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皆様こんにちは。
船井総合研究所の丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
PDCAサイクルはDo(実行)が一番大変だと思います。
すばらしい計画(戦略)も実行がなければ、絵に描いたもちになって
しまうからです。
現場を預かるSCマネージャーにとって、いかに各テナントに実行して
もらうか今回はその手法についてお伝えします。
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『PDCAサイクルはDoで決まる』
船井総研に入社して3年目ぐらいの時に、上司に連れられて九州に
ある地元主導型SCにお伺いていました。
だいぶSCのことがわかりはじめ、夜のオーナー・店長会でも話す機会
が増えたときのことです。
その時は、自分でもはじめてお伝えした提案に手ごたえがあり、出席
しているオーナー、店長の本気を感じ取った瞬間でもありました。
このSCは変わるかも知れないと本気で感じた一瞬でした。
そんな自己満足に浸っているとき、そのSCの開発部長さんから声を
かけられました。そして、事務所に行くと、こんな話をされました。
「今日の話は非常に良かったですよ。でも、彼らは変わらないよ。」
という一言でした。瞬間的に「なぜですか?」と聞いてしまいました。
それからおもむろに、その開発の部長さんが近くにいた3歳ぐらいの
娘さんに声をかけて、「○○ちゃん。アメ欲しい?」と聞きました。
その娘さんがこっくりと頷いたところで、その部長さんは「いくつ欲しい?」
と尋ねたのです。娘さんが3つと手でかざすと、その手に3つのアメを
渡したのです。
その後、娘さんはまだ欲しそうにアメの瓶を見ているのですが何も
言いません。そして部長さんが私に「わかった?」と声をかけたのです。
私はなんのことかさっぱりわからずに「どういうことですか?」と尋ね
ました。
するとこの部長さんが、「こんな小さな子供でも自分が3つと決めたら
それを実行するもんだよ。だから、もう欲しいとは言わないんだよ。」
「ただ、飴玉をあげるといくらでも欲しがるけど、いくつ欲しいかを自分で
決めさせることが大事なんだ。」
「だから、さっきのオーナー・店長会も同じで、何をやるか、いつまでに
やるかをその場で決めさせることが大切なんだ。」
「すばらしい提案をすることはもちろん大切だけど、それが実行され
なければSCは変わらないのだから」と言ったのです。
それは駆け出しのコンサルタントにとっては非常に衝撃的な出来事で
したし、その後のコンサルスタイルにかなり影響を与えた経験でした。
それからは、会の終わりに、今日の話を受けて、参加者には何だったら
取り組めるか、取り組みたいかを書いてもらっています。
そして、できるだけ、その場で発表してもらって共有するようにしてい
ます。こうすることで、発表者の覚悟が決まり、実行の度合いが深まる
からです。
現場を預かるSCマネージャーにとって、いかに各テナントに実行して
もらうかは悩ましいところです。
今日の話がその解決のヒントになれば幸いです。
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【SC経営のヒント242】:『接客販売型リージョナルチェーンの強み』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.242 ━ 2010.06.03
船井総研 コンサルタント 山本匡 発行
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☆今週のコンテンツ☆
『接客販売型リージョナルチェーンの強み』
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いつもご愛読いただき有難うございます。
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『接客販売型リージョナルチェーンの強み』
かつて地元主導型ショッピングセンターは、地元店舗が主体で開発
されたところが、その後増床にともなってナショナルチェーンが出
店することで店数を増やしてきました。その後、大手チェーン主導
型の巨大SCはナショナルチェーン主体のテナントリーシングを中心
としてテナント構成を固めてゆきました。
そしてナショナルチェーン主体のSCが全国に出来上がった結果、ど
このSCも同じようになってしまった・・・とよくいわれますが、そ
のこと自体があまり問題とは思いません。それより大きな問題は、
巨大モールで成功するテナントと、CSCクラスで成功するテナントは
タイプが違う、ということではないかと思います。
商圏人口別に限界価格というものがあり、NSCやCSCのほうが相対的
に中心価格が下がる傾向になります。しかしそれだけではなく、SC
の規模が異なれば、来店頻度、来店客層(年齢層)も同時に変化し
てゆきます。大きいほどファミリー、ヤングになり、小さいほどミ
セス、ティーンズのウエイトが大きくなります。そして、この限界
価格は、接客度合いが上がるにつれ価格も上がるという特徴があり
ます。
また、SCに入店するナショナルチェーン、とりわけアパレルと服飾
雑貨はセルフ販売に近い業態が多く、接客で高単価品を売りこなす
タイプの店が少ないといえます。
CSCをリニューアルしてナショナルチェーン主体にした結果、RSCも
CSCも同じような企業・ブランドが増えました。しかし、これが必ず
しもCSCにとって理想的な姿ではなく、特に最近ナショナルチェーン
がかつての勢いを失いつつあるなか、リージョナルチェーンの接客
