SC経営のヒント158:「観光立地の可能性」

━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.158━2008.8.14
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
 秘策伝授!!
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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【main contents】「観光立地の可能性」
         
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みなさんこんにちは、船井総研の山本 匡です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
「SC経営のヒント」のオフ会を
来週22日は、弊社丸の内事務所でオフ会を開催いたします。
ご興味のある方は、ぜひお気軽に遊びにいらしてください。
まだ席の余裕はあります(受講料は無料です)。
詳細は下記にございます。
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■観光立地の可能性
さて、最近立て続けに観光立地の調査を実施する機会に恵まれました。
数多くの商業施設が林立するなかで、都心型商業施設では駅ビルが、
郊外型では(適正規模での)地域一番SCが勝ち組だという認識もすっかり定着してきています。
ただ、そういった施設だけでなく、
それ以外でも商売になる様々な新しい立地の可能性にチャレンジできます。
最近のSC業界のヒット作は、やはり埼玉県に新しくできた大型アウトレットモール
(といえばどこかわかるでしょうが)でしょう。
御殿場や軽井沢も魅力的ですが、都市近郊で、なおかつ観光型であり生活型であるという、
いわばアウトレットの客層を両面から確保できる
好立地で開発をおこなったことが勝因といえます。
こういった巨大アウトレットモールや、大型モールSCに共通している要素は、
「観光・レジャー気分」で訪問して下さるお客様が多いということです。
規模が大きい、ということだけでなく、生活くささを感じさせない、
アメリカでも訪問したかのような異空間を楽しんでいます。
小売業は、もう数十年前から、生活必需品を生活必需品として販売している業態は、
限りなく安さの追求合戦になって久しいです。
そして、SCで好調で繁盛しているような専門店は、「生活非必需品」の販売が主体です。
たとえ生活必需品であっても、それがないから買いに来ているような人は少ないわけです。
和雑貨店で茶碗を買う人は、なにも茶碗が家にないから買うわけではなく、
自分の感性に合った商品だと思うから買うわけです。
アパレルショップで衣料を買う人も、服がなくて困っているから買うわけではありません。
食品とて、食べるものがなくて困っている人ではなく、よりおいしいもの、
より豊かさを感じられるものを買いたい、という人がどんどん増えています。
つまりは、「基本機能」が満たされている、という大前提があり、
その上で「付加価値」を基準に消費の意思決定がなされるようになって久しいわけです。
所得、消費は二極化が進行しており、今後もその格差は広がる一方でしょうが、
そうはいっても日本は全般的に豊かな国です。
SCもお客様が感じる「付加価値」をいかに演出するか、が今後のポイントになります。
観光立地は、ある意味付加価値のカタマリのような立地です。
そしてまた、熾烈な争いを繰り広げる都心駅ビルや郊外モールに比較すると、
なんと魅力の乏しい、遅れた店が多いことか・・・。
観光立地における現代流デベロップメントが今後のミニブームになりそうだと感じました。
このあたり、オフ会でさらにいろいろと感じていることをお話したいと思います。
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無料参加!!
「SC経営のヒント」のオフ会
2008年8月22日(金)に丸の内事務所にて開催!!
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講師陣として、SC支援チームリーダー山本 匡と丹羽英之がお話いたします。
内容は『最新のSC動向と、SCの今後の進むべき道』となります。
メルマガでは書けないような現場の情報、
最新の業績アップノウハウなどについてフランクに語りたいと思います。
なお、講師からの話の後は、質疑応答の時間や、
情報交換を兼ねました懇親会の時間も設けております。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
【開催概要】
◇船井総合研究所:SCメルマガ オフ会
   『最新のSC動向と、SCの今後の進むべき道』
 
