構造を見ること

SCで重要なのは「事業構造」

新しく開業したSCを見るときに、どういうところを見ていますか?とよく訪ねられます。
基本的には「自分だったらどう作るか」という視点で見ているのですが、テナント構成やインテリアのイメージもさることながら、もっと基本的な「事業構造」のところを重視します。

事業構造において大切なのは地代や投資とそれに見合った収益を得ることですが、外見的に分かりえることとしては、収益性や永続性を考慮されたテナント構成になっているかどうか、です。
分かりやすい例でいうと、スーパーストアの面積比率、物販と非物販のバランス、さらには飲食店舗の数などです。

2000年以降、モール型SCが増えて、SCの非物販の比率は上がっています。90年代はせいぜい1割程度だったのが、2000年ごろには22-23%くらいになっていますし、現在は館によってはそれ以上になってきています。
その中で、飲食店舗数が多めの館が増えつつあると感じています。
コロナで外食産業全体がダメージをうけて、弁当やデリバリーなどに代替しているなかで、SCのレストラン街やフードコートにも空き区画が目立っているのが実情。そういう中で、通常のSCよりも飲食店舗数を増やすというのはチャレンジングなことです。
魅力ある飲食を入れたいというのがデベロッパー側の意図とは思いますが、クローズドな館の中では物販と飲食の適正比率はおのずと定まるものであり、力を入れたからといってその部門だけ市場規模が拡大するかというと、そんなに簡単ではありません。そもそも箱型の館での飲食は夜需要に弱く売上は伸びにくいものです。
都心ターミナル立地であれば可能性は大きいですが、郊外立地では夜型飲食に力を入れてもなかなかうまくいかないものです。

テーマ性の重視したオープンモール

一方では、都市部でオープンモールにしたり、屋台村的なつくりにしてチャレンジしている魅力的な館もあります。テーマ性を強く持たせた独立した箱や、オープンな構造であればうまくいく確率が高まるように思えます。
従来の商業施設の考え方では、投資コストや将来変化を考えて「すべて大きな箱の中に入れる」というのが王道でしたが、この先商業開発を考える際には、もうすこし柔軟でもよいかと感じました。
あくまで原則的にはオープンモールは不利なのですが、昨今の地方創生的成功例や、都市部でも新しい意欲的な館はオープンモール化にチャレンジしている例もあります。もちろん不動産効率は高いものではないため、どこかを犠牲にしてのチャレンジになります。

このように、店舗の物理的構造や、スーパーストアの面積比率や、物販非物販といったMD構造がうまくいっているのかは非常に重視しています。顧客導線や駐車場導線、駐車場位置、場内の走りやすさやINOUTの状況なども気になります。
最近では駐車場料金体系もチェックしていますが、商圏・顧客の状況に応じたオペレーションになっていることも大切だと思います。
店づくりは重要なことですし、人気のテナントが入っていることも重要なことです。
しかしそれ以上に重要なのはビジネス構造的に成立して長続きするように作られているかどうか、ということになります。

ウィズコロナに「省人化」と「顧客満足度」の両立で購買率UPさせる手法とは?

接客は「ニーズヒアリング」「セルフ化」が肝

 

皆さん、こんにちは。

いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

 

前回のメルマガで告知したように、今回から新しい顧客体験の創造をテーマに、マーケティング、マネジメントの両面から期待される成果を出し続けるプロ店長の事例をシリーズでお伝えしたいと思います。

今回は「接客」をテーマにお伝えします。

 

2年余りのコロナ禍で、顧客行動は大きく変化しました。接客において特に変わったのは「圧倒的にファーストアプローチが弱くなった」ということです。

そもそも活動自粛のため来店頻度が減っているうえに、滞留時間も短くなっています。近づいて人と話すことも良くないとされ、接客=悪いこと、というイメージで、決定率を上げるためにスタッフとの接する時間も減っています。

 

また、春は店舗もデベロッパーも人が異動する季節です。顧客接点が少なくなり経験値が溜めにくい新人でも、買い上げ率が上がる方法を立てる必要があります。

 

つまり、「接客が少なくても大丈夫な店づくり」、そして「スタッフの量質に左右されない接客」が重要になってくるということになります。

 

 

ベテランより新人が好成績なのはなぜか?