販売の店舗の強みが忘れ去られているように感じられます。
靴やカバン、宝飾などのGMSが不得手なブランド系商品については、
地元系有力リージョナルチェーンのほうが販売力がある店が多いで
す。このような店の強みがあまり評価されていないように感じられます。
あわせて、90年代~2000年初頭にリニューアルをしたところは、1店
舗あたりの面積が広めになっているところが多く、現状ではダウン
サイジングをはからねばならないところが多いように思います。
RSCも同様ですが、CSCのリニューアルにあたっては、テナント銘柄選
択をリージョナルチェーン主体に、今一度見直す時期が来ているの
ではないでしょうか。
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【SC経営のヒント241】:『ピークを取りきる!』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.241 ━ 2010.05.28
船井総研 コンサルタント 野田陽一郎 発行
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『ピークを取りきる!』
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『ピークを取りきる!』
売上を上げようとする際に、1つはボトムアップする場合と1つは
ピークアップをする場合があります。ピークは売上・集客のピークで、
ボトムはその逆です。
一般的にピークアップをしたほうが全体に与える影響は大きく
店としても伸ばしやすいという利点があります。
年間でツイている(売上や集客が見込める)月、日、イベントなどを
伸ばしていったほうが全体に与えるインパクトは大きくなります。
そのためには、今売れている商品やサービスをいかにしてもっと伸ば
していくかという考え方が必要です。運営サイドとしてもそちらのほ
うがやりやすいということになります。
売れているもの=お客様の需要ですから、そこを捉えていく外的要素と
何故支持されているかを磨きこむ内的要素を見つけ、伸ばす必要があり
ます。
その長所を伸ばしていった結果、支持率が高まり更に売れていくという
好循環になっていくのですが、そこでチャンスロスを起こさないことで
す。集客が想定以上によかった際に、商品・接客対応が間に合わず
チャンスロスになることがあります。
好循環への方法論として店舗で一般的にとられてきたのが、在庫の確保
でした。しかし、在庫金額が増えても怖いということで、事前予約や固
定客への事前案内で数の読み込みをする手法を実施しているところもあ
ります。
最近では、WEBを利用することでそのチャンスロスを失くしている事例が
増えてきました。WEBはその特性上、ピーク時にもほぼ無限に注文を受け
つけること自体が可能です。
これをうまく利用すると、例えば自社や自店の扱い商品・サービスが
テレビなどのメディアに出る時に最大の効果を発揮します。
メディア等の宣伝によってお客様に興味が出た場合、キーワードの検索に
よって商品やサービスを探すことになります。
その際に広告を出稿するなどして大量集客をしても、対応できるのが
WEBの良いところです。注文を全て受け付けることができます。
ピーク時にもチャンスロスをおこさない手法は、商品や接客だけでなく
仕組みでも対応可能です。まずは、ピークの売上をさらに伸ばせないか、
そのあと、ピークの時にチャンスロスを作らないようにしていくと効率的
な売上UPにつながります。
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【SC経営のヒント240】:『時流を掴むヒント:パーソナルギフトに注目しよう!』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.240 ━ 2010.05.23
船井総研 コンサルタント 丹羽英之 発行
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『時流を掴むヒント:パーソナルギフトに注目しよう!』
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『時流を掴むヒント:パーソナルギフトに注目しよう!』
業績アップのためには原理・原則に従うか、時流に従うかのどちら
が必要です。実は、成熟した日本のマーケットでは時流に従った
ほうが業績アップがしやすいので、上手に時流を取り込むことが
必要です。
時流とは何かというと、「今のお客様の買い方」です。今のお客様の
買い方は、経済環境の変化やそれに伴うライフスタイルの変化で
当然変わってきます。
例えば、不景気ではミニが流行り、好景気でデカが流行るのは経済
環境の変化の現れと言えます。不景気では財布の紐が硬くなり、
なかなか消費が伸びません。そんな中でも、質を落としてまで安い
ものを買いたくないというのがお客様の心理です。ですから、質は
落とさずに、容量、サイズを小さく(ミニ化)することで価格を抑えて
提供される商品が伸びるのです。
リーマンショック以降、この傾向が店頭で非常に顕著に現れていま
したが、今年に入ってからデカ(メガ)が、流行りはじめていることに
注目しましょう。
これは景気が上向いてきたこともありますが、お客様が我慢する
ことに絶えられなくなっているというのが実際でしょう。
これらの消費は「自分へのご褒美的」な利用のされ方で、「パーソ
ナル」、「プチ贅沢」が商品キーワードと言えそうです。
この「パーソナル」、「プチ贅沢」は、いまギフト売場に大きな変化
をもたらしています。
これまでのギフト需要は、「進物に代表される法人ギフト」が主で
