ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
この1週間、急に秋の気温になりました。
皆様は体調を崩されていないでしょうか。
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■商業ビルの基本を知ろう
商業ビルをつくるのにも、「基本」というものがあります。これは、
デベロッパーにとっても、そこに出店するテナントにとっても、非常に
重要なことです。
残念ながら設計事務所にはこのノウハウがなく、大手の商業デベロッパーでは
ノウハウを蓄積した担当者が設計変更を依頼して何度も吟味した結果が
形になっています。
この基本は多岐にわたりますが、最近良く見かける事例をもとに
考えてみましょう。
以下が「基本」の一部です
□商業ビルのフロア床面積は上下階同じとする
□本館別館など2棟以上に分かれる場合は、大きな棟がより有利になる
□フロアに1ヶ所しかエスカレーターがない場合は、エスカレーターを
出たところから見て大きなほうのゾーンがより有利になる
□オープンモールは回遊性が低下する
1Fは大きく、上層階は床面積が小さい商業ビルというのが数多くあります。
これはいけません。上層階の回遊性が低下します。
郊外型ですと、駐車場をとったために2階の床面積が1階に比べて非常に小さく
なっている場合を見かけます。しかし、こうすると2階の店舗への回遊性が
確保しにくくなります。
都市型のビルですと、ビルの構造上や、斜線制限などで上層階床面積が
どんどん小さくなっていく場合が多いのですが、これも同様で、ただでさえ
上層階の回遊は厳しくなるのに、なおのこと人が上がりにくくなります。
商業ビルは、上下階でフロア面積を変えてはいけません。同じ面積で上から
下まで通っていることが大切です。小さくなっている床に出店した場合、
期待値を下回る集客になることが多く、そういうビルに出店するなら最も
床面積の大きなフロアが最も有利になります。
何故そうなるかといいますと、これは別棟をつくったときの状況と同じと
いえます。2棟以上の建物が開発される場合は、最も大きな棟が有利になり、
それ以外は不利というのが通常です。
同一フロアでもエスカレーター位置が中央ではなく端についていることが
多いですが、エスカレーターを出た位置から見て大きなほうのゾーンに
回遊しやすくなります。
どうも人間は、より大きな空間のほうが自分の期待を満たすと感じて
行動するようです。科学的な根拠は分かりませんが、これまで多数の店舗を
見てきた結論がこれです。
古いビルで制約が大きい場合などは、別の知恵工夫でなんとかせざるを
えないのですが、新築の案件でこのような事例を見ると、基本を知ることの
重要さを感じずにいられません。
SC経営のヒント123:閉店セールで過去最大の集客を実現!?戦略的なチラシのまき方
<目次>
1、ご挨拶
2、上手な閉店セールの仕掛け方
1、最大商圏にチラシをまき、新規客の獲得を
2、チラシは回数と枚数を優先
3、閉店セールはオープンセールの事前告知
4、事例
1、ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
お付き合い先のショッピングセンターで8月30日から「店舗改装のための
閉店セール」が始まりました。8月30日から9月2日(4日間)の第1弾の売上は、
昨年対比で(・ファッション 378.1% ・フード 184.1%
・サービス 122.0% ・ライフグッズ 328.8% ・レストラン
185.8%)。8月30日から9月10日までで全店で昨年対比160%、
その後も140%で推移しています。
今回は4回にわたって閉店セールの上手な仕掛け方についてお伝えします。
1・2回はデベロッパーの立場での上手な閉店セールの仕掛け方、
3・4回はテナント専門店の上手な閉店セールの対応についてお伝えします。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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2、上手な閉店セールの仕掛け方
閉店セールは店舗にとってオープンセールの次に客数を集められる
大切な企画です。そのため、閉店セールは業種・業態を問わず、
即効性のある販促企画として繰り返し実施するところが多く、店舗改装のための
閉店・売り尽くしというタイトルで打つことが多いのが実際です。
完全閉店でない、店舗改装のための閉店セールの場合、下記のような
原理・原則を知っていると効果的と言えます。
1、最大商圏にチラシをまき、新規客の獲得を
オープン以来、周辺に競合店舗が出店し、ピーク時の売上より下がっている
SCが多く、売上の落ち込みと共に販促経費を削減。商圏が小さくなっている
こともあり、チラシ配布枚数がオープン時に比べて減っているSCが大半です。
閉店セールはオープンセールの次に大儀ある販促企画であり、
普段のチラシ販促より集客力が高いので、これまでの最大商圏にチラシを
まくことが重要です。
つまり、ピーク時の商圏にあわせてチラシをまくことで、過去に自店を
利用していたお客様の再来店、途中、チラシが入らないのでこなかったお客様の
来店を促すことが可能となります。
2、チラシは回数と枚数を優先
一般的にチラシの優先順位は、回数、枚数、サイズ、色の順番ですが、
先のように閉店セールの場合だけは回数より枚数を優先することが大切です。