◇日時:平成20年8月22日(金)18時30分~
◇場所:船井総合研究所 東京本社 
東京駅丸の内北口徒歩1分 日本生命ビル21階
◇参加費:無料 (懇親会出席の方はお一人様1,000円お願いいたします。)
◇スケジュール
1.講師からお話    18:30~19:30
2.質疑応答       19:30~20:00
3.懇親会      20:00~21:00
■お申込み方法■
info-sc@funaisoken.co.jpかコチラのメールtomohiro-sasaki@funaisoken.co.jpまで
直接メールをご送信下さい。
件名に「SCオフ会参加希望」と明記し、
1.ご参加される全員の方のお名前
2.会社名、部署名、会社ご住所、電話番号
3.懇親会の出席有無
を記入の上、ご送信下さい。
お申し込みに際しご質問などがありましたら、お聞かせ頂ければと思います。
お問合せは03-6212-2930【担当:佐々木・小梢(コズエ)】までお願い致します。

SC経営のヒント155:「デベロッパーの仕掛けるビジネスモデル開発」

━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.155━2008.7.24
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
 秘策伝授!!
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【main contents】「デベロッパーの仕掛けるビジネスモデル開発」
         
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
この場をお借りして
弊社のオンラインセミナーについての
告知をさせて頂きたいと思います。
■オンラインセミナー
『10店舗未満の企業様必見・新規出店を成功に導くチェックポイント』
《日時・会場》
2008/07/30 15:00~16:30 東京都 オンラインセミナー
《お申し込みにつきまして》
ご参加ご希望の方は、下記URLもしくはお電話にてお申込み下さい。
http://www.funaisoken.co.jp/site/seminar/semina_1214554792_1.html
インターネットからのお申し込みは開催日の2日前までとさせていただきます。
電話:0120-974-000(キタムラ)
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■デベロッパーの仕掛けるビジネスモデル開発
有力なデベロッパーは、魅力あるSCやファッションビルを創りあげるために、
テナント企業に新業態開発の提案をおこないます。
しかし、それがテナント企業任せのものではどのようなものができるかわかりませんが、
デベロッパーが積極的に関与することで新しいものを生み出すことが可能になります。
ちょっと古い例ですが、有名なフードテーマパークでは、
テナントビルではなく百貨店オペレーションの仕組みを取り入れました。
出店者の投資負担を軽減させるかわりに、
比較的短期間でテナントの入れ替えを可能とする仕組みです。
さらにこれに入場料収入まで確保することや、半人前のメニューを各店に開発してもらうことで、
結果として滞留時間を長くし客単価を上げることと、
継続的な集客を可能とする仕組みを作り上げた成功事例といえます。
最近では、著名飲食店のメニューを絞り込んで小型店として軽装備で出店できるよう工夫したうえに、
フードコートオペレーションとして、グループ客に多様なメニューを提供できるようにすることで
客層幅を広げることに成功した店があります。
土日はいつも行列し、客単価の高いフードコートとして驚かれた方も多いのではと思います。
このような取り組みは、デベロッパーが自らアイデアを出すことでスタートしていると想像されます。
アメリカでアウトレットモールを最初に取り組んだデベロッパーも、
このアウトレットという業態開発を考えつき、それを各メーカーに説明して賛同してもらってはじめて実現しています。
仕掛け人はデベロッパーだったわけです。
上記事例のような画期的なものではないとはいえ、私どもが過去にお手伝いしたなかでは、
観光物産店で通販顧客を創造する仕組みを作り上げ、毎年1000万円づつ売上を伸ばし、
10年で年間1億円の通販売上を達成しているお店があります。
中小企業にとっては、たいへんな数字といえます。
床を賃貸するのがデベロッパー業ではなく、
ビジネスをプロデュースするのがデベロッパー業と定義して仕事に取りかかると、
新しい地平が見えてくるのではないでしょうか。
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* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 山本 匡
* ホームページ:http://funai-sc.com/
* E-MAIL:< info-sc@funaisoken.co.jp >