した。そして、進物ギフトは、保存期間が長く、数が多い商品が好
まれ、箱入りの焼き菓子が多いのです。
一方、「自分へのご褒美的」に利用されるのがパーソナルギフトです。
このパーソナルギフトは、自分や家族・友人といった近しい人に送る
ので、保存期間が短くても大丈夫で(5時間以内の商品が売れ筋)、
容量が小さく、個袋の生、半熟商品というのが特徴です。
当然、生に近いほうが食感もよく、美味しいので、その評判が更に
お客様の口コミを呼び購買を促進しています。
百貨店や駅ビルの行列店、サービスエリアの売店でも、売れている
商品、伸びている店舗はこのパーソナルギフトに上手に対応している
のです。
ぜひ、皆さんもヒット商品から大きなライフスタイルの変化を読み、
自分達の商品・売場展開に活かしていきましょう。
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【SC経営のヒント239】:『デベロッパー直営床について』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.239 ━ 2010.05.13
船井総研 コンサルタント 山本匡 発行
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『デベロッパー直営床について』
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『デベロッパー直営床について』
SCに空き床が出来てしまい、それがなかなか埋まらないという事態に
なった際に、デベロッパー直営で運営したらどうかとの議論がなされ
ます。実際、これまでお付き合いしてきた多くのSCでは、面積の大小
を別にして、なんらかの直営床があることが多いです。
時には、ある業種を誘致したいが、その企業に声をかけても入居して
いただけ無いという事情から直営化を検討する場合というのもありま
した。
これに対して、どのように考えるべきでしょうか。
デベロッパー業はあくまで貸し床業であり不動産業なので、直営事業
はやるべきではないという考え方があります。ただ、私自身は積極的
に直営事業を手がけて、それを時流とともに数年サイクルで次々と変
えてゆくというやり方に決して否定的ではありません。
現に、これまでお付き合いしてきたデベロッパーでも直営事業で相応
の収益を上げているところも多いです。
現在の商業施設においては、ノウハウの無い安易な貸し床事業という
のは、もはや成立しなくなってきています。
デベロッパーが小売・サービス業について一定以上の見識を持ったう
えで、それを人様に委託するか自らが手がけるかという選択になるの
が実際ではないでしょうか。小売サービス業に見識のあるデベロッパー
であれば、直営事業を手がけても相応の成果が上げられ、テナント導
入においても適切な選択が出来うるといえます。百貨店も総合スーパー
も小売業と不動産業のハイブリッド産業であるように、商業デベロッ
パーの直営床も今後は増加する傾向になるのではと思われます。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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【SC経営のヒント238】:『小さな小さなイベントの積み重ね』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.238 ━ 2010.05.06
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『小さな小さなイベントの積み重ね』
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『小さな小さなイベントの積み重ね』
ゴールデンウィークの集客状況を見ていると、例年以上に
集客が多かった施設と、少なかった施設に大きく分かれたようです。
昨年からお伝えしているように、余暇時間が増えている方も多く
施設全体の集客数(買上ではない)は増加傾向にあります。
その上でお客様の選択肢の中で、どの施設を選ぶかということに
なりますが、1つはやはり駐車場などのハードの部分が整っている
こと。
そしてもう1つは、イベントなどのソフトが充実していること。
これは主観ですが、今年のGWイベントは、例年以上に大掛かりな
販促企画ではなく、小さくても数多く販促を打った施設の集客が
良かったように感じました。
数十万円を払って有名キャラクターを呼ぶことも良いですが、
そこで集客したお客様をその前後の購買に繋げることができなけ
ればもったいないのです。
小さな販促でも、各店の買上プレゼントをはじめ、先着、
子供向けイベント、メーカーキャラクター来店等でしっかり
集客から買上UP、滞在時間UPに繋げていく必要があります。
GWは比較的買上率が高まるので、
”売り”寄りの販促も実施して買上に繋げていくことができますが
実際には、昨年の反省同様、繋げきれていない施設も散見しました。
周年祭、新規オープンテナントの集客に合わせて、相乗り企画などを
実施し、館内のお客様をしっかり呼び込むことができた店舗は
売上を作れました。
なかなか伸びが少なかった店舗は、今年の反省を今して、
来年のプレ計画を今立てて、来年の売上増に結び付けましょう。
小さな販促が喜ばれる流れはしばらく続きそうです。
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【SC経営のヒント237】:『ムーミン列車で地域再生』
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☆今週のコンテンツ☆
