━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.215 ━ 2009.11.5
船井総研 山本 匡 発行
秘策伝授!!
★ショッピングセンター経営のヒント★
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【MAIN CONTENTS】
「低水準賃料への回帰」
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こんにちは。
船井総研、山本 匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■第7回「SC経営のヒント」のオフ会 開催■
11月18日18時30分より開催決定!!
ご好評に付き、執筆者、山本・丹羽が話すオフ会を開催します。
今回も以下のような疑問にお答えするような内容となっております。
・最近伸びているSC、停滞しているSC、そのパターン
・SCのプロパティマネジメント これからのあり方
・テナント構成 今後の変化の予測 ほか
講師からの話の後は、質疑応答、情報交換を兼ねた懇親会の時間も設けており
ます。
▼オフ会の詳細はこちら▼
http://www.funaisoken.co.jp/site/seminar/semina_1253239390_1.html
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■低水準賃料への回帰
急激に寒くなってきましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
リーマンショックといわれる2008年9月より少し前から、
テナント不足に苦しむSCに急速出店していたチェーン店が、
最近になっていくつか破綻しています。いわゆるハイエナ出店といいますか、
大手チェーンの閉鎖店舗に居抜きで出店したり、
あるいは床を埋めきれないショッピングセンターに
格安条件で出店していたりするパターンが多く見られましたが、
必ずしもうまくいくものばかりではなかったようです。
企業の力不相応な出店は急速出店によって急速に歪みが出るものです。
現在、多くのSCでは既存店の撤退要請がでてきて、
各社後継テナント探しに走っているのですが、
飲食やファッション・雑貨では「コミコミ月坪1万円なら出店可能」
というテナント側からのオファーが増えています。
デベロッパーにとっては困った話なのですが、
テナント側から見ると月坪1万円ということは月坪粗利5万円程度、
粗利率50%として売上で月坪10万円という採算ラインだったら、
出店できるという計算になります。
この水準は、ちょうど90年代中盤から後半にかけて
「あるべき賃料水準」として語られていた水準です。
その当時から郊外型の商業店舗の賃料は月坪1万円が適性ではないか
・・・それが大型モールの成功によって水準が引き上げられたといえます。
しかし現在にいたって、過剰な床面積に対しては、
またそれが適性水準化しつつあるといえます。
賃料水準低下は既存のSCにとっては困ったことでしかないのですが、
新規にSCを購入して運営する視点から見ると、
この水準できちんと成立するテナントを集めるというのは
これからの時流になるともいえます。
私どもでお手伝いしているいくつかのチェーンでも、
月坪1万円水準の賃料で損益分岐点の低い業態を
地方都市の小型GMS主体に展開しはじめた会社もあります。
これまで低坪効率・低水準賃料という店舗は
積極的に誘致されなかったのですが、
ここにきて出店好機がやってきています。
ただ、重要なことは、
くれぐれも企業の力相応を超えた出店をしないことに尽きます。
出店しなかったことで潰れるリスクより、
出店をしすぎて潰れるリスクのほうが、はるかに大きいのです。
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~ 好評につき追加増刷分無料プレゼント ~
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大反響だった小冊子「店舗開発読本」「店舗開発読本2」の続編希望のお声を
頂戴しましたので、 この度、新たに「店舗開発読本 3」を作成いたしました。
※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を頂いております。
もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、ショッ
ピングセンター支援チームリーダー山本 匡 執筆です。
■お申込み方法■
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件名に「店舗開発読本3プレゼント」と明記し、
(1)お名前、(2)会社名、(3)部署名、(4)送付先、(5)電話番号
を記入のうえ、ご送信下さい。