 

ミステリーショッパーなどの調査をすると、評価としては商品・サービス知識が多かったりするベテラン技術のある人が上位に来ます。しかしながら実際の売上成績では、新人ほうが売上よかったりするのです。

この違いは「お客様のニーズを聞き取れているかどうか」です。キャリアがある人は往々にしてサイズ有無や商品・サービス説明をしてしまうことが多くあります。しかし新人はその知識がないためとりあえず「何に使うものをお探しですか?」と用途やニーズを聞くのです。例えば「入学式」とニーズがわかると、代替品も提案できます。

 

お客様の声(口コミ)をストック 店内POP・サイネージで「接客のセルフ化」

 

さらに、ニーズヒアリングから購入したお客様が次回来店してくださった際に、「商品・サービスを使った感想」をヒアリングすることで、別のお客様に反映することができます。このお客様の体験を聞いてストックにする→次のお客様に伝える繰り返しがスタッフ新古の力量に左右されない接客手法となります。

 

さらに、店内POP・サイネージ活用で「接客のセルフ化」も可能です。

従来の店内POP・サイネージでは「〇〇がオススメ」など商品・サービスプッシュをしていたものを、よく聞かれる質問やお客様の声、口コミを「〇〇に困っていませんか?」「こんな使い方ができます」などと店内POP・サイネージにすることで、接触レスでありながら接客満足度を上げることができます。

 

これは直接の声だけでなく口コミ投稿等も同様です。口コミは商品の感想や使い方、購入動機など書くことは様々ですが、それを見たお客様の最終決定要因に影響します。

その声をストックして、接客やPOP・サイネージに生かしていくことが重要です。

 

従来はスタッフの人数以上の接客はできませんでしたが、上記のように取り組んでいくことで、同じスタッフ数・接触回数でも満足度を上げることが可能になります。

 

 

これまで数多くのテナント店長研修をさせていただき思うことは、

「研修を成果の実績に変えることが重要」、ということです。

そのためには、研修の明確なゴール設定が重要となります。

 

船井総研では、お客様の声・口コミをストックして、いかに効果的にPOP・サイネージに反映させていくか、研修を行っています。

研修コンテンツの詳細が気になる方はぜひお問合せ(hideyuki_niwa@funaisoken.co.jp まで)ください。

コロナ禍でも売上を出し続ける【プロ店長】がやっている共通ルールとは?

皆さん、こんにちは。

いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

新年度となり、店長が変わったり、スタッフが入れ替わったりと、人が異動する時期になりましたね。また、新しく着任されるデベロッパーのみなさまも多くおられると思います。

人が変わるタイミングは、業績の上げ下げの幅が大きくなるタイミングでもあります。

現場をあずかり指揮する店長が変わるため、売上げにも直結しますし、特に新型コロナ以降はその傾向は顕著なのではないでしょうか?

 

コロナ禍かどうかにかかわらず、業績をアップしつづける店長を船井総研では「プロ店長」と呼んでおります。

プロ、とはアマチュアが出せる最高の成果を常に出し続けられるひとのことであり、

つまり、いかなる環境下においても期待される成果を出し続けられる店長がプロ店長といえます。

 

この“いかなる環境”とは、自分たちではどうにもならない外部環境も含んでおり、

例えば新型コロナや、震災、天災、この度の戦争のような国際問題由来の影響などがあげられます。実際にこれを読んでおられるみなさまも多大な影響を被っておられると思います。

そういった外部環境下でも成果を出し続けられるプロ店長たちには、「共通したルール」があります。

 

皆さまの中や、その周りの方々にも、「外部環境に関わらず成果を出し続けられる人」がおられるのではないでしょうか?そういった店長はいったい何をしているのでしょうか?

今後のメルマガ連載シリーズでお伝え出来ればと思います。

 

ポイントは、冒頭でもお伝えしたように、店長やデべロッパーといった店舗を中心に管理する人たちに異動があり変わってしまうということです。

対して、お客様とお店はそこに残り続けるため、いかなる状況・どんな人でも売れる環境や仕組みをいかに構築するかが大事でといえます。そして、その環境を作れる人のこと=プロ店長を目指してもらいたいものです。

特にこの2年余りのコロナ禍において、売り方は劇的に変化していますので、本連載では新しい顧客体験の創造をテーマに、マーケティング、マネジメントの両面から期待される成果を出し続けるプロ店長の事例をシリーズでお伝えしたいと思います。

SCでの理想的な出店立地とは?

