【SC経営のヒント367】:『2014年、これから大切にしたいデータとは』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.367 ━ 2014.01.30
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
 週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:2014年、これから大切にしたいデータとは』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『2014年、これから大切にしたいデータとは』
既存施設の業績アップに関わる際、現場のSCマネージャーと施設・
テナントの評価が食い違うことがよくあります。
現場担当者は、月別の売上、客数、昨年対比を見ることが多いので
すが、これをもう少し深堀りすると、効果的な次なる手が打てるこ
とが多いものです。
例えば、この月別、売上を月坪効率で見てみると、次のようなこと
が可能になります。
(1) 施設側としては、売場の大小に関係なく、他テナントとの
  比較が可能
(2) テナント側としては、家賃は月坪で支払っているので
  賃料効率の判断が可能
また、この月坪効率を施設やカテゴリー、チェーンの売上伸長率で
比較すると更に効果的になります。
というのも、業績アップの余地は与えられた環境(施設内立地)の
中で、比較可能なモデル(カテゴリー内モデル、チェーン内モデル)
にどう近づけていけるかにあるからです。
つまり、施設内のカテゴリーの中で伸びている店舗やそのチェーン
店の中で伸びている店舗が商品、売場、販促、接客でどう違うアプ
ローチしているかを知り、自店にあてはめていくことが大切だから
です。
その際に、注意したいのはチェーン内モデルよりも施設内のカテゴ
リーモデルを優先させることです。というのも、同じチェーン店で
も入居している施設によって客層が違うので、売れる商品、売れる
日が違うからです。
これから迎えるバレンタインデーやホワイトデーなどに顕著に現わ
れますが、同じ銘店、銘菓のテナントでも、駅ナカ、駅ビルなどは
バレンタインデーの売上げよりもホワイトデーの売上が高く、年間
を通じて最大日販をとる施設が多いものです。
これは、駅乗顧客を基本とする駅施設では男性利用者も多く、普段
の買上率は低いのですが、ホワイトデーなどでは利便性を優先する
男性の買上率が上がるからです。
また、今後デベロッパーとして意識していただきたいデータは、
52週の勝ち負け表になります。データはあくまでも、今後の業績
アップのためのツールですので、当然この間隔が月よりも短い週の
ほうが良いですし、曜日まわりなどを意識しなくても正確に昨年と
の比較ができるということが大きいためです。
ぜひ、これらのデータを活用することで、業績アップの仮説(PLAN)
→実行(DO)→検証(CHECK)→次なる仮説(ACTION)をし、業績
アップに挑戦していただきたいものです。
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ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:丹羽 英之(にわひでゆき)
発行責任者:山本 匡(やまもとただし)
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〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
TEL : 03-6212-2930(直通)
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【SC経営のヒント366】:『期待感』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.366 ━ 2014.01.16
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:期待感』
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『期待感』
今年の初売りは好調だった館が多いようですが、
私はあるモノに注目して初売りを見ていました。
あるモノとは福袋。
物余りの時代に、福袋をどの程度買う人がいるのだろうとかつて
思うこともありましたが、各施設やはり様々な工夫をされている
のが印象的でした。
今年最も増えた売り方は、予約販売ではないでしょうか?
