━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.385 ━ 2014.07.31
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:ひとつの店』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『ひとつの店』
SCと百貨店の違いはなんですか?と問われることがあります。
もちろん、さまざまな違いはあるのですが、私はこのように答えて
います。
SCのスタッフに他のテナントのことをたずねても「わかりません」
としか返事が返ってこないが、百貨店のスタッフに他の売り場のこ
とをたずねたら、ちゃんと説明してもらえる。
百貨店では、消化であれテナントであれ、百貨店全体でひとつの店
という意識があり、スタッフにもそのことを伝えて「他の売り場の
ことも知ろう」という意識があります。
ですが、SCではまだまだ、各店が自分の店のことしか知らないのが
現状といえます。
これはたとえば、一社で複合の業態をやっているような場合にも同
様です。
たとえばひとつの店で飲食と物販をやっているような場合です。飲
食は飲食で、物販は物販で一体化することは大切ではあるものの、
他の売り場と対立するようになってしまってはいけません。
俺たちはこんなに大変なのに、あいつらは楽しやがって・・・・こ
ういう、部門間対立を耳にされたことはよくあるでしょう。そんな
「感情的ロス」は、これからの店舗運営にとっては重大な弱点に
なってゆきます。
仕事は、何をやったところで大変なことに変わりはありません。時
間的精神的肉体的プレッシャーというのは、いかなる業種において
もあるものです。自分の成長のために辛い状況を打破しようと誰も
が前向きに考えるのですが、その一方で「隣の芝生が青く見える」
こともあるわけです。
複合店舗の店長は、たとえ短時間でもローテーションして別の部門
の仕事を手伝わせるべきだと思います。
SCにおいては、業種別会合や懇親会を通じて他のテナントスタッフ
との交流をはかれるようにすべきと思います。
チェーン店が増えて地元店が減った結果、単身赴任でやってくる店
長も多いです。
チェーン内での人的交流も薄ければ、館のなかでの人的交流も薄
い。たまにやってくるマネージャーは好き勝手言って帰っていくだ
け、SCでの会議では伝達事項を聞かされるだけ・・・こんな毎日で
は、寂しくなりやる気が出ません。
人の「やる気」は人間関係からです。人間関係が良好ならやる気は
出ます。
競合他店と商品の差別化も立地の差別化もなくなってきて、店舗ビ
ジネスが取り組まねばならないのは「人材での差別化」です。とく
に外食産業などではこれが決定的な差を生みます。
人のやる気を出すには、交流し一体化すること。
SCの運営管理でも、こういうことを重視してゆく時代になったとい
えます。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6日本生命丸の内ビル21階
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【SC経営のヒント384】:『中国地方の宿泊施設』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.384 ━ 2014.07.25
船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:中国地方の宿泊施設』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『中国地方の宿泊施設』
しばらく業界動向の記事が続きましたので、
久しぶりに全国の面白い取り組みを実施しているホテル紹介の記事
に戻りたいと思います。
大手チェーンや比較的新しい施設を取り上げさせていただきましたが
今回の記事では、とある地方チェーンにスポットを当てて、
紹介します。
・出雲グリーンホテルモーリス
中国地方のチェーンホテル、グリーンホテルモーリスの出雲店です。
チェーンとしては2号店ですが、1号店はすでに建替えていますので、
現存するホテルのなかでは、最古参の建物であり、その後のチェーン
化へのオリジナルホテルともいえます。
(すでに建替済の1号店はS59年開業ですが、出雲店はH13開業、
以降は3~5年の間に1軒開業させています。)
ホテルの概要ですが、2001年開業の宿泊主体ホテルです。
JR山陰本線の発着駅である出雲市駅の駅南側徒歩1分に立地し、
客室数は198室と、一般的な規模の部類です。
出雲というと2013年の伊勢神宮との同時遷宮で観光面が非常に盛り
上がりましたが、周辺には工業団地があり(なんと県内総生産額の
うち、約40%を出雲市が占めています!)、ベースの需要としては、
ビジネス関連の宿泊出張に支えられています。
そのため、大手チェーンもある程度出揃っており、駅周辺には
アルファーワン(1989年)、ツインリーブス(2001年)、スーパー
ホテル(2003年)、東横イン(2005年)が競合しています。
このホテルの特長ですが、かなり抽象的な表現になってしまいますが、