ただし、期間中に3回はチラシをまくことが必要となります。
(オープン1弾/本日スタート、2弾、最終弾/最後の●日間)
限られた販促予算を効果的利用するために、サイズと色を落とすことで回数と
枚数を優先することが大原則と言えるのです。例えばB2でななくB4で、
色もカラーでなく、2色あるいは一色とするのです。
3、閉店セールはオープンセールの事前告知
店舗改装のための閉店セールは、その後のリニューアルオープンセールの
事前告知を兼ねていることを忘れてはいけません。つまり、
リニューアルオープン後の売上と客数は、この閉店セールでどれだけお客様を
集めることができるかで、ある程度予測ができるといっても
過言ではありません。
ですから、リニューアルオープンしてからの販促を強化するより、閉店セールに
重きをおいて販促計画をたてることが非常に大切なのです。
4、事例
下記は’4日間の速報’と題して送られてきた販促担当者様からのメールです。
お客様の入り状況がイメージできますでしょうか。
お客様の入りはこの4日間はすさまじかったです、特に日曜日は駐車場が
パンクしかけました。元旦セールよりも入った感じです。
パンやさんとかは製造のキャパを完全に越えてしまったようです。
雑貨屋さんとかもすでに空の棚が・・・
・チラシを最大商圏にまいた効果で新規のお客様が多かったようです。
・完全閉店(撤退)と勘違いしているお客様も多いようです。そのための需要も
もしかすると多いかもしれません。チラシに改装の件、もっと大きく打ち出し
しなければいけないかも。
・閉店日についての問い合わせも多いのですが現時点では各店の
工事乗り込み日が確定していないので、いまだ閉店日を入れるのは危険です。
現在は売りつくし商材無くなり次第と、ぼやかして応対しておりますが。
・9月3日からは少し落ち着くと思います、が。
次回も引き続き、上手な閉店セールの仕掛け方 その2をお伝えいたします。
SC経営のヒント122:SCのカラーを出す
ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
近頃、地元の名産品を全国に伝えていくことと地産地消という、一見正反対の
動きですが、双方の重要性を感じています。フードマイレージなどの運動も
広がり、提供者側は商品だけでなくその背景にある想いもうまく提供していか
なくてはなりませんね。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
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■SCのカラーを出す
秋季になり、新規オープンするSCも増えてきましたが、どの施設も見ていて、
設備やテナントに一定の安心感があります。良い意味で、SC開発も安定してきた
ということかもしれません。
中国ではまだまだSCの数も多くなく、百貨店が街の中心地にあるというのが
一定のパターンですが、近年SCも増えてきました。
上海を例に挙げると、伊勢丹や第一百貨、新世界などの百貨店のほかに、
上海アウトレットや恒隆広場 Plaza66、Bund18、来福士広場などの特徴ある
SCも出てきました。
つくりでは日本に比べると異なる部分もあるのですが、そこで感じるのは、
非常に個性を持った館のカラーがあるということです。
恒隆広場 Plaza66は、66階と44階のオフィス棟を持つ商業施設ですが、
いつ訪れても客数が多いとは言えません。香港の置地廣場などを越える
高単価のスーパーブランドや高感度のセレクトショップ、専門店ばかりが
入っているため仕方がないのですが、そもそもそれらのスーパーブランドは
小売のために施設に入店しているというよりも、デベロッパーサイドとしては
オフィスの付加価値を上げるために入店させているといえます。
結果として上海の中では飛びぬけて高いオフィス家賃が取れているそうです。
一方、来福士広場や伊勢丹には大食代という大型のフードコートが入っています。
買い回りで来たお客様が気軽に立ち寄れるということで、恐ろしい集客力を誇って
います。クーポン制になっているため、支払いを一括で行うことができ、
ファミリーにも対応しています。テイクアウト専用の店もあれば、
イートインタイプの店、鉄板焼きなどで目の前で調理してくれる店など実に多彩
です。
それらの施設に共通するのが、館のカラーが一目でわかるということです。
日本ではコンセプトだけつくって、なかなか現場に浸透しない現状があります。
現場レベルでは、コンセプトをそもそも知らない、知っていても実現できない
など理由は様々ですが、今一度、館のカラーは何なのか、しっかり打ち出されて
いるかをデベ側、テナント側双方から再確認してみることも必要かもしれません。
SC経営のヒント121:マーチャンダイジングミックス
ご挨拶
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こんにちは。船井総研の山本です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、マーチャンダイジングミックスについてお話ししたいと思います。
SCの見直しにご参考になればと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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■マーチャンダイジングミックス