SCの客数と客層はSMによって決まる

SCとは他の店舗の集客に寄与する核店舗を持つ施設のことで、この核店舗は業態でいうと百貨店、量販店、SMが基本となります。SCは施設の大小、立地にかかわらず、SMの客数が最も多く、このSMによって、施設の客数と客層が決まってしまいます。

その点において、出店において最も大切なのは、核店舗のSMをチェックし、自店が成立する客数、客層と合致しているかを評価することになります。

例えば、1日客数は何人なのか、少容量、アップグレイド型なのか、大容量・ディスカウント型なのかといった感じです。

また、大型商業施設においては、フロア集客に寄与するサブ核店舗があるかどうかの確認が必要です。例えば、ファッションフロアではユニクロ、住関連フロアではニトリ、ノジマといったように、各店でチラシをまき自力集客する店舗になります。

理想的な出店立地とは

出店立地は、駐車場から核店舗、サブ核店舗までの導線上で、核店舗、サブ核店舗の横が最も良い立地となります。

売上高=MS✕商圏人口✕シェア となりますので、
競合店舗数がシェアに影響し、売上高を左右することになります。

競合店舗数は施設としては店揃えが充実し、商圏を拡大することになりますが
出店店舗においては、少ない方が1店舗当たりの売上が大きくなります。

また、施設デベロッパーはファッション、雑貨といったフロア構成で考えますが
このフロア構成よりも、業種にかかわらず、核店舗のSMに隣接する方が売上のトップラインは上がります。

上記は物販店の例となりますが、物販以外については商品・サービス内容によって優先すべき立地が変わります。

例えば、塾などは送り迎えがしやすい駐車場に隣接した方が良いので、別棟、多層階でも出店可能ですし、核・サブ核と離れていても問題ありません。

病院なども、集団感染などを考慮すると同様の考え方になります。
また、ボディメイクや精神科など、通っていることを知られたくない業種は
エレベータがあれば上層階の方が良いといえます。

物販以外の業種は、物販店では集客しづらい別棟、多層階など家賃の抑えられる出店が可能となります。

自社の扱う商品、サービスによって適切な出店立地は変わります。
コロナ禍において出店環境も大きく変化しています。
ピンチをチャンスに新たな出店に挑戦してもらいたいものです。

 

【無料ご招待】専門店企業様向け 駅ビル・SCへの新規出店セミナーお申込み受付中!


≪開催概要≫
本セミナーは全日程「web開催」となりますので、事務所・ご自宅等お好きな場所よりご参加いただけます。
4月17日(日)11:00~12:00@ウェブ開催
4月17日(日)16:00~17:00@ウェブ開催
4月19日(火)11:00~12:00@ウェブ開催
4月19日(火)16:00~17:00@ウェブ開催

※ご注意ください※参加締め切りは4月13日(水)です!
それ以降は対応できかねる場合がありますので、お早めにお手続きをお済ませ下さい。

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コロナ禍での出店環境の変化とは?

出店環境の変化

コロナで観光産業が大きな悪影響を受けたことは皆が知るところですが、物販店舗においてもこの影響は看過できないことはすでに実感されていることと思われます。
たとえばアパレル産業というのは生活必需品であるとともに、観光産業の一部でもあります。
旅に出るから洋服を買う、同窓会があるから洋服を買うなど、外に出て誰かに見せるために新しい洋服が必要となります。
同様に、スイーツも自家消費だけではなくお土産として買うものでもあります。
一口に観光産業といっても、ホテル旅館や外食や運輸や旅行業だけではなく、幅広いすそ野を持っていることになります。

現在、商業施設の空室率が増加していますが、これらは主として都市型観光要素を持った業種業態が撤退しているということになります。また大都市ではリモート勤務が増えて通勤者が減ったので、人流自体が減少しています。その結果として商業施設の集客は減少し空室も増加しています。
では賃料水準が大幅に下落しているかというと、そうではありません。