SC経営のヒント149 :『新しい出店チャネルへのチャレンジ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.149 ━2008.5.22
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
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【main contents】「新しい出店チャネルへのチャレンジ」          
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■新しい出店チャネルへのチャレンジ
業態として確立された分野(すなわち、成熟産業)では、商圏人口×シェア、通行客数×購入率、などと
いった、確率論的なマーケティング手法にて売上予測をおこなうことが可能です。
たとえばスーパーマーケットやファーストフード店など、このような手法でもって新規出店の予測値を
たてることができます。
一方で、世の中にはこういうマーケティング手法ではうまく説明のつかない店というのが多数存在します。
物販は比較的ルール化しやすいのですが、飲食レジャーとなると立地論も大切ながらも、
どんな商品や環境を商品化するのかということのほうが重要になります。
海沿いの立地や山中への出店というのは物販では非常に不利になることがほとんどです。
しかし飲食店ではこのような立地で成功をおさめているものも多数あります。
むしろ、都会の店より繁盛しているものも多数あります。
物販でも、アウトレットモールなどはこれまでの立地論とは異なった出店戦略になっています。
観光型のSCというものもあります。
こういった「新しい立地の開拓」は、事例がない限り、コンサルタントとしてはお勧めしにくいものです。
かつて東京ディズニーランドができたころ、そのころ国内未上陸の外資系ホテルが、
ある外資系コンサルティング会社にホテル事業の成立可否調査を依頼したところ、
「進出はやめたほうがよい」との結果を出したそうです。
その結果をうけ、そのホテルは進出しなかったわけです。
当時は国内の名だたる有力ホテルも皆「あんな場所でホテルが成立するわけがない」
「弊社の格が落ちてしまう」と進出を断ったそうです。
しかし、この判断が結果としてはどうなったか。
いまや日本有数の高単価高稼働エリアとなっているわけです。大成功したわけなのですが、
多くの「識者」が、そんなものはうまくいくわけがない、という意見でした。
マーケティングルールが確立したところは、誰もが同じような方法論で攻めてきますから、
あっという間に飽和してしまいます。先にいい場所を押さえたもの勝ちです。
だから、事例がない、チャレンジのみの世界に攻め込まざるをえなくなってきます。
理屈は通用せず、直感で判断するしかないともいえます。
我々の仕事も、直感を調査と理論と類似事例でもって裏付けることだと感じています。
かつて商店街から飛び出して、ロードサイド店舗を開発した人たちも、当時は同じような心境だったのではないでしょうか。
物販の業界でも、ロードサイドも飽和、大型SCも飽和、都心は場所がない、駅ビルには出店したくても出来ない、海外はうまくいかない、ネバフッドSCではダメ・・・と、手詰まりになっている企業も多いと想定されます。
業態、企業の特徴を理解の上で、従来の発想にはない出店チャネルを開拓すること・・・・私どもの当面の仕事はそういうことになりそうです。
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   ~ 好評につき追加増刷分無料プレゼント ~
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変わる中で、店舗開発を取巻く状況も日々刻々と変化をしています。
「店舗開発読本2」により、更なる知識を深めて頂き、皆様の店舗開発のお役に
立てれば幸いです。※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を
頂いております。
もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、
ショッピングセンター支援チームリーダー山本 匡が直接監修です。
【目次】
1.都市計画法の改正、出店環境はどう変化する
2.聖域をつくる開発担当者の思考
3.悪魔のささやき
■お申込み方法■
info-sc@funaisoken.co.jpまで直接メールをご送信下さい。
件名に「店舗開発読本2プレゼント」と明記し、お名前、会社名、部署名、
会社ご住所、電話番号を記入の上、ご送信下さい。
送信頂く際にご相談などがありましたら、お聞かせ頂ければと思います。
なお、「店舗開発読本1」もほんのわずかながら残りがありますので、
ご希望の方はお申し出下さい。
※申し訳ありませんが今回は、申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。
また、「開発読本3」も只今製作中ですので今後もよろしくお願いいたします。
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* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 山本 匡
* ホームページ:http://funai-sc.com/
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SC経営のヒント146:「大家さん、地主さんあっての出店」

