ご挨拶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、以前の地域一番店だったSCの意外な落とし穴に
ついてお伝えさせていただきます。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ショッピングセンター経営のヒント103:
『地域一番店の落とし穴』
適度な競合出店は、現在の店揃えや品揃えを見直す良いきっかけとなります。
競合の出店、それによる売上ダウンというやむを得ずの状況になる前に
何をすべきか?自分たちが変わらず、変わっていくお客様のことを嘆く前に、
時流適応していくことが急務です。
大店立地法の施行以来、それまで地域一番店だったSCが競合SCの出店に
より、苦戦しています。これら苦戦しているSCには共通した課題が
あります。それは特に年末・年始商戦でその傾向が表れています。
その特徴は新店、特に大型店の1人勝ちで、その他の店舗はその商圏内の
位置づけにより、昨年対比が下記のような数字となっているところが
多いようです。
一番店:100%以上・・・大型店、新店
二番店:90%台 ・・・競合出店前の一番店
三番店:80%台 ・・・競合出店前の二番店
四番店:70%台 ・・・競合出店前の三番店
大型店は家族で出かけて時間を潰せるなど、物販以外での集客要素が
ありますし、新店にはこれまでにない買物経験ができることを期待させる
要素があります。一方、競合出店前の地域一番店は規模が小さい上に店揃えに
変化がなく、この両方の要素が欠けているため特に苦戦を強いられているのです。
それではどうすれば良いのでしょうか?増床余地があれば店舗を大型化して、
時間消費する施設を付加することもできますが、多くの既存SCでは
現実的ではありません。そこで、ハード先行ではなく、ソフト(商品と人)の
リニューアルで時流適応していくが必要となるのです。しかし、
10年以上経過しているこれまでの地域一番店では、それまでの業績が
良かったが故に、変わるということに抵抗があるところが多いのが実際です。
お正月の検証をしていても、福袋が売れなくなっている。進物がでない。
単価が下がっている。など、お客様の変化には気づいてはいるものの、では
どう対応するかについて意見が出ないのです。これまでは、地域一番店として、
まず一番に自店を訪れていたので、お店の売りたいものが売れたのに対して、
競合の出店により、二番店、三番店になってしまっているとしたら、それに
合わせた商品と価格で対応しなければならないのです。一言で言ってしまえば、
一番店では比較的グレードの高い商品から売れていたのです。この
グレードはSCの店格(何番店か)と比例しており、店格が下がったらそれ
相応の値ごろな商品が必要となるのです。競合ができ小商圏となり、
客数が減っているのですから、まず、客数を上げていく商品と販促が急務
となります。これはお店をディスカウントストアにしろということでは
ありません。現在の商品構成(MD)に加えて、値ごろな商品を付加
あるいは強化することを意味しています。つまり、各テナント専門店が
MDラインの幅を下に広げることで、入りやすく、買いやすいお店になる
ことが必要なのです。売上が下がったときにまず優先すべきは客数を
戻すことであり、それが業績アップへの第一ステップなるのです。
SC経営のヒント102:再度基本を徹底する
ご挨拶
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こんにちは。
船井総研、野田陽一郎でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は、テナントさんについてのお話をします。
デベロッパーさんとしても、ここが見えているのと、いないのでは
大きな差があるように思います。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
野田 陽一郎
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ショッピングセンター経営のヒント102:
『再度基本を徹底する』
最近よく耳にすることが、「基本を聞く機会が少ない」という言葉です。
ここで言う基本とは、「商売の基本」であることもありますし、
「売場の基本」であったりします。
店長はじめ、新しく入られたスタッフの方などの研修では基礎研修と
いう形で、最低限のことは学んでいます。
しかし、長い年月を経ていくうちに違った方向でのクセができてしまい、
結果的に、「基本」を実行できなくなっていることもあります。
よく、私どもが実施させていただくSCの店長会においても、基本の
講座に対する要望が多く、「実はこんな基本のところがよくわかっていなかった
んです」と店長会の後に言ってこられる方もいます。
基本は知っているけれど実行できていない、わりと感覚で売場をつくっている
といった店も少なくないようです。基本を踏まえた上で、自店なりの店を