年末から予約販売をしている店が多く、期待感という意味でも
賑わいが出たと思います。
ある館では、年始の福袋をツリーに飾って、福袋ツリーを
作っているところもありました。一石二鳥ですね。
福袋は、
 (1)1年間のブランドへの支持
 (2)昨年の福袋の満足度
が売上に影響します。
そして昨今は、
 (3)今年の福袋の中身
も影響しますね。
元旦の午前中にはSNSに中身が載ってしまう時代です。
売れるものはより、売れ、売れないものはより売れなくなる傾向です。
若い方が多い館は、館の外で購入後の福袋を開封し、相互に欲しい
商品を譲り合う光景も見られますからSNSがなくても、
お店のファンには中身や商品の充実度が伝わります。
また、デベロッパーのサービスとしては、そういった年末からの
全館挙げての事前告知、初売りに並んでいただいた方への飲み物
サービスなどを実施して後方支援をしている館もありました。
全館は集客アップ、個店は入店・買上・単価アップですので、
初売りや福袋はそれが顕著に出ていました。
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【SC経営のヒント365】:『北陸の宿泊施設(2)』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.365 ━ 2014.01.09
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:北陸の宿泊施設(2)』
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『北陸の宿泊施設(2)』
2015年春に北陸新幹線が延伸し、長野~金沢間の開業します。
沿線地域では、東京からの交通利便性改善により
観光客増等の経済活性化が期待されており、
新規開業施設は少なめですが、
宿泊施設としてもリニューアルなどによる
受入体制の改善に取り組んでいるようです。
そんな北陸地域より1つのホテルをご紹介します。
今回は富山県です。
・コンセプトホテル和休
2010年5月開業の宿泊主体型ホテルです。
既存ホテルのリニューアルとしてオープンしたホテルで、
建物・設備自体は決して新しくはありませんが、
とても特徴的なホテルです。
客室数は60室と比較的小規模な部類です。
一番の特徴は、「和」のホテルということです。
宿泊者はエントランスにて靴を脱いでから、
フロントでチェックインをし、
畳敷きの客室では、椅子ではなく、
クッション(座布団)に座ってテレビを見ます。
元々は普通の古いホテルだったこともあり、
客室自体は今どきのホテルより、
ちょっと狭いくらいの広さなのですが、
座ると、当然目線が下がりますので、
天井をとても高く感じることができ、
結果として、実測よりは広い印象を与える効果がありました。
普通のホテルとして、ダブルベッドとライティングデスク、
椅子を配置していたら、おそらく狭く感じたはずです。
実はもう1点、特筆すべきが「朝食」です。本ホテルでは、
和食バイキングを無料で提供しています。
決してメニュー数もそれほど多くなく、席数も些少ですが、
それでも宿泊予約サイトでは県内6位の評価です。
フロント横の狭いスペースのなかに、さらに囲炉裏風のテーブルを
置くなど、席数を犠牲にしてでも
空間・演出を重要視しており、“食事処”(食事会場ではなく)
としてのトータルでの雰囲気が好評のようです。
ちなみに席数の少なさに対しては、
チェックインの際に朝食時間を伺うことで、
ピークタイムをELV内に掲示し、
利用時間帯の分散を促すことで解消しています。
もちろん小規模だから出来る側面もありますが、
コンセプトをしっかり通すことで、
ファンを作っていく好事例として紹介させていただきました。
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【SC経営のヒント364】:『巨大モール時代の終わり』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.364 ━ 2013.12.27
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:巨大モール時代の終わり』
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『巨大モール時代の終わり』
近年開業の大型モールをいくつか見てきました。いろいろと工夫が
凝らされ、すばらしい店になっていると感じられます。しかし、同
時に感じられたことは、従来までの巨大モールビジネスというもの
も、もう終わりだということです。
開発費用は建設費用の高騰に伴い上がる一方で、以前のような高収
益は見込めなくなってきています。巨大すぎる売り場は、水増しし
て埋めるしかなくなってきています。体験型施設やアミューズメン
ト系施設など、面白い取り組みではありますが、従来型の売り場以
上に効率が上がるわけではありません。
ものによっては、広すぎる敷地を活用するために分棟建てになって
いますが、その結果顧客の回遊性は下がり、小さな建物では集客が
困難になります。
これらに限らず、近年の大型開発は大なり小なり同じような状況と
いえるでしょう。立地に恵まれ競合のあまりない場所での大型モー
ルは今後も成功するでしょうが、そのような好立地はほとんど残さ
れていません。競合過多の立地では困難度がどんどん上がっている
ように思えます。
出店企業にとっては、モールに出店さえすればよいという時代はす
でに終わり、モール頼みから脱却して、新たなる立地開拓を志向せ