━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.146━2008.4.24
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
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【main contents】「大家さん、地主さんあっての出店」            
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■大家さん、地主さんあっての出店     
SCの開発やリニューアルをお手伝いするときは、数多くのテナントさんと面談させていただきますが、
テナント企業とデベロッパーとの関係性の持ち方という点では、各社各様であるといえます。
地元店に多いパターンは、
 ・デベロッパーに友好的なオーナー(もちろん、その見返りも期待している)
 ・デベロッパーにつかず離れず、、周囲の様子見のオーナー
 ・徹底してデベロッパーに反抗的なオーナー(だからといって出てゆくわけではない)
リージョナルチェーンに多いパターンは
 ・デベロッパーに協力的で、かつ全体を牽引する実力を持つオーナー
 ・デベロッパーに言うことをいい、あつかましいが、商売は熱心なオーナー
ナショナルチェーンに多いパターンは、
 ・デベロッパーは関係なしに、独立独歩の姿勢の企業
 ・担当者が本部の方ばかり向いていて、デベロッパーに好き勝手言うだけの企業が多いと感じています。
ナショナルチェーンの場合は、おおむねデベロッパーの考え方に関係なく自分たちの努力で
売上を上げようと考える傾向が強いです。
その結果唯我独尊的な主張が出てくることも多いです。
リージョナルチェーンの場合はオーナー自らがデベロッパーとコミュニケーションすることが多く、
デベロッパーに積極的に協力して、デベロッパーにも気に入られて成長のチャンスをつかもうとされる方が多いといえます。
地元店の場合は、業績が好調だと友好的で、業績が悪化すると敵対的になるという明確な傾向があります。
業績のよいSCは皆が仲良く、業績の悪いSCほどデベロッパーを敵視して、対立する傾向が強まります。
これは、いいかえればデベロッパーに対する依存心が強いといえます。
この傾向は、生業家業からスタートして、中小企業になり、チェーン化して、
大チェーンになってゆくという過程そのものだといえます。
リージョナルチェーンになるようなオーナーは、デベロッパーと友好的な関係を築き、
デベロッパーの方向性にうまく乗っかって成功をつかみます。
さらにナショナルチェーンになったら、自社の方針のほうを大事にしてやってゆきます。
各々の段階でその上手下手は出るものの、店舗数を拡大してゆくチェーンは、目先のことのみを見ておらず、
長期的な繁栄のために目先の関係性をどのようにするかを考えているといえます。
同様のことは出退店にもいえます。
長期的繁栄を考える会社ほど、慎重に慎重に検討して出店して、それが失敗しても一定期間は店をたたまず、
土地オーナーに義理を果たします。
一方で、目先的目標にまい進する会社ほど、手当たり次第に出店して、失敗したとなったらすぐ閉店します。
しかし、それがあだとなり、土地や建物を貸す側からすると「あの会社は信用できない」となって、
優良物件をライバルにとられてしまうのです。
新聞には様々なチェーンが「大量閉店」などという記事が出ていてショッキングではありますが、
義理堅いチェーンがやむなく閉店せざるをえないという決断をするこということと、
毎年山のように店を閉めている会社がそのようにアナウンスすることの意味合いも違ってきます。
出店するということは、大家さん・地主さんなしには成り立たないことです。その意味をよく考え、
大家の足元をみて自らの都合だけを押し付けるという交渉や、
具合が悪いからとすぐに閉店をするということが、あとあとどのように影響するのか、
熟慮の上での出店意思決定が大切といえます。
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   ~ 好評につき追加増刷分無料プレゼント ~
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大反響だった小冊子、「店舗開発読本」の続編希望のお声を頂戴しましたので、
「店舗開発読本2」を新たに作成いたしました。現在、大きく外部環境が
変わる中で、店舗開発を取巻く状況も日々刻々と変化をしています。
「店舗開発読本2」により、更なる知識を深めて頂き、皆様の店舗開発のお役に
立てれば幸いです。※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を
頂いております。
もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、
ショッピングセンター支援チームリーダー山本 匡が直接監修です。
【目次】
1.都市計画法の改正、出店環境はどう変化する
2.聖域をつくる開発担当者の思考
3.悪魔のささやき
■お申込み方法■
info-sc@funaisoken.co.jpまで直接メールをご送信下さい。
件名に「店舗開発読本2プレゼント」と明記し、お名前、会社名、部署名、
会社ご住所、電話番号を記入の上、ご送信下さい。
送信頂く際にご相談などがありましたら、お聞かせ頂ければと思います。
なお、「店舗開発読本1」もほんのわずかながら残りがありますので、
ご希望の方はお申し出下さい。
※申し訳ありませんが今回は、申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。
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* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 山本 匡
* ホームページ:http://funai-sc.com/
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SC経営のヒント142:「ライフサイクルを見る」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.142 ━2008.3.13
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【main contents】「ライフサイクルを見る」            
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■「ライフサイクルを見る」
前回は「売上を予測する」ことの大切さをお伝えいたしましたが、店舗を視察調査する際にもう一つ重要なことは、その店やSCの出発から数年後、十数年後がどのように変遷していったのかを「ライフサイクル的」に把握することです。