「宿」としての平均点がどこを切り取っても高いことです。
いわゆる「かゆいところに手が届くような」サービスです。
これは、例えば「掲示物」で顕著です。
ホテルの共用部や客室など様々なスペースに掲示されている印刷物
ですが、1つ1つが社内制作されており、かつ見た目・わかりやす
さが洗練されています。そして明らかに制作時期が異なるにも関わ
らず、デザインが統一され、施設として調和がとれているのです。
(だから見やすい、ともいえます。)
通常の営業のなかで、いわゆる「お知らせ」や「キャンペーン情
報」「新サービスの案内」など様々な印刷物(かといって、わざわ
ざ外注するほどでも無いもの)を掲示する場合がありますが、
これを実はしっかり作りこめているホテルとは大手チェーン以外で
は、殆ど無いはずです。
かつ、その大手チェーンの場合は本部制作であり、現場では送付さ
れてきたものを掲示するだけとなっています。
これが現場できるということは、制作業務を教育するだけではなく、
どんな情報をどこに貼ると、よりサービスとして改善するか?より
親切か?を現場で考えることができるということです。
もはや言わずもがなではなりますが、これが出来ると特別な設備が
なくても、確実に良いホテルになりますし、またこの人材の能力に
悩みを抱える総支配人・ホテル経営者は非常に多いのではないで
しょうか?
ちなみに3号店以降の出店では、この優れたオペレーション能力を
維持したままハード的なデザインを洗練させていますので、より改
善されています。
機会があれば是非、ご宿泊されて体験しに行ってみてください。
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【SC経営のヒント383】:『店舗視察のポイント』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.383 ━ 2014.07.10
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:店舗視察のポイント』
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『店舗視察のポイント』
最近、お付き合い先の商業施設やSMから店舗視察の仕方を教えて欲
しいというオーダーが増えています。
競合店にしても、モデル店にしても、船井総研のスタッフは何をポ
イントにして、どのように見ているのかを知りたいというのです。
これは、現場経験の少ないスタッフへの教育というよりも、ベテラ
ンスタッフに対しての要望が多いのが実際です。最近の事例を紹介
させて頂きます。
都内で数店舗展開されているSMチェーンの場合
このチェーン店は駅近くに150坪タイプのSMを展開しており、これ
まで非常に高効率な売場展開をされていたチェーン店です。これま
での競合出店は駅から離れた場所に出店する大型店でした。それが、
今回駅コンコース下に同規模のSMが出店して、その対策も兼ねて周
辺の競合店舗の視察をしたいとのことでした。
この時にお伝えした視察ポイントは下記になります。
店舗視察は自店の業績アップをすることが目的で、そのためには自
店の本当の競合とモデル店を知ることが重要です。
つまり、施設の立地、規模、ブランドによって客層が変わることを
認識して、競合となるモデル店を知ることがスタートになります。
今回のケースでは、大きく駅近くの小型店と駅遠くの大型店に分か
れます。
駅近くの小型店は通勤の有職主婦、サラリーンマン、通学の学生が
主な顧客となり、駅遠くの大型店では、近隣ファミリー客が主な顧
客になります。
当然、客層が違えば売れる商品も変わります。
また、同じ駅近くの小型店でもブランドによって、客層が変わります。
例えば、自店のようなリージョナル店舗では年配層が多く、ナショ
ナルチェーンの駅構内店舗では若年層が増えます。
今回のケースで言うと、自店の直接的な競合は駅近くの小型店であ
り、この店舗といかに共存共栄していくかがポイントになります。
そもそも、大型店に流れているお客様は自店を利用されているケー
スが少なく、店舗規模から言ってもモデルにもなりにくいのです。
つまり、駅近くの小型店の商品展開(アイテムの絞込み)、売場展
開(一点突破)を参考にしつつ、客層の違う商品で差別化をはかっ
ていくことになります。
ですから、店舗を視察するときのポイントは自店の各カテゴリーの
中で、買上点数の高い上位3品(年間定番、シーズン商品、自店客層
にあっている商品)がこの競合となるモデル店でどう展開している
のかを視察するのです。
どこの場所に、何フェイスで、いくらで売っているのか?をチェッ
クするのです。
その際に、実際に商品をかってみることが大切です。
そうすることで、商品の売り方の違いから、接客、サービスまで
トータルで商品価値を判断できるからです。
また、このような店舗視察は月(週、日)に1回定点観測で変化を
知ることも必要です。
ぜひ、自店の業績アップのためにも効果的な店舗視察をしていただ
きたいものです。