ねばなりません。現状これといった妙案も生まれていないため、し
ばらくは試行錯誤せざるをえません。
ただひとつ言えることは、いままでの出店実績を分析して、どのよ
うなロケで成功し、どういうロケではうまくいかなかったのかの分
析を定性・定量的に取り組む必要があるということです。自分自身
の手がけた事例としましては、5年ほど前に出店失敗が続いた
チェーン店の館内売上げ方程式を作成し、その後の出店では赤字店
舗をひとつも作らず、順調に再生できたというケースがあります。
個人的には、損益分岐点を下げる業態開発を志向することに解決案
があると感じています。ワークスケジュール管理、スーパーバイジ
ングのありかた、そういったものを根本から見直すことでローコス
ト運営のできる体質作りに取り組んでいる会社もあります。
売上予測方法論の再認識とともに、新築より居抜き、低単価より高
単価、直営か外部委託か転貸か。いろんな新しいチャレンジを行動
に移すときが来たように感じられます。
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【SC経営のヒント363】:『できる店長がしている習慣とは?』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.363 ━ 2013.12.19
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:できる店長がしている習慣とは?』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『できる店長がしている習慣とは?』
最近、店長研修のお仕事をよくいただきます。
研修終了後に店長とお話すると
「内容は理解できたが、現場に人が足りない」
「本部の協力が得られない」
「時間が足りず、変えられない」
という声を耳にします。
できない理由はあげればきりがないですが、現場で実行して成果を
出している店長が多いのも事実です。
できる店長とできない店長の違い、それは店長の能力というよりも
店長のスタンスの違いにあるように感じます。
できる店長は自分がやらず、スタッフにできる環境をつくり、でき
ない店長は自らがやってしまってスタッフに振り切れないことが多
いようです。
店長(トップ)の率先垂範は現場の指揮をあげるのに必要なことで
すが、これを卒業した店長がやはり成果をあげているのです。
できない店長は目先の業務に追われ、次なる仕掛けと準備に時間が
とれず、できる店長は上手にスタッフに仕事を割り振り、次なる準
備と仕掛けに時間を使えるからです。
例えば、できる店長は、店長会や店長研修の内容を全スタッフと共
有しているものです。
ごく基本的なことですが、これすらも現場では実践できていないこ
とがほとんどです。
できる店長がスタッフと共有するために実践していることに下記の
ようなことがあります。
・ファイルバインダーで情報を共有する。
(店長研修バインダーetc)
・共有したファイルバインダーを同じ場所におく。
(レジ右横etc)
・ファイルバインダーの内容に目を通したらサインする。
(全員のサイン)
このような仕組みとルールをつくることで、店長の代理出席を誰が
しても、このバインダーを持って会に参加するだけで情報共有がで
きるのです。
ぜひ、できる店長の習慣を身につけることで、上手に業績アップに
つなげて頂きたいものです。
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【SC経営のヒント362】:『北陸の宿泊施設(1)』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.362 ━ 2013.12.06
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:北陸の宿泊施設(1)』
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『北陸の宿泊施設(1)』
2015年春に北陸新幹線が延伸し、長野~金沢間の開業します。
沿線地域では、東京からの交通利便性改善により観光客増等の経済
活性化が期待されており、新規開業施設は少なめですが、宿泊施設
としてもリニューアルなどによる受入体制の改善に取り組んでいる
ようです。
そんななか数少ない新規開業ホテルを紹介したいと思います。
・ホテルトラスティ金沢香林坊
2013年6月開業の宿泊主体型ホテルです。
会員制リゾートで有名なリゾートトラストによる運営で、
同社のトラスティブランドの運営ホテルとしては7施設目になります。
総客室数は207室で、うち2割強相当の46室がツインルームで構成さ
れています。
(ダブルルームも含めると、88室と4割強になります。
ちなみにダブルルームといっても、クイーンサイズやキングサイズ
のベッドが置かれており、一般的なダブルルームとは一線を画して
います。)
前年に開業した同ホテルの大阪阿倍野では、202室に対し、
ツイン17室と比較すると、その客室構成の特色や、ターゲット・
狙いがご理解いただけるかと思います。
さて、この施設の先進的な取り組みですが、このホテルのユニット
バスは中がガラス扉によって区切られ、洗面・トイレスペースと、
風呂スペースに明確に分かれるようになっています。
風呂スペースはシャワーブースのようになっており、湯船に湯を
はったまま、シャワーを使えるようになっています。
もちろん1人が入浴中に、もう1人が洗面を使うこともできます。
なかなか設備面のことですので、既存のホテルには簡単に真似する
ことはできませんが、このような設備を持つホテルが存在し、宿泊