送信頂く際にご相談などがありましたらお聞かせ頂ければと思います。
またアンケートを同封いたしますのでFAXにてご返信いただけましたら幸いです。
ご協力お願いいたします。
※申し訳ありませんが今回は申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。
【SC経営のヒント214】:一緒に成長したお客様
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.214 ━ 2009.10.29
船井総研 野田 陽一郎 発行
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「一緒に成長したお客様」
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■一緒に成長したお客様
行政人口10万人の、ある地方のふとん店さんの事例です。
創業30年以上の老舗ふとん店さんですが、創業来、商圏はずっと変わらず
その10万人都市でご商売をされています。
布団は購買頻度が高くなく、一生でそんなにたくさん買う商品ではありません。
しかし、様々な手法でリピートを獲得しています。ここでは主に以下2つです。
1つは、新商品を提案し続けることによって追加で買っていただくリピート。
もう1つはそのお客様を通して、家族や親戚の注文をいただくリピート。
このふとん店成功の理由は、しっかりと儲けを残すポイントを抑えています。
1つは直売製造(メーカー化)。
自社オリジナル商品の開発をおこなって、それを一番商品としています。
当然、製造機能を持っていますので、オリジナルやカスタマイズといった
お客様の要望にも応えます。
もう1つはライフタイムバリューの向上。
ここでは「生涯お客様から支持をいただいた(数字)評価」と言っておきますが
要は、そのお客様が生涯に渡り、自店からいくら分商品を買っていただいたか
という数字の向上に取り組んでいる点。
当然、上得意客になっていただいたほうが、高額商品をお買上いただく
可能性も高まりますし、お買上いただくまでのコストもかからないということに
なりますので、メリットが多くなります。
今回特にポイントとしたいのが、家族や親戚の注文までいただくリピート客の
お客様。このお客様はいきなり紹介をしてくれるわけではありません。
数十年前に初めて毛布といった入口商品からお付き合いが始まり、敷き布団、
羽毛布団、コタツ布団と長きに渡り価値を感じていただいたからこそ、
娘さんが上京される際の寝具として一式注文をいただく、といった息の長い
紹介なのです。
そしてその娘さんがご結婚されて、新居に行かれる際には、家族分を購入する
といった流れができあがります。
今度はその娘さんが定年を迎えた母へあったかいブランケットや
ひざかけをプレゼントする、といったように世代を超えて
リピートされていくのです。
これこそ継続は力なりだと思います。
しっかりした布団一式は数十万円する大きな買い物になります。
なかなか初めてのお店で出せる金額ではありません。
長年お付き合いがあり、サービスを理解していただいたからこその購入決断です。
自店と一緒に成長してきたお客様だからこそです。
店をやっていると今月の数字、来月の数字と目先の数字に追われがちですが、
長く長くお客様と一緒に成長していくことができている店、企業は
近年の状況でも、安定した売上をつくっていくことができ、将来の安定した
売上地盤をつくることができているように見受けられます。
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【SC経営のヒント213】:1番店の1人勝ちの時代
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.213 ━ 2009.10.26
船井総研 丹羽 英之 発行
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■1番店の1人勝ちの時代
お客様はモノを買わなくなったのではなく、買うお店、買う商品を
今まで以上に吟味しているだけです。
大切な虎の子をより品揃えが良く、見やすく、買いやすいお店で、
また、より接客の良いお店で買いたいだけなのです。
例えば、私自身これまでなんとなく買い物していて家電のポイントカード
だけでも、ヤマダ、コジマ、ビック、ヨドバシと4枚持っています。
そして、こんなご時世なので1枚に集約しようと思っているぐらいです。
ポイントカードを集約するということは、
一番使い勝手の良いお店を選ぶということです。
これはまさに1番店にお客様が集約されることを意味します。
実際に日々現場を回っていると、地域一番店だけは昨年対比100%をクリアし、
二番店は昨年対比90%、三番店は昨年対比80%と、
店舗間の格差が顕著になってきています。
では、このような時代に選ばれる一番店と二番店以下との差はどこに
あるのでしょうか?