つくっていくのと、最初から我流でやるのでは大きく違います。もちろん、
理解していて実行できている売場と、日々の営業の中で崩れてきている売場も
大きく違います。
店に行くと、同じカテゴリの商品の売場が分断されていたり、離れていたり
します。同じ商品の什器の棚の高さが異なっていたりします。サイズ違いの
商品が手前から奥に向かってL→M→Sと並べられていたりします。
こういった基本は、普段の営業の中では大きくは影響なく過ぎてしまったり
します。ですので、余計に気づかないうちに崩れてしまっていることも
あります。しかし、お客様は気づいているものですし、店側にとっても、
特にリニューアルなどの際、セールの際に大きな違いとなって現れます。
客数の多いお店、来店頻度の高いお店はより顕著にその傾向が出ます。
商品補充などの際にもスタッフの動線が長くなりますし、わかりにくい。
場合によっては、後回しになった商品群が長期に渡り手をつけられて
いなかったといった事態も起こります。
もし、店舗・SCでリニューアル・移転などをされる際には、この基本を再度
見直す良い機会になります。そうは言っても全店・全スタッフで見直そうと
思ったら、こうした場面でしかなかなかできないものです。
現状はどうなっているのか、どのあたりに改善の余地があるのかを見極め、
どのタイミングでそれを見直し、再度徹底させていくのかをいま一度考えて
みてはいかがでしょうか。基本は徹底すればするほど、結局のところ
近道になり自店の競争力に繋がります。
形だけの店舗がブームだけで衰退していくのを見れば見るほど思います。
「再度基本を徹底する」。是非、自店にあったタイミングで実行してみてください。
SC経営のヒント101:SCリニュアルに向けて vol.8 経営体制はこれでいいのか
ご挨拶
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こんにちは。
船井総研の山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は「SCリニュアルに向けて」の第8弾、
最終回として「経営体制」についてお伝えします。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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ショッピングセンター経営のヒント101:
『SCリニュアルに向けて vol.8 経営体制はこれでいいのか』
SCリニュアルに向けての連載も最終回です。
今回は、SCを経営する体制そのものについてです。
1970年代から協同組合形式によるSC開発が盛んになりました。
80年代には大手量販店をキーテナントとした大型のSCも多数開発され、
90年代には現在にも通用するSCが全国に開発されました。
当時は開発すればそれなりに成果の出る時代でしたので、
各地で成功をおさめる事例が出来上がりました。しかし、10年後、20年後の
現在となり、それらの多くがかかえる問題点は、創業期のメンバーから
代替わりがうまく進んでいないということです。その結果、今後SCを
どのように発展させようか、あるいは手仕舞いさせようかということに関して、
長期的な視点が持てなくなっています。
地元主導SCの多くは、旧来の商店街に替わる新しい立地を自らの手で
創造するために着手されたものでした。それが結果として大きな
不動産開発利益を生むと分かり、不動産事業として発展した会社もありますが、
多くは「自分が経営する店」のためにSCを必要としたところから
出発しています。SC開発は、大変な苦労を伴いますが、やってみて
成功したらこれほど楽しいこともありません。だからこれからも夢は
捨てられない、でももう若くはないので次の世代に期待したいが、
なかなかそういう人材も育っていない、というのが多く見られるケースです。
うまく世代交代が進んで、デベロッパーとしてのマインドあふれる経営者が
率いているSCは発展をとげていますが、実態を見る限り、むしろ
そういうケースのほうが少ないといえます。
そういうSCは、今こそ運営する組合・会社の経営体制を見直す必要があります。
たとえば、資産の売却や運営母体の変更を考える時期にきている地元主導SCが
数多くあると思います。同じ場所で苦しんでいてもしょうがないのですが、
これまで心血注いできたものにどのような割り切りをすればよいものか、
着地点が見つかっていないケースも多々あるといえます。
まだ元気なうちにはいろんな処分方法があるのですが、空き床だらけに
なってしまうとどうにもやりようがありません。SCが元気に生きているうちに
次なる手を考えねばならないのです。
私が過去にお手伝いした事例の中には、保有資産を売却して預かり金を清算し、
組合の役割を賃貸床の確保のみに限定し、組合の運営負担を楽にしたケースも
あります。運営会社の人材を生かしつつ経営体制を変革するには
いくつかの手段があります。現在もそのようなご相談をいただくケースが