たとえば、20年ほど前に私が駆け出しだった頃、大阪で天保山ハーバービレッジという、水族館を中核とした施設が出来上がりました。隣接して「マーケットプレイス」という素晴らしいSCができました。
このSCは米国の著名なプロデューサーの手がけたもので、当時の日本にはなかった斬新な発想が盛り込まれ、出店店舗も実に画期的なものばかりでした。こだわった動物の雑貨店や、ソフトシェルクラブの美味なレストラン、外光を上手に取り入れた店舗演出、開放感あふれるフードコートなど、従前の日本の観光地における商業施設とはまったく次元が異なるものでした。
しかし、その後20年近くを経る中で、同施設も次々変化してゆきます。具体的には、団体観光客の集客が一定数あるため、その需要に対応した低単価なレストランが主になってゆきます。高単価で雰囲気のいいレストランは次々と撤退してゆきました。物販も、こだわったセンスのいい店が次々となくなり、いわゆる観光地にあるような中高校生対象の低単価品が主になってゆきます。物販は本来的に困難な立地なのですが、20年間継続している店もあるものの、大半が入れ替わることとなっています。もちろん、その後フードテーマパークを導入するなど復活にむけた取り組みもなされています。
この20年、折に触れ変化を見続けつつ、商業施設を「理想論的に優れた施設を開発する」ことと「現実の時流や市場に対応して生き残る」ことのギャップを痛感し続けた事例でもあります。
これは顕著な例ですが、お伝えしたいことは「商業施設は変化する生き物」であるということです。
ある時点を見ただけでは、その商業施設の本質は理解できないです。特に、個性・特徴のあるものほど、刻々とその姿が変化してゆきます。
自ら手がけた事例も同様で、10年以上前に手がけた施設もどんどん様変わりしている姿を見つつ、リニューアルを手がける際にはその時代その場所においての最適解を見出すようにつとめています。我々の周囲には、時流、競合環境、消費者の変化、常に様々な変化があります。
一つの商業施設も、開業当初、数年後、リニューアル、さらにリニューアルと変化してゆきます。視察においても、そういった「変化」をみてゆくことが大切であり、定点観測的な発想も必要になります。
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変わる中で、店舗開発を取巻く状況も日々刻々と変化をしています。
「店舗開発読本2」により、更なる知識を深めて頂き、皆様の店舗開発のお役に
立てれば幸いです。※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を
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もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、
ショッピングセンター支援チームリーダー山本 匡が直接監修です。
【目次】
1.都市計画法の改正、出店環境はどう変化する
2.聖域をつくる開発担当者の思考
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※申し訳ありませんが今回は、申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。
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SC経営のヒント139:売上を予測する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.139━2008.2.21
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
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【main contents】「売上を予測する」            
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回はコンサルタントに求められる「売上を予測する」能力
について話したいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
——————————————————-
■売上を予測する
「店を見て売上を予測しなさい」「見て売上を分かろうとしたら分かるようになる。
分かろうとしない人は一生わからない」
SCのコンサルタントとして駆け出しだった頃、上司に教えられたことです。
以来、店を見に行くときには、その店の売上を概算でも分かるようにしようと
努力をすることになりました。売上の公表されているSCを事前に調べ、現場を見ます。
「これが年商100億円のSCか」何度も何度も、感覚がつかめるようになるまで、
いろんなSCを見に行きます。
そのうち、だんだんと感覚的に分かるようになってきます。
このトレーニングは、SCを見るうえで非常に重要です。
「売場面積を目で見てだいたい把握する」「年商を目で見てだいたい予測する」
この2つが感覚として身につくと、見たSCが成功しているのかどうかが分かります。
もちろん、見に行く曜日や時間帯によって客数、客層は変動します。
天井の高さが変わるだけで面積感覚は変化します。
こういうことをケーススタディを積んで、いろんなケースで対応できるようにするのです。
入門手法としては、SCのキーテナントがGMSの場合、
食品のレジの台数をまずは1台2億円とみて、セルフでどの程度の売上になるか予測します。
そして専門店や対面の品揃えをみて売上を乗せ、
さらに食品の売上構成比が何割くらいになりそうか、
を予測して核店舗の売上を予測してみます。
そして、専門店街の面積と繁盛度合いを見ながら、
専門店街でどのくらい売上げていそうか予測します。最後に足し上げて全館予測します。
このほか、売場面積を調べておけば、
これに想定される月坪効率をかけてみるのもいい一つの方法です。
この程度の繁盛度合いだったら、月坪16万円くらいか・・・
あるいはあのSCと同程度なので14万くらいか・・・とシミュレーションを重ねてみます。
専門店の売上予測も、同様のトレーニングで可能になります。
同じ業種の同じような大きさの店で、
売上が分かりえている店を一日で見れるだけいっぺんに見ますと、
店頭を見ただけで、在庫量やスタッフ数などから、だいたい予測できるようになります。
「見て判断する」
我々の業界はそんなに細かい数値はディスクローズされていないものも多いです。
お、これは面白い、というものも、見て探し当てるしかないです。
結局のところいいのか、だめなのか、
それは見て判断する感覚を磨くしかないというところから、
このトレーニングはぜひチャレンジされることをお勧めいたします。