それは大きく、商品と人(サービス)にあるようです。
商品では、売りたい商品ではなく、
売れてる商品をお客様に提案できるかが重要です。
売れてる商品とは、伸び率の高い商品、買上点数の多い商品であり、
これら売れてる商品のフェイスを他の商品に比べ1.3~2.0倍に広げ、
在庫を2倍にする。
また、これら売れてる商品は欠品させず、
売り残すことができるかどうかです。
チェーン店のように商品に差がないのに店舗間の売上に差がでるのは、
この売れてる商品の提案力の差が大きいと言えます。
バックヤード在庫はお客様に見えていないので、
売れてる商品は店頭にフルサイズフルカラーで見せていく。
あるいは商品を一箇所にかためることで店頭在庫を多く見せる。
什器を主通路に対して直角に置くことで、売場に死角をつくらない。
ベストポジションでベストセラー商品を売りこなすなどの原則が
売場で徹底できているお店は選ばれるお店になります。
また、人(サービス)では、同じ商品なら、
ちょっとぐらい高くてもあの店長から買いたいというのが本音でしょう。
先日お付き合い先のSCの店長会で、450店舗あるリトルマーメイドの中で
CSNo1になった店長さんのお話を聞きました。
その店長さん曰く「『当たり前のことをビックリするぐらい当たり前にする』
これを現場で日々実践しているだけです。」と話されていましたが、
お客様は、いついっても品質、サービス、
クリンリネスが徹底しているこのようなお店に安心感を抱くのでしょう。
その結果、このようなお店が選ばれるお店になっていのだと痛感しました。
このような厳しい時こそ、基本を見直し、既存客の来店頻度アップによる年間
買上金額アップに挑戦していきたいものです。
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【SC経営のヒント212】:話題の店と、その後を見る
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.212 ━ 2009.10.15
船井総研 山本 匡 発行
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「話題の店と、その後を見る」
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■話題の店と、その後を見る
話題の専門店や話題のSCというのを見る機会は多かろうと思われますが、
話題になったその後どうなったか?をご覧になられているでしょうか。
話題になった店やSCも、最初はよかったが、
少し長いスパンで見るとうまくいっていない・・・
というパターンが意外と多いように思われます。
特に多いのが、外資系企業の日本進出、話題の新業態開発などのパターンです。
この20年で進出しては消えたり、
あるいは消えないまでも不振に陥っている外資系企業が増えてきています。
話題のSCも同様で、観光型と都市型をミックスさせて話題になったSCが、
テナントがどんどん抜けて、地元密着型店舗を入れたら比較的うまくいった・・・
など、見た目や話題性に惑わされない、
確たるマーケティングの軸を持つためにも、
開業後、特に絶頂期のその後を見ておくことは重要だと感じられます。
観光地などにおいても同様で、
たとえば、湯布院はすばらしい温泉地ではありますが、
観光地化が進んで土産物店が増えた結果、
温泉地らしさを失いつつあるように見えます。
旭山動物園は現在すこし入場客数が減っていますが、
ここまで集客数が多くなって現在の付帯施設で対応できるのか?など、
現場を見て感じることが多々あります。
多くの場合、
客層拡大と動機拡大が不十分なために頭打ちするパターンが多いように思われます。
中年女性観光客の集客に特化して伸長するが、
それがファミリーにまでつながらない、
あるいはレジャー目的の人を増やすことをできても、
アクティビティ一辺倒で雰囲気を楽しむ人の拡大につながらない、などなどです。
多くの施設の頭打ちするパターンを数多く見ておけば、
自分たちに当てはめるとどうなるか?の読みが可能になります。
話題になった施設を、
話題が去った後に見に行くと様々な学びが得られると思います。
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【SC経営のヒント211】:各店一緒に盛り上げるSCに
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.211 ━ 2009.10.08
船井総研 野田 陽一郎 発行
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■各店一緒に盛り上げるSCに
GMSを中心に大手の中間決算は思わしくない数字が並びますが、
最近増えてきた共同販促や商品の共同企画はSCや店舗がまとまってみえます。
10月には百貨店でも業界で初めて共同販促を実施中です。
効果検証はこれからですが、各店で一緒に盛り上げていこうとする取り組みは
ショッピングセンター(SC)でも重要です。
1ショッピングセンターではそこまで大きくなくても良いのですが、
同じ館内で同じお客様に買っていただく、みんなで盛り上げていく、
サポートしていくという姿勢がある店舗さんは伸びています。
SCの店長会議などに参加していると気づくことがあります。
館の中に入っている数十店、数百店のお店それぞれに売れている商品、
お薦めの商品・サービスがあるのですが、
働いている方の中には毎日顔を合わせる隣の店舗の一番商品、
お薦め商品を知らないという方が多数いらっしゃいます。
接客やサービス売買のやりとりの中で、自然とそんな隣の店舗の
一番商品の話が出来、お薦めが出来ていくSCになることができていったら
お客様にとっても悪いことではないですし、
各店舗さんにとっても良いことです。
以前お伺いしていたSCでは、店長会議の際にしっかりと時間をとって、
今月の気づきとして、店長さんに他店舗のよかったサービス・商品を
挙げていただく(みんなで拍手付)ということをしていました。
これは、お客様へ紹介する前にまず皆さんで共通認識を持ちましょう、
知りましょう、褒めましょうという理由があったためです。
もちろん、これは普段から意識しないと気づくこともできませんので、
その店の商品を購入したり、コミュニケーションをより多くとったりと
各店長さんが工夫されていたようです。
商品やサービスの一番いいところを知っているのは販売する店舗さんですが、
その一番いいところを一番告知できていないのも、
もしかすると販売する店舗さんかもしれません。
第三者のお褒めの言葉は信頼性も高まるものです。
「自分の店舗のことだけ」ではなく、
せっかく縁あって同じ館にいるのですから
各店一緒になって小さなところからでも盛り上げてみませんか?