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【SC経営のヒント382】:『SC内のカテゴリー別ポジショニングの大切さ』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.382 ━ 2014.07.03
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:SC内のカテゴリー別ポジショニングの大切さ』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『SC内のカテゴリー別ポジショニングの大切さ』
SCの中に出店しているお店の業績が、思ったよりうまくいかないと
いうご相談をいただきます。
たとえば、SC自体は非常にうまくいっていて、年商規模も数百億円
と巨大であるにもかかわらず、自店の業績はよくない。一方で、年
商150億円程度のSCに出店している店は好調なのに、どうしてだろ
う・・・こういうご相談です。
SCとSCの勝負と、SC館内での専門店同士のシェア争いは、視点が異
なります。
国内のSCを分析する限り、業種ごとの商品の売上げは館の売上げと
相関関係にあることが多いです。
分かりやすいのは飲食店で、SCの総売り上げが上がれば飲食店舗の
総売り上げも上がり、下がれば同様に下がるというものです。
ただ、業種ごとの売上げの増減とは別に、その業種のなかで自店が
何番店であるかということも見なければいけません。館内競合がな
い商品分野ならよいですが、多くの商品は館内で競合します。
たとえば洋生菓子というカテゴリーで自店は何番店か?自然派化粧
品というカテゴリーで自店は何番店か?たこ焼きというカテゴリー
で自店は何番店か?
このような単品ごとのカテゴリーで、館内に圧倒的に強い競合他社
がいる場合は、たとえ館の売上が大きかろうとも、強い競合に大き
なシェアを獲得されてしまい、自店の売上げは振るわなくなってし
まうことがあります。
専門店にとっては、館の売上げだけではなく、SCの中でどの程度の
ポジションが得られるのか、それを出店判断のひとつの材料として
数値化を試みるべきでしょう。
同様に、デベロッパーも新規に店舗を誘致する場合、既存SC内でそ
の新しい店は何の商品で何番店となりうるのか、そこを分析した上
で、誘致すべきかどうかを判断する必要があるといえます。
長く続けてほしいのか、あるいは短期間床を埋めればいいという発
想なのか、それとも既存店にかわる新しい一番店を入れたいのか。
デベロッパーもそういった「意図」を明確にしたテナントミックス
を考えるべきといえます。
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【SC経営のヒント381】:『他店との差別化』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.381 ━ 2014.06.27
船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:他店との差別化』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『他店との差別化』
朝6時半にとあるターミナル駅にいたところ、付近の喫茶店を含む
全ての店が7時営業開始となっている中で、1店の喫茶店だけが6
時半開店で大行列していました。
そのエリアや集積で7時開店が決められているわけではなさそうで
すが、6時半開店していたその店は、その30分だけで行列が途切
れることはなく、朝の100人近くを30分で獲得していることに
なります。
確かに朝6時半にスタッフを確保するのは大変ですが、それに見合
う集客です。
長い間営業を続けていればいるほど、なかなか外側から自店を見る
ことが難しくなるのは事実ですが、一度時間帯の客層、店頭前客層
など、「こうだろう」と思っているものを見直してみると新たな
チャンスが生まれるかもしれません。
店のスタッフさんに聞いても、長く働いている人ほど既成概念があ
りますのでひとつの良い方法として、アルバイト面接に来る方にお
店の印象や疑問を聞いてみると良いです。意外と「この店ってこう
だと思ってました」「なんで○○なんだろうと思ってました」とい
う意見をいただくことができます。
内側の現状把握としても、例えば近くに大型子供服店ができて、来
店数は増え定性的には家族や母と子で来店している人が増えている
という可能性もあります。
その場合も数字だけで見ていると買上客数は変わらなかったりしま
す。
であれば商品見直しで買上点数を増やすこともできるでしょう。
以前3世代来店のコラムを書きましたが、レジ客数は1でも、来店
客数は5だったりします。
現場力の高いスタッフさんは数字に表れにくい、そういった部分を
敏感に感じて販売につなげることができている人のように見受けら
れます。
まずは自らが外側から、そして内側へのヒアリング、外部の声から
他店との差別化を考えてみませんか。
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【SC経営のヒント380】:『宿泊業界へのアベノミクスへの影響』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.380 ━ 2014.06.19