多くあります。
事業は起業の時は大変ですが希望に満ち溢れています。一方、
手仕舞いは夢よりも現実を冷静に見つめて考える必要があります。
そういう意味で、元気なときほど有利な出口を見つけやすいということが
重要なポイントといえます。
SCリニューアルについて連載してきました。次回からは新たなテーマに
とりくみたいと思います。
SC経営のヒント100:ポイントカードの効果的活用
ご挨拶
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こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
前回は、リニューアルのポイントは既存顧客からの再来店がいかに
重要かをお伝えさせていただきました。
今回は前回の内容に引き続き、既存顧客の
再来店のポイントについてお伝えさせていただきます。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
丹羽 英之
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ショッピングセンター経営のヒント100:
『既存顧客の再来店はポイントカードの効果的活用にあり』
最近、お付き合い先にポイントカードの特典見直しを検討して
いただいています。
現場では一律還元(100円で1ポイント)が基本ですが、
ポイントカードは優良顧客の顧客囲い込みツールという本来機能に
立ち返っていただくことが大切です。
特に、リニューアルを控えている場合、下記のステップに従って
「よく利用するお客様により多くの特典を与え、そうでない
お客様には積極的に還元しない」という基本原則からスタートします。
STEP1:優良顧客の復活をしよう
2:8の法則にあるように、流通小売の現場では、
上位20%のお客様で、お買上金額の70~80%を
占めていることが多いのです。昨年と今年のお買上上位ランキングを
見比べ、ランキングからはずれた上顧客への個別アプローチが必要です。
(年間100万円を使ってくれる上顧客が一人離反することは、
年間1万円利用するお客様の100人分に相当するからです)
STEP2:生涯顧客への育成をしよう
次に、年間買上金額(累計ポイント)に応じて特典を+@に
していくことを検討します。(買えば買うほど得する仕組みを導入)
例えば、50万円のお買上達成で5千円分のボーナスポイント
(5千円分の商品券でも可)、更に100万円の達成で1万円分の
ボーナスポイント(1万円分の商品券でも可)をもらえるのが理想です。
また、生涯顧客づくりを目標に5年~10年の累計ポイントで
海外旅行などの特典を与えることにも挑戦したいものです。
また、リニューアルを契機にポイントシステムを見直すようであれば、
マイレージ方式の導入を検討すべきでしょう。年(月)実績に応じて、
翌年(月)のポイントにプレミアムがつく方式に切り替えるのです。
(例えば、シルバーで1.2倍、ブロンズで1.5倍、ゴールドで2.0倍など)
STEP3:休眠顧客の復活をしよう
例えば、1年以上来店のない休眠顧客に対して来店促進のDMを
送付します。(基本的には400ポイント以上持っている再来店の
可能性の高いお客様が対象)これは、「リニューアルでの
ポイントシステムの変更に伴い」などの大儀をつけて実施すると、
リニューアルの事前告知にもなってより効果的です。
STEP4:新規顧客の獲得をしよう
これら休眠顧客の復活から漏れ、削除された会員数は、自然増に
任せるのではなく新規入会促進キャンペーンなどで早期に
埋めていくことが必要です。入会促進キャンペーンは人の
出入りが多い3.4月にかけて実施するのが最も効果的であり、
その際に獲得目標(離反・削除会員数×2倍)を
各テナント専門店さんに申告してもらうようにしましょう。
また、このような入会促進キャンペーンでは各テナント専門店での
取り組みに差がないようにすることが大切です。それには、
店長会を通じてモデルとなる店長さんや販売スタッフさんに
ロールプレイングしてもらうなどの機会をつくりましょう。
ポイントカードを導入している店舗は非常に多いのですが、
ポイントカードの本来機能である優良顧客の囲い込みを実現している
店舗は実に少ないのが実際です。特に地元主導型SCにおいて、
ポイントカードは最大の武器になりますので、ぜひ今回のステップに
挑戦していただきたいものです。
皆様から成果の声をいただけることを楽しみにしています。
SC経営のヒント99:SCリニュアルに向けて vol.7 スケジュールと体制
ご挨拶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。
船井総研の山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は「SCリニュアルに向けて」の第7弾として