SC経営のヒント137:『出店~問題すり替えの落とし穴~』

ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
大雪の日に、SCの入口でお客様が自分の濡れた服を拭くためのタオルを
用意しているSCがありました。それも都心にある大型の施設です。
運営面、コスト面での負担が見えるだけに、その心意気に驚きました。
株式会社船井総合研究所
野田 陽一郎
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ショッピングセンター経営のヒント137:
『出店~問題すり替えの落とし穴~』
昨年末から今年にかけて、スーパーを展開されている企業様から、出店に関する
相談を受けています。
他のチェーン同様に、多数の候補物件が持ち込まれるわけですが、持ち込まれた
物件を検討していると、オーナーさんはどれも自店の展開次第でやりようが
あるように見えて、悩まれています。
私どもにそのお話を持ち込まれる際には、出ることを前提に検討されていて、
どの程度の売上が見込めるのかを気にされていました。
しかし、第三者的立場で冷静になって見てみると、物件は商店街のばずれであったり、
かつてスーパーが入店していた居抜き物件で、地下だけれどもエスカレーターが
なく階段だけの店であったり、とそもそもの立地の原理原則論からは大きく
はずれる店舗ばかりなのです。
MDでの工夫の前に、出店後はほとんど変えることのできない「立地」の選定を
もっと冷静に見つめるほうが出店後の負担も少なくてすみます。
やはり「店を出したい」という気持ち(或いは出店ノルマ)が先行し、大きく
当たる店ではないかもしれないが、そこそこやれるだろうといった気持ちで
出店検討の試算をすることもあるように感じます。
逆に、自社の既存店で日販250万が採算分岐だからどうしてもそのラインに
合わせる店舗を作りたいと頑なに基準を作っている場合は、駅前の規模は小さい
けれど、高い坪効率が望める物件への出店を見送ることになってしまうことにも
なりかねません。
新しい物件を検討する際には、自分でも気づかないうちに出店の可否からMDの検討へ
問題をすり替えている場合があるものです。そんな時は一度冷静な目線で元に戻り
物件そのもののマクロな立地は原理原則に沿っているのかを見直していただければ
と思います。