複合ビルの作り方の基本は、小売業における品揃えと同じく、
マーチャンダイジング・ミックスにあります。
すなわち、「集客はするが収益性の低い店舗」と「収益性は高いが
集客力が弱い店舗」を組み合わせることで、施設全体として集客しながら、
賃料収入という収益を同時に確保してゆくという発想です。
立地のいい都心の商業ビルでは、たいていは上から下まで賃料の最大化を
はかる構成が検討されます。この場合のMDミックスは、そのビル単独ではなく、
商業地全体の集客力があるという前提で組み立てられます。
一方で、郊外型のSCのように、単独立地で「立地の開拓」をしなければ
いけない場合は、同じSCの中に集客部門と収益部門を同時に入居させることで
商業施設としての成立と収益の向上を図るという発想になります。集客部門は、
いわゆる核店舗と呼ばれるものがそれに値し、スーパーマーケット、
ホームセンター、GMS(総合スーパー)などが該当します。
近年増えてきたレジャー複合施設の場合には、この集客部門は
シネマコンプレックス、ボウリング、温浴施設などがそれにあたります。
一方で、ゲームセンター、パチンコ、飲食などは収益部門となります。
このMDミックスで高収益を上げているレジャー複合の代表例が
ラウンドワンといえます。
集客部門は賃料が相対的に低く、デベロッパーにとっては大きな床面積が
安い賃料のテナントで占められてしまうことを嫌気する場合もありますが、
この集客部門がしっかりしているからこそ、収益部門で稼げるといえます。
集客力の弱いSCに欠落しているものの多くはこの集客部門であり、
また繁盛しているSCはこれらのバランスが良いといえます。収益性に劣る
SCの場合は、収益部門を可能な限り増加させることが必要になります。
こうしてみると簡単なことのように思われますが、依然としてこのMDミックスの
バランスの悪い商業施設が多く、「この店はどちらの役割なのだろうか、
何人集めれば集客部門としてよいのか」といった視点でSCを見直して
いただけますと、新たなる発見があると思いますよ。
SC経営のヒント120:イケテル売店
ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、丹羽英之でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
最近、駅構内の売店やホテル・旅館の売店のお手伝いを頼まれることが
増えました。ホテルや旅館にとってはこれまで主でなく、従だった
分野ですので商品構成、売場づくり共に稚拙な企業さんが多く、
劇的に変わることが多いのです。
今日はすばらしい売店=イケテル売店についてお話したいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■イケテル売店とは?
イケテル売店とイケテナイ売店の違いは、やはり商品にあります。
その商品の構成を考える際のポイントは大きく2つです。1つはニーズ
(ギフト需要なのか自家需要)であり、もう1つはお客様の予算です。
例えば、浜松のお土産といえば春華堂のうなぎパイ、甲府なら桔梗屋の
信玄餅、広島ならもみじ饅頭などがお土産の定番です。これらお土産の
定番は売店には必要不可欠な商品であり、これを敢えて置かないといった
売店が意外に多いのです。
これは通常の店舗であれば、主力が欠品している状態で絶対客数が増える
はずがありません。お客様の心理としては一箇所ですべてを揃えたい、
買っておきたいのに、この売店では買えないとなってしまうのです。
周辺競合との差別化を意識するあまり、お客様の足が遠のく典型的な
例です。浜松に行ってきたと一目でわかるものをお土産として買ってから、
自分へのご褒美となる自家需要の商品を買うのです。
自家需要の商品の多くは、ギフト商品のバラ売り、少量パックや
詰め合わせといったものが基本で、オーナーの趣味・嗜好にはしった
雑貨などは、なかなか売れないのが実際です。
つまり、定番となるギフト商品とそのバラ売りの商品がまずあることが
商品構成の基本といえます。
また、お客様には予算がありますから、懐具合にあった価格設定が
必要です。基本的に自家需要の商品は安く、ギフト需要の商品は高く
設定することが原則です。例えば、自家需要の商品は100円、200円、
300円、500円で高くても1,000円まで。ギフト需要の商品は1,000円、
2,000円、3,000円が基本となります。
売店の売場は、「行く店」「来る店」ではなく、「さばく店」でなくては
ならず、そういった意味では商品構成においても、売場づくりでも、
「見やすく」「買いやすい」が基本となります。
そのためにも、定番や名物といった買上点数の高い商品をベストポジション
(多くの場合店頭となります)で展開し、フェイスを他商品の3倍に
するなどとにかく目立たせることが大切です。(在庫も3倍にすることで
商品補充も軽減されます)
また、接客を基本としている売店が多いのですが、1人のスタッフが
接客できる人数には限界があります。チャンスロスをなくすためにも、
よく聞かれることや普段お客様に伝えていることはPOPとして
提案することをオススメします。
これからはセルフで買える売場を基本にし、そこに試食や試飲といった
サービスを強化していきましょう。
まずは、ここまでできれば大丈夫でしょう。イケテル売店への第一歩を
踏み出してみては如何でしょうか?