その理由は「一度上がった賃料はなかなか下がらない」からです。
地方中核都市のシャッター通りの商店街がなぜ生まれてしまったかというと、賃料水準を下げなかったからです。
商店街においては近所づきあいもあります。安ければ借りたいというオファーに乗ってしまうと、周囲の賃料相場を崩すことになってしまって周囲から嫌われるのを避けたいというマインドがあります。

今回のコロナ影響で、大都市部のデベロッパーにおいても地主に支払う地代は変化がない場合には、多少空室が増えても賃料単価は維持したい。しばらく我慢すれば近未来には空室が解消するのではないかという期待があります。

一方で出店者サイドからみると、コロナ影響で空室の増えたエリアに「高い賃料」で出店するとなると、固定費大きく客数少ないという非常に不利な状況で出店することになります。(もっとも、それでも集客できるだけの自信がある場合は別ですが)

いま賃料水準が下がって出店しやすい場所は、コロナの影響と大きな関係がなく、もともとトレンドとして下がり続けていたところになります。こういう場所は、集客もそれなりですが賃料も下がっています。このように、局地的にではなくマクロに商業用不動産物件の様相を把握して考えるべきといえます。

大きな環境変化があった今、店を構えた以上は少なくとも5年10年の商売を見据えた中で、いま出店に対してどういう判断をすべきかということを考える機会ともいえます。

4月のセミナーではこのあたりのお話を中心にいたします。
自社の成長のための出店戦略と、その方法論について自社なりの方針を見出していただければと思います。

商業施設店舗の集客に失敗しないためのポイントとは

皆さん、こんにちは。
いつもメルマガをご覧いただきありがとうございます。

本日のテーマ:商業施設店舗の集客に失敗しないためのポイントとは

今回は、専門店がSC出店した際の「集客」について解説していきます。失敗する原因とその解決策は実は意外と簡単なものです。
本日は、簡単でありながら意外とできていない対策についてお伝えいたします。
自力集客が基本の路面店が駅ビル、SC出店で最も苦戦するのが意外にも集客になります。

基本的に施設内客数が多ければ家賃が高く、少なければ家賃が安くなりますので
家賃負けしないためにも、集客は必須となります。

施設内にお客様がいるのに、自店の来店に結びつかないという失敗はなぜ起こるのでしょうか?

今回はその解決策の一部をご紹介します。

売上高の公式にある「客数」は「レジ客数」ですので、どんなに施設内客数が多くても、自店の認知がされずに、素通りされてしまっていては「レジ客数」にはなりません。

公式:売上高=客数(施設内客数✕入店率✕買上率)✕客単価(一品単価✕買上点数)

駅ビル、SCにおいては、この施設内客数をアップすることが、デベロッパーの役割であり、入店率✕買上率をアップすることが出店する専門店の役割になります。

つまり、駅ビル、SCでの集客で最も重要なのは、施設内のお客様のインストアシェア(入店率✕買上率)をあげることになります。

当然、路面でおこなっていたチラシ、HP、SNS、マイビジネスなどの販促施策は
SCへの出店でも効果的ですのでやり続けることは大切です。

とは言え、その効果を倍増させるためにも
出店する専門店の集客には、デベロッパーの協力がかかせないのです。

自力集客に加え、デベロッパーの役割であるSC集客への相乗りすることが重要です。
積極的に、デベロッパー(フロア担当)と連携をとりながら上手にSCの資産を活用しましょう。

例えば、

SC-HPへの掲載
SC-SNSとの連動
SC-メルマガ配信
SC-チラシ掲載
SC-フロアガイド掲載
SC-館内掲出物(イーゼル、POP、のぼり)の連動

売上歩合の比率があがっているSCにとって、出店するSCの売上があがることは
デベロッパーにとっても良いことです。

特に、オープン時点でどれだけ館内露出をあげておけるかが
その後のインストアシェアアップに響いてきます。

ぜひ、積極的なデベロッパーへのアプローチで成果を出してもらいたいものです。

文房具カフェ

「文房具カフェ」

 表参道に変わったカフェ?である文房具カフェがあります。
ここは店内が文房具、それも高級なものから色々と揃えられており
少し高いドリンク代金を支払うことで、文房具をいくら使ってもいいという
コンセプトで運営をしています。