『ムーミン列車で地域再生』
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皆様こんにちは。
船井総合研究所の丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回ご紹介する「いすみ鉄道の鳥塚社長」とは10年来のお付き合
いになります。
鉄道事業を通じて、地域を元気にしていく鳥塚社長の挑戦にぜひ
ご注目ください。
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『ムーミン列車で地域再生』
第3セクター「いすみ鉄道」(大多喜町)の取り組みが注目を集めて
いる。いすみ鉄道は房総半島の山間部のいすみ市から大多喜町
にかけて走る全長 26.8kmの小さな鉄道。毎年1億円近くの赤字を
周辺4市町村が補助金で負担。2年の検証期間経て本年6月に
存続か再生かの判断を迫られている路線である。
いすみ鉄道株式会社 http://www.isumirail.co.jp/
このいすみ鉄道の再生に向けた取り組みを主導しているのが2代目
の民間公募で社長に就任した鳥塚亮(とりづかあきら)社長だ。
鳥塚社長は昨年6月に就任してから、日本で初めてムーミンをキャラ
クターにした列車を走らせ話題を呼んでいる。
東京から日帰り圏内にありながら、沿線には今でも里山や渓谷など
が点在し、懐かしい日本のふるさとの風景の中を走る列車を見て、
ムーミンをキャラクターにした観光路線化を思いついたという。
ムーミンは、30代~40代の世代に根強い人気があり、調和・争わな
いというキャラクターコンセプトがこの地域の特性にあっていた。
実際にこのムーミン列車を走らせてから、運行収入は確実にアップ
している。
しかし、いすみ鉄道は車両を6両しか保有しておらず運賃収入アップ
には自ずと限界がある。そのため、次なる取り組みとして「物販事業」
を推し進め、手始めに、無人駅であった国吉駅に「ムーミンショップ」
を開設。観光客へのお土産需要に応えている。
実は、鳥塚社長は鉄道前面展望ビデオを販売するパシナ倶楽部の
社長でもあり物販事業は鳥塚社長の得意とするところだった。
この物販事業は沿線での売店、催事出店、ウェブショッピングで今
期6千万円の売上を目標としている。
そして、最近注目を集めているのが「自社養成列車乗務員訓練士
募集」だ。
小さい頃の夢を叶えてみませんか?と訴えたこの募集は、訓練費
用700万円を自己負担するにもかかわらず、全国から問い合わせ
が殺到。2回実施した有料説明会に各 30名の申込みがあった。
鳥塚社長は言う。このような事業は自分1人だけでできるものでは
ない。沿線住民の理解と応援があってはじめて成り立つものだ。
その意味では、沿線の商店街メンバーが中心となったいすみ鉄道
応援団の協力は大きな支えになっている。
ムーミン谷の古里として、沿線をブランド化し、地域再生にまでつな
げる「いすみ鉄道」の今後に注目したい。
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発行人:丹羽英之(にわひでゆき)
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【SC経営のヒント236】:『地元主導SCのこれから』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.236 ━ 2010.04.22
船井総研 コンサルタント 山本匡(ただし) 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『地元主導SCのこれから』
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皆様こんにちは。
船井総合研究所の山本匡(ただし)でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『地元主導SCのこれから』
過去20年のお付き合いの中では、地元主導SCの皆様とのご縁が深い
ように思います。
もともとは高度化資金などの制度的後押しと、大手量販店の郊外型
SC開発という時流にのって全国に地元主導SCが出来たと思います。
SCの歴史はこの40年、常に大型化の歴史であり、常に変化を求めら
れるものでした。
地元主導SCは、まずは地元商業者をとりまとめ、核店舗を誘致し、
開発用地の許認可を得ることができたかどうかというのが第一の
ハードルになりました。
次に、先発参入したところも、必ずといっていいほど後発組がよ
り大規模で進出してきますので、開業後に増床できたかどうかが
第二のハードルとなりました。
そして、次なるハードルは、後継体制の構築になると思われます。
開業当初の理事長ないし社長が現在も現役で長をつとめられてい
る組織もあれば、すでに2代目に移行している組織もありますが、
いずれにしても「専業デベロッパー」として続けるべきか、外部
資本に譲渡するか、あるいは資産管理会社となって運営を委託す
るか、現在様々な選択肢が提供されつつあります。
個人的には、過去に様々なSCのこのような後継相談に関与してき
ましたし、手がけた事例としては組合資産を売却して残留出店者
のみリースバックにするなどのドラスティックな転換も実現しま
した。
平成になってから開業したSCも、そろそろ代替わりが必要な時期
に来ていると思います。
いくつかの選択肢のなかから、どれを選ぶかについて、研究が必
要といえます。
また、これがPM会社や投資会社のビジネスチャンスになるともい
えます。
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