客によってはこのような設備の持つホテルと比較され、評価される
可能性があることを認識しておくことは、今後の自社ホテルの方向
性としてどこで差別化していくのか?を考える1つの大切な要素だ
と思います。
ホテル業界の近い未来を予測する上で、とても参考になるホテルで
した。
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【SC経営のヒント361】:『レコードへの挑戦』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.361 ━ 2013.11.29
 船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:レコードへの挑戦』
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『レコードへの挑戦』
仕事がらたくさんの店長さんにお会いします。
長くお付き合いがあるところは、途中で店長さんが変わることもしばしば。
結局のところ、店の売上はトップである店長がつくっていると感じることが多く、
店長が変われば売上げも伸びれば、下がりもします。
現場の方にとって、目標売上げと達成率はとても重視していると思いますが、
やはり小さくても明確な目標を持っている店長が数字を達成する傾向にあります。
数字管理のしかたもそれぞれですが、特定カテゴリの売場づくりから数字まで
担当者に責任を持たせることもあれば、売場づくりだけ任せることもあります。
私がいつもいいなと思う施策の1つに、レコード(記録)への挑戦があります。
月間売上レコード、単日売上レコード(最大日販)、セール期間売上レコード、
客数レコード、昨対比レコード、、部門別レコード、伸び率レコード・・・
探せばいくらでもありますが、そこに意識づけをして目標をスタッフと共有し
数字を達成する。そして、ささやかにお祝いし、また次の目標達成に動く。
現場のスタッフさんに店舗の数字まで総合的に責任を持たせるのが難しい場合
それを分解し理解可能な数字に置き換えて小さくても達成する。
そして結果的にそれが店の歴代レコードとして、残っていく。
すぐに、それも目に見える形なので、店長、スタッフ間で結構盛り上がり
一体感が生まれます。もちろん売上げだけでなく、ポイントカード入会でもよし
接客数でもよしです。
そしてレコードはただ達成することはまずありませんので、達成するための
施策が必要になります。そこも含めて共有し、達成していきます。
多くの店で売上指数の多い年末年始商戦、レコードづくりに取り組んでみては
いかがでしょうか。
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【SC経営のヒント360】:『これからの商業開発』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.360 ━ 2013.11.21
 船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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 ☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:これからの商業開発』
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『これからの商業開発』
最近開業した、いくつかの商業施設を見て感じることがあります。
いずれも、さほど規模は大きくなく、ライフスタイル型を志向して
います。リーシング環境は楽ではないので、段階的にオープンした
り、あるいは空床があったりと、決して楽な船出ではないのですが、
今後開発される商業施設は大規模なモールを別にすれば、このよう
な中小規模のライフスタイル型商業施設になってゆくだろうと思わ
れます。
スイーツやインテリア・雑貨が集客のコアになり、メインターゲッ
トは独身層かもしれませんが、実需は30代~40代の既婚世帯で生活
感度の高い層に思われます。
量数幅の時代は過ぎて、では何が来るかというと感性・感度・ライ
フスタイルと漠然と思われているのですが、、実際には「ある客層
のカタマリ」が獲得できるかどうか、が集客や営業業績に直結して
くるように感じます。
都内でも地方都市でもしゃれたカフェがたくさんありますが、これ
らの成否は「カフェ女子」層を獲得できる店になっているかどうか、
という気がいたします。この「カフェ女子」は自分の独断と偏見で
の定義ですが、たとえばスタバはカフェ女子も活用するが、それ以
外のカフェチェーンはカフェ女子が利用しないから業績の差になっ
ているのではないか?とか、カフェ女子にも独身層と子連れママ層
がいるなあ、とか、カフェ女子的な感覚を物販で発想すると、
「DIY女子」になったりするのではないかなあ?と、関係者とはい
ろいろ意見交換をしています。
どのようなネームをつけるかはさておき、それなりに購買力のある
「ある客層のカタマリ」にジャストミートするかどうかが、お店や
商業施設がヒットするかどうかのキーポイントと思われます。
郊外型SCであれば「ベビーカーファミリー」や「ワンボックス三世
代」でしょうし、百貨店であれば「裕福な三世代集客」でしょうし、
ちょっと高級志向な飲食店であれば「裕福なご婦人女子会」のよう
に思えます。
自分達がメインターゲットとする客層は、イメージで語ると、どの
ように定義できるか?
より客層を拡大するとなると、どのような「客層イメージ」を獲得
できる店になるべきか?