「スケジュールと体制」についてお伝えします。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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ショッピングセンター経営のヒント99:
『SCリニュアルに向けて vol.7 スケジュールと体制』
リニューアルのスケジュールについては、オーナーサイドに
経験のある場合とない場合では勝手が違ってくると思います。
経験の乏しい場合は長い期間をとることが多いのですが、
おおむね着手から1年半~2年以内にはリニューアルオープンする
ことをめどとすべきでしょう。
新築の場合は許認可手続きや工期といった外的要因が一定の目安となって
スケジュールが決まりますが、リニューアルはむしろテナント調整などの
交渉ごとがボトルネックになりやすいといえます。そのため、
「いつまでに話をつけよう」というオーナー側の意思決定が
スケジュール策定の基準となります。
オープンの日取りに関しては、入居する業種の特性に応じて決めることが
よいでしょう。菓子店が多いSCでバレンタインデー中に工事を
しているというようなことがないように考えるべきです。
昨今は定期借家での契約も増えてきましたので、たとえば
5~6年といった契約期間をリニューアルのめどとしてゆくことが
可能となります。
体制づくりとして重要なことは、プロデューサーを軸とした業者さんの
動き方の体制をしっかりと定めることにあります。特に、
プロデューサーが外部の人間の場合、オーナー(依頼者)にとって
どのようなポジションに立つのかということが重要です。
テナントの配置調整、新規テナントの誘致、設計者との仕様調整、
内装やゼネコンとの工事区分や工期の仕切り、C工事指定業者の決定、
などなど、さまざまな利権にからむ意思決定をすることになります。
そのため、プロデューサーに権威付けがなされていないと、
各方面から横槍が入って立ち往生することになります。
一番いけないのは、各業者がすべてオーナーの下にぶら下がり、
プロデューサーの意見ではなくオーナーの意見でだけ動くように
なることです。
ちょっと極端な例ですが、各業者さんの利害対立が鮮明になると、
オーナーを味方にしてプロデューサーを悪者にするようなことをする
業者も出てくることがあります。そういう場合に、オーナーが
毅然とした対応をとることができるかどうかが、最後まで
一丸となった体制をつくれるかどうかのポイントになります。
プロデューサーにとっては、関連する各業者さんが要求するだけの
仕事をこなせる実力経験があるかないかをあらかじめ見抜く力が必要です。
どれだけ期待しても、できないことはできないので、結局は不十分な
結末に終わります。そのプロジェクトの難易度に適した
メンバリングを組むことが、プロジェクトを円滑に進めるための
最大の要素となります。そういった人材との
人脈を有することもプロデューサーの力量のひとつといえましょう。
SC経営のヒント98:リニューアル成功のポイントは、既存顧客の再来店にある
リニューアルは、ハード先行で行うリニューアルではない、
まずはソフトのリニューアルを実現することにあります。
ソフトのリニューアルとは、1つは商品のリニューアルであり、
もう1つは人(サービス)のリニューアルです。
前回のメルマガでもお伝えしましたが、リニューアルするから
業績アップするのではなく、リニューアルをきっかけとして、
この商品と人(サービス)が変わるから業績アップするのです。
リニューアルするきっかけは、競合出店による客数ダウンや
売上不振によることが多いようです。これまで、数多くの
リニューアルをお手伝いして言えることは、リニューアル前に
順調に業績を伸ばしている店舗のリニューアルは成功し、
昨年対比をクリアできていない店舗のリニューアルは往々に
して上手くいかないのです。
リニューアル効果が長く続くかどうかは、実際には新規顧客の
上積みよりも、既存顧客の再来店(離反顧客も含め)を確実に
増やせるかがポイントなのです。
リニューアルオープンは閉店セールも含めて、新しいお客様を
取り込む良いチャンスであることは間違いありません。
しかし、どんなに新しいお客様を増やしたとしても、既存顧客
を取りこぼしていたら、売上を維持・安定させることはできな
いのです。
それではどうしたら良いのでしょうか?
リニューアル成功のポイントは、既存店ベースで売上を
100%にすることなのです。
つまり、リニューアルをする前に既存顧客で売上を100%に
戻すのです。これができない内は、本当はリニューアルしては
いけないのです。
それは、業績を伸ばしている店舗は、既存顧客が良く見えて
いて、リニューアル計画そのものが非常に力相応であるのに
対して、業績不振の店舗のリニューアル計画は、どうしても
奇をてらうものになっているケースが多いからです。
まずは、既存店舗で100%をクリアし、小さな成功体験を
つくることが必要なのです。
そのために、自店をよく利用する顧客の声に耳を傾け、商品と
人(サービス)を見直すことからスタートしてみては如何で
しょうか?