SC経営のヒント119:ここにしかない商品を売る
ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
気象庁の発表は8月を平年並みに修正しましたが、
商業としては9月の残暑に期待できそうです。
残暑だけでなく、急な冷え込み、台風にも対応できるよう
天気を言い訳にしない販売方法を今から計画しましょう。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
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■ここにしかない商品を売る
夏休みや大型連休を使って、どこかへ出かける方も多いと思います。
かつては、遠出となれば有名な温泉地やガイドブックに掲載されたスポットへ
行くことも多かったのですが、最近では「隠れた○○」「私しか知らない○○」
といったスポットを探し出して行く方も増えています。
お客様は常に「ここにしかない体験」を求めています。
「ここにしかない商品」も同様です。○○限定というだけでなく、この商品は
あのお店でしか買えないというものが以前にも増して求められています。
販促に関しても同様です。
最近の販促景品に「○○体験ができる」というものが増えています。その内容は、
商業施設内で完結できるものから、わざわざ特定の日にちに地方へ行って、
稲かり体験をするというものまで様々です。
世間にはそんな「ここだけの体験」を売る商品まで出てきています。
ソウエクスペリエンス(http://www.sowxp.co.jp/)では、ここだけの体験をする
ことができるチャンスを販売しています。
カタログギフトという形で、様々な体験をする権利を選ぶことができ、使用者は
実際に自分で選んだ体験をすることができます。カヌーに乗ったりラフティングを
したり、ボーカルトレーニングや男性が茶道を習ったり。
これらは日常ではあまりなじみのない体験を特別な場所で体験することができる
プログラムです。
ここまで大掛かりでなくても、ここにしかない商品、ここにしかない体験は
今まで以上に求められています。
お付き合い先のショッピングセンターでは、毎年夏にメイン入口前に大きな柵を
つくり、その中にカブトムシやクワガタを放し飼いにして、来館した子供達が
それらの昆虫に触れられるようにして、大変喜ばれています。子供達の中で小さな
思い出になっていることでしょう。毎年楽しみにして来館されるお客様も
いらっしゃいます。
「ペットショップではなく、地元のショッピングセンターに行って思わぬ体験が
できた」そのことにお客様は驚いて喜んでいただけるのだと思います。
これからは、このようなここにしかない商品、ここでしかできない体験が今まで
以上に喜ばれる時代になってきます。
SC経営のヒント118:まちおこしは食のテーマパークから
ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
ようやく夏らしくなってまいりましたが、体調を崩されてはいないでしょうか。
今年は例年よりも夏風邪が少しはやっているようですので、皆様もご注意下さい。
いくらウィルスが違うとはいえ、夏風邪予防にもうがいと手洗いは効果が高いそうです。
さて、本日は再生のキーワード、「まちおこし」についてお話ししたいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■まちおこしは食のテーマパークから
最近、ホテルの仕事を通じて観光商業のあり方が見えてきました。
立地がよいことは前提になりますが、ショッピングセンターに核店舗が
必要なように、観光商業にも核店舗がいるのです。
観光商業が成功するポイントは1、首都圏に近いこと2、観光入込み客数が
大きい立地にあることです。首都圏に近いとは東京、大阪、名古屋などの
主要都市から車で2時間(200km)圏内に位置していること。観光入込み客数が
多いというのは観光地としての魅力がまだ残っていると言い換えることができます。
観光施設や観光資源にどんなに魅力があったとしても、やはり商売の基本は
立地にあるといえるのです。
ここで観光地の「まちおこし」について考えてみたいと思います。上記の
成功ポイントの1はクリアしているが2が落ちこんでいる。(熱海など)
1、2ともにクリアしていないところが再生・活性化する可能性があるかと
いう話です。
首都圏に近い、観光入込み客数が多いということは、言い換えれば目の前を
歩くお客様が多いということです。しかし、観光入込み客数が少ない場合は、
お客様を集めることを考えなければなりません。ショッピングセンターの
支援現場でもよくあるのですが、これは各テナント(個店)がそれぞれ