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【SC経営のヒント210】:館は歳時記催事の強化で客数をアップをしよう
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.210 ━ 2009.10.01
船井総研 丹羽 英之 発行
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■館は歳時記催事の強化で客数をアップをしよう
売上が厳しい状況が続き、流通小売の現場では
価格訴求型の販促が増えています。
価格訴求型の販促はお客様の顕在需要(欲しいものを安く)
には応えられるのですが、潜在需要を喚起することが難しく、
館全体の期間売上を大きく伸ばしづらいものです。
特に今のような消費マインドが低い時期は、直接的な価格訴求型の販促よりも、
お客様を選ばないイベント型の販促のほうが館集客がアップし、
結果としてショップ、テナントの売上アップに貢献します。
イベント型の販促は、シンプルで広い客層に受け入れられるものが良く、
参加型の七夕、盆踊り、ヨサコイ、縁日横丁、餅つき、餅まきといった
歳時記催事が人気です。
8月にあるショッピングセンターで実施した縁日横丁では、
期間売上が約20%ほどアップしました。
縁日横丁の期間は約1週間で、
各テナントのお買上げ2千円以上で1枚の縁日券を進呈。
10日~16日の期間中に約10,000枚を交付し、15日・16日の縁日屋台で回収。
回収枚数は約9,300枚で回収率は実に93%にも上っています。
お買上げ2千円以上という単価設定は、
館全体の平均客単価の1.2~1.3倍に設定し、
1回当たりの客単価アップを狙っています。
また実施日は15日・16日の2日間ですが、
配布期間を10日~16日として期間中の来店頻度アップを図りました。
イベント型の販促は価格訴求型のように、
事前告知による買い控えがおこらないため、
夏休みに入ってからの館内ポスター掲示、
館内放送、各テナントでのビラ配りなどの
事前告知が徹底できたことが大きな成功につながったようです。
また、当日の縁日横丁の実施会場が屋外駐車場前ということで
当日の盛り上がりを内外にアピールできたことが、
縁日横丁の参加人数(回収率)が多かった要因のようです。
このような歳時記催事は過去多くのショッピングセンターで
実施されてきてはいますが
「モノ」より「コト(思い出)」の時代に、
もう一度見直してみては如何でしょうか?
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【SC経営のヒント209】:地元の有力店の再発掘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.209 ━ 2009.09.24
船井総研 山本 匡 発行
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■地元の有力店の再発掘
SC業界の発展は、ナショナルチェーンの発展とともにあったといっても
過言ではないと思います。
いまはナショナルチェーンといえど、
当初は1店舗からスタートしたわけであり、
様々な試行錯誤を経て会社を大きくされてきたわけです。
そして、ナショナルチェーンは中小企業ではできないブレークスルーを
実現しようと企業規模を拡大します。クリティカル・マスの概念に近く、
ある一定以上の規模になってはじめて実現できることを得て、
戦略的優位性を得て経営基盤を強固にしようとするものです。
メーカーなどではこの優位性はやはり大きく、
大企業ならではの強みというのが調達・人材・開発・生産・販売の
いたるところに発揮されています。
小売、飲食においても、このチェーンストアのクリティカル・マスを
生かそうという戦略から、様々な企業が大企業になることを目指しました。
一方で、多店舗化によるデメリットというものもあり、
得られる戦略的優位性とどちらが大きいかが重要になります。
優位性で特に大きいのは調達価格と人材ではないかと思います。
しかしながら、調達力については、よほどの大手がPBでも作らない限り
街の小売店との価格差はそう出てこないというのが実態です。
人材についても、80年代90年代の大手流通や外食業界は
人材の宝庫であったと思いますが、
各社とも大企業化するにつれ安定志向の人が増え、
ベンチャーパワーはどうしても薄れてゆきます。
実態をみるに、今は多店舗化・大企業化のメリットよりもデメリットのほうが
目立つ結果になってしまっているのではと感じられます。
15年前にお手伝いした、ある大都市の案件では、
ナショナルチェーンにはお声がけせず、
地元の有力店を口説いてはお招きしてということを主軸に
テナント構成を組み立てました。
仲介の会社さんにもご苦労をいただきましたが、
我々自身が街を歩いては面白そうな店に片っ端から飛び込んでいきました。
結果としてそれはうまくいったのですが、