船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:宿泊業界へのアベノミクスへの影響』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『宿泊業界へのアベノミクスへの影響』
6/17の「観光立国推進閣僚会議」にて、アベノミクスの第三の矢で
ある「成長戦略」にも盛り込まれている
2020年までに訪日外国人旅行者を現状の約2倍である2,000万人にす
るための新たな行動計画として、
「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」
を策定しました。
本プログラムでは、
●『2020年オリンピック・パラリンピック』を見据えた観光振興
●インバウンドの飛躍的拡大に向けた取組
●ビザ要件の緩和や指定旅行会社の手続簡便化など訪日旅行の容易化
●世界に通用する魅力ある観光地域づくり
●外国人旅行者の受入環境整備(免税品目の対象拡大・免税店の増
加・Wi-Fi整備など)
●MICEの誘致・開催促進と外国人ビジネス客の取り組み
を6本の柱とし、政府一丸、官民一体で取り組んでいく、
とされています。
さて、2,000万人実現にあたっては上記以外にも、旅行者の受け皿
となる宿泊施設の整備の必要性も声もあるのですが、
そちらについてはどうなっているかご存知でしょうか?
実は成長戦略の国家戦略特(別)区(域)にて言及されています。
国家戦略特区とは、地域を限定して各地域の経済状況を踏まえた目
標を設定し、その目標を達成するために大幅な規制緩和を実施する
もので、東京圏(千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・江東
区・品川区・大田区・渋谷区・神奈川県・千葉県成田市)、
関西圏(大阪府・兵庫県・京都府)、新潟県新潟市、兵庫県養父市、
福岡県が指定されています。
規制緩和内容としては、宿泊施設の運営にあたっては、「旅館業法」
という法律があり、その設備要件などが規定されているのですが、
上記地域のうち東京圏と関西圏では、旅館業法の要件を満たさない
施設でも、一定の要件を満たすことで外国人旅行者の宿泊を受け入
れることができるとしています。
既存ホテルからは、宿泊客流出の懸念や、特定多数の出入りのある
施設としての安全管理の課題が指摘されているようですが、
マクロ的には、首都圏のホテル用地不足と人口減少時代の家余りを
一気に解決する選択肢かもしれません。
従前より、リゾートセグメントでは、分譲のリゾートマンションを
ホテルオペレーターが運営し、オーナーが滞在しない期間中を、
ホテルとして貸し出すコンドホテルという形態が存在していますが、
将来的には、ホテルとレジデンシャルの境界線が曖昧になっていく、
というストーリーも想定されます。
そうなるとホテルとしてはレジデンシャルとの差別化として、新た
な進化や独自性が期待されるはずです。
古民家を改装したゲストハウスtoco.(2010年)、
倉庫改装のNui(2012年)などは、新たな進化や独自性のヒントと
もいえそうです。
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【SC経営のヒント379】:『最近のSCのテナントミックス』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.379 ━ 2014.06.12
船井総研 コンサルタント 山本 匡 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:最近のSCのテナントミックス』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『最近のSCのテナントミックス』
昨今の大型SCでは、人気のナショナルチェーンや、そのナショナル
チェーンの別ブランド(新業態)が誘致されることが多いです。セ
レクト系のナショナルチェーンも新ブランドがひととおり出そろい、
アパレルから外食など多様化しています。
一方で、都市部の駅ビルやファッションビルでは、ユーズド(リサ
イクル)、100円ショップや300円ショップ、安価なSPA大型店の入
店も珍しくなくなってきました。この流れは百貨店といえど例外で
はなく、もはや駅ビル・百貨店・ファッションビルなどといった業
態の垣根を越えた競合が激化しています。
これまでSCのテナントミックスを決定付ける要素としては、「性別」
「ターゲット年齢」と「グレード」で考えられることが多かったと
いえます。この考え方は長らく主流の考え方であったといえます。
ここ10年は、グレードとエイジからもうすこし広がって「ファッ
ション感度」を重視しているところも増えていますが、依然として
テナントミックスを考える上でのひとつの幹でした。
「性別」という考え方もかつての主流ではありますが、昨今はユニ
セックスやメンズ&レディースというフロアが多数見られるように
なってきました。
しかし、昨今のファッションビルなどのMDを見ていますと、このエ