SC経営のヒント97:リニューアルはGOALではない
競合SCの出店による核店舗の集客力ダウン。それによるテ
ナント専門店の売上ダウンはよくあることです。
しかし、そのような状況の中でも業績を確実に伸ばしている
テナント専門店が多くあるのも事実です。そのようなテナン
ト専門店は小売業の原理原則を知り、時流(今のお客様の買
い方)に合った店づくりに常に挑戦しているのです。
競合SCの出現は既存店舗のやり方を見直す良いきっかけと
なることが多々あります。同様のことがデベロッパー主導の
リニューアルでも言えます。
テナント専門店のリニューアル成功のポイントは、その目的
を明確にするところにあります。リニューアルをしても売上
が上がらない。リニューアル効果が長く続かないという声を
よく聞きます。その多くは、リニューアルすることが目標
(GOAL)となっていて、何のためのリニューアルなのか
が理解・実行されていないのです。
デベロッパーが主導するリニューアルは、増床や床、壁、
天井、外壁の塗り替えといったハード(建物、躯体)が先行
します。しかし、当たり前のことですが、ハードが変わった
だけではリニューアル効果は長続きしません。テナント専門店
の売上が品揃えに左右されるように、SCの売上は店揃えに
左右されるのです。
多くの地元主導型SCがそうであるように、この店揃えに手を
つけられていないことが業績低迷の最大要因といえます。
つまり、オープンして10年が経過して、お客様もオーナーも
お店もみんな10歳年をとってしまっているのです。
いつもと変わらない売場、商品、スタッフ、それはそれで
安心感がありますが、多くの商店街がそうであったように、
劇的に好転することはないのです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
できれば、デベロッパーが主導するハードのリニューアルに
あわせて店舗の入れ替えがベストですが、店舗の入れ替えが
あるなしに関わらず、個々のテナント専門店が商品・サービ
スといったソフトのリニューアルに挑戦していくことが大切
です。
つまり、ハード先行のリニューアルをきっかけとして、テナ
ント専門店はお客様に変わったと思ってもらえるソフトリニュー
アル(=店づくり)を目的にすべきなのです。
次回はこのソフトリニューアルの成功ポイントについて
具体的にお伝えさせていただきます。
SC経営のヒント96:SCリニュアルに向けて vol.6 関連業者さんの選定
競合SCの出店による核店舗の集客力ダウン。それによるテ
ナント専門店の売上ダウンはよくあることです。
しかし、そのような状況の中でも業績を確実に伸ばしている
テナント専門店が多くあるのも事実です。そのようなテナン
ト専門店は小売業の原理原則を知り、時流(今のお客様の買
い方)に合った店づくりに常に挑戦しているのです。
競合SCの出現は既存店舗のやり方を見直す良いきっかけと
なることが多々あります。同様のことがデベロッパー主導の
リニューアルでも言えます。
テナント専門店のリニューアル成功のポイントは、その目的
を明確にするところにあります。リニューアルをしても売上
が上がらない。リニューアル効果が長く続かないという声を
よく聞きます。その多くは、リニューアルすることが目標
(GOAL)となっていて、何のためのリニューアルなのか
が理解・実行されていないのです。
デベロッパーが主導するリニューアルは、増床や床、壁、
天井、外壁の塗り替えといったハード(建物、躯体)が先行
します。しかし、当たり前のことですが、ハードが変わった
だけではリニューアル効果は長続きしません。テナント専門店
の売上が品揃えに左右されるように、SCの売上は店揃えに
左右されるのです。
多くの地元主導型SCがそうであるように、この店揃えに手を
つけられていないことが業績低迷の最大要因といえます。
つまり、オープンして10年が経過して、お客様もオーナーも
お店もみんな10歳年をとってしまっているのです。
いつもと変わらない売場、商品、スタッフ、それはそれで
安心感がありますが、多くの商店街がそうであったように、
劇的に好転することはないのです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
できれば、デベロッパーが主導するハードのリニューアルに
あわせて店舗の入れ替えがベストですが、店舗の入れ替えが
あるなしに関わらず、個々のテナント専門店が商品・サービ
スといったソフトのリニューアルに挑戦していくことが大切
です。
つまり、ハード先行のリニューアルをきっかけとして、テナ
ント専門店はお客様に変わったと思ってもらえるソフトリニュー
アル(=店づくり)を目的にすべきなのです。
次回はこのソフトリニューアルの成功ポイントについて