この、「客層軸」での発想をより柔軟に考えてゆくことが、商業施
設全体の中長期戦略という観点で必要なことになってくると思いま
す。
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【SC経営のヒント359】:『買いまわりの店数をアップしよう!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.359 ━ 2013.11.14
 船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
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『Main Contents:買いまわりの店数をアップしよう!』
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 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『買いまわりの店数をアップしよう!』
これまでテナント数の多さによる店揃えが館集客の大きなポイント
でしたが、これからのSCはテナント数が少なくても、どれだけ買い
まわり店数をアップできるかが重要です。
例えば、業績の良いSCには下記の2点の特徴があります。
・テナント間のコミュニケーションが良いこと
・テナントスタッフのSCでの利用金額が高いこと。
(ポイントカードによるSCでの利用金額が高いこと)
この2つの特徴は結果として、SC内での買いまわり店数アップに貢
献しているようです。
そこでSCを運営するデベロッパーは、この買いまわり店数アップの
ためのテナントリレーションや販促手法を早期に確立することが望
まれます。
例えば、効率化を促進する過程の中でなくなっていったテナントス
タッフとの旅行視察や歓送迎会なども逆に必要な時代になっている
と言えます。
また、ほとんどのSCで毎月開催している店長会のやり方を見直すこ
とをおすすめしています。店長会はデベロッパーからの業務報告が
中心ですが、この店長会でテナント店長からの成功モデルの発表を
してもらったり、顧客情報や商品情報を共有するカテゴリーミー
ティングに切り替えてもらうのです。
これらの目的は、買いまわりの店数アップのために自店と親和性の
高いテナント、商品、スタッフを見つけて、あらたな販促を準備し
てもらうためです。
自店で買い物が終わったお客様に対して、次回来店のための販促を
行うテナントは多いのですが、そうではなく、その日のうちに自店
と親和性の高いテナントの商品・サービスクーポンを差し上げるよ
うにするのです。
SCの場合、次回来店は平均的には2週間後になりますが、その日に
使えるクーポンであれば館の今日の売上につながるのです。
映画の半券サービスなど、同様の趣旨で行っている販促はあるので
すが、実際の利用率が上げられるまで、そこで提供するクーポンの
サイズや商品・企画・サービスの中身までつめ切れていないSCが大
半です。
ぜひ、業績をアップさせる「買いまわりの店数アップ」の新たな仕
組みづくりに挑戦していただきたいものです。
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【SC経営のヒント358】:『九州の宿泊施設(2)』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.358 ━ 2013.10.29
 船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
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『Main Contents:九州の宿泊施設(2)』
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『九州の宿泊施設(2)』
夏頃に、福岡県に出向きました。
ご存知の方も多いと思いますが、最近ホテルの新規開業予定軒数が
回復してきています。
とはいえ、新規予定案件の約7割が都内と東北に集中し、地方都市
では、まだまだ低水準のようです。
そんな新規開業が少ない地方都市で、先進的な取り組みに挑戦して
いる新しい施設を紹介したいと思います。
・ホテルアクティブ!博多
2010年10月開業の宿泊特化型ホテルです。
総客室数は220室と中規模な施設です。
中国地方を中心に3ホテルを展開する石田屋ホテルズの運営で、
なんとこの企業は創業113年を誇ります。
アクティブ!ブランドとしては、2005年の広島に次ぐ、2号店です。
さて、この施設の先進的な取り組みですが、
実は、このホテルの客室には電気ケトル(湯沸しポット)がありません。
近年のビジネスホテルのズボンプレッサーでよく見られるような、
各客室フロアのエレベーターに数台置いてあり、使用者が客室へ
持っていくスタイルです。
これはホテルとしてはちょっと恥ずかしい話ではありますが、
この電気ケトルというのは、使用状況がマチマチであること、
さらに使用したかどうかが分かりにくいことより、清掃モレが
発生しやすい備品の1つです。
また清掃後はフタを空けて乾燥させるため、後でフタを閉めると
いう作業も発生します。
このホテルの意図までは分かりかねますが、
上記のスタイルはこれらの課題に対する1つの解決策と感じる
ことができました。
実際、電気ケトルの扱いについては、客室備品としているホテルの
ほうが多いことを鑑み、その対策も講じるなど、大手宿泊予約サイ
トでのクチコミもかなり好評のようです。
従来より、続けてきたサービスが本当に今も続けるべきなのでしょうか?
もしかするともっと良い方法があるかもしれない、
という気づきを呼ぶホテルでした。
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