イジやグレードという垣根をこえて、「売れる店かどうか」という
ことや、「集客力があるか」ということに主眼が置かれているよう
に思えます。
これは、いい立地であるがゆえに「収益テナント」だけを集めてい
ればよかった時代から、郊外や周辺に競合店がたちならび、相対的
に立地の価値が低落して、その結果「集客」に相応の工夫をこらす
必要が出てきたからといえます。
郊外の大型SCは坪当たり賃料の高い「収益テナント」よりも、坪当
たり賃料の低い「集客テナント」のほうが大きな面積を占めていま
す。同じように、都会のファッションビルといえども「集客テナン
ト」の面積をある程度は確保しないと、全体としての集客力を維持
することが困難になってきた、と感じられます。当然ながら平均賃
料水準は低下するものの、集客力を維持しないとギブアップするテ
ナントが増えてしまいます。大都市のファッションビルですら、上
層階が郊外型のカジュアルなチェーンで埋め尽くされるという日も、
そう遠くない未来に実現することになりそうです。
ものごとへのアプローチを考える上で大事なことは、一見あたりま
えのような、この「分類」を見直すことにあると思います。
新店舗・新業態・新商品開発など、新しいものを生み出すには、こ
れまでの分類(グルーピング)を見直すというのが基本になります。
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【SC経営のヒント378】:『攻める次代の到来(リストラからリニューアルへ)』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.378 ━ 2014.06.05
船井総研 コンサルタント 丹羽 英之 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:攻める次代の到来(リストラからリニューアルへ)』
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『攻める次代の到来(リストラからリニューアルへ)』
最近、お付き合い先でのリニューアル計画が増えてきました。
消費税の影響も思った以上になく、景況感が良くなっていることも
大きいと思います。
これまでの商業施設の業績アップは、既存顧客の再来店による客数
アップ、年間買上金額アップが基本でした。これは施設リニューア
ルによる新規客数アップが見込めない場合でも、インストアシェア
アップ(入店率アップ、買上率アップ、再来店への仕掛けづくり)
で、業績アップが可能だからです。
しかし、このインストアシェアアップをより効果的に進めるために
も施設客数が上がるのがベターで、施設客数アップのためには、施
設販促の強化とリニューアルしかありません。特に、施設客数が最
も上がり、新たなお客様を呼び込めるリニューアルがベストだと言
えます。
これまでは、長引くデフレ、消費マインドの低下による業績ダウン
により、リニューアル計画の凍結、販促費の軽減も含めたリストラ
が結果として、更なる客数ダウンを招いて売上を失速させてきまし
た。
しかし、整える(リストラ)の時期は終わり、攻める(リニューア
ル)の時期になりました。施設全体のリニューアルもそうですが、
各ショップ、テナントが新たな客層を呼び込める商品、サービス、
業態にチャレンジを急ぐ必要があります。
攻める時期のポイントは、より早くチャレンジすることです。
必ずしもハードが先行しなくても、力相応のソフト(商品、人)の
リニューアルでも大丈夫ですので、ぜひ、次の時代に向けて攻めの
経営に転じて頂きたいものです。
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【SC経営のヒント377】:『宿泊業界への共通ポイント攻勢』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.377 ━ 2014.05.29
船井総研 コンサルタント 山本 真輝 発行
週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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☆今週のコンテンツ☆
『Main Contents:宿泊業界への共通ポイント攻勢』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『宿泊業界への共通ポイント攻勢』
いつも宿泊施設の紹介をしておりますが、今回は趣向を変えて、
弊社サイト「経営企画室.com
(http://www.keieikikaku-shitsu.com/)
に寄稿しました記事をお送りします。
先日リクルートとPontaのポイント統合が発表されました。
共通ポイント自体の動向や趨勢は、すでに様々な媒体で解説されて
いますので、そちらに論を譲るとして、今回の記事では、その共通
ポイントの動向のなかで出てきたYahoo!トラベルによる宿泊予約サ
イトの新たな収益モデルへの挑戦についてご紹介したいと思います。
さてそのYahoo!トラベルですが、まずは皆様、Yahoo!トラベル自体
はご存知でしょうか?