がんばることで実現するものではなく、核店舗が中心になって全体集客を
いかにあげるかがポイントとなるのです。
例えば、まちに1つだけ圧倒的に集客する核店舗が必要なのです。通常の商業が
そうであるように、それは食を基本としたものが理想といえます。
食を基本とするものは、1購買頻度が高くて(来店頻度が高い)2マーケットが
大きいからです。また、食を基本とすれば観光客だけでなく、地元客にも
対応が可能だからです。そして、それらには土地の歴史、文化を踏まえた
「オンリーワン」を提供するというコンセプトが必要です。
千葉県にある「びわの郷」、埼玉県の「サイボクハム」、長野県の
「小布施堂」や全国の道の駅などなどここにしかない。ここでしか買えないを
核とした食のテーマパークが、これからの「まちおこし」のポイントと
いえるでしょう。
【SC経営のヒント117】:オープンモールSC
ご挨拶
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こんにちは。船井総研の山本です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
本日はオープンモールSCについて、自分なりに気づいた点などを
お話ししていきたいと思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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■オープンモールSC
最近、立て続けにオープンモールSCを視察する機会がありました。
いずれも、規模的にはNSC~CSC程度の規模となり、
小型~中型SCといえる規模のものです。
それぞれ、テナント構成やコンセプトは工夫をこらし、
MD構成としてはよく出来ていると思えるのですが、
いかんせんこのオープンモールという店舗形態がいいのかどうか、
いろいろと疑問が残りました。
オープンモールSCのメリットは、共用通路が屋外となっていることで、
空調費などのランニングコストが下がること、
それがコストダウンにつながるということにあります。
また、運営上は営業時間の対応が容易で、また意匠面でも
ユニークなものがつくりやすく、各専門店の顔作りもしやすい
というメリットもあります。
一方で、デメリットとしては、雨風や気温の高低に左右されやすく、
春秋の天候のいいとき以外は全体回遊性が落ちること、
各店舗それぞれの入り口を持つことで入店率が下がること、
外装のサッシュ面積が多く初期投資増につながること、などがあります。
アメリカの西海岸などでは、気候もよく雨もあまり降らないこともあって
オープンモールSCが多数見受けられます。
ライフスタイルセンターや、ユニバーサルシティウォークなどの個性的な
商業施設も多く、非常に魅力的に見えます。
ただ、四季折々の気候の変化や雨の多い日本の風土においては、
デメリットも大きいといえます。
ロードサイドで普通に営業できている店なら可能でしょうが、
モールのインテナントに慣れている店だと、オープンモールSCに
出店するのはやや無理があります。
多少賃料や経費が高くなっても、クローズドモールのほうが回遊性や
入店率が上がり、売上も上がると考えられます。
もっとも、屋根下に入ってさえいればよいかというと、一概にそうではなく、
魅力の乏しい専門店の集まりでは何にもなりません。
ちゃんとした中身があってこそ、店舗形態の良否が問われるものになるといえますね。
SC経営のヒント116:今こそ立地で差別化を図ろう! Vol.2
ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
最近、ショッピングセンターだけでなく、ホテル・旅館の開発、
デューデリジェンス業務が増えています。時流が物販からサービスに
移行していく中で、基本的な原理・原則は変わらないと実感することが
多い今日この頃です。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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■今こそ立地で差別化を図ろう! Vol.2
前回、流通小売業における立地の重要性についてお伝えしました。
その中で、ウェブ上での立地戦略について、物販では「楽天ショップ」と
「ヤフーショップ」で2倍の開きがあり、ウェブ上でもどこに出店するかが
大切であるかをお伝えしました。物販と同様にホテル・旅館業界においても、
「楽天トラベル」と「じゃらん」といったネットエージェントの効果活用が