SC経営のヒント136:『業種別バランスの大切さ』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.136━2008.1.31━
 船井総研コンサルタント 山本 匡発行
 ★ショッピングセンター経営のヒント★
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☆今週のコンテンツ☆
『業種別バランスの大切さ』
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
2008年も早くも1ヶ月が経ちました。
一年の勝負はスタートダッシュが肝心です。
今一度、年初に立てた計画を見直してみましょう。
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆ 
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■業種別バランスの大切さ
SCの開発・リニューアルをお手伝いする際に注意していること、
というのはもちろん多種多様にわたりますが、
その中でも特に注意していることは、入居専門店の面積バランスを
最適な配分にするということです。
全体の売上を100とすると、この部門は8%、この部門は2%、
この部門は3%、というように、売上構成比が算出できます。
ひとつのSCの中に好調部門と不振部門が生まれる原因は、
売上と比較して、それぞれの部門面積の配分が適切ではない
ことが原因になっています。たとえば、アウトレットモールを
ごらんいただくと、たいていは飲食面積を少なめにとってあります。
これは、ピーク時には巨大な集客力を誇るものの、
閑散期には少数のお客様しかおいでにならないため、
ピークにあわせて面積を確保すると過大面積になってしまうからといえます。
このようなことは、どのSCにも当てはまることです。
書籍、CDレコード、アミューズメントなど、大きなSCでもほとんど1店舗、
多くても2店舗しか入らないような業態は、
全館の集客力と対象業種の売上が相関関係にあることがほとんどです。
また、飲食部門、服飾部門、アパレル部門といった大くくりでの売上も
おおむね相関関係にあります。この相関係数は、郊外型SCと駅ビル、
百貨店などでそれぞれ異なってきますため、
自らのSCの現在と過去の構成比を洗い出してみると、
自らのSCにおける過去の構成比が浮き彫りになると思います。
私どもが新しく開設されたSCを見るときは、
商圏、周辺競合、全体構成はもちろん、部門構成も注目して見ます。
話題の店舗の有無も大事ですが、
バランスのよいプロポーションになっていないSCは、
必ず近いうちに問題点が浮き彫りになってきます。
デベロッパーはテナント企業の個別努力に注目しがちですが、
たとえば飲食店が館の集客力に比較して多すぎたら、
かならず不振店舗が生まれてくるのはやむを得ないことといえます。
最近では巨大な面積のSCが増えたため、わざと面積過大にして
入れ替わりを促進しているのではないか?と疑うようなSCもあります。
(その後、そのデベロッパーにはそういうバランス基準がないということを知り、
愕然としましたが・・・)
ともあれ、商業施設の企画とは売上予測に始まり、
必然的に業種別面積配分を考え、適正賃料の設定をおこなって入居者と交渉に入る、
という手順となるべきなのですが、売上予測が不十分だと、
結局入居者にそのツケが回り、デベロッパーの現場も、
いつまでも同じ課題をかかえたまま走り続けることに
なりかねないという危険性があります。
自らのSCにあるべきバランスを現段階で把握することからスタートです。
そして、これは時代とともに変化するものであり、
毎年小規模の調整をおこないながら、大きな調整が必要となったときに
リニューアルが必要となるわけです。他のSCを視察される際も、
業種別バランスに注目してみましょう。
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* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 山本 匡
* ホームページ:http://funai-sc.com/
* E-MAIL:< info-sc@funaisoken.co.jp >