勿論その名のとおり、国内最大級のポータルサイト「Yahoo!」内の
宿泊・旅行商品の予約サイトですが、もしかするとあまり利用した
ことは少ないかもしれません。
実は当サイトはJTBの「るるぶトラベル」のアフィリエイトサイト
として運営されており、全国の旅館・ホテルとは直接契約が存在
せずに、Yahoo!トラベルより予約が入った場合はJTBから施設へ送
客手数料を請求し、JTBの受け取りマージンの一部が、Yahoo!トラ
ベルへ分配される仕組みとなっています。
そこで今回のリニューアルです。
今回のリニューアルでは、ついにYahoo!トラベルが直接、施設と契
約し、さらに目玉として、他の宿泊予約サイトでは、当該サイトか
らの予約に応じて発生するマージンを無料にしました。
その代わり、利用者へのポイント付与として5%(他サイトでは通常
1%)を下限とし、また付与ポイントはTポイントを採用しています。
(だいぶ後発の)Yahoo!トラベルとしては、利用者にメリットのあ
るサイトを作ることで、PVを稼ぎ、広告収入を得たいという考えの
ようです。
これで宿泊業界にも共通ポイントのTトラベル(一応、Tトラベルと
いうサイトはありましたが・・・)、そしてリクルートとの統合に
よりPonta、そして楽天スーパーポイントと主要陣営が出揃ったこ
とになります。
すでに先行2サイトでは、国内市場の頭打ち感から、手数料率の引
き上げが画策され、施設側の警戒を受けるなか、新たな収益モデル
を打ち出したYahoo!トラベルが新たな選択肢となりうるのか?は今
後の宿泊業界の動向に大きく影響を与えるかもしれません。
本稿をお読みいただいた経営幹部の皆様も、自社の強みを理解し、
収益モデルの改革にまで挑戦することで、現状を打破する一手にな
りうるかもしれません。
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■週刊 ☆ショッピングセンター経営のヒント☆
ご意見・ご感想お問い合わせなどは⇒ info-sc@funaisoken.co.jp
発行人:山本 真輝(やまもと まさき)
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【SC経営のヒント376】:『時間消費』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.376 ━ 2014.05.27
船井総研 コンサルタント 野田 陽一郎 発行
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『Main Contents:時間消費』
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☆ショッピングセンター経営のヒント☆
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『時間消費』
ここ数週間、新規開業の駅ビルのテラス、百貨店の屋上催事、郊外
モール横のテラス付飲食、既に開始されているビアガーデンなど中
心に見てまわりましたが、どこも大変な賑わいです。
今のところ、商業施設におけるテラスや屋上は家賃も生まないサブ
要素として、活用されていることが多いように感じますが、その有
効活用も1つの大きな集客要素に育つかもしれません。
これを集客要素に取り込んでいる例として、屋上などを利用した
バーベキューなどに一端を見ることができました。
今まで下層の商業には馴染みの少ない顧客が屋上利用のために来店
されることで顧客層の拡大をしている例がありました。
また、この時期の野外活動(主に登山やバーベキューなど)は、
どこも週末を中心に大変な賑わいです。
『社会生活基本調査(総務省)』で休養等自由時間活動の時間が長
くなっているという調査結果がありますが、今後も余暇時間など、
仕事以外の時間が増えていくことは間違いありません。この調査で
は、20代以上のほぼ全ての世代で自由活動時間が増えています。
レジャー白書でも同様に余暇時間の増加が言われています。
商業施設においては、購入のための目的来店だけでなく、いかに時
間消費をしてもらえるような、魅力ある場所にしていくことが今後
ますます求められていくと感じています。
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