具体的にお伝えさせていただきます。
SC経営のヒント95:SCリニュアルに向けて vol.5 テナント個々のパワーはどうか
ご挨拶
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おはようございます。
船井総研の山本匡でございます。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回は「SCリニュアルに向けて」の第5弾として
「テナント個々のパワーはどうか」についてお伝えします。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
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ショッピングセンター経営のヒント95:
『SCリニュアルに向けて vol.5 テナント個々のパワーはどうか』
●求められる個性ある地元店
昨今のSCではナショナルチェーン頼みから脱却し、
なるべく地元で顧客密着している強い店を数多く入れたいと考える
デベロッパーが増えてきました。
一昔前は、地元店は休日削減と営業時間延長に反対するから、と
避けられる傾向がありましたが、いまやSCは年中無休はあたりまえ、
9時10時営業あたりまえのSCとなり、出店を希望する地元商業者も
それを理解のうえで出店するため、これまでのような地元排除傾向ではなく、むしろ個性ある強い店を求めるという傾向になってきました。
●2店舗目の注意点
いわゆるローカルテナントといわれる店では、2店目3店目の出店と、
5店目以降の出店と、25〜30店目の出店では、
出店企業にとってその意味は大きく異なります。
過去の経験で申し上げますと、2〜3号店の出店はかなり注意が必要です。
これまで1店舗のみで繁盛店を経営しているオーナーが
2店目をのれんわけで出店するような場合、
オーナー自らが新店に入って立ち上げをやるだけの意欲があるかどうか。
息子さんや番頭さんにまかせて立ち上げようなどという場合は
要チェックです。
ある地域で非常に有名な繁盛店舗の2号店を百貨店などが誘致したものの、
開業半年で撤退したという事例は数多くあります。
●30店舗の壁
数店舗支店をつくり、5店舗目以降を作るような場合は、
比較的安定性が高いといえます。
ですが、25店目を超えてきますと、
いわゆる「30店の壁」に近づいてきます。
業種業態を問わず、様々な調査事例から見て、
この30店の壁でつまづく企業が非常に多いのです。
地元店舗やリージョナルチェーンを誘致する場合、
出店企業が何店舗目をつくるのかを認識の上で、
オーナーの実力と人となりを判断する必要があるといえます。
テナント個々の力は、基本的にオーナーの力です。
そしてオーナーの力があれば店長が育ち、
いい店長がいれば強い店になります。
ですので、リージョナルチェーンの誘致に際しては、
やはりオーナーの実力と人格が重要です。
くれぐれもオーナーと会わないで入店を決めないことです。
商売が上手なことはもちろんですが、協調性のないオーナーでは
運営に支障きたすことはあきらかです。
往々にして商売上手なオーナーほど、ひとくせある方が多かったりしますが。
●【次回以降の予定】
SCリニュアルに向けて vol.6 関連業者さんの選定
SCリニュアルに向けて vol.7 スケジュールと体制
SCリニュアルに向けて vol.8 経営体制はこれでいいのか
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■■■ 店舗開発読本2−ついに完成!!
■■
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「店舗開発読本」を創刊してから早いもので1年近くがたちました。
おかげさまで、皆様から多くの反響を頂戴致しました。
「大変参考になった」「わかりやすく、社員に読むように薦めた」など
多数の感想を頂戴し、とても嬉しく思っております。
そこで、反響にお応えして、この度「店舗開発読本2」を
新たに作成いたしました。
今後、「まちづくり三法」の改正など大きく外部環境が変わる中で、
店舗開発を取巻く状況も日々刻々と変化をしています。
「店舗開発読本2」を通じて皆様の店舗開発のお役に立てれば
幸いでございます。
株式会社船井総合研究所
ショッピングセンターチーム
山本 匡
社長・役員・店舗開発幹部 必読!!
これからの店舗開発に必要なエッセンスを詰め込んだ
「店舗開発読本2」を無料プレゼント☆
船井総研が誇る「店舗開発のスペシャリスト」
ショッピングセンター支援チームリーダー
山本 匡が、これからの変化に対応する店舗開発の
ポイントをお伝えします!