運営しているのは東光ブロズという小規模の文具卸店で、
卸店だからこそ安く文具を仕入れることができるため
こうしたコンセプトのカフェを低コストで運営できています。

この文房具カフェは最近業績を伸ばしているのですが
その起点となっているのが「アニメなどの既存コンテンツとのコラボ」です。

最近もヒーローアカデミアや文豪ストレイドッグスなどのアニメ作品との
コラボを展開して、話題になりました。

コラボを成り立たせている重要なポイントとして
社内デザイナーの存在があります。

社内デザイナーがいるからこそ、
こんなコースターを作ってみてはどうか?
こうしたキャラクターカップを作ってみてはどうか?
と自分たちでコラボの際に提案を可能にしています。

こうして実現した商品は
店頭で販売をするだけでなく
ネットショップでもオリジナルグッズとして販売をして
売上に貢献をしています。

卸は業界として
特に中小規模の企業が厳しくなっています。

こうしたときにメーカーへいくか?
小売にいくか?という選択肢がありますが
東光ブロズは文房具カフェというある意味小売りに近い機能をまず持つことで、
コラボレーションを実現し、
コラボレーションの中でデザインを駆使してメーカー的な立ち位置に
立つことができました。

デザインは1つ差別化の要素になりますが
それだけを活用するのではなく、
アニメのような既存コンテンツにデザインを加えることで
より簡単に差別化を実現できます。

百均で鬼滅の刃の炭治郎柄のコースターなども売っていましたが
鬼滅の刃に関しては、どの企業も”無理やり?”コラボに躍起になっていますね。

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【コロナ化における覆面調査でわかったこと、その対応策とは?】

今年は、コロナによって覆面調査をとりやめる施設、チェーンも多かったのではないでしょうか?

一方、withコロナへの適切な対応をしていくために、
覆面調査を実施した施設、チェーンがありますが、これまでとは結果が大きく違っていたようです。

特に、第一印象評価の入店前、入店時、みだしなみと
接客スキル評価のファーストアプローチの点数が低くでる傾向にありました。

理由は大きく下記の2点になります。

①withコロナで店頭人員を削減している店舗が多い
(店内作業を優先し、店頭まで気が配れない)
②withコロナでお客様へのアプローチを遠慮している店舗が多い

施設インテナントは、コロナ関係なく、
インストアシェア(自店入店/施設客数)を上げていかなければ売上をつくっていくことができません。

特に、コロナによって施設客数が下がっている場合は、
これまで以上に入店率をあげていく必要があります。

店頭人員を削減している場合の対応策としては、下記の2点があります。

①店頭演出でカバーする(セルフで入店を促す)
②ピーク時のみ店頭での声掛けを徹底する

上記を実現するためにも、改めて自店の数字を確認していくことが重要です。
チェーン店であっても、立地によって客層が変わり、売れ方に違いがあるからです。
売れている曜日、時間、商品・サービスを確認し、店頭演出、スタッフ配置を変えていくことがポイントになります。

次に、お客様へのアプローチへの対応ですが、
本当にナーバスな方はそもそも来店していないと考え
従来通りの接客フローにそってアプローチをすることが重要です。

普段の接客においても、
ファーストアプローチの反応によってお客様対応を変えているように、
仮にナーバスなお客様が来店された際も、
ファーストアプローチの反応によって対応を変えるようにしていきましょう。

また、身だしなみでは、マスクをしているので顔の表情がわかりづらい、
また、私服で名札のない店舗などは、スタッフとお客様の区別がつかないなどのため
第一印象評価が下がる傾向にありました。

第一印象評価が下がると、
その後の接客スキルが高くないと買いにつなげづらくなりますので注意が必要です。

対策としては、笑顔の写真つきの名札をつける、
少なくともお店スタッフだとわかるものを身につけるようにしたいものです。

第一印象評価のアップで
withコロナにおける売上アップのきっかけを掴んでいただきたいものです。

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【SC経営のヒント586】新しい生活様式に対応して売上を上げるには?