少しでも楽をしようとナショナルチェーンに
頼っていたらそうはならなかったといえます。
デベロッパー各社はテナント招致に本当にご苦労されていることと思いますが、
専門店は短期間でどんどん世代交代してゆきます。
いまこそ地元エリアでの情報を洗い直し、
有望な店を再発掘することに努めなければならない時期なのではと思えます。
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大反響だった小冊子「店舗開発読本」「店舗開発読本2」の続編希望のお声を
頂戴しましたので、 この度、新たに「店舗開発読本 3」を作成いたしました。
※特に社長・役員・店舗開発担当者様より大反響を頂いております。
もちろんの事ながら、船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」、ショッ
ピングセンター支援チームリーダー山本 匡 執筆です。
■お申込み方法■
info-sc@funaisoken.co.jpまで直接メールをご送信下さい。
件名に「店舗開発読本3プレゼント」と明記し、
(1)お名前、(2)会社名、(3)部署名、(4)送付先、(5)電話番号
を記入のうえ、ご送信下さい。
送信頂く際にご相談などがありましたらお聞かせ頂ければと思います。
またアンケートを同封いたしますのでFAXにてご返信いただけましたら幸いです。
ご協力お願いいたします。
※申し訳ありませんが今回は申し込み先着順で20名の方とさせていただきます。
【SC経営のヒント208】:原則の徹底は強い
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.208 ━ 2009.09.17
船井総研 野田 陽一郎 発行
秘策伝授!!
★ショッピングセンター経営のヒント★
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【MAIN CONTENTS】
「原則の徹底は強い」
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こんにちは。
船井総研、野田 陽一郎 でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
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■原則の徹底は強い
新しくオープンした飲食ビルのランチ時間帯。
新規ということもあり、どのテナントも集客には苦戦していましたが、
その中で最も集客していたのは、他のエリアでも行列している有名店ではなく、
ビルの1階でチラシを配っていた上層階のお店でした。
どの店も新しく、目的来店でないお客様には特に響いていたようです。
1階で配っていたチラシを持参して入店したお客様は実に8割。
どんなに内装に、メニューにお金をかけてもこの一押しがあるかないかで大きな差です。
さて、購買頻度の高い食品を見ていると、売れているお店はやはり
しっかりと原則に基づいた販売をしています。
商品は最も売上点数の多い一番商品(主力)を安くし、売場では主力を前に、
販促では主力のPOPを大きく展開。
率ではなく客予算にあった価格(額)で提供できる工夫をし、
売場では縦陳列で取りやすく、チラシには目にとまりやすく左上から主力を掲載。
さらにショッピングセンターの催事には毎回のようにその主力を打ち出し、
自店の強みを見せる。
人員を調整して全体客数の多い時期、時間に最も来店客数の多い出入口、
最も来店可能性の高い自店店頭でチラシを配る。
余裕のある時、伸びているときほどしっかりできていたことが、
とりあえず目先のポイント倍づけ、値引きセール、
商品出し等の忙しさでないがしろになっているお店も多いようです。
毎年冬前にお伝えしていますが、この時期に再度原則を徹底させた売場、
サービスができているか見直してみてはいかがでしょうか。
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【SC経営のヒント207】:本当の価値は体験しなければ伝えられない
【SC経営のヒント207】:本当の価値は体験しなければ伝えられない
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.207 ━ 2009.09.11
船井総研 山本 匡 発行
秘策伝授!!
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「本当の価値は体験しなければ伝えられない」
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こんにちは。
船井総研、丹羽 英之 でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
■第6回「SC経営のヒント」のオフ会 開催■
9月16日18時30分より開催決定!!