非常に重要となってきていますが、ここでも「楽天トラベル」が一番立地と
なっています。これまでJTBや日本旅行といった旅行代理店からの送客に
頼っていたホテル・旅館が自社サイトを構築し、ネットエージェントに
登録することで、広く一般ユーザーに対して自施設を売り込むことが主流に
なりつつあります。
ホテル・旅館業における業績アップのポイントは物販と同様に
「ピークアップ法」が基本となります。このピークアップ法とは、
顧客ニーズの高い月や週や曜日にどれだけ高い稼働率をとるかと
いうことです。売れる部屋数には限界があるわけですから、いかに
チャンスロスをなくして、且つ高い価格で販売できるかがポイントと
なります。確かに、旅行代理店に比べてネットエージェントのほうが
費用負担(送客手数料)が安いとはいえ、ピークのときほど自社サイトで
直接予約していただくことがベストといえます。つまり、ピーク時での
ネットエージェントはあくでも自社サイトへの誘導(広告)と捉え、
客室稼動の低いときは、ブロック(エージェントに約束している部屋)を
増やし、広く一般ユーザーに向けて告知して、チャンスロスをさせない
客室コントロールがポイントとなります。
よくある誤解として、「ネットでは料金を安く提供しなければいけない」
という思い込みが強くありますが、「楽天トラベル」や「じゃらん」に
掲載する場合、基本料金を変える必要はありません。基本料金はそのままで
客室稼動の指数に応じて割引パックや限定メニューなどの魅力ある
プラン作成が重要となります。
物販サイトでは商品アイテム数が大きな差別化となるように、ホテルと
旅館でも魅力あるプラン数が差別化になるようです。また、顧客心理を
理解した「8,000円の出張パック(500円の商品券付)」といった
プランも望まれます。会社での旅費規程(ホテル・旅館での宿泊料金の
上限)に合わせて、基本料金はそのままに、特典サービスを付加すると
いった内容です。(出張族は直接的な値引きよりも、ポイントや
キャッシュバックも含めて、自分に直接還元される特典・サービスを
期待しています)
物販、サービスに限らず、有店舗だけの動きを見ていては時流に
取り残されてしまいます。ウェブに参入する、しないに関わらず、
その動向には注目しておくことだけは必要といえるでしょう。
SC経営のヒント115:新商品導入のタイミング
ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
中国・義烏(イーウー)での商品仕入れのお話をさせていただいておりますが
アミューズメント・アパレル・雑貨・温浴など様々な業種の方にお問い合わせ
をいただいております。
国内だけでなく、海外にも目を向けて少しでも差別化・経費圧縮しようとする
姿勢から、競合の多さ・業界全体の厳しさが感じられます。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
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■新商品導入のタイミング
先日インターネット販売におけるポイントをお伝えしました。
特にインターネット販売はリアル店舗よりもお客様の反応が早く、
次に繋げるタイミングも早くできるといった良い点もあります。
一方で価格などは、比較ホームページなどで一斉比較することが可能ですので
価格に対する努力もより必要とされます。品揃えと価格のバランスを
どう見るかが個店の方向性です。
ストアさんが品揃えを増やす時、試験的に商品を導入し、反応を見てから
扱い量を増やすということも多いと思います。
最近では、ショッピングセンターでもイベントに連動させて商品の反応を見る
というケースも増えてきました。
たとえば、6月には特別招待会を行うショッピングセンターも多いのですが、
そこでの超目商品として、新商品を提供してお客様の反応を見る
ということです。
通常に比べ客数が増えている時期ですので、お客様の声を聞きやすい
タイミングでもあります。新業態店舗にしてもそうですし、
新商品にしてもそうですが、常に客数の多い立地・時期に出していくことが
原理原則です。リニューアルなどのタイミングでも新規のお客様が
増えるので、効果的です。
特別招待会、夏休み商戦など客数増が見込める時期が近づいています。
新商品告知に向け、売場・販促を再度この時期に見直して、よりベストな
販売戦略を今から立ててみてください。
余談ですが、卸の仕入れはこの時期クリスマス用の商品買付けが
始まっています。小売店様でも早いところでは、年末年始用の商品仕入れを
計画されています。
皆様も是非目先のイベントに追われるのではなく、一歩先を見据えた
新商品投入計画を立ててみてください。