船井総合研究所の丹羽です。

withコロナにおいて、売上アップに最も重要なのは買上率をアップすることです。

売上高=客数×客単価ですが、この客数はレジ客数であり、入館客数×買上率となります。

withコロナに限らず、台風、震災といった外部環境の影響は、入館客数に影響を与えます。

実際に、withコロナにより、入館客数が下がっていますが、
この入館客数の落ち込みを、買上率アップでカバーしている店舗が多く存在します。

では、この買上げ率をアップするにはどうしたら良いのでしょうか?

最も注力すべきは、「伸び率の高い商品」になります。

新しい生活様式に対応する商品は、既存商品の伸び率に現れるからです。

例えば、マスクとエコバックは、いずれも以前から店舗にある商品ですが
コロナ化において、業種・業態に関わらず最も伸び率が高い商品です。

①最も伸び率の高い商品(ベストセラー)を、
②最も入客の多い店頭(ベストポジション)で
③最もフェイス展開できている店舗は、

店舗の入店率があがり、結果ほか商品の買上率も上がって売上がとれています。

そして、最も伸び率の高い商品は、「お客様の買い方の変化」に対応してアイテム分割していくことが大切です

例えば、マスク、エコバックは、日常品からファッション化しています

日常品で買上率をアップするには、在庫量×価格訴求がポイントですが、
ファッション化された商品で買上率をアップするには、アイテム数×価値訴求がポイントになります。

マスクであれば、使い捨てから、洗える、接触冷感、カラー、国産、ブランドなどのお客様の買い方の変化に売場が対応できていけるかが重要です。

また、エコバックも同様で、ショッピングバックから、コンビニバックとサイズ感が変わり、女性向けから男性向けなど、売れる商品が変わってきています。

店長は、店舗で最も伸び率の高い商品を店頭で展開することに注力します。
そしてスタッフは、担当する部門で伸び率の高い商品を、部門(コーナーエンド)で展開しましょう。

コロナ化において現場ができることは、目の前のお客様の買い方の変化に対応していくことです。まだまだ、厳しい環境ではありますが、数字はお客様の支持率ですので、月次で伸び率を検証し、次なるアクションプランを立て、実行していきましょう。

できれば、この商品の伸び率を月次でなく、週次でみて対応していきたいものです。

~追伸~
コロナ化においてのテナント売上アップというテーマでの研修のご相談が増えています。
(それもリモートで実施したい)
どんな内容か、どうやるのかに興味のある方は、まずは下記のセミナーに参加してみることをおすすめします。

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アフターコロナを見据えると、SCはデジタル対応が必須となる

船井総合研究所の佐伯です。

コロナも完全にWithコロナでワクチンが開発されるまでは、現在の
状況が続く見込みとなりました。もはやコロナに”適応”して、運営を
することが当たり前になります。
消費者の行動も
 1)事前情報の取得の習慣化
 2)店内回遊の短縮
が当たり前になりつつあるのが、大きな変化と考えています。

これまでもデジタルへの投資、デジタルでのマーケティングということが
よく言われていましたが、もはやデジタルを活用できるところは顧客の入
りがよく、そうでないところは入りが悪いと徐々に差が大きくなっている
のではないでしょうか。

なぜなら1)にあるように
「そもそもお店がやっているのか?」「それほど混雑していないのか?」
「行ったタイミングでセールがやっているか?」
「好きなテイストの商品があるか?」
などお客様が事前に調べて、来店することが当たり前になり
その時点で情報を共有できるお店には来店動機が芽生え、来店しますが
そうでない店舗はスルーされる率が高くなっているからです。

もはや事前情報の提供は必須と言えます。

提供する情報の中で最近の事例でヒットしているものとして
お客様にためになるTipsを投稿することで、お客様の目に留まる率を
上げることができたというもの。例えば、扱っている商品の洗い方、収納の仕方、
カラーの合わせ方などが該当します。お客様の立場になった時に知りたい!
知っていたら得する!情報を発信できるかが大事になります。

SCの視点としては、こうしたデジタルな取り組みの成功例を施設内で
収集し、共有し、横展開ができる体制になっていくことがより求められます。

テナントのアカウントの管理、その情報の可視化を徹底し、業績に向上する
デジタル活用を今一度、後押ししていければと思います。
(SC側がアカウントを作成し、可視化するシステムを加えた上で提供も1つの手段です)

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