ご好評に付き、執筆者、山本・丹羽が話すオフ会を開催します。
今回も以下のような疑問にお答えするような内容となっております。
・これから成功するSCを見極める着眼点
・ローコストで実行可能な効果的販促の具体例
・今後のMD政策について
講師からの話の後は、質疑応答、情報交換を兼ねた懇親会の時間も設けており
ます。
▼オフ会の詳細はこちら▼
http://www.funaisoken.co.jp/site/seminar/semina_1248659081_0.html
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■本当の価値は体験しなければ伝えられない
皆さんは「読書のすすめ」という本屋さんをご存知でしょうか?
店主が読んで気に入った本しか置かないという東京江戸川区にある本屋さんです。
店主の清水さんは本のソムリエとも呼ばれ、お客様の要望を聞いて店主のおすすめ
の本を紹介しています。本が好きで脱サラで本屋をはじめましたが、大手書店のように
新刊、話題の本が入らず経営はジリ貧に。結局、原点に返って自分の好きな本、
読んでもらたい本に対する熱いメッセージをPOP、接客で伝えていくという
現在のスタイルになったそうです。
店主に薦められた本を読んで人生が変わったというお客も多く、それがやがて
口コミとなりわざわざ電車を乗り継いで清水さんの本屋さんに足を運ぶそうです。
また「油屋」という酒屋さんをご存知でしょうか?
東京、用賀にある酒屋さんなのですが、店頭に酒が一本も置いていないのです。
このお店もまたお客様の要望を聞き、それにあったお酒をいくつか店主が選んで
提案するというのです。
お客から用途、好み、価格など一通り話しを聞いた後に、裏の蔵までいって
いくつかのおすすめの酒をお猪口に入れてもってくるのです。
1つ1つそのお酒を選んだ理由を伝え、お客様に試飲してもらうのです。
気に入ったものが見つかるまで、これを根気よく繰り返しやってくれるのです。
最近、業績が厳しいSCにお伺いするとテナントの店長やオーナーさんから
うちの業界は構造不況業種で先が見えないという言葉をよく聞きます。
今の日本の流通小売業は大なり小なり構造不況業種であって、その中から活路
を見出していかなければなりません。
上記の2つの事例にあるように、同じ商品でもその商品の対する思い
(本気度)でお客様が感じる価値は全く変わります。
売り手が全ての商品を食べてみる。飲んでみる。着てみる。履いてみる。使ってみる。
その中から、本当に納得したものだけをお客様に提案する。
それが本当の専門店であり、小売業における接客の原点ではないのでしょうか?
モノからコトの時代に、「どう売るのか」の前に、「どう商品と向き合うのか」
という売り手の姿勢が問われているのではないでしょうか?
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【SC経営のヒント206】:開発担当者のあり方
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.206 ━ 2009.09.03
船井総研 山本 匡 発行
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■第6回「SC経営のヒント」のオフ会 開催■
9月16日18時30分より開催決定!!
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■開発担当者のあり方
仕事柄、専門店各社の開発担当者の方と交流する機会が多いのですが、
以前から気になることがあります。
店舗開発の仕事は、その性格上、
不動産・建築・設備・内装・什器・商品・営業など小売サービス業に
関わる様々な分野に精通している必要があると思うのですが、
もちろんそういう方もいらっしゃる一方で、
ある一部分に精通する専門家という方も多数お見受けするということです。
小売業も企業であり、企業にはライフサイクルというものがあります。
つまり、成長する時期もあれば成長が止まる時期もあるということです。
一時的にであれ、出店がとまったとき、開発担当者はどうすればよいのでしょうか。
90年代に大手量販店が出店を抑制したとき、
店舗開発・企画・内装の部門が真っ先にリストラ対象になっていました。
何人か知っている方のお話をお伺いしていて、
どうして営業関連部署に移れないのだろうと感じました。
あらゆる部署は、直接的間接的に営業業績を上げるために
存在していると思うのですが、どうもそういうマインドにならず
「自分はこれだけやっていたらいい」になってしまっていたのではないでしょうか。
ある部分の専門家になるということは大切なことですが、
分業の発想で「これしかやらない」ひいては「これしかできない」に
陥ってゆくのはどうかと思います。
大企業はともかくも、中小企業においては、
いつの時代も全員「商品・営業・販促」発想が基本ではないでしょうか。
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