SC経営のヒント122:SCのカラーを出す

ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
近頃、地元の名産品を全国に伝えていくことと地産地消という、一見正反対の
動きですが、双方の重要性を感じています。フードマイレージなどの運動も
広がり、提供者側は商品だけでなくその背景にある想いもうまく提供していか
なくてはなりませんね。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
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■SCのカラーを出す
秋季になり、新規オープンするSCも増えてきましたが、どの施設も見ていて、
設備やテナントに一定の安心感があります。良い意味で、SC開発も安定してきた
ということかもしれません。
中国ではまだまだSCの数も多くなく、百貨店が街の中心地にあるというのが
一定のパターンですが、近年SCも増えてきました。
上海を例に挙げると、伊勢丹や第一百貨、新世界などの百貨店のほかに、
上海アウトレットや恒隆広場 Plaza66、Bund18、来福士広場などの特徴ある
SCも出てきました。
つくりでは日本に比べると異なる部分もあるのですが、そこで感じるのは、
非常に個性を持った館のカラーがあるということです。
恒隆広場 Plaza66は、66階と44階のオフィス棟を持つ商業施設ですが、
いつ訪れても客数が多いとは言えません。香港の置地廣場などを越える
高単価のスーパーブランドや高感度のセレクトショップ、専門店ばかりが
入っているため仕方がないのですが、そもそもそれらのスーパーブランドは
小売のために施設に入店しているというよりも、デベロッパーサイドとしては
オフィスの付加価値を上げるために入店させているといえます。
結果として上海の中では飛びぬけて高いオフィス家賃が取れているそうです。
一方、来福士広場や伊勢丹には大食代という大型のフードコートが入っています。
買い回りで来たお客様が気軽に立ち寄れるということで、恐ろしい集客力を誇って
います。クーポン制になっているため、支払いを一括で行うことができ、
ファミリーにも対応しています。テイクアウト専用の店もあれば、
イートインタイプの店、鉄板焼きなどで目の前で調理してくれる店など実に多彩
です。
それらの施設に共通するのが、館のカラーが一目でわかるということです。
日本ではコンセプトだけつくって、なかなか現場に浸透しない現状があります。
現場レベルでは、コンセプトをそもそも知らない、知っていても実現できない
など理由は様々ですが、今一度、館のカラーは何なのか、しっかり打ち出されて
いるかをデベ側、テナント側双方から再確認してみることも必要かもしれません。

SC経営のヒント121:マーチャンダイジングミックス

ご挨拶
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こんにちは。船井総研の山本です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、マーチャンダイジングミックスについてお話ししたいと思います。
SCの見直しにご参考になればと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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■マーチャンダイジングミックス
複合ビルの作り方の基本は、小売業における品揃えと同じく、
マーチャンダイジング・ミックスにあります。
すなわち、「集客はするが収益性の低い店舗」と「収益性は高いが
集客力が弱い店舗」を組み合わせることで、施設全体として集客しながら、
賃料収入という収益を同時に確保してゆくという発想です。
立地のいい都心の商業ビルでは、たいていは上から下まで賃料の最大化を
はかる構成が検討されます。この場合のMDミックスは、そのビル単独ではなく、
商業地全体の集客力があるという前提で組み立てられます。
一方で、郊外型のSCのように、単独立地で「立地の開拓」をしなければ
いけない場合は、同じSCの中に集客部門と収益部門を同時に入居させることで
商業施設としての成立と収益の向上を図るという発想になります。集客部門は、
いわゆる核店舗と呼ばれるものがそれに値し、スーパーマーケット、
ホームセンター、GMS(総合スーパー)などが該当します。
近年増えてきたレジャー複合施設の場合には、この集客部門は
シネマコンプレックス、ボウリング、温浴施設などがそれにあたります。
一方で、ゲームセンター、パチンコ、飲食などは収益部門となります。
このMDミックスで高収益を上げているレジャー複合の代表例が
ラウンドワンといえます。
集客部門は賃料が相対的に低く、デベロッパーにとっては大きな床面積が
安い賃料のテナントで占められてしまうことを嫌気する場合もありますが、
この集客部門がしっかりしているからこそ、収益部門で稼げるといえます。
集客力の弱いSCに欠落しているものの多くはこの集客部門であり、
また繁盛しているSCはこれらのバランスが良いといえます。収益性に劣る
SCの場合は、収益部門を可能な限り増加させることが必要になります。
こうしてみると簡単なことのように思われますが、依然としてこのMDミックスの
バランスの悪い商業施設が多く、「この店はどちらの役割なのだろうか、
何人集めれば集客部門としてよいのか」といった視点でSCを見直して
いただけますと、新たなる発見があると思いますよ。