【目次】
1.都市計画法の改正、出店環境はどう変化する
2.聖域をつくる開発担当者の思考
3.悪魔のささやき
■お申込み方法■
1.電話・FAXによるお申込み
Tel:03-6212-2930
Fax:03-6212-2945
株式会社 船井総合研究所 ショッピングセンター支援チーム
野田(ノダ)まで(直通)
2.メールによるお申込み
info-sc@funaisoken.co.jpまで直接メールをご送信下さい。
※件名に「店舗開発読本2プレゼント」と明記し、
お名前、会社名、部署名、会社ご住所、電話番号を記入の上、
ご送信下さい。
同時に、ご相談やご感想などもお寄せいただければと思います。
なお、「店舗開発読本1」もわずかながら残りがあります。
↓詳細はこちらをご覧下さい↓
http://consulting.funai-sc.com/?eid=325097
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
* 経営コンサルタント
* 発行人:株式会社船井総合研究所 山本 匡
* ホームページ:http://funai-sc.com/
* E-MAIL:< info-sc@funaisoken.co.jp >
劇場が呼ぶ!700万人団塊世代
——————————————————-
こんにちは。船井総研の丹羽です。
いつもご愛読いただき有難うございます。
今回のメルマガは来年に開催を予定している集客・プロ
モーション事例視察ツアーのモデルとなる
アメリカ・ブランソンのご紹介をさせていただきます。
ショッピングセンター、商店街ばかりでなく、レジャー
・アミューズメント業界の方まで広く参考にしていただ
きたい内容となっています。
今回は特別号としてツアーのメイン講師を務める「栃尾」
より皆様にお伝えさせていただきます。
——————————————————-
■グランドキャニオンを抜いたのはたった人口6千人の街だった
全ては、ある自治体さんでブランソンのお話をしている時
に始まりました。
「イイねー!!杤尾さん、それ見にいこうよ!!!」
ブランソンは、人口は6000人。お世辞にも恵まれた地
域とはいえません。最も近い大都市はスプリングフィール
ドという人口15万程度の街。その街の国内専用の空港か
らさらに1時間半かけてようやく到着するのがブランソン
なのです。しかし、この街は見事に劇場によって一点突破
をなし遂げています。
そのすごさは、6000人の街に劇場49、座席総数5万
6千という全米No.1の数字を見ればわかるでしょう。
しかし彼らがよりスゴイのは、さらに選択と集中をかけて
切れ味をあげていることです。
■アメリカの団塊の世代をターゲットとした戦略
そう、彼らのもう一つの選択と集中とはターゲットです。
商工会のデータでは、観光客の平均年齢は57歳。年収は
5万5000ドル。まさに古き良きアメリカを知る人々が
ここに集まっているのです。
確かに行ってみるとその実態はより身近なものとなります。
49の劇場は数的にも多いのですが、そのほとんど全てが
ジャンルこそ異なるものの、ほぼ古き良き60年代を彷彿
とさせる内容になっているのです。
その様子は、一言では語りつくせませんが、この町に観光
地にありがちな、カジノや酒屋が一軒もないことも、一つ
の古き良きアメリカ60年代の象徴ともいえるでしょう。
彼ら団塊の世代は、500km以上の道のりを時間と手間
をかけて走破し、ここブランソンでゆったりとした休暇を
すごすのです。その様子はまさに日本にはない消費のスタ
イルです。
■新しいエンターテイメントビジネスのヒントがそこにはある
近頃、様々な地域にお話しをしていて、皆様が最も目を輝
かせるのがやはりこのブランソンのお話。人間を成長させ
るのは、旅と人と本である、とは船井幸雄の言葉ですが、
この三つの共通点は新しい価値観との出会いに他なりませ
ん。
是非、みなさまも積極的に外へ出て、どんどん新しい世界
の新しい価値観に触れ、それを交換する機会を持って下さ
い。
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『米国最先端エンターテイメントに学ぶ
集客・プロモーション 視察ツアー 開催予定!』
〜劇場が呼ぶ!700万人団塊世代〜
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■米国最先端エンターテイメントノウハウ視察ツアー 概要
・視察地
アメリカ・ラスベガス、ブランソンを予定
・同行講師
株式会社船井総合研究所 丹羽英之 栃尾圭亮
■注目ポイント
・グランドキャニオンを抜いたのはたった人口6千人の街だった
・懐かしむココロをとらえる、米団塊世代囲い込み手法
・年間観光客700万人を集める、米劇場ビジネスの舞台裏
■お問い合わせ
03-6212-2934
info@machiokoshi.net
